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教員採用試験 TEACHER EMPLOYMENT EXAM

教育改革と最近の答申

講義 3 本・確認問題 30 問 | 教育心理・教育史・答申 | 最終更新 2026-10-16

この章で学ぶこと
目次
  1. 「令和の日本型学校教育」と答申の流れ
  2. GIGAスクール構想と学校の働き方改革
  3. 次の学習指導要領と2027年の共同実施
  4. 確認問題(30問)
  5. 演習ツール

1. 「令和の日本型学校教育」と答申の流れ

2015年以降の主な中教審答申を年表で整理し、2021年1月の「令和の日本型学校教育」答申と2022年12月の教師の学びの答申の要点を学びます。

教員採用試験の「教育時事」では、中央教育審議会(中教審)の答申がよく問われます。中教審は文部科学大臣の相談を受ける審議会で、大臣が意見を求めることを諮問、審議会が意見をまとめて返すことを答申といいます。答申は法律ではありませんが、その後の法改正・学習指導要領・予算の方向を決めるので、「いつ・何という答申で・何を言ったか」をセットで覚えます。

表1 この章で扱う主な諮問・答申(日付は中教審の諮問・答申等一覧による)
日付種類名称(略称)要点
2015年(平成27年)12月21日答申(第185号)チームとしての学校の在り方と今後の改善方策教員と多様な専門スタッフが連携する「チーム学校」
2016年(平成28年)12月21日答申(第197号)学習指導要領等の改善及び必要な方策等現行の学習指導要領(平成29年告示)のもと
2019年(平成31年)1月25日答申(第213号)学校における働き方改革に関する総合的な方策業務の3分類、勤務時間の上限
2021年(令和3年)1月26日答申(第228号)「令和の日本型学校教育」の構築を目指して個別最適な学びと協働的な学び
2022年(令和4年)12月19日答申(第240号)「令和の日本型学校教育」を担う教師の養成・採用・研修等の在り方「新たな教師の学びの姿」
2024年(令和6年)8月27日答申(第251号)質の高い教師の確保のための環境整備に関する総合的な方策働き方改革・指導運営体制・処遇改善
2024年(令和6年)12月25日諮問初等中等教育における教育課程の基準等の在り方次の学習指導要領の審議の出発点

「令和の日本型学校教育」答申(2021年1月26日)

この答申の正式な題は「『令和の日本型学校教育』の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す,個別最適な学びと,協働的な学びの実現~」です。答申はまず、学校が学習指導だけでなく生徒指導も担い、子供の知・徳・体を一体で育む「日本型学校教育」は諸外国から高い評価を受けてきた、と確認します。そのうえで、Society5.0の到来や新型コロナウイルス感染症など「予測困難な時代」に合わせて、学び方を変える必要があるとしました。

中心の言葉は2つです。個別最適な学びは、これまでの「個に応じた指導」を学習者の側から言い直したもので、2つの面があります。指導の個別化は、支援が必要な子供により重点的な指導を行うなど、効果的な指導を実現することです。学習の個性化は、子供の興味・関心等に応じて、一人一人に応じた学習活動や学習課題に取り組む機会を提供することです。もう1つの協働的な学びは、探究的な学習や体験活動などを通じ、子供同士で、あるいは地域の方々をはじめ多様な他者と協働しながら学ぶことです。答申は、個別最適な学びが「孤立した学び」に陥らないよう、協働的な学びも充実させることが大切だとしています。

答申は今後の方向として、教育の機会均等の実現、連携・分担による学校マネジメント、これまでの実践とICTとの最適な組合せ、履修主義・修得主義等の適切な組合せ、感染症や災害の中でも学びを保障すること、持続的で魅力ある学校教育、の6つを挙げました。ICTは「必要不可欠」とする一方、ICTの活用自体が目的にならないよう注意しています。小学校については、小学校高学年からの教科担任制の導入(令和4(2022)年度を目途)を提言しました。中学校はもともと教科担任制なので、「義務教育9年間を見通した」教科担任制の在り方として、小中をつなぐ形で議論されています。

教師の養成・採用・研修の答申(2022年12月19日)

2つ目の「令和の日本型学校教育」の答申は、教師の側の学び方を扱います。子供の学びと同じく、教師も「個別最適な学び」と「協働的な学び」を通じて主体的に学ぶ、という「新たな教師の学びの姿」を掲げ、養成段階を含めて「理論と実践の往還」を求めました。具体策として、研修の記録(研修履歴)を活用し、管理職との対話に基づいて研修の受講を奨励する仕組みが示されました。また、この答申に先立ち、教員免許更新制は発展的に解消され、2022年(令和4年)5月の教育職員免許法の改正が同年7月1日に施行されています。ほかに、多様な専門性を持つ人材を教職員集団に取り込むことや、教員採用選考の早期化・複線化なども挙げられました。

例題

例題:「個別最適な学び」のうち「学習の個性化」にあたるのはどれか。ア 支援が必要な子供に重点的に指導する。イ 子供の興味・関心に応じた学習課題に取り組む機会を提供する。
答えと考え方 答えはイ。アは「指導の個別化」です。2つを合わせたものが「個別最適な学び」で、どちらも「個に応じた指導」を学習者の視点から整理した言葉です。

用語

諮問・答申
大臣が審議会に意見を求めるのが諮問、審議会が意見をまとめて返すのが答申。答申自体は法律ではない。
個別最適な学び
指導の個別化と学習の個性化からなる。「個に応じた指導」を学習者の視点から整理した概念。
協働的な学び
子供同士や地域の人など多様な他者と協働しながら学ぶこと。個別最適な学びが孤立した学びにならないために重視される。
教科担任制
教科ごとに専門の教師が授業を受け持つ仕組み。中学校では通常の形で、小学校では高学年から導入が進められている。
研修履歴
教師が受けた研修の記録。2022年答申では、これを使った対話に基づく受講奨励が示された。

根拠:文部科学省 中央教育審議会 諮問・答申等一覧/「令和の日本型学校教育」の構築を目指して(答申)(2021年1月26日)・答申概要・答申本文/「令和の日本型学校教育」を担う教師の養成・採用・研修等の在り方について(答申)(2022年12月19日)・答申概要

2. GIGAスクール構想と学校の働き方改革

1人1台端末を整えたGIGAスクール構想と、2019年・2024年の答申から2025年の給特法改正までの働き方改革の流れを学びます。

この講義では、学校の「道具」を変えるGIGAスクール構想と、教師の「働き方」を変える学校の働き方改革を見ます。どちらも小学校・中学校の両方に関係します。

GIGAスクール構想

文部科学省は、GIGAスクール構想を「1人1台端末や高速大容量の通信ネットワーク等の学校ICT環境を整備・活用することによって、教育の質を向上させ、全ての子供たちの可能性を引き出す『個別最適な学び』と『協働的な学び』を実現すること」を目的とすると説明しています。つまり、前の講義の「令和の日本型学校教育」を実現するための土台です。構想は令和元年度(2019年度)の補正予算で始まり、その後の補正予算で整備が進みました。文部科学省の資料では、児童生徒1人当たりの学習者用コンピュータは平成31年3月の0.2台から令和6年3月には1.1台になっています。端末の更新については、令和5年度補正予算で令和7年度までの更新に必要な経費が確保され、基金による更新(GIGAスクール構想の第2期)が進められています。

法律の面では、学校教育の情報化の推進に関する法律(令和元年法律第47号)が2019年6月28日に公布・施行されました。学習指導要領(平成29年告示)では、小学校・中学校とも総則で、言語能力・情報活用能力(情報モラルを含む。)・問題発見・解決能力等を「学習の基盤となる資質・能力」と位置づけています。小学校の総則には、児童がプログラミングを体験しながら、コンピュータに意図した処理を行わせるために必要な論理的思考力を身に付けるための学習活動を計画的に行うことが書かれています。

働き方改革の流れ

2019年1月25日の答申(第213号)は、業務を次の3つに分けて見直すよう求めました。

表2 2019年答申の業務の3分類と例(答申本文から)
分類例
基本的には学校以外が担うべき業務登下校に関する対応、放課後から夜間などの見回り、学校徴収金の徴収・管理、地域ボランティアとの連絡調整
学校の業務だが、必ずしも教師が担う必要のない業務調査・統計等への回答等、休み時間の対応、校内清掃、部活動
教師の業務だが、負担軽減が可能な業務給食時の対応、授業準備、学習評価や成績処理、学校行事等の準備・運営、進路指導、支援が必要な児童生徒・家庭への対応

この答申を受けて2019年(令和元年)に給特法(公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法)が改正されました。文部科学大臣が定める指針(2020年4月1日から適用)で、時間外在校等時間の上限は原則 月45時間以内・年360時間以内とされ、条例により1年単位の変形労働時間制を適用できる規定は2021年4月1日に施行されました。

次の大きな答申が2024年8月27日の答申(第251号)です。「学校における働き方改革の更なる加速化」「学校の指導・運営体制の充実」「教師の処遇改善」を3本柱とし、教職調整額を「少なくとも10%以上」とすることが必要としました。これを受けて2025年(令和7年)6月に給特法等が改正されました(令和7年法律第68号)。主な内容は、①教職調整額を給料月額の4%から10%まで段階的に引き上げる(2026年1月1日施行)、②教育委員会が業務量管理・健康確保措置実施計画を作って公表する、③教職員間の総合的な調整を行う主務教諭を置けるようにする(②③は2026年4月1日施行)、などです。2024年12月の財務大臣・文部科学大臣の合意では、時間外在校等時間を令和11年度までに平均で約3割減らし、月30時間程度にすることをまず目指すとしています。

小中の違いとして、部活動は中学校学習指導要領の総則にだけ書かれています。生徒の自主的・自発的な参加による教育課程外の活動ですが、学校教育の一環として教育課程との関連が図られるよう留意し、地域の人々の協力などで「持続可能な運営体制」を整えることとされています。小学校の学習指導要領には部活動の規定はありません。

例題

例題:2019年答申の3分類で、「授業準備」はどこに入るか。
答えと考え方 「教師の業務だが、負担軽減が可能な業務」です。授業準備は教師の本来の仕事なので「学校以外が担うべき業務」ではありませんが、教材の共有などで負担を軽くできます。

用語

GIGAスクール構想
1人1台端末と高速大容量の通信ネットワーク等を整備・活用し、個別最適な学びと協働的な学びを実現する取組。
給特法
公立学校の教員の給与の特例を定める法律。時間外勤務手当の代わりに教職調整額を支給する。
教職調整額
給特法にもとづき教員に支給される給料月額の一定割合。2025年改正で4%から10%へ段階的に引上げ。
時間外在校等時間
所定の勤務時間外に学校にいて業務をした時間など。上限指針で原則 月45時間・年360時間以内。
主務教諭
2025年の法改正で置けるようになった職。児童生徒の教育を担いつつ、教職員間の総合的な調整を行う。

根拠:文部科学省 GIGAスクール構想について・GIGAスクール構想の推進について(2025年3月)・GIGAスクール構想実現への歩み/e-Gov 学校教育の情報化の推進に関する法律/小学校学習指導要領(平成29年告示)・中学校学習指導要領(平成29年告示)/学校における働き方改革に関する総合的な方策(答申)(2019年1月25日)・答申本文/令和元年 給特法改正の概要(文部科学省資料)/質の高い教師の確保のための環境整備に関する総合的な方策(答申)(2024年8月27日)・答申概要/給特法等改正法案の概要・関係政令の整備について(2025年9月)/財務大臣・文部科学大臣合意(2024年12月24日)

3. 次の学習指導要領と2027年の共同実施

現行の学習指導要領(平成29年告示)を確かめたうえで、2024年12月の諮問から始まった次の改訂の動きと、2027年に始まる第一次選考の共同実施を学びます。

最後に、次の学習指導要領の審議と、2027年に始まる教員採用選考の第一次選考の共同実施を扱います。どちらも2026年10月時点で動いている話なので、日付を必ず確かめてください。

現行の学習指導要領の確認

今の小学校・中学校の学習指導要領は、2016年12月21日の答申(第197号)をもとに2017年(平成29年)3月31日に告示されました。全面実施は小学校が2020年(令和2年)4月1日、中学校が2021年(令和3年)4月1日で、中学校は小学校の1年後です。前文では「よりよい学校教育を通してよりよい社会を創る」理念を学校と社会が共有する社会に開かれた教育課程を掲げ、総則では育成を目指す資質・能力を知識及び技能/思考力,判断力,表現力等/学びに向かう力,人間性等の3つに整理しています。授業改善の考え方は主体的・対話的で深い学び、学校全体で教育課程を組み立て・評価・改善する営みはカリキュラム・マネジメントと呼ばれます。

次の学習指導要領に向けた諮問(2024年12月25日)

文部科学大臣は2024年12月25日、「初等中等教育における教育課程の基準等の在り方について」を中教審に諮問しました。同じ日に、教職員集団の形成についての諮問も行われています。教育課程の諮問は、大きく4つのまとまりで審議を求めています。

表3 2024年12月の諮問で審議を求めた主な事項(要約)
まとまり主な内容
分かりやすく使いやすい学習指導要領と深い学び中核的な概念による目標・内容の構造化、デジタル技術による使いやすさ、学習評価の改善
多様な子供たちを包摂する柔軟な教育課程標準授業時数などの柔軟化、不登校の子供や特異な才能のある子供への特例
これからの時代の資質・能力と各教科等情報活用能力の抜本的向上(生成AIを含む)、総合的な学習(探究)の時間、外国語教育、特別支援教育
教育課程の実施に伴う負担への対応年間の標準総授業時数を増加させないことを前提とした在り方、教科書の分量、教師の負担

2026年10月8日の中教審・教育課程企画特別部会の参考資料「学習指導要領等の改訂に関するスケジュール(イメージ)」では、教育課程部会の審議まとめ(2026年10月)のあと、答申は「冬頃予定」、告示は「年度末予定」とされています。全面実施は令和10年度以降に学校種ごとに順次となる見通しが示されていますが、資料自体が「変更の可能性」があるとしています。2026年10月時点では答申はまだ出ていません。試験では、現行(平成29年告示)の内容が基本です。

第一次選考の共同実施(2027年)

教員採用選考は、これまで都道府県・指定都市の教育委員会がそれぞれ問題を作ってきました。文部科学省の資料(2026年4月30日)によると、51自治体で作る自治体協議会が、令和9年度(2027年)から「共通問題配付方式」で第一次選考を共同実施する方向で協議しています。これは、第三者が作った共通問題を使い、試験の運営は従来どおり各教育委員会が行う方式で、各自治体が問題や時程を改編することもできます(ただし教養試験・教科専門試験それぞれの「コアタイム」は外せません)。これに対して、作問から実施までを第三者機関が一括して行う方式は「統一試験方式」と呼ばれます。

表4 2027年の共同実施の主な枠組み(2026年4月時点の合意など)
項目内容
実施日2027年5月8日(土)、6月12日(土)、7月10日(土)の3日程(別に予備日)
形式すべて択一式(マークシート)
教養試験60分・40問程度(一般教養10問+教職教養30問程度)
一般教養の内訳人文・社会・自然分野(時事を含む)5問程度+数的推理・資料解釈・判断推理5問程度(2026年7月29日の出題方針)
教科専門1教科あたり60分・25問程度
難易度の目安一般教養は地方公務員採用試験(上級)の教養試験、教職教養は教員資格認定試験「教科及び教職に関する科目(Ⅰ)」と同様(2026年7月29日の出題方針)
選択肢の数出題方針に付いた一般教養の見本問題5問は、どれも5つの選択肢から1つを選ぶ形(選択肢の数そのものは方針の本文に書かれていない)

共同実施のねらいとして、文部科学省資料は、問題の質の向上、作問の負担を減らして第二次選考で人物重視の丁寧な選考を行うこと、などを挙げています。教職教養の範囲は「教師として職務を遂行する上で必要な、教育に関する法令、理論、知識等を問う問題」とだけ書かれています。初回なので出題傾向はまだ分かりません。このラボの問題は4択ですが、本番は5択の可能性があることも覚えておいてください。受験する自治体の募集要項で、教養試験を実施するかどうかも含めて必ず確認してください。

例題

例題:2027年の共同実施の教養試験で、教職教養は何問程度とされているか。
答えと考え方 30問程度です。教養試験は60分・40問程度で、一般教養10問程度+教職教養30問程度という配分です。

用語

社会に開かれた教育課程
よりよい社会を創るという理念を学校と社会が共有し、連携・協働して実現をめざす教育課程。平成29年告示の前文にある。
カリキュラム・マネジメント
教科等横断的な視点で教育内容を組み立て、実施状況を評価・改善し、体制を整えて教育活動の質を高めること。
告示
国が決めたことを公に知らせる形式。学習指導要領は文部科学大臣の告示として出される。
共通問題配付方式
第三者が作った共通問題を使い、試験の運営は各教育委員会が行う方式。自治体による改編ができる。
統一試験方式
作問から試験の実施までを第三者機関が一括して行う方式。自治体独自の追加・改変はできない。

根拠:文部科学省 学習指導要領等の改善及び必要な方策等について(答申)(2016年12月21日)/平成29・30・31年改訂学習指導要領(小学校・中学校)/初等中等教育における教育課程の基準等の在り方について(諮問)(2024年12月25日)・諮問文/学習指導要領等の改訂に関するスケジュール(イメージ)(2026年10月8日)/教員採用選考に係る第一次選考の共同実施について(2026年4月30日)/自治体協議会 令和10年度教員採用選考に係る第一次選考の共同実施における出題方針(2026年7月29日、奈良県掲載)

確認問題(30問)

四肢択一。「正解と解説」を開くと、正解の理由と他の選択肢が違う理由を確認できます。

問1|令和の日本型学校教育の答申日

「『令和の日本型学校教育』の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す,個別最適な学びと,協働的な学びの実現~」という中央教育審議会答申が出された時期として正しいものはどれか。

  1. 2021年(令和3年)1月
  2. 2016年(平成28年)12月
  3. 2019年(平成31年)1月
  4. 2022年(令和4年)12月
正解と解説
正解:A. 2021年(令和3年)1月

正解は2021年(令和3年)1月26日(中教審第228号)。2016年12月は現行の学習指導要領のもとになった答申、2019年1月は学校の働き方改革の答申、2022年12月は教師の養成・採用・研修の答申で、いずれも別の答申です。

根拠:中央教育審議会 諮問・答申等一覧(文部科学省)

問2|答申の副題の2つの学び

2021年1月の「令和の日本型学校教育」答申が、全ての子供たちの可能性を引き出すために実現をめざすとした2つの学びの組合せはどれか。

  1. 主体的な学びと対話的な学び
  2. 基礎的な学びと発展的な学び
  3. 個別最適な学びと協働的な学び
  4. 系統的な学びと経験的な学び
正解と解説
正解:C. 個別最適な学びと協働的な学び

正解は「個別最適な学びと協働的な学び」で、答申の副題そのものです。「主体的・対話的で深い学び」は平成29年告示の学習指導要領の授業改善の言葉で、組合せが違います。「基礎的/発展的」「系統的/経験的」は答申の中心語ではありません。

根拠:「令和の日本型学校教育」の構築を目指して(答申)(2021年1月26日)・答申概要

問3|学習の個性化

2021年1月の答申は「個別最適な学び」を「指導の個別化」と「学習の個性化」に整理した。「学習の個性化」の説明として正しいものはどれか。

  1. 支援が必要な子供により重点的な指導を行うなど、効果的な指導を実現すること
  2. 全員が同じ課題に同じ速さで取り組めるよう、進度をそろえること
  3. 端末を使って一人で学習を完結させ、他者との交流を減らすこと
  4. 子供の興味・関心等に応じ、一人一人に応じた学習活動や課題に取り組む機会を提供すること
正解と解説
正解:D. 子供の興味・関心等に応じ、一人一人に応じた学習活動や課題に取り組む機会を提供すること

正解は「興味・関心等に応じ…学習活動や課題に取り組む機会を提供する」で、これが学習の個性化です。「支援が必要な子供により重点的な指導」は指導の個別化の説明です。進度を全員でそろえるのは個別最適な学びの考えと逆です。一人で完結させて交流を減らすのは、答申が注意する「孤立した学び」にあたります。

根拠:「令和の日本型学校教育」の構築を目指して(答申)(2021年1月26日)・答申概要

問4|孤立した学びへの注意

2021年1月の答申が、個別最適な学びについて注意すべき点として述べた内容に最も近いものはどれか。

  1. 「孤立した学び」に陥らないよう、協働的な学びも充実させる
  2. 端末を使った学習は週1時間までに限る
  3. 学級での集団学習をやめ、すべて個別学習に移す
  4. 習熟度別の学級編制を全国一律で義務づける
正解と解説
正解:A. 「孤立した学び」に陥らないよう、協働的な学びも充実させる

正解は「孤立した学びに陥らないよう、協働的な学びも充実させる」です。答申は端末の使用時間を週1時間に限るとは述べていません。集団学習をやめるのではなく、個別最適な学びと協働的な学びを一体的に充実させる考えです。習熟度別学級の全国一律の義務づけも答申にはありません。

根拠:「令和の日本型学校教育」の構築を目指して(答申)本文(2021年1月26日)

問5|小学校の教科担任制

2021年1月の答申が、小学校高学年からの教科担任制の導入の目途とした年度はどれか。

  1. 令和2(2020)年度
  2. 令和4(2022)年度
  3. 令和6(2024)年度
  4. 令和8(2026)年度
正解と解説
正解:B. 令和4(2022)年度

正解は令和4(2022)年度です。令和2年度は小学校の現行学習指導要領が全面実施された年度、令和6年度は働き方改革などの答申(8月)が出た年度、令和8年度は改正給特法の多くの規定が施行された年度で、教科担任制導入の目途ではありません。

根拠:「令和の日本型学校教育」の構築を目指して(答申)(2021年1月26日)・答申概要

問6|知・徳・体を一体で育む

2021年1月の答申が、諸外国から高い評価を受けてきたと述べた「日本型学校教育」の特徴として正しいものはどれか。

  1. 学校が学習指導だけを担い、生活面は家庭に任せてきたこと
  2. 教科ごとの全国統一テストで進級を決めてきたこと
  3. 学校が学習指導と生徒指導を担い、知・徳・体を一体で育んできたこと
  4. 学級を設けず、子供が自由に授業を選んできたこと
正解と解説
正解:C. 学校が学習指導と生徒指導を担い、知・徳・体を一体で育んできたこと

正解は「学習指導と生徒指導を担い、知・徳・体を一体で育んできた」です。学習指導だけを担ったのではなく、生徒指導の面でも大きな役割を担ってきた点が特徴とされています。全国統一テストによる進級判定や、学級を設けない仕組みは、日本の学校の説明として誤りです。

根拠:「令和の日本型学校教育」の構築を目指して(答申)(2021年1月26日)・答申概要

問7|2022年答申のキーワード

2022年(令和4年)12月の「『令和の日本型学校教育』を担う教師の養成・採用・研修等の在り方について」答申が実現をめざした内容を表す言葉はどれか。

  1. チームとしての学校
  2. 社会に開かれた教育課程
  3. 持続可能な学校指導・運営体制
  4. 新たな教師の学びの姿
正解と解説
正解:D. 新たな教師の学びの姿

正解は「新たな教師の学びの姿」で、答申の副題にあります。「チームとしての学校」は2015年12月の答申、「社会に開かれた教育課程」は2016年12月の答申と平成29年告示の学習指導要領、「持続可能な学校指導・運営体制」は2019年1月の働き方改革の答申の題にある言葉です。

根拠:教師の養成・採用・研修等の在り方について(答申)(2022年12月19日)・答申概要

問8|教員免許更新制

教員免許更新制について、正しいものはどれか。

  1. 2022年5月の教育職員免許法の改正により発展的に解消され、同年7月1日に施行された
  2. 2024年の法改正で更新講習の時間が増やされ、制度が強化された
  3. 2022年にいったん廃止されたが、2025年度から再び始まった
  4. 教諭の免許状だけに10年ごとの更新が残された
正解と解説
正解:A. 2022年5月の教育職員免許法の改正により発展的に解消され、同年7月1日に施行された

正解は、2022年(令和4年)5月の教育職員免許法の改正で発展的に解消され、7月1日に施行された、です。その後に更新講習が強化された事実や、制度が再開された事実はありません。教諭の免許状だけに更新が残ったわけでもありません。代わりに、研修履歴を活用した受講奨励の仕組みが示されました。

根拠:教師の養成・採用・研修等の在り方について(答申)(2022年12月19日)・答申概要

問9|研修履歴と受講奨励

2022年12月の答申が示した、教師の研修についての仕組みとして正しいものはどれか。

  1. 研修の最低受講時間を法律で定め、不足した教師の免許状を失効させる
  2. 研修履歴を活用し、管理職との対話に基づいて研修の受講を奨励する
  3. 民間団体が行う研修の受講を禁止する
  4. 初任者研修を廃止し、採用後の研修をすべて任意にする
正解と解説
正解:B. 研修履歴を活用し、管理職との対話に基づいて研修の受講を奨励する

正解は「研修履歴を活用し、対話に基づいて受講を奨励する」です。答申は「対話と奨励」の考え方をとっており、最低時間に足りないと免許状を失効させる仕組みではありません。民間研修の禁止や初任者研修の廃止も答申にはありません。

根拠:教師の養成・採用・研修等の在り方について(答申)(2022年12月19日)・答申概要

問10|答申の時系列

次の中央教育審議会答申を、出された順に正しく並べたものはどれか。 ア 学校における働き方改革に関する総合的な方策 イ 「令和の日本型学校教育」の構築を目指して ウ 学習指導要領等の改善及び必要な方策等 エ 質の高い教師の確保のための環境整備に関する総合的な方策

  1. ア→ウ→イ→エ
  2. ウ→イ→ア→エ
  3. ウ→ア→エ→イ
  4. ウ→ア→イ→エ
正解と解説
正解:D. ウ→ア→イ→エ

正解は ウ(2016年12月)→ア(2019年1月)→イ(2021年1月)→エ(2024年8月)です。働き方改革の答申(ア)は学習指導要領の答申(ウ)より後、「令和の日本型学校教育」答申(イ)は環境整備の答申(エ)より前なので、ほかの並びは誤りです。

根拠:中央教育審議会 諮問・答申等一覧(文部科学省)

問11|GIGAスクール構想の目的

文部科学省が示すGIGAスクール構想の目的として正しいものはどれか。

  1. 紙の教科書を廃止し、すべての授業をオンライン授業に切り替えること
  2. 1人1台端末や高速大容量の通信ネットワーク等を整備・活用し、個別最適な学びと協働的な学びを実現すること
  3. 教員の数を減らし、端末で授業を自動化して人件費を抑えること
  4. 小学校にプログラミングという新しい教科を設けること
正解と解説
正解:B. 1人1台端末や高速大容量の通信ネットワーク等を整備・活用し、個別最適な学びと協働的な学びを実現すること

正解は「1人1台端末や高速大容量の通信ネットワーク等を整備・活用し、個別最適な学びと協働的な学びを実現する」です。紙の教科書の廃止や全面オンライン化は目的ではありません。教員削減も目的ではありません。プログラミングは新しい教科ではなく、小学校では各教科等の中で体験する学習活動として位置づけられています。

根拠:文部科学省「GIGAスクール構想について」・GIGAスクール構想実現への歩み

問12|GIGAスクール構想の開始

GIGAスクール構想の始まりとして正しいものはどれか。

  1. 平成29年告示の学習指導要領の附則で定められた
  2. 2025年の給特法の改正で定められた
  3. 令和元年度(2019年度)の補正予算で始まった
  4. 学校教育法の改正で端末の購入が保護者に義務づけられた
正解と解説
正解:C. 令和元年度(2019年度)の補正予算で始まった

正解は令和元年度の補正予算です。学習指導要領の附則で定めたものではなく、2025年の給特法改正は教員の処遇や働き方の法律です。学校教育法で保護者に端末購入を義務づけた事実もありません。

根拠:文部科学省「GIGAスクール構想について」・GIGAスクール構想実現への歩み

問13|学習の基盤となる資質・能力

平成29年告示の小学校・中学校学習指導要領の総則が、言語能力・問題発見・解決能力等と並べて「学習の基盤となる資質・能力」として挙げたものはどれか。

  1. 情報活用能力(情報モラルを含む。)
  2. 外国語によるコミュニケーション能力
  3. 運動能力(体力を含む。)
  4. 計算処理能力(暗算を含む。)
正解と解説
正解:A. 情報活用能力(情報モラルを含む。)

正解は情報活用能力(情報モラルを含む。)で、小学校・中学校の総則で同じ書き方です。外国語や体力、計算はそれぞれの教科で育てる力で、総則の「学習の基盤となる資質・能力」の例示には入っていません。

根拠:小学校学習指導要領(平成29年告示)・中学校学習指導要領(平成29年告示) 総則

問14|プログラミング体験(小学校)

平成29年告示の小学校学習指導要領の総則で、計画的に実施するとされた学習活動はどれか。

  1. プログラミング言語の文法を暗記し、試験で確認する学習活動
  2. 中学年から「プログラミング科」を週1時間設ける学習活動
  3. 端末の修理を児童が自分で行えるようにする学習活動
  4. プログラミングを体験しながら、コンピュータに意図した処理を行わせるために必要な論理的思考力を身に付ける学習活動
正解と解説
正解:D. プログラミングを体験しながら、コンピュータに意図した処理を行わせるために必要な論理的思考力を身に付ける学習活動

正解は「プログラミングを体験しながら…論理的思考力を身に付ける学習活動」です。総則は言語の文法の暗記を求めていません。「プログラミング科」という教科はありません。端末の修理を児童に求める規定もありません。

根拠:小学校学習指導要領(平成29年告示)・中学校学習指導要領(平成29年告示) 総則

問15|業務の3分類(登下校)

2019年1月の働き方改革の答申が示した業務の3分類で、「登下校に関する対応」が入る分類はどれか。

  1. 教師の業務だが、負担軽減が可能な業務
  2. 基本的には学校以外が担うべき業務
  3. 学校の業務だが、必ずしも教師が担う必要のない業務
  4. 教師が必ず担うべき中核的な業務
正解と解説
正解:B. 基本的には学校以外が担うべき業務

正解は「基本的には学校以外が担うべき業務」です。同じ分類に放課後から夜間などの見回りや学校徴収金の徴収・管理があります。「教師の業務だが負担軽減が可能」には授業準備や成績処理、「学校の業務だが教師でなくてもよい」には部活動や校内清掃が入ります。「教師が必ず担うべき中核的な業務」は3分類の名前ではありません。

根拠:学校における働き方改革に関する総合的な方策(答申)本文(2019年1月25日)

問16|業務の3分類(部活動)

2019年1月の働き方改革の答申が示した業務の3分類で、「部活動」が入る分類はどれか。

  1. 基本的には学校以外が担うべき業務
  2. 教師の業務だが、負担軽減が可能な業務
  3. 教師が必ず担うべき中核的な業務
  4. 学校の業務だが、必ずしも教師が担う必要のない業務
正解と解説
正解:D. 学校の業務だが、必ずしも教師が担う必要のない業務

正解は「学校の業務だが、必ずしも教師が担う必要のない業務」で、調査・統計等への回答、休み時間の対応、校内清掃も同じ分類です。部活動は学校の業務とされているので「学校以外が担うべき業務」ではありません。「教師の業務だが負担軽減が可能」には授業準備や学校行事の準備などが入ります。「教師が必ず担うべき中核的な業務」は3分類の名前ではありません。

根拠:学校における働き方改革に関する総合的な方策(答申)本文(2019年1月25日)

問17|時間外在校等時間の上限

2019年の給特法改正にもとづき文部科学大臣が定めた指針(2020年4月1日から適用)で、教師の時間外在校等時間の原則の上限はどれか。

  1. 月45時間以内・年360時間以内
  2. 月30時間以内・年240時間以内
  3. 月60時間以内・年720時間以内
  4. 月80時間以内・年960時間以内
正解と解説
正解:A. 月45時間以内・年360時間以内

正解は月45時間以内・年360時間以内です。月30時間程度は2024年12月の大臣合意で令和11年度までにめざす「平均」の目標で、上限ではありません。年720時間は臨時的な特別の事情がある場合の例外の数字の一部です。月80時間は、特別の事情がある場合に「連続する複数月の平均」で守るべき数字で、原則の上限ではありません。

根拠:令和元年 給特法改正の概要(文部科学省資料)

問18|1年単位の変形労働時間制

2019年(令和元年)の給特法改正で設けられ、2021年4月1日に施行された仕組みはどれか。

  1. 公立学校の教員に労働基準法の36協定を適用し、時間外勤務手当を支給する仕組み
  2. 超勤4項目を廃止し、校長がどの業務でも時間外勤務を命じられるようにする仕組み
  3. 地方公共団体の条例により、教員に1年単位の変形労働時間制を適用できる仕組み
  4. 教職調整額を廃止し、部活動指導の時間に応じて手当を払う仕組み
正解と解説
正解:C. 地方公共団体の条例により、教員に1年単位の変形労働時間制を適用できる仕組み

正解は「条例により1年単位の変形労働時間制を適用できる」仕組みです。2019年1月の答申は給特法の基本的な枠組みを前提としており、この改正でも36協定の適用や超勤4項目の廃止は行われていません。教職調整額も廃止されておらず、2025年の改正では引き上げられています。

根拠:令和元年 給特法改正の概要(文部科学省資料)・2019年1月答申

問19|2024年答申の3本柱

2024年8月の「質の高い教師の確保のための環境整備に関する総合的な方策について」答申が一体的・総合的に進めるとした3本柱の組合せはどれか。

  1. 教員免許更新制の再開・教員採用試験の統一・教員評価の厳格化
  2. 学校における働き方改革の更なる加速化・学校の指導・運営体制の充実・教師の処遇改善
  3. 1人1台端末の配備・デジタル教科書の義務化・オンライン授業の標準化
  4. 小学校の英語教科化・中学校の部活動廃止・高校の授業料無償化
正解と解説
正解:B. 学校における働き方改革の更なる加速化・学校の指導・運営体制の充実・教師の処遇改善

正解は「働き方改革の更なる加速化・指導・運営体制の充実・教師の処遇改善」です。免許更新制は2022年に解消されており、答申は再開を求めていません。端末やデジタル教科書の項目はこの答申の3本柱ではありません。部活動の廃止や高校授業料無償化もこの答申の柱ではありません。

根拠:質の高い教師の確保のための環境整備に関する総合的な方策(答申)概要(2024年8月27日)

問20|教職調整額の引上げ

2025年(令和7年)6月の給特法等の改正(令和7年法律第68号)による教職調整額の扱いとして正しいものはどれか。

  1. 教職調整額を廃止し、時間外勤務手当に切り替えた
  2. 教職調整額を給料月額の4%のまま据え置いた
  3. 教職調整額を給料月額の4%から一度に20%へ引き上げた
  4. 教職調整額を給料月額の4%から10%まで段階的に引き上げることとした
正解と解説
正解:D. 教職調整額を給料月額の4%から10%まで段階的に引き上げることとした

正解は「4%から10%まで段階的に引き上げる」です(処遇改善の規定は2026年1月1日施行)。教職調整額は廃止されず、時間外勤務手当への切替えも行われていません。4%の据え置きではなく、一度に20%にしたのでもありません。

根拠:給特法等改正法案の概要(文部科学省)・関係政令の整備について(令和7年法律第68号、2025年9月)

問21|主務教諭

2025年の給特法等の改正で新たに置けるようになった「主務教諭」の説明として正しいものはどれか。

  1. 児童生徒の教育を担うとともに、教職員間の総合的な調整を行う
  2. 校長を助け、命を受けて校務をつかさどる
  3. 教員の事務作業を補助する、教員免許を持たない支援員である
  4. 教育委員会に置かれ、学校の教育課程を指導・助言する
正解と解説
正解:A. 児童生徒の教育を担うとともに、教職員間の総合的な調整を行う

正解は「児童生徒の教育を担うとともに、教職員間の総合的な調整を行う」です(2026年4月1日施行)。「校長を助け、命を受けて校務をつかさどる」のは副校長で、以前からある職です。事務作業を補助する支援員は教員業務支援員で、主務教諭ではありません。教育委員会で教育課程を指導・助言するのは指導主事です。

根拠:給特法等改正法案の概要(文部科学省)・関係政令の整備について(令和7年法律第68号、2025年9月)

問22|現行学習指導要領の全面実施

平成29年告示の学習指導要領の全面実施の時期の組合せとして正しいものはどれか。

  1. 小学校 2018年4月・中学校 2019年4月
  2. 小学校 2021年4月・中学校 2020年4月
  3. 小学校 2020年4月・中学校 2021年4月
  4. 小学校・中学校とも 2022年4月
正解と解説
正解:C. 小学校 2020年4月・中学校 2021年4月

正解は小学校2020年(令和2年)4月1日・中学校2021年(令和3年)4月1日です。告示の本文に「平成三十二年四月一日から施行」(小学校)、「平成三十三年四月一日から施行」(中学校)とあります。2018年4月からは移行期間の特例が始まった時期で、全面実施ではありません。中学校が小学校より先、または同時という組合せも誤りです。

根拠:小学校学習指導要領(平成29年告示)・中学校学習指導要領(平成29年告示) 総則

問23|次期学習指導要領の諮問日

次の学習指導要領の審議の出発点となった「初等中等教育における教育課程の基準等の在り方について」の諮問が行われた日はどれか。

  1. 2024年(令和6年)12月25日
  2. 2021年(令和3年)1月26日
  3. 2024年(令和6年)8月27日
  4. 2026年(令和8年)10月8日
正解と解説
正解:A. 2024年(令和6年)12月25日

正解は2024年12月25日です。2021年1月26日は「令和の日本型学校教育」の答申、2024年8月27日は教師の確保の環境整備の答申の日です。2026年10月8日は改訂スケジュール(イメージ)の資料が出された会議の日で、諮問の日ではありません。

根拠:初等中等教育における教育課程の基準等の在り方について(諮問)(2024年12月25日)

問24|諮問と授業時数

2024年12月の「初等中等教育における教育課程の基準等の在り方について」の諮問が、教育課程の実施に伴う負担への対応として示した前提はどれか。

  1. 年間の標準総授業時数を1割以上増やすことを前提とする
  2. 総合的な学習の時間を廃止することを前提とする
  3. 年間の標準総授業時数を増加させないことを前提とする
  4. すべての教科でデジタル教科書だけを使うことを前提とする
正解と解説
正解:C. 年間の標準総授業時数を増加させないことを前提とする

正解は「年間の標準総授業時数を増加させないことを前提」とすることです。諮問は授業時数を増やす前提をとっていません。総合的な学習(探究)の時間は廃止ではなく「改善・充実」を検討するよう求めています。デジタル教科書は「在り方」の検討で、それだけを使う前提ではありません。

根拠:初等中等教育における教育課程の基準等の在り方について(諮問)(2024年12月25日)

問25|改訂のスケジュール

2026年10月8日の中教審の会議に出された「学習指導要領等の改訂に関するスケジュール(イメージ)」に示された見通しとして正しいものはどれか。

  1. 答申は2024年度中にすでに出され、2025年度に告示された
  2. 答申と告示は2030年度以降に行う予定とされた
  3. 告示は行わず、通知だけで改訂する予定とされた
  4. 中教審の答申は冬頃、告示は年度末の予定とされた
正解と解説
正解:D. 中教審の答申は冬頃、告示は年度末の予定とされた

正解は「答申は冬頃、告示は年度末の予定」です。2026年10月時点で次の学習指導要領の答申は出ておらず、2025年度に告示された事実もありません。2030年度以降に答申という見通しではありません。学習指導要領は文部科学大臣の告示で定めるもので、通知だけで改訂する予定ではありません。

根拠:学習指導要領等の改訂に関するスケジュール(イメージ)(2026年10月8日)

問26|共同実施の方式

2027年(令和9年度)からの教員採用選考の第一次選考の共同実施について、協議会が実施に向けて協議している方式の説明として正しいものはどれか。

  1. 第三者が作った共通問題を使い、試験の運営は各教育委員会が行う「共通問題配付方式」
  2. 作問から試験の実施までを第三者機関が一括して行う「統一試験方式」
  3. 文部科学省が全国一律の問題を作り、自ら全会場で試験を行う「国家試験方式」
  4. 各教育委員会が従来どおり独自に問題を作り、日程だけをそろえる「日程統一方式」
正解と解説
正解:A. 第三者が作った共通問題を使い、試験の運営は各教育委員会が行う「共通問題配付方式」

正解は「共通問題配付方式」です。共通問題をもとに各自治体が問題や時程を改編することもできます(コアタイムは守る)。「統一試験方式」は作問から実施まで第三者機関が一括して行う別の方式です。文部科学省は事務局の補佐として参画している立場で、自ら全国で試験を行うのではありません。各自が独自に作問するのは、共同実施前の状態です。

根拠:文部科学省「教員採用選考に係る第一次選考の共同実施について」(2026年4月30日)

問27|共同実施の教養試験

2027年の第一次選考の共同実施で、「教養試験」の枠組みとして示されたものはどれか。

  1. 90分・60問程度(一般教養30問+教職教養30問程度)
  2. 60分・40問程度(一般教養10問+教職教養30問程度)
  3. 60分・25問程度(教職教養のみ)
  4. 120分・50問程度(一般教養20問+教職教養30問程度)、記述式を含む
正解と解説
正解:B. 60分・40問程度(一般教養10問+教職教養30問程度)

正解は60分・40問程度(一般教養10問+教職教養30問程度)で、すべて択一式(マークシート)です。2026年7月29日の出題方針では、一般教養10問程度の内訳は、人文・社会・自然分野(時事を含む)5問程度と、数的推理・資料解釈・判断推理5問程度です。60分・25問程度は1教科あたりの教科専門試験の目安です。90分・60問や、記述式を含む120分の形は示されていません。

根拠:文部科学省「教員採用選考に係る第一次選考の共同実施について」(2026年4月30日)/自治体協議会 令和10年度教員採用選考に係る第一次選考の共同実施における出題方針(2026年7月29日、奈良県掲載)

問28|共同実施の実施日

文部科学省の資料(2026年4月30日)で示された、2027年の第一次選考の共同実施の日程として正しいものはどれか(予備日は別に設定)。

  1. 2027年7月10日(土)の1日だけ
  2. 2027年4月から9月までの毎月第2土曜日の6日程
  3. 2027年5月8日(土)、6月12日(土)、7月10日(土)の3日程
  4. 2027年8月の平日の5日程
正解と解説
正解:C. 2027年5月8日(土)、6月12日(土)、7月10日(土)の3日程

正解は5月8日(土)、6月12日(土)、7月10日(土)の3日程で、別に予備日も設定されます。1日だけではなく、毎月の6日程や8月の平日でもありません。

根拠:文部科学省「教員採用選考に係る第一次選考の共同実施について」(2026年4月30日)

問29|教職教養の難易度の基準

2026年7月29日に自治体協議会が示した出題方針で、共同実施の教職教養の難易度の基準とされたものはどれか。

  1. 地方公務員採用試験(上級)の教養試験
  2. 大学入学共通テスト
  3. 文部科学省のモデル問題(教科専門)
  4. 教員資格認定試験「教科及び教職に関する科目(Ⅰ)」
正解と解説
正解:D. 教員資格認定試験「教科及び教職に関する科目(Ⅰ)」

正解は教員資格認定試験「教科及び教職に関する科目(Ⅰ)」と同程度です。地方公務員採用試験(上級)の教養試験は一般教養の難易度の基準です。文部科学省の委託事業で作ったモデル問題は教科専門試験の基準です。大学入学共通テストは基準として示されていません。

根拠:自治体協議会「令和10年度教員採用選考に係る第一次選考の共同実施における出題方針」(2026年7月29日)

問30|共同実施のねらい

文部科学省の資料が挙げた、第一次選考を共同実施する効果として正しいものはどれか。

  1. 第二次選考を廃止し、筆記試験だけで採用を決められる
  2. 作問の負担を減らし、第二次選考で人物重視の丁寧な選考ができる
  3. 教員免許状を持たない人も第一次選考なしで採用できる
  4. すべての都道府県・指定都市が同じ日に二次選考を行える
正解と解説
正解:B. 作問の負担を減らし、第二次選考で人物重視の丁寧な選考ができる

正解は「作問の負担を減らし、第二次選考で人物重視の丁寧な選考ができる」です。資料は問題の質の向上なども挙げています。第二次選考の廃止は効果として挙げられていません。免許状なしの採用とは関係ありません。二次選考の日程は自治体ごとで、すべてそろえるものではありません。

根拠:文部科学省「教員採用選考に係る第一次選考の共同実施について」(2026年4月30日)

演習:この章の問題を解く

ランダム出題の演習ツールです(JavaScript が有効な場合に動きます)。上の「確認問題」はそのままでもすべて読めます。

※ 解説は学習用の情報提供です。採用選考の実施方法・出題範囲は、必ず受験する自治体の実施要項をご確認ください。
※ 問題はすべて仮の宿 学習室のオリジナル問題で、本試験の問題ではありません。法令は2026年10月時点のものです。