仮の宿 学習室

第二種電気工事士 ELECTRICIAN CLASS 2

【第一種】発電・送電・変電と電気応用

講義 3 本・確認問題 30 問 | 第一種の追加分(受電設備・発電と送配電・自家用の施工と検査・法令と高圧の配線図) | 最終更新 2026-10-16

この章で学ぶこと
目次
  1. 発電の方式と発電所のしくみ
  2. 送電・配電と変電所
  3. 電気応用:照明・電熱・電動機
  4. 確認問題(30問)
  5. 演習ツール

1. 発電の方式と発電所のしくみ

水力・火力・原子力・再生可能エネルギーの発電方式と、水力発電の出力や熱効率の計算を学びます。

第一種電気工事士の学科試験には、第二種にはない科目「発電施設、送電施設及び変電施設の基礎的な構造及び特性」があります。試験センターは範囲を「種類、役割その他の基礎的な事項」としています。設計や運転の深い知識ではなく、どんな発電方式があり、何がどんな役目をしているかを押さえるのが目標です。この講義では発電所を扱います。

水力発電

水力発電(すいりょくはつでん)は、高い所にある水が低い所へ流れ落ちる力で水車(すいしゃ)を回し、つながった発電機で電気をつくります。水が落ちる高さのうち、損失を差し引いて実際に使える高さを有効落差(ゆうこうらくさ)H〔m〕、1秒あたりに流れる水の量を流量Q〔m³/s〕といいます。発電所の出力は次の式で求めます。

P = 9.8 × Q × H × η〔kW〕(η:水車と発電機を合わせた効率)

9.8は重力の加速度〔m/s²〕です。水1m³の質量は約1,000kgなので、1秒に Q〔m³〕の水が H〔m〕落ちると、9.8 × 1,000 × Q × H〔W〕= 9.8QH〔kW〕の仕事になります。

水の使い方で、川の水をそのまま使う流込み式、小さな池で1日程度の流量を調整する調整池式、大きなダムで季節をまたいで調整する貯水池式、そして揚水式(ようすいしき)に分けられます。揚水式は、電気が余っている時間帯に下の池から上の池へポンプで水をくみ上げ、電気が足りない時間帯にその水を落として発電します。電気を水の高さの形でためる方式です。

水車は落差に合わせて選びます。ペルトン水車はノズルから噴き出す水をバケットに当てて回す衝動水車(しょうどうすいしゃ)で、高落差に向きます。フランシス水車は水の圧力と流れの両方で回す反動水車(はんどうすいしゃ)で、中落差に広く使われます。プロペラ水車・カプラン水車は低落差で流量の多い所に向きます。

火力発電と原子力発電

汽力発電(きりょくはつでん)は、ボイラで燃料を燃やして高温・高圧の蒸気をつくり、蒸気タービンを回します。タービンを出た蒸気は復水器(ふくすいき)で冷やされて水にもどり、給水ポンプでまたボイラへ送られます。復水器で圧力を低くすると、タービンでより多くのエネルギーを取り出せます。

ガスタービン発電は、燃料を燃やした高温のガスで直接タービンを回します。コンバインドサイクル発電は、ガスタービンの排気の熱で蒸気をつくり、蒸気タービンも回す組み合わせで、同じ燃料からより多くの電気を得られます(熱効率が高い)。ディーゼル機関などの内燃力発電は、ビルや工場の非常用発電機として身近です。

発電所の熱効率は、得られた電気エネルギーを、燃料の発熱量で割って求めます。1kWh = 3,600kJ なので、出力 P〔kW〕で1時間運転し、燃料 B〔kg〕(発熱量 H〔kJ/kg〕)を使ったとき、η = 3,600P ÷ (B × H) です。

原子力発電は、ウランの核分裂で出る熱で蒸気をつくり、タービンを回します。日本の原子力発電所は軽水炉(けいすいろ)で、沸騰水型(BWR)は原子炉の中で蒸気をつくってタービンへ送ります。加圧水型(PWR)は原子炉でつくった高温高圧の水を蒸気発生器へ送り、別の系統の水を蒸気にしてタービンへ送ります。

再生可能エネルギーなど

太陽光発電は、太陽電池で光を直接電気(直流)に変え、パワーコンディショナで交流に変えて使います。出力は日射の強さで変わります。風力発電は、風車で発電機を回します。風のもつエネルギーは風速の3乗と受風面積に比例するので、風速が2倍になると取り出せる出力は理論上8倍になります。燃料電池は、水素と酸素の化学反応から直接電気(直流)を取り出し、反応で出るのは水です。このほか地熱発電、バイオマス発電があります。

発電機の回転速度

発電所の多くは同期発電機を使い、回転速度 N〔min⁻¹〕と周波数 f〔Hz〕、極数 p の間に N = 120f ÷ p の関係があります。高速の蒸気タービンには極数の少ない発電機(60Hzの2極なら3,600min⁻¹)、低速の水車には極数の多い発電機を組み合わせます。電気設備の技術基準の解釈第42条は、発電機に過電流が生じた場合などに、発電機を自動的に電路から遮断する装置を施設することを求めています。

例題

例題:流量20m³/s、有効落差50m、水車と発電機の総合効率85%の水力発電所の出力は何kWか。
答えと考え方 P = 9.8 × 20 × 50 × 0.85 = 8,330kW です。効率は%のままではなく、小数(0.85)にしてかけます。

用語

有効落差
水が落ちる高さから損失分を除いた、発電に使える高さ〔m〕
揚水式発電
余った電気で水をくみ上げておき、必要な時に発電する方式
復水器
タービンを出た蒸気を冷やして水にもどす装置
コンバインドサイクル
ガスタービンと、その排熱を使う蒸気タービンを組み合わせた発電
熱効率
得られた電気エネルギー ÷ 燃料の発熱量。1kWh = 3,600kJ で換算する

根拠:電気技術者試験センター「第一種電気工事士 学科試験のポイント」(試験科目「発電施設、送電施設及び変電施設の基礎的な構造及び特性」:発電施設、送電施設及び変電施設の種類、役割その他の基礎的な事項)、経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」 第42条(発電機の保護装置)、鳥取県 原子力安全対策 掲載資料「原子力発電(軽水炉)の概要」(中国電力、2018年4月)、滋賀県 掲載資料「電気の流れ(水車の種類)」(ペルトン水車:高落差、フランシス水車:中高落差、カプラン水車:低落差)、東京電力ホールディングス「原子力発電(同社ウェブサイト)」(復水器:タービンを回し終えた蒸気を冷やして水に戻す)。出力・熱効率・回転速度は物理の基本法則による計算(2026年10月16日確認)

2. 送電・配電と変電所

電気を高い電圧で送る理由、架空送電線の設備、変電所の機器と役割を学びます。

発電所でつくった電気は、送電線で遠くまで運ばれ、変電所で電圧を下げて配電線に分けられ、最後に工場・ビル・家庭に届きます。この講義では、電気を「運ぶ」設備と「電圧を変える」設備を学びます。

発電所送電線特別高圧変電所配電線高圧柱上変圧器低圧需要家電圧:発電所で上げる → 変電所で段階的に下げる → 使う所で低圧に
発電所から需要家までの電気の流れ(概念図)

電圧の区分と、高い電圧で送る理由

電気設備に関する技術基準を定める省令(第2条)は、電圧を3つに区分しています。低圧は直流750V以下・交流600V以下、高圧はそれを超えて7,000V以下、特別高圧は7,000Vを超えるものです。送電線は特別高圧、まちの配電線は高圧、家庭のコンセントは低圧です。

同じ電力を送るとき、電圧を高くすると電流は小さくなります。三相の電力は P = √3 × V × I × cosθ なので、電圧 V を2倍にすると電流 I は1/2です。電線の抵抗で失われる電力(送電損失)は、三相3線式で 3 × I² × r(r:1線の抵抗)なので、電流の2乗に比例し、電圧の2乗に反比例します。電圧を2倍にすると損失は1/4です。これが、長い距離を高い電圧で送る理由です。

三相3線式の線路の電圧降下は、近似式 e = √3 × I × (r cosθ + x sinθ)(x:1線のリアクタンス)で求めます。第二種で学んだ単相の式と違い、√3をかけることに注意しましょう。

架空送電線の設備

鉄塔に張る架空送電線には、次のような設備があります。電気設備の技術基準の解釈は、架空電線・架空地線などをまとめて「架渉線(かしょうせん)」と呼び(第1条)、特別高圧架空電線路でアークホーンを取り付けた懸垂(けんすい)がいしなどを使う場合を定めています(第88条など)。

架空送電線のおもな設備と役割
設備役割
懸垂がいし磁器などの絶縁物を連ねて、電線を鉄塔から絶縁してつり下げる
架空地線電線の上に張る接地された線。雷が直接電線に落ちるのを防ぐ(遮へい)
アークホーンがいしの両端に付ける金具。雷などでせん絡(フラッシオーバ)が起きたとき、アークをがいしから離してがいしの破損を防ぐ
ダンパ電線に付けるおもり。風による電線の振動を抑え、電線の断線や損傷を防ぐ
多導体(スペーサで保持)1相に複数の電線を使い、コロナ放電を起きにくくし、送電容量を大きくする

都市部では、電線を地中に埋める地中送電も使われます。雷や風雪の影響を受けにくく景観もよい反面、建設費が高く、故障の場所を見つけにくい欠点があります。

変電所

変電所は、変圧器で電圧を変え、電気の流れを分けたり切り替えたりする所です。おもな設備は、変圧器、事故電流を遮断する遮断器、無負荷の回路を切り離す断路器、雷などの異常電圧から機器を守る避雷器、電圧・電流を計器用に小さくする計器用変成器、異常を検出する保護継電器です。都市部では、充電部を金属容器に収め、絶縁性の高いSF₆(六ふっ化硫黄)ガスを入れたガス絶縁開閉装置(GIS)が使われ、設備を小さくできます。

電圧を適正に保つための調相設備もあります。重負荷のときは電力用コンデンサで遅れの無効電力を補って電圧の低下を抑え、深夜などの軽負荷のときは分路リアクトルで進みの無効電力を吸収して電圧の上昇を抑えます。

電気設備の技術基準の解釈は、変電所などの安全も定めています。発電所・変電所の架空電線の引込口と引出口には避雷器を施設します(第37条)。屋外の発電所・変電所には、さくやへいを設け、特別高圧では「さくの高さ+さくから充電部分までの距離」を、35,000V以下で5m以上、35,000Vを超え160,000V以下で6m以上とします(第38条)。特別高圧の変圧器は、バンク容量10,000kVA以上で内部故障時の自動遮断装置が必要です(第43条)。

例題

例題:同じ電力・同じ力率で送る三相3線式の送電線の電圧を3倍にすると、送電損失は何倍になるか。
答えと考え方 電流は1/3になり、損失は電流の2乗に比例するので (1/3)² = 1/9倍です。

用語

特別高圧
7,000Vを超える電圧(省令第2条)
架空地線
送電線の上に張り、雷から電線を守る接地された線
アークホーン
がいしのせん絡時にアークをがいしから離す金具
調相設備
電力用コンデンサや分路リアクトルで無効電力を調整し、電圧を保つ設備
GIS
SF₆ガスで絶縁した小形の開閉装置

根拠:電気技術者試験センター「第一種電気工事士 学科試験のポイント」(試験科目「発電施設、送電施設及び変電施設の基礎的な構造及び特性」:発電施設、送電施設及び変電施設の種類、役割その他の基礎的な事項)、e-Gov法令検索「電気設備に関する技術基準を定める省令」 第2条(電圧の種別)、経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」 第1条第三十八号(架渉線)・第37条(避雷器等の施設)・第38条(発電所等への取扱者以外の者の立入の防止)・第43条(特別高圧の変圧器及び調相設備の保護装置)・第88条(アークホーンを取り付けた懸垂がいし)。損失・電圧降下は物理の基本法則による計算(2026年10月16日確認)

3. 電気応用:照明・電熱・電動機

水平面照度と光束法、電熱の計算と加熱方式、ポンプ・巻上機の電動機出力を学びます。

試験科目「電気応用」の範囲は「照明、電熱及び電動機応用」です。電気を光・熱・動力に変えて使う場面の計算と、方式の特徴を学びます。光の単位(光度cd・光束lm・照度lx)と逆2乗の法則は第二種の章(電気機器と配線器具)で学びました。ここではその先に進みます。

照明の計算

光度 I〔cd〕の光源から距離 r〔m〕の点で、光に垂直な面の照度は I ÷ r²(逆2乗の法則)です。床のような水平な面に光が斜めに入るときは、照度は入射角θの cosθ 倍に減ります(入射角の余弦法則)。

光源(光度 I)hdrθP
水平面照度:光は面に対して斜めに入る。cosθ = h ÷ r

水平面照度 Eh = (I ÷ r²) × cosθ、cosθ = h ÷ r。高さ3m、水平距離4mなら r = 5m、cosθ = 0.6 です。

どの方向にも同じ光度 I で光る光源(均等点光源)の全光束は、球全体の立体角4πをかけて F = 4πI〔lm〕です。

部屋全体の明るさを決めるときは光束法を使います。器具1台の光束 F〔lm〕、台数 N、床面積 A〔m²〕、ランプの光のうち作業面に届く割合の照明率 U、汚れや経年で光が減ることを見込む保守率 M とすると、平均照度は E = F × N × U × M ÷ A。必要な台数は N = E × A ÷ (F × U × M) で、端数は切り上げます。

電熱

電力 P〔kW〕を t〔s〕使うと、P × t〔kJ〕の熱が出ます(1kWh = 3,600kJ)。水を温めるのに必要な熱量は、質量〔kg〕× 比熱〔kJ/(kg·K)〕× 温度上昇〔K〕で、効率 η の電熱器では「必要な熱量 ÷ η」の電力量が要ります。

おもな電気加熱の方式
方式しくみ例
抵抗加熱電流によるジュール熱。発熱体を使う間接式と、物に直接電流を流す直接式電気炉、電熱器
アーク加熱電極間のアークの高温を使う製鋼用アーク炉
誘導加熱交番磁界で金属に渦電流を流し、そのジュール熱で加熱。導電性の物が対象IH調理器
誘電加熱高周波の電界で、絶縁物(誘電体)の内部に生じる誘電損で発熱電子レンジ(マイクロ波加熱)
赤外線加熱赤外線を当てて表面を温める塗装の乾燥

ヒートポンプは、電気で冷媒を圧縮・膨張させ、外気などの熱をくみ上げて運びます。得られる熱 ÷ 消費電力を成績係数(COP)といい、1より大きくなるのが特徴です。COPが4なら、1kWの電力で4kW分の熱が得られます。

電動機応用

ポンプや巻上機(クレーンなど)に使う電動機の出力は、持ち上げる仕事から求めます。

ポンプ:P = 9.8 × Q × H × K ÷ η〔kW〕(Q:揚水量〔m³/s〕、H:全揚程〔m〕、K:余裕係数、η:ポンプ効率)。揚水量が m³/min で与えられたら60で割って m³/s にします。

巻上機:P = 9.8 × m × v ÷ η〔kW〕(m:質量〔t〕、v:巻上げ速度〔m/s〕)。速度が m/min なら60で割ります。

電動機の出力 P〔W〕、回転速度 n〔min⁻¹〕、トルク T〔N·m〕の間には P = 2π × (n ÷ 60) × T の関係があります。

例題

例題:光度400cdの光源の真下2mの床の照度と、真下から水平に2m離れた床の点の水平面照度を求めよ。
答えと考え方 真下は 400 ÷ 2² = 100lx。離れた点は r = √(2² + 2²) ≒ 2.83m、r² = 8、cosθ = 2 ÷ 2.83 ≒ 0.707 なので、(400 ÷ 8) × 0.707 ≒ 35.4lx です。

用語

水平面照度
水平な面の照度。(I ÷ r²) × cosθ
照明率・保守率
作業面に届く光の割合と、汚れや経年での減り方を見込む係数
誘導加熱
渦電流のジュール熱で金属を加熱する方式
誘電加熱
高周波の電界で絶縁物を内部から加熱する方式
成績係数(COP)
ヒートポンプで得られる熱 ÷ 消費電力

根拠:電気技術者試験センター「第一種電気工事士 学科試験のポイント」(試験科目「電気応用」:照明、電熱及び電動機応用)、e-Gov法令検索「計量単位令」別表第一(光度・光束・照度・電力量の単位)、三菱電機技報 2011年7月号「掲載論文(IH調理器)」(加熱コイルの磁場で鍋に誘導される渦電流の発熱で加熱)、酒井昇「食品の誘電物性とマイクロ波加熱」日本食品工学会誌 Vol.11 No.1(2010年)(誘電体損による発熱、電子レンジ)。照度・熱量・動力は物理の基本法則による計算(2026年10月16日確認)

確認問題(30問)

四肢択一。「正解と解説」を開くと、正解の理由と他の選択肢が違う理由を確認できます。

問1|水力発電の出力

流量15m³/s、有効落差80m、水車と発電機の総合効率80%の水力発電所の出力は何kWか。

  1. 960kW
  2. 7,526kW
  3. 9,408kW
  4. 11,760kW
正解と解説
正解:C. 9,408kW

P = 9.8 × Q × H × η = 9.8 × 15 × 80 × 0.8 = 9,408kW です。960kWは重力の加速度9.8をかけ忘れた値、7,526kWは効率を2回かけた値、11,760kWは効率をかけ忘れた値です。

根拠:電気技術者試験センター「第一種電気工事士 学科試験のポイント」(試験科目「発電施設、送電施設及び変電施設の基礎的な構造及び特性」:発電施設、送電施設及び変電施設の種類、役割その他の基礎的な事項)。物理の基本法則による計算

問2|揚水式発電

揚水式発電所の説明として、正しいものはどれか。

  1. 電気が余る時間帯に下の池から上の池へ水をくみ上げ、電気が足りない時間帯に発電する
  2. 川の水を貯めずにそのまま取り入れ、流れてくる量に応じて発電する
  3. 地下からくみ上げた高温の蒸気や熱水でタービンを回して発電する
  4. 海の潮の満ち引きによる水位の差を利用して発電する
正解と解説
正解:A. 電気が余る時間帯に下の池から上の池へ水をくみ上げ、電気が足りない時間帯に発電する

揚水式は、余った電気でポンプを動かして水を上の池にくみ上げ、需要が多い時間帯にその水で発電します。電気を水の高さの形でためる方式です。川の水をそのまま使うのは流込み式、地下の蒸気を使うのは地熱発電、潮の満ち引きを使うのは潮力発電で、揚水式ではありません。

根拠:電気技術者試験センター「第一種電気工事士 学科試験のポイント」(試験科目「発電施設、送電施設及び変電施設の基礎的な構造及び特性」:発電施設、送電施設及び変電施設の種類、役割その他の基礎的な事項)

問3|水車の種類

落差が数百mと大きく、流量が比較的少ない地点に最も適した水車はどれか。

  1. プロペラ水車
  2. ペルトン水車
  3. カプラン水車
  4. フランシス水車
正解と解説
正解:B. ペルトン水車

ノズルから噴き出す水をバケットに当てて回すペルトン水車(衝動水車)は高落差に向きます。プロペラ水車とカプラン水車は低落差で流量の多い地点向き、フランシス水車は中落差に広く使われる反動水車です。

根拠:電気技術者試験センター「第一種電気工事士 学科試験のポイント」(試験科目「発電施設、送電施設及び変電施設の基礎的な構造及び特性」:発電施設、送電施設及び変電施設の種類、役割その他の基礎的な事項)、滋賀県 掲載資料「電気の流れ(水車の種類)」(ペルトン水車:高落差、フランシス水車:中高落差、カプラン水車:低落差)

問4|復水器の役割

汽力発電所の復水器(ふくすいき)の役割として、正しいものはどれか。

  1. 燃料を燃やして給水を蒸気に変える
  2. ボイラへ送る水の圧力を高める
  3. タービンへ送る前の蒸気をさらに加熱する
  4. タービンを出た蒸気を冷やして水にもどす
正解と解説
正解:D. タービンを出た蒸気を冷やして水にもどす

復水器はタービンを出た蒸気を冷却して水にもどし、内部の圧力を低くしてタービンでより多くのエネルギーを取り出せるようにします。燃料を燃やして蒸気をつくるのはボイラ、水の圧力を高めるのは給水ポンプ、蒸気をさらに加熱するのは過熱器の役割です。

根拠:電気技術者試験センター「第一種電気工事士 学科試験のポイント」(試験科目「発電施設、送電施設及び変電施設の基礎的な構造及び特性」:発電施設、送電施設及び変電施設の種類、役割その他の基礎的な事項)、東京電力ホールディングス「原子力発電(同社ウェブサイト)」(復水器:タービンを回し終えた蒸気を冷やして水に戻す)

問5|火力発電の熱効率

出力200MWで1時間運転した火力発電所で、発熱量44,000kJ/kgの燃料を40t使用した。この発電所の熱効率は約何%か。

  1. 11.4%
  2. 40.9%
  3. 59.1%
  4. 244.4%
正解と解説
正解:B. 40.9%

電気エネルギーは 200,000kW × 1h = 200,000kWh、1kWh = 3,600kJ なので 7.2 × 10⁸kJ。燃料の発熱量は 40,000kg × 44,000kJ/kg = 1.76 × 10⁹kJ。η = 7.2 × 10⁸ ÷ 1.76 × 10⁹ ≒ 0.409 で、約40.9%です。59.1%は損失の割合(100 − 40.9)、11.4%は1kWh を1,000kJと誤った値、244.4%は割る順を逆にして、燃料の発熱量を電気エネルギーで割った値(1.76 × 10⁹ ÷ 7.2 × 10⁸)で、効率が100%を超えることはありません。

根拠:電気技術者試験センター「第一種電気工事士 学科試験のポイント」(試験科目「発電施設、送電施設及び変電施設の基礎的な構造及び特性」:発電施設、送電施設及び変電施設の種類、役割その他の基礎的な事項)。物理の基本法則による計算

問6|コンバインドサイクル発電

コンバインドサイクル発電の説明として、正しいものはどれか。

  1. ガスタービンの排気の熱で蒸気をつくり、蒸気タービンも回して発電する
  2. ディーゼル機関で発電し、排気をそのまま大気に放出する
  3. 原子炉でつくった蒸気をガスタービンに送って発電する
  4. 太陽光発電と風力発電を同じ敷地に設置して発電する
正解と解説
正解:A. ガスタービンの排気の熱で蒸気をつくり、蒸気タービンも回して発電する

コンバインドサイクル発電は、ガスタービンで発電したあとの高温の排気でボイラ(排熱回収ボイラ)の蒸気をつくり、蒸気タービンでも発電する組み合わせで、熱効率が高くなります。ディーゼル機関は内燃力発電、原子炉の蒸気は蒸気タービンを回す原子力発電、太陽光と風力の併設は再生可能エネルギーの組み合わせで、いずれもコンバインドサイクルではありません。

根拠:電気技術者試験センター「第一種電気工事士 学科試験のポイント」(試験科目「発電施設、送電施設及び変電施設の基礎的な構造及び特性」:発電施設、送電施設及び変電施設の種類、役割その他の基礎的な事項)

問7|沸騰水型原子炉

軽水炉のうち沸騰水型(BWR)の特徴として、正しいものはどれか。

  1. 原子炉でつくった高温高圧の水を蒸気発生器へ送り、別の系統の水を蒸気にする
  2. 核分裂ではなく核融合の熱を使って蒸気をつくる
  3. 原子炉の中で蒸気をつくり、その蒸気をタービンへ送る
  4. 原子炉の熱で直接電気を取り出すので、タービンを使わない
正解と解説
正解:C. 原子炉の中で蒸気をつくり、その蒸気をタービンへ送る

沸騰水型は原子炉の中で水を沸騰させて蒸気をつくり、タービンへ送ります。蒸気発生器で別の系統の水を蒸気にするのは加圧水型(PWR)です。現在の原子力発電所は核分裂の熱を使い、核融合ではありません。また、どちらの型も蒸気でタービンを回して発電します。

根拠:電気技術者試験センター「第一種電気工事士 学科試験のポイント」(試験科目「発電施設、送電施設及び変電施設の基礎的な構造及び特性」:発電施設、送電施設及び変電施設の種類、役割その他の基礎的な事項)、鳥取県 原子力安全対策 掲載資料「原子力発電(軽水炉)の概要」(中国電力、2018年4月)

問8|風力発電の出力

風力発電で、風速が2倍になると、風車が取り出せる出力は理論上何倍になるか(他の条件は同じとする)。

  1. 2倍
  2. 4倍
  3. 6倍
  4. 8倍
正解と解説
正解:D. 8倍

風のもつエネルギー(出力)は風速の3乗に比例するので、2³ = 8倍です。2倍は風速に比例すると考えた誤り、4倍は2乗に比例すると考えた誤り(運動エネルギーの式 ½mv² だけを見て、1秒に通る空気の量も風速に比例することを忘れた)、6倍は 2³ を 2 × 3 と、累乗をかけ算と取り違えた値です。

根拠:電気技術者試験センター「第一種電気工事士 学科試験のポイント」(試験科目「発電施設、送電施設及び変電施設の基礎的な構造及び特性」:発電施設、送電施設及び変電施設の種類、役割その他の基礎的な事項)。物理の基本法則による計算

問9|燃料電池

燃料電池発電の説明として、正しいものはどれか。

  1. 燃料を燃やした熱で蒸気をつくり、タービンを回して交流を得る
  2. 水素と酸素の化学反応から直接電気(直流)を取り出し、反応で水ができる
  3. 光を半導体に当てて、直接交流の電気を取り出す
  4. 充電した電気をためておき、必要な時に放電するだけで燃料は使わない
正解と解説
正解:B. 水素と酸素の化学反応から直接電気(直流)を取り出し、反応で水ができる

燃料電池は水素と酸素の化学反応から直接直流の電気を取り出し、反応で生じるのは水です。燃料を燃やしてタービンを回すのは火力発電、光を電気に変えるのは太陽電池(得られるのは直流)、ためた電気を出し入れするだけなのは蓄電池で、燃料電池ではありません。

根拠:電気技術者試験センター「第一種電気工事士 学科試験のポイント」(試験科目「発電施設、送電施設及び変電施設の基礎的な構造及び特性」:発電施設、送電施設及び変電施設の種類、役割その他の基礎的な事項)、経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」 第45条(燃料電池等の施設)

問10|同期発電機の回転速度

周波数60Hz、4極の同期発電機の回転速度は何min⁻¹か。

  1. 3,600min⁻¹
  2. 1,800min⁻¹
  3. 1,500min⁻¹
  4. 900min⁻¹
正解と解説
正解:B. 1,800min⁻¹

N = 120f ÷ p = 120 × 60 ÷ 4 = 1,800min⁻¹ です。3,600min⁻¹は2極の場合、900min⁻¹は8極の場合、1,500min⁻¹は50Hzで計算した値です。

根拠:電気技術者試験センター「第一種電気工事士 学科試験のポイント」(試験科目「発電施設、送電施設及び変電施設の基礎的な構造及び特性」:発電施設、送電施設及び変電施設の種類、役割その他の基礎的な事項)。物理の基本法則による計算

問11|送電電圧と損失

同じ電力を同じ力率で送る三相3線式の送電線で、送電電圧を2倍にすると、送電損失は何倍になるか(電線は同じとする)。

  1. 1/8倍
  2. 1/4倍
  3. 1/2倍
  4. 変わらない
正解と解説
正解:B. 1/4倍

電圧が2倍になると電流は1/2になり、損失 3I²r は電流の2乗に比例するので (1/2)² = 1/4倍です。1/2倍は損失が電流に比例すると考えた誤り、1/8倍は3乗と考えた誤り、「変わらない」は電流が小さくなることを見落とした誤りです。

根拠:電気技術者試験センター「第一種電気工事士 学科試験のポイント」(試験科目「発電施設、送電施設及び変電施設の基礎的な構造及び特性」:発電施設、送電施設及び変電施設の種類、役割その他の基礎的な事項)。物理の基本法則による計算

問12|架空地線

架空送電線の架空地線(かくうちせん)の主な役割はどれか。

  1. 電線の振動を抑えて断線を防ぐ
  2. がいしのせん絡時にアークをがいしから離す
  3. 電線への直撃雷を防ぎ、雷から送電線を守る
  4. 1相に複数の電線を使ってコロナ放電を抑える
正解と解説
正解:C. 電線への直撃雷を防ぎ、雷から送電線を守る

架空地線は電線の上に張った接地された線で、雷が電線に直接落ちるのを防ぎます(遮へい)。振動を抑えるのはダンパ、アークをがいしから離すのはアークホーン、コロナ放電を抑えるのは多導体の役割です。

根拠:電気技術者試験センター「第一種電気工事士 学科試験のポイント」(試験科目「発電施設、送電施設及び変電施設の基礎的な構造及び特性」:発電施設、送電施設及び変電施設の種類、役割その他の基礎的な事項)、経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」 第1条第三十八号(架渉線:架空電線、架空地線等)

問13|アークホーン

送電線のがいしに取り付けるアークホーンの役割として、正しいものはどれか。

  1. 雷などでせん絡が起きたとき、アークをがいしから離してがいしの破損を防ぐ
  2. 風による電線の振動を吸収し、電線の疲労を防ぐ
  3. 電線の電圧を下げて、需要家で使える電圧にする
  4. 電線に流れる電流を計器で測れる大きさに変える
正解と解説
正解:A. 雷などでせん絡が起きたとき、アークをがいしから離してがいしの破損を防ぐ

アークホーンはがいしの両端に付ける金具で、せん絡(フラッシオーバ)のアークをがいしの表面から離し、がいしが熱で壊れるのを防ぎます。振動の吸収はダンパ、電圧を下げるのは変圧器、電流を計器用に変えるのは変流器の役割です。

根拠:電気技術者試験センター「第一種電気工事士 学科試験のポイント」(試験科目「発電施設、送電施設及び変電施設の基礎的な構造及び特性」:発電施設、送電施設及び変電施設の種類、役割その他の基礎的な事項)、経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」 第88条(アークホーンを取り付けた懸垂がいし等)

問14|ダンパ

架空送電線に取り付けるダンパの目的として、正しいものはどれか。

  1. 電線の温度を下げて送電容量を増やす
  2. 雷の電流を大地に流す
  3. 電線どうしの間隔を一定に保つ
  4. 風による電線の振動を抑え、電線の損傷を防ぐ
正解と解説
正解:D. 風による電線の振動を抑え、電線の損傷を防ぐ

ダンパは電線に取り付けるおもりで、風による電線の振動を抑え、支持点付近での電線の素線切れなどを防ぎます。雷の電流を大地へ流すのは架空地線と接地、電線どうしの間隔を保つのはスペーサの役割です。ダンパには電線を冷やす働きはありません。

根拠:電気技術者試験センター「第一種電気工事士 学科試験のポイント」(試験科目「発電施設、送電施設及び変電施設の基礎的な構造及び特性」:発電施設、送電施設及び変電施設の種類、役割その他の基礎的な事項)

問15|三相送電線の電力損失

三相3線式の線路で、線間電圧6.6kV、力率0.8、1,000kWの負荷に電力を送っている。電線1線の抵抗が0.5Ωのとき、線路の電力損失は約何kWか。

  1. 17.9kW
  2. 12.0kW
  3. 11.5kW
  4. 6.0kW
正解と解説
正解:A. 17.9kW

電流 I = P ÷ (√3 × V × cosθ) = 1,000 ÷ (√3 × 6.6 × 0.8) ≒ 109.3A。損失は 3 × I² × r = 3 × 109.3² × 0.5 ≒ 17,900W ≒ 17.9kW です。6.0kWは1線分だけ、12.0kWは単相2線式のように2線分で計算した値、11.5kWは力率を入れ忘れて電流を87.5Aとした値です。

根拠:電気技術者試験センター「第一種電気工事士 学科試験のポイント」(試験科目「発電施設、送電施設及び変電施設の基礎的な構造及び特性」:発電施設、送電施設及び変電施設の種類、役割その他の基礎的な事項)。物理の基本法則による計算

問16|三相線路の電圧降下

三相3線式の線路で、線電流100A、電線1線の抵抗0.4Ω、リアクタンス0.3Ω、負荷の力率0.8(遅れ)のとき、近似式による電圧降下は約何Vか。

  1. 121V
  2. 87V
  3. 83V
  4. 50V
正解と解説
正解:B. 87V

e = √3 × I × (r cosθ + x sinθ)。sinθ = √(1 − 0.8²) = 0.6 なので、e = √3 × 100 × (0.4 × 0.8 + 0.3 × 0.6) = √3 × 100 × 0.5 ≒ 86.6V、約87Vです。50Vは√3をかけ忘れた値、83Vはcosθとsinθを入れ替えた値、121Vはrとxを単純に足して √3 × 100 × 0.7 とした値です。

根拠:電気技術者試験センター「第一種電気工事士 学科試験のポイント」(試験科目「発電施設、送電施設及び変電施設の基礎的な構造及び特性」:発電施設、送電施設及び変電施設の種類、役割その他の基礎的な事項)。物理の基本法則による計算

問17|ガス絶縁開閉装置

変電所のガス絶縁開閉装置(GIS)の説明として、正しいものはどれか。

  1. 充電部を空気中に露出させ、点検しやすくした開閉装置
  2. 絶縁油の中でアークを消す方式の開閉装置
  3. 真空の容器の中で電流を遮断する遮断器
  4. 充電部を金属容器に収め、SF₆ガスで絶縁して小形にした開閉装置
正解と解説
正解:D. 充電部を金属容器に収め、SF₆ガスで絶縁して小形にした開閉装置

GISは遮断器・断路器・母線などを接地した金属容器に収め、絶縁性の高いSF₆(六ふっ化硫黄)ガスで絶縁した装置で、設備を小さくでき、都市部の変電所に使われます。充電部を空気中に出す方式は気中絶縁、絶縁油でアークを消すのは油遮断器、真空中で遮断するのは真空遮断器で、GISの説明ではありません。

根拠:電気技術者試験センター「第一種電気工事士 学科試験のポイント」(試験科目「発電施設、送電施設及び変電施設の基礎的な構造及び特性」:発電施設、送電施設及び変電施設の種類、役割その他の基礎的な事項)、経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」 第40条(ガス絶縁機器等の圧力容器の施設)

問18|避雷器を施設する箇所

電気設備の技術基準の解釈で、避雷器を施設しなければならない箇所(またはこれに近接する箇所)として定められているものはどれか。

  1. 発電所・変電所の架空電線の引込口と引出口
  2. 低圧屋内配線の分岐回路の始まり
  3. すべての低圧需要家の引込口
  4. 地中電線路だけで受電する需要場所の受電点
正解と解説
正解:A. 発電所・変電所の架空電線の引込口と引出口

解釈第37条第1項は、高圧・特別高圧の電路のうち、発電所・蓄電所・変電所などの架空電線の引込口(需要場所の引込口を除く)と引出口に避雷器を施設するよう定めています。対象は高圧・特別高圧の電路なので、低圧屋内配線の分岐回路や低圧需要家の引込口は含まれません。また定められているのは架空電線路に関わる箇所で、地中電線路だけの受電点は挙げられていません。

根拠:経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」 第37条(避雷器等の施設)

問19|分路リアクトル

変電所の調相設備のうち、深夜などの軽負荷時に送電系統の電圧が上がりすぎるのを抑えるために使うものはどれか。

  1. 電力用コンデンサ
  2. 分路リアクトル
  3. 計器用変圧器
  4. 避雷器
正解と解説
正解:B. 分路リアクトル

軽負荷時は送電線の静電容量の影響で電圧が上がりやすいので、分路リアクトルで進みの無効電力を吸収して電圧の上昇を抑えます。電力用コンデンサは重負荷時に遅れの無効電力を補って電圧の低下を抑えるもので、軽負荷時に入れると電圧はさらに上がります。計器用変圧器は計測用に電圧を下げる機器、避雷器は雷などの異常電圧から守る機器で、調相設備ではありません。

根拠:電気技術者試験センター「第一種電気工事士 学科試験のポイント」(試験科目「発電施設、送電施設及び変電施設の基礎的な構造及び特性」:発電施設、送電施設及び変電施設の種類、役割その他の基礎的な事項)、経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」 第43条(特別高圧の調相設備の保護装置:電力用コンデンサ又は分路リアクトル)

問20|特別高圧の変電所のさく

屋外に施設する変電所で、使用電圧66,000Vの充電部分がある。電気設備の技術基準の解釈で、さくの高さと、さくから充電部分までの距離との和は何m以上とするか。

  1. 3m
  2. 4m
  3. 5m
  4. 6m
正解と解説
正解:D. 6m

解釈第38条(38-1表)では、充電部分の使用電圧が35,000Vを超え160,000V以下のとき、さくの高さとさくから充電部分までの距離の和を6m以上とします。66,000Vはこの区分に入ります。5mは35,000V以下の区分の値です。3mや4mは表にない値です。

根拠:経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」 第38条(発電所等への取扱者以外の者の立入の防止)

問21|水平面照度

光度1,000cd(どの方向にも同じ)の光源が床から3mの高さにある。光源の真下から水平に4m離れた床の点の水平面照度は何lxか。

  1. 24lx
  2. 32lx
  3. 40lx
  4. 111lx
正解と解説
正解:A. 24lx

光源から点までの距離は r = √(3² + 4²) = 5m、cosθ = 3 ÷ 5 = 0.6。Eh = (1,000 ÷ 5²) × 0.6 = 40 × 0.6 = 24lx です。40lxは光に垂直な面の照度(cosθをかけ忘れ)、32lxはcosθを4 ÷ 5と取り違えた値、111lxは高さ3mだけで計算した真下の照度です。

根拠:電気技術者試験センター「第一種電気工事士 学科試験のポイント」(試験科目「電気応用」:照明、電熱及び電動機応用)、e-Gov法令検索「計量単位令」別表第一。物理の基本法則による計算

問22|光束法

床面積200m²の事務室を平均照度500lxにしたい。器具1台の光束5,000lm、照明率0.6、保守率0.7のとき、必要な器具の台数は最低何台か。

  1. 48台
  2. 34台
  3. 29台
  4. 20台
正解と解説
正解:A. 48台

N = E × A ÷ (F × U × M) = 500 × 200 ÷ (5,000 × 0.6 × 0.7) = 100,000 ÷ 2,100 ≒ 47.6 なので、切り上げて48台です。34台は保守率を入れ忘れた値(33.3)、29台は照明率を入れ忘れた値(28.6)、20台は照明率と保守率の両方を入れ忘れた値です。

根拠:電気技術者試験センター「第一種電気工事士 学科試験のポイント」(試験科目「電気応用」:照明、電熱及び電動機応用)。物理の基本法則による計算

問23|均等点光源の光束

どの方向にも光度100cdで光る点光源(均等点光源)の全光束は約何lmか。

  1. 1,257lm
  2. 628lm
  3. 314lm
  4. 8lm
正解と解説
正解:A. 1,257lm

全光束は光度に球全体の立体角4π〔sr〕をかけて、F = 4πI = 4 × 3.14 × 100 ≒ 1,257lm です。628lmは2π(半球分)、314lmはπをかけた値、8lmは100を4πで割ってしまった値です。

根拠:電気技術者試験センター「第一種電気工事士 学科試験のポイント」(試験科目「電気応用」:照明、電熱及び電動機応用)、e-Gov法令検索「計量単位令」別表第一(1cdの光源から1ステラジアン内に出る光束が1lm)。物理の基本法則による計算

問24|電熱器で水を温める時間

20Lの水を15℃から85℃まで温める。消費電力2kW、効率80%の電熱器を使うと約何分かかるか。水1Lは1kg、水の比熱は4.2kJ/(kg·K)とする。

  1. 39分
  2. 49分
  3. 61分
  4. 77分
正解と解説
正解:C. 61分

必要な熱量は 20 × 4.2 × (85 − 15) = 5,880kJ。効率80%なので、電熱器に必要な電力量は 5,880 ÷ 0.8 = 7,350kJ。2kW = 2kJ/s なので 7,350 ÷ 2 = 3,675秒 ≒ 61分です。49分は効率を入れ忘れた値、39分は効率を割らずにかけた値、77分は効率で2回割った値です。

根拠:電気技術者試験センター「第一種電気工事士 学科試験のポイント」(試験科目「電気応用」:照明、電熱及び電動機応用)、e-Gov法令検索「計量単位令」別表第一(電力量)。物理の基本法則による計算

問25|誘導加熱

誘導加熱の説明として、正しいものはどれか。

  1. 高周波の電界で、絶縁物の内部に生じる誘電損で加熱する
  2. 交番磁界で金属に渦電流を流し、そのジュール熱で加熱する
  3. 電極の間に生じるアークの高温で加熱する
  4. 赤外線を物の表面に当てて加熱する
正解と解説
正解:B. 交番磁界で金属に渦電流を流し、そのジュール熱で加熱する

誘導加熱は、コイルの交番磁界で金属(導電性の物)の中に渦電流を流し、そのジュール熱で加熱する方式で、IH調理器に使われます。絶縁物を誘電損で加熱するのは誘電加熱、アークで加熱するのはアーク加熱、赤外線を当てるのは赤外線加熱です。

根拠:電気技術者試験センター「第一種電気工事士 学科試験のポイント」(試験科目「電気応用」:照明、電熱及び電動機応用)、三菱電機技報 2011年7月号「掲載論文(IH調理器)」(加熱コイルの磁場で鍋に誘導される渦電流の発熱で加熱)

問26|誘電加熱

電子レンジのように、絶縁物(誘電体)を内部から加熱する方式はどれか。

  1. 抵抗加熱
  2. 誘導加熱
  3. アーク加熱
  4. 誘電加熱
正解と解説
正解:D. 誘電加熱

誘電加熱は、高周波(電子レンジではマイクロ波)の電界の中で、絶縁物の内部に生じる誘電損によって物を内部から加熱します。抵抗加熱は電流のジュール熱、誘導加熱は金属の渦電流、アーク加熱はアークの高温を使う方式で、絶縁物を内部から温める方式ではありません。

根拠:電気技術者試験センター「第一種電気工事士 学科試験のポイント」(試験科目「電気応用」:照明、電熱及び電動機応用)、酒井昇「食品の誘電物性とマイクロ波加熱」日本食品工学会誌 Vol.11 No.1(2010年)(誘電体損による発熱、電子レンジ)

問27|ヒートポンプの成績係数

成績係数(COP)4.0のヒートポンプ給湯機を、消費電力1.2kWで1時間運転した。得られる熱量は何kJか。

  1. 4.8kJ
  2. 1,080kJ
  3. 4,320kJ
  4. 17,280kJ
正解と解説
正解:D. 17,280kJ

得られる熱の出力は 1.2kW × 4.0 = 4.8kW。1時間で 4.8kWh、1kWh = 3,600kJ なので 4.8 × 3,600 = 17,280kJ です。4,320kJは消費電力量(1.2kWh)をそのまま換算した値でCOPをかけ忘れています。1,080kJはCOPで割ってしまった値、4.8kJは3,600kJ/kWhの換算を忘れた値です。

根拠:電気技術者試験センター「第一種電気工事士 学科試験のポイント」(試験科目「電気応用」:照明、電熱及び電動機応用)、e-Gov法令検索「計量単位令」別表第一(電力量)。物理の基本法則による計算

問28|ポンプ用電動機の出力

揚水量1.2m³/min、全揚程25mのポンプを駆動する。ポンプ効率75%、余裕係数1.1のとき、電動機の所要出力は約何kWか。

  1. 4.9kW
  2. 6.5kW
  3. 7.2kW
  4. 431kW
正解と解説
正解:C. 7.2kW

Q = 1.2 ÷ 60 = 0.02m³/s。P = 9.8 × Q × H × K ÷ η = 9.8 × 0.02 × 25 × 1.1 ÷ 0.75 ≒ 7.19kW、約7.2kWです。6.5kWは余裕係数を入れ忘れた値、4.9kWは余裕係数と効率の両方を入れ忘れた値、431kWは m³/min を60で割らずに計算した値です。

根拠:電気技術者試験センター「第一種電気工事士 学科試験のポイント」(試験科目「電気応用」:照明、電熱及び電動機応用)。物理の基本法則による計算

問29|巻上機の電動機出力

質量1.5tの荷物を毎分30mの速さで巻き上げる巻上機がある。巻上機の効率が70%のとき、電動機の所要出力は約何kWか。

  1. 5.1kW
  2. 7.4kW
  3. 10.5kW
  4. 630kW
正解と解説
正解:C. 10.5kW

v = 30 ÷ 60 = 0.5m/s。P = 9.8 × m × v ÷ η = 9.8 × 1.5 × 0.5 ÷ 0.7 = 10.5kW です。7.4kWは効率を入れ忘れた値(7.35)、5.1kWは効率で割らずにかけた値、630kWは m/min を60で割らずに計算した値です。

根拠:電気技術者試験センター「第一種電気工事士 学科試験のポイント」(試験科目「電気応用」:照明、電熱及び電動機応用)。物理の基本法則による計算

問30|電動機のトルク

出力15kW、回転速度1,450min⁻¹で運転している電動機の軸のトルクは約何N·mか。

  1. 0.099N·m
  2. 10.3N·m
  3. 98.8N·m
  4. 621N·m
正解と解説
正解:C. 98.8N·m

P = 2π × (n ÷ 60) × T より、T = 60P ÷ (2πn) = 60 × 15,000 ÷ (2 × 3.14 × 1,450) ≒ 98.8N·m です。621N·mは2πで割り忘れた値、10.3N·mは出力を回転速度で割っただけの値、0.099N·mは出力をkWのまま(15)入れた値です。

根拠:電気技術者試験センター「第一種電気工事士 学科試験のポイント」(試験科目「電気応用」:照明、電熱及び電動機応用)。物理の基本法則による計算

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