仮の宿 学習室

就職活動 JOB HUNTING

求人の探し方と求人票の読み方

講義 2 本・確認問題 10 問 | 最終更新 2026-10-16

この章で学ぶこと
目次
  1. 求人の探し方と応募の経路
  2. 求人票の読み方
  3. 確認問題(10問)
  4. 演習ツール

1. 求人の探し方と応募の経路

ハローワークをオンラインで使う方法と、民間の職業紹介・求人サイトとのちがいを、誰が間に入るかで整理します。

日本で仕事を探す入り口は、大きく分けて3つあります。国が運営するハローワーク(公共職業安定所)、民間の職業紹介事業者(いわゆる転職エージェント)、そして企業の採用ページや求人サイトに自分で応募する方法です。どれか1つに決める必要はなく、並行して使う人が一般的です。違いは「誰が間に入るか」です。ハローワークや職業紹介事業者は、あなたと企業の間に入って求人を紹介します。求人サイトや企業の採用ページは情報を載せる場で、応募は自分で直接行います。

ハローワークは、窓口に行かなくても使い始められます。ハローワークインターネットサービスで求職申込みをすると、求職者マイページを開設でき、求人の検索条件やお気に入りを保存できます。ただし、オンラインだけで申し込んだ人は「オンライン登録者」となり、マイページの一部の機能は使えません。あとでハローワークで職員の確認を受けると、すべての機能が使える「利用登録者」になります。なお、マイページへのログインには、ID(メールアドレス)とパスワードに加えてワンタイムパスワードの入力が必要です(2025年8月13日から)。

応募の方法は2つあります。1つは「オンライン自主応募」で、自分で探した求人に、ハローワークの紹介を受けずにマイページから直接応募します。オンライン登録者も利用できますが、応募できるのは自主応募を受け付けている求人だけです。また、職業紹介ではないため、応募に伴うトラブルは基本的に当事者同士で対応することになります。もう1つは「ハローワークの紹介」です。窓口で職業相談を受けて紹介状を発行してもらう方法のほか、利用登録者なら、職員が希望条件に合う求人をマイページに送る「オンラインハローワーク紹介」も使えます。紹介された求人の応募期限は原則1週間です。

外出が難しい人には、オンライン職業相談が役に立ちます。たとえば富山労働局では、求職登録をした人を対象に、自宅からインターネットで職業相談を受けられ、仕事探しの相談、応募書類の添削、面接の指導、職業訓練の相談ができます(1回30分、1日1回)。実施の有無や予約方法は地域のハローワークによって異なるので、住んでいる地域の労働局やハローワークのページで確かめてください。

民間の職業紹介事業者は、厚生労働大臣の許可を受けて事業を行います。手数料は原則として求人を出す企業が払い、求職者から取れるのは、芸能家・モデルや、年収700万円を超える経営管理者・科学技術者・熟練技能者など、限られた場合だけです。登録の時点で「登録料」などを求められたら、理由を確かめてください。応募書類の書き方は履歴書の書き方、応募したい会社の調べ方は企業研究 就活ラボで学べます。

主な応募経路のちがい
経路間に入る人特徴
ハローワークの紹介ハローワークの職員職業相談を受け、紹介状をもらって応募する。利用登録者はオンラインでも紹介を受けられる
オンライン自主応募なしマイページから直接応募。自主応募を受け付けている求人だけ
民間の職業紹介事業者事業者の担当者厚生労働大臣の許可が必要。手数料は原則として企業が払う
求人サイト・企業の採用ページなし情報を見て自分で応募する。掲載内容の確認は自分で行う
ハローワークをオンラインで使い始める手順1. ハローワークインターネットサービスのトップから「求職申込み」を選ぶ2. 希望する仕事や条件を入力し、求職者マイページを開設する(この時点ではオンライン登録者)3. 求人を検索し、条件やお気に入りを保存する4. 自主応募を受け付けている求人には、マイページから応募する(応募書類は求人が指定する方法で送る)5. 相談や紹介を受けたいときは、ハローワークで確認を受けて利用登録者になる。オンライン職業相談がある地域では予約する

用語

求職申込み
ハローワークに「仕事を探しています」と登録すること。オンラインでも窓口でもできる。
オンライン登録者
ハローワークインターネットサービスだけで求職登録をした人。マイページの一部の機能が使えない。
利用登録者
ハローワークで職員の確認を受けた求職者。オンラインハローワーク紹介など、マイページのすべての機能を使える。
紹介状
ハローワークが職業相談のうえで求人に紹介するときに発行する書類。紹介状が必要な求人は、窓口で求人番号を伝えて相談する。
オンライン自主応募
自分で探した求人に、ハローワークの紹介を受けずにマイページから直接応募する機能。

例題

例題:ハローワークインターネットサービスで求職申込みをしたばかりの人が、職員からおすすめの求人をマイページで受け取りたい。何をすればよいか。
答えと考え方 オンラインハローワーク紹介は利用登録者だけが使えるので、ハローワークで職員の確認を受けて利用登録者になる。オンライン登録者のままでも、自分で探した求人へのオンライン自主応募はできる。

外国籍の人・留学生の就職活動(在留資格と仕事の関係、外国人雇用サービスセンターなど)は第7章、障害のある人の就職活動(障害者雇用枠、支援機関)は第8章で扱います。

出典・根拠:ハローワークインターネットサービス トップページ(求職者マイページ、ワンタイムパスワード)、新潟労働局(ハローワーク)のお知らせ(ワンタイムパスワード認証の再開)(2025年8月13日から)、ハローワークインターネットサービス「よくあるご質問(仕事をお探しの方)」(オンラインでの求職申込み、紹介状、オンライン自主応募、オンラインハローワーク紹介と応募期限)、同「オンライン自主応募について」、富山労働局「オンライン職業相談のご案内」、石川労働局「職業紹介事業の概要」(求職者から徴収できる手数料)。2026-10-16 確認

2. 求人票の読み方

賃金の内訳、固定残業代、週休二日制の表示、試用期間、変更の範囲など、誤解しやすい項目を一つずつ確かめます。

求人票は、応募する前に労働条件を確かめるための資料です。会社が人を募集するときは、業務内容、契約期間、試用期間、就業場所、就業時間、休憩時間、休日、時間外労働、賃金、加入保険、募集する会社の名称などを書面などで示すことが求められています。2024年4月1日からは、従事すべき業務の変更の範囲、就業場所の変更の範囲、有期労働契約を更新する場合の基準(更新回数や通算期間の上限を含む)も加わりました。「変更の範囲」は入社直後だけでなく、将来の配置転換など、契約期間中に変わりうる範囲のことです。

いちばん誤解しやすいのは賃金欄です。ハローワークの求人票では、毎月決まって支払われる額は、基本給(a)、定額的に支払われる手当(b)、固定残業代(c)を合わせた額です。これは手取りではありません。表示された額から所得税や社会保険料などが差し引かれます。固定残業代は、一定時間分の残業代をあらかじめ定額で払うしくみで、残業がなくても支払われ、決められた時間を超えた残業には別に残業代が払われます。何時間分で何円なのかを「固定残業代に関する特記事項」で必ず確かめましょう。

次に休日と時間です。週休二日制の欄は、完全週休二日制なら「毎週」、それ以外の形の週休二日制なら「その他」、週休二日制でなければ「なし」と書かれます。「その他」は毎週2日休めるとは限りません。年間休日数は、週の休みに年末年始や夏季休暇などの会社の休日を足した合計です。時間外(残業)の欄は月平均の時間で、繁忙期と閑散期で大きく変わることがあります。有給休暇の欄の日数は取れる日数で、実際に取った日数(取得実績)ではありません。

試用期間がある場合は、その期間と、期間中の条件を確かめます。試用期間中と本採用後で賃金などの条件が違うなら、それぞれを分けて示すことになっています。たとえば「試用期間あり(3か月)、期間中は月給19万円、本採用後は月給20万円」という書き方です。大卒等の求人票では、試用期間のことは「補足事項」欄に書かれます。また、面接のあとで示された条件が求人票と違う場合、会社は変更した内容を求職者がわかるように示すことが求められ、もとの内容と比べられる書面で示す方法が望ましいとされています。違いに気づいたら、入社を決める前に質問しましょう。

給与明細や社会保険のしくみは給与明細の読み方、雇用契約や働く時間の基本は日本の働き方の基礎で学べます。

求人票で確かめたい項目
項目見るところよくある誤解
賃金基本給(a)・定額的な手当(b)・固定残業代(c)の内訳表示額がそのまま手取りだと思う
固定残業代何時間分で何円か、超えた分の支払い何時間働いても残業代は増えないと思う
週休二日制「毎週」「その他」「なし」のどれか「その他」でも毎週2日休めると思う
時間外月平均の時間と、時期による差毎月同じだけ残業があると思う
有給休暇入社時と6か月後の日数実際に取れた日数だと思う
試用期間期間と、期間中の条件本採用後と同じ条件だと思いこむ
変更の範囲仕事の内容と就業場所が将来どこまで変わりうるか入社時の仕事と場所がずっと続くと思う
求人票を読む手順1. 雇用形態と契約期間を見る。期間の定めがあるなら更新の基準も確かめる2. 仕事の内容と就業場所を、変更の範囲まで含めて読む3. 賃金の内訳(a・b・c)を分けて見て、固定残業代の時間数と金額を確かめる4. 就業時間・時間外・休日(週休二日制の表示と年間休日数)を見る5. 試用期間の有無と期間中の条件、加入保険を確かめる6. わからない点はメモしておき、応募前にハローワークや会社に質問する

用語

固定残業代
一定時間分の残業代を、残業の有無にかかわらず定額で払うしくみ。その時間を超えた残業には別に残業代が払われる。
完全週休二日制
毎週2日の休みがある制度。ハローワークの求人票では週休二日制の欄に「毎週」と書かれる。
年間休日数
週の休みに、年末年始や夏季休暇などの会社の休日を足した1年間の休日の合計。
試用期間
入社後に働きぶりや適性を確かめる期間。期間中の条件が本採用後と違うときは、両方が示される。
変更の範囲
仕事の内容や就業場所が、配置転換などで将来どこまで変わりうるかを示したもの。2024年4月から求人で示す項目に加わった。

例題

例題:求人票に「月額 220,000円(a 基本給 180,000円、c 固定残業代 40,000円/月20時間分)」とある。月に25時間残業した場合、固定残業代のほかに残業代は出るか。
答えと考え方 出る。固定残業代は20時間分なので、超えた5時間分は別に払われる。逆に残業が20時間より少ない月でも、40,000円は減らずに支払われる。

出典・根拠:厚生労働省・都道府県労働局「労働者を募集する企業の皆様へ」(募集時に明示する労働条件、試用期間・固定残業代の明示、変更明示)、東京労働局「求人票に明示する労働条件が新たに3点追加されるのでご留意ください」(2024年4月1日から)、厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク「求人票(大卒等)の見方のポイント」(週休二日制、計(税込)、有給休暇、試用期間、変更範囲)、同「就職希望の生徒の皆さまへ」(賃金欄 a・b・c、固定残業代、時間外、年間休日)。2026-10-16 確認

確認問題(10問)

四肢択一。「正解と解説」を開くと、正解の理由と他の選択肢が違う理由を確認できます。

問1|オンラインでの求職申込み

ハローワークインターネットサービスで、窓口に行かずに求職申込みをした。このときの扱いとして正しいものはどれか。

  1. 求職申込みは窓口でしかできないので、オンラインの入力は仮の登録にすぎず、求人の検索もできない
  2. 求職申込みはできるが「オンライン登録者」となり、マイページの一部の機能は使えない。ハローワークで職員の確認を受けると「利用登録者」になる
  3. オンラインで申し込めば、窓口で申し込んだ場合とまったく同じく、マイページのすべての機能をすぐに使える
  4. マイナンバーカードを持っていない人は、オンラインで求職申込みをすることができない
正解と解説
正解:B. 求職申込みはできるが「オンライン登録者」となり、マイページの一部の機能は使えない。ハローワークで職員の確認を受けると「利用登録者」になる

ハローワークに行かなくても、オンラインで求職申込みとマイページの開設ができる。ただしこの場合は「オンライン登録者」となり、マイページの一部の機能は使えず、あとでハローワークで職員の確認を受けると全機能が使える「利用登録者」になる。窓口でしか申し込めないという考えは誤りで、オンライン申込みでも求人の検索や条件の保存ができる。すぐに全機能が使えるわけではない。マイナンバーカードは求職申込みの条件ではなく、メールアドレスをIDにしてマイページを開設できる。

根拠:ハローワークインターネットサービス「よくあるご質問(仕事をお探しの方)」

問2|オンライン自主応募

ハローワークの「オンライン自主応募」の説明として正しいものはどれか。

  1. ハローワークの職員が希望条件を確認し、合う求人をマイページに送ってくれるサービス
  2. ハローワークに登録されているすべての求人に、マイページから応募できる機能
  3. マイページから応募すると、ハローワークの紹介状が自動で発行され、職業紹介として扱われる機能
  4. 自分で探した求人に、ハローワークの紹介を受けずにマイページから直接応募する機能。応募できるのは自主応募を受け付けている求人だけ
正解と解説
正解:D. 自分で探した求人に、ハローワークの紹介を受けずにマイページから直接応募する機能。応募できるのは自主応募を受け付けている求人だけ

オンライン自主応募は、求職者が自分で探した求人に、ハローワークの紹介を受けずに直接応募する機能で、対象は自主応募を可としている求人に限られる。職員がおすすめ求人を送るのは「オンラインハローワーク紹介」で、別のサービス。すべての求人に応募できるわけではない。自主応募は職業紹介には当たらず、紹介状も発行されない。そのため応募に伴うトラブルは基本的に当事者同士で対応することになる。

根拠:ハローワークインターネットサービス「オンライン自主応募について」、同「よくあるご質問」

問3|オンラインハローワーク紹介

マイページで受けられる「オンラインハローワーク紹介」について、正しいものはどれか。

  1. 利用登録者だけが対象で、紹介された求人の応募期限は原則1週間である
  2. オンライン登録者を含め、マイページを持つ人なら誰でも対象で、応募期限はない
  3. 利用登録者だけが対象だが、紹介された求人は求人が取り下げられるまでいつまでも応募できる
  4. 求職者が自分で求人を選んで申し込むと、ハローワークがその求人の紹介状を送ってくるサービスである
正解と解説
正解:A. 利用登録者だけが対象で、紹介された求人の応募期限は原則1週間である

オンラインハローワーク紹介は、職員が求職者の希望条件を確認したうえで、合うと判断した求人をマイページに送る職業紹介で、対象は利用登録者だけ。紹介された求人には応募期限があり、原則1週間で、期限を過ぎるとマイページに表示されず応募できなくなる。オンライン登録者は対象外で、期限がないという理解も誤り。期限内でも求人が取り下げられれば応募できなくなることはあるが、期限そのものがないわけではない。自分で選んで申し込むのは自主応募の考え方で、このサービスは職員が求人を選んで送る。

根拠:ハローワークインターネットサービス「よくあるご質問(仕事をお探しの方)」

問4|民間の職業紹介と手数料

民間の職業紹介事業者(転職エージェントなど)について、正しいものはどれか。

  1. 事業を始めるのに許可は不要で、誰でも自由に職業紹介を行える
  2. 求職者は登録の時点で登録料を払うのが一般的で、職種による違いはない
  3. 厚生労働大臣の許可が必要で、求職者から手数料を取れるのは、芸能家・モデルや、年収700万円を超える経営管理者などの限られた場合だけである
  4. 求職者からは、内定が出たときに年収の一定割合を成功報酬として受け取るのが原則である
正解と解説
正解:C. 厚生労働大臣の許可が必要で、求職者から手数料を取れるのは、芸能家・モデルや、年収700万円を超える経営管理者などの限られた場合だけである

有料職業紹介事業には厚生労働大臣の許可が必要で、求職者から手数料を取れるのは、芸能家・モデル・経営管理者・科学技術者・熟練技能者の職業に限られる。経営管理者・科学技術者・熟練技能者は、紹介で就職した仕事の年収が700万円を超える場合に限られる。許可が不要という考えは誤り。登録料を払うのが一般的というのも誤りで、限られた場合以外は、いかなる名義でも手数料を受け取ってはいけない。内定時に求職者から成功報酬を取るのが原則という理解も、手数料を払うのは原則として企業側なので誤り。

根拠:石川労働局「職業紹介事業の概要」

問5|賃金欄と手取り

ハローワークの求人票の賃金欄で、毎月決まって支払われる額として示される金額の読み方として正しいものはどれか。

  1. 基本給だけの額で、手当や固定残業代は含まれていない
  2. 所得税や社会保険料をすでに差し引いた、実際に受け取る手取りの額
  3. 基本給・定額的に支払われる手当・固定残業代を合わせた額で、ここから所得税や社会保険料などが差し引かれる
  4. 通勤手当や毎月の残業代の見込みまで含めた、1か月に受け取れる最大の額
正解と解説
正解:C. 基本給・定額的に支払われる手当・固定残業代を合わせた額で、ここから所得税や社会保険料などが差し引かれる

毎月決まって支払われる額は、基本給(a)、定額的に支払われる手当(b)、固定残業代(c)を合わせた額で、表示された額から所得税や社会保険料などが差し引かれる。基本給だけの額ではない。手取りだと思うのは典型的な誤解で、実際に受け取る額は控除後の金額になる。通勤手当や、固定残業代を超えた分の残業代は、この額とは別に加わるもので、最大の額でもない。

根拠:厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク「就職希望の生徒の皆さまへ」、同「求人票(大卒等)の見方のポイント」

問6|固定残業代

求人票に「基本給 180,000円、固定残業代 40,000円(月20時間分)」とある。この固定残業代の説明として正しいものはどれか。

  1. 20時間分の残業代をあらかじめ定額で払うもので、残業がない月も支払われ、20時間を超えた残業には別に残業代が払われる
  2. 何時間残業しても、残業代は40,000円で打ち切られ、それ以上は払われない
  3. 実際に残業した月だけ支払われ、残業がなかった月は40,000円が支払われない
  4. 固定残業代があると、20時間までの残業は必ず毎月しなければならない
正解と解説
正解:A. 20時間分の残業代をあらかじめ定額で払うもので、残業がない月も支払われ、20時間を超えた残業には別に残業代が払われる

固定残業代は、一定時間分の残業代を、時間外労働の有無にかかわらず定額で払うもの。決められた時間(ここでは月20時間)を超えた残業には、会社が別に残業代を払う必要がある。40,000円で打ち切りという理解は誤り。残業がない月に支払われないという理解も、残業の有無にかかわらず支給されるので誤り。また、固定残業代は払い方の決まりで、20時間の残業を義務づけるものではない。時間数と金額は「固定残業代に関する特記事項」で確かめる。

根拠:厚生労働省・都道府県労働局「労働者を募集する企業の皆様へ」(固定残業代の明示方法)、同・ハローワーク「就職希望の生徒の皆さまへ」

問7|週休二日制の表示

ハローワークの求人票で、週休二日制の欄に「その他」と書かれていた。この読み方として正しいものはどれか。

  1. 毎週土曜日と日曜日が必ず休みになる完全週休二日制である
  2. 週休二日制ではなく、休みは週1日だけである
  3. 休みの日は会社が決めず、毎週自分で好きな2日を選べる
  4. 完全週休二日制以外の形の週休二日制で、毎週2日の休みがあるとは限らない
正解と解説
正解:D. 完全週休二日制以外の形の週休二日制で、毎週2日の休みがあるとは限らない

週休二日制の欄は、完全週休二日制なら「毎週」、それ以外の形で週休二日制を実施している場合は「その他」、週休二日制でなければ「なし」と書かれる。「その他」は毎週2日休めるとは限らない。完全週休二日制は「毎週」の表示で、しかも完全週休二日制でも休みが土日とは限らない(販売職やサービス職など)。週休二日制でない場合は「なし」と書かれる。休みを自分で選べるという意味の表示ではない。休みの実際の数は年間休日数もあわせて確かめる。

根拠:厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク「就職希望の生徒の皆さまへ」、同「求人票(大卒等)の見方のポイント」

問8|試用期間の条件

求人票に「試用期間あり(3か月)。期間中は月給19万円、本採用後は月給20万円」とある。この書き方について正しいものはどれか。

  1. 試用期間中の賃金が月給19万円なので、本採用後の賃金はまだ決まっていないと読める
  2. 試用期間中と本採用後で条件が違うため、それぞれの条件を分けて示している書き方である
  3. 試用期間がある求人では、期間中の賃金は書かなくてよいので、この書き方は不要な情報を含んでいる
  4. 試用期間中の条件は、入社してから初めて知らされるのが普通である
正解と解説
正解:B. 試用期間中と本採用後で条件が違うため、それぞれの条件を分けて示している書き方である

試用期間中と本採用後で労働条件が異なる場合は、試用期間中の条件と本採用後の条件をそれぞれ明示することになっている。この例は、その記載例そのもの。本採用後の賃金は20万円と書かれており、未定ではない。期間中の賃金を書かなくてよいという理解は誤りで、試用期間は募集のときに示す項目の1つ。入社後に初めて知らされるのが普通という理解も、募集の段階で示す決まりなので誤り。

根拠:厚生労働省・都道府県労働局「労働者を募集する企業の皆様へ」

問9|2024年4月からの追加項目

2024年4月1日以降の求人で、求人票に示す労働条件として新しく加わったものの組み合わせはどれか。

  1. 従事すべき業務の変更の範囲、就業場所の変更の範囲、有期労働契約を更新する場合の基準(通算契約期間や更新回数の上限を含む)
  2. 賃金、就業時間、休日
  3. 従事すべき業務の変更の範囲、就業場所の変更の範囲、会社の売上高と従業員数
  4. 固定残業代の時間数、試用期間、受動喫煙防止措置の状況
正解と解説
正解:A. 従事すべき業務の変更の範囲、就業場所の変更の範囲、有期労働契約を更新する場合の基準(通算契約期間や更新回数の上限を含む)

2024年4月1日以降に求人を申し込む場合、従事すべき業務の変更の範囲、就業場所の変更の範囲、有期労働契約を更新する場合の基準(通算契約期間または更新回数の上限を含む)の3つの明示が必要になった。賃金・就業時間・休日は、以前から示すべき基本の項目。売上高や従業員数は、労働条件として新しく加わった項目ではない。固定残業代・試用期間・受動喫煙防止措置も、2024年4月より前から示すことが求められていた項目。

根拠:東京労働局「求人票に明示する労働条件が新たに3点追加されるのでご留意ください」、厚生労働省・都道府県労働局「労働者を募集する企業の皆様へ」

問10|有給休暇の欄

求人票の年次有給休暇の欄に「入社時 0日、6か月経過後 10日」とある。この読み方として正しいものはどれか。

  1. この会社の社員が、実際に1年間で平均10日の有給休暇を取っているという実績である
  2. 入社してすぐに10日の有給休暇が使える
  3. 取ることのできる日数を示したもので、実際に取られた日数(取得実績)ではない
  4. 有給休暇は会社が指定した日にしか使えない、という意味である
正解と解説
正解:C. 取ることのできる日数を示したもので、実際に取られた日数(取得実績)ではない

求人票の有給休暇の欄には、入社時と6か月経過後に取ることのできる日数が書かれ、取得実績ではない。平均10日を取っているという実績として読むのは誤り。入社時は0日と書かれているので、入社してすぐに10日使えるわけではない。この欄は日数を示すもので、使う日を会社が指定するという意味は含まれていない。取りやすさを知りたいときは、取得実績を別に確かめる。

根拠:厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク「求人票(大卒等)の見方のポイント」

演習:この章の問題を解く

ランダム出題の演習ツールです(JavaScript が有効な場合に動きます)。上の「確認問題」はそのままでもすべて読めます。

※ 解説は学習用の情報提供です。制度や手続きは変わることがあるため、最新の情報はハローワーク・厚生労働省などの公式案内でご確認ください。
※ 採用の進め方は企業によって異なります。