仮の宿 学習室 資格 ITパスポート 合格ラボ 情報デザインとデータベース
ITパスポート IT PASSPORT
情報デザインとデータベース
講義 5 本・確認問題 40 問 | 本試験では「テクノロジ系」(45問)の一部 | 最終更新 2026-09-24
この章で学ぶこと 情報を「伝わる形」に整える考え方と、誰もが使えるようにするための配慮が分かります。 画面の部品の使い分けと、入力ミスをその場で見つける仕組みが分かります。 音声・静止画・動画の圧縮とファイル形式の違い、VR・AR・MRの区別が分かります。 表でデータを持つ仕組みと、主キー・外部キー・正規化・射影/選択/結合が分かります。 同時更新と障害からデータを守る仕組み、ためたデータを活かす技術が分かります。
1. 情報デザインとアクセシビリティ
情報を「伝わる形」に整える考え方と、誰もが使えるようにするための配慮が分かります。
同じ内容でも、並べ方や見せ方を変えるだけで分かりやすさは大きく変わります。情報を受け手に正しく伝わる形に整理して表現することを情報デザインといいます。文字を飾ることではなく、何をどの順番で、どのまとまりで見せるかを決める作業だと考えてください。
見せ方の基本として、近接(関連するものを近づけてまとまりに見せる)、整列(位置や端をそろえる)、反復(同じ体裁を繰り返して統一感を出す)、対比(重要なものとそうでないものの差を大きくする)という考え方があります。また、内容を意味のまとまりごとに分け、見出しを付けて階層をつくる構造化を行うと、読み手は必要な情報にすぐたどり着けます。
利用者は多様です。年齢や身体の状態、使っている機器や周囲の環境が違っても、できるだけ多くの人が使えるように最初から設計する考え方をユニバーサルデザインといいます。これに対し、すでにある障壁を後から取り除く考え方がバリアフリーです。製品やサービスを高齢者や障害のある人を含めて誰もが利用できる度合いをアクセシビリティ(利用しやすさ)といい、特にWebページについてのものをWebアクセシビリティと呼びます。日本ではJIS X 8341-3が指針となっています。
具体的な配慮としては、画像に代替テキスト(alt)を付けて音声読み上げでも内容が分かるようにする、文字の大きさを利用者が変えられるようにする、背景色と文字色の明度差(コントラスト)を十分に取る、といったものがあります。色の見え方には個人差があるため、色の違いだけで情報を区別せず、模様・線の種類・文字ラベルも併用するのがカラーユニバーサルデザインです。言葉が分からなくても意味が伝わるよう単純な絵で表したピクトグラム(非常口や車椅子の図記号など)も、情報デザインの代表例です。
利用者に「ここを押せばよい」「ここは回せる」と気付かせる手掛かりをシグニファイアといいます。押せそうに見える立体的なボタン、引き手の付いた扉などがこれに当たります。もともとアフォーダンスは、物や環境がその使い手に対して与える行為の可能性を指す言葉で、シグニファイアはそれを利用者に気付かせる目印だ、と整理すると混乱しません。
情報を分かりやすく見せる四つの基本 原則 やること 身近な例 近接 関連する情報どうしを近づけ、無関係なものは離す 商品名と価格をくっつけ、次の商品との間はあける 整列 要素の位置や端をそろえる 入力欄の左端をそろえて一直線に並べる 反復 同じ役割の要素に同じ体裁を繰り返し使う 見出しはすべて同じ書体・同じ色にする 対比(コントラスト) 重要なものとそうでないものの差をはっきり付ける 見出しを大きく太く、本文を小さく細くする
用語 情報デザイン 伝えたい情報を、受け手に正しく分かりやすく届くように整理し、表現の仕方を決めること。並び順・まとまり・見出し・図表の使い方などを設計する。 構造化 情報を意味のまとまりごとに分け、見出しを付けて階層や順序を与えること。読み手が全体像をつかみやすく、必要な部分を探しやすくなる。 ユニバーサルデザイン 年齢・能力・体格・置かれた状況にかかわらず、できるだけ多くの人がそのまま使えるように、はじめから考えて作るという設計の考え方。 バリアフリー 高齢者や障害のある人にとっての障壁(バリア)を後から取り除く考え方。段差にスロープを付けるなど、既存の不便を解消する方向の対策をいう。 アクセシビリティ 高齢者や障害のある人を含め、どんな人でもその製品・サービス・情報を利用できる度合い。Webページを対象にしたものをWebアクセシビリティという。 ユーザビリティ 利用者が迷わず、少ない手間で目的を達成できるかという使いやすさの度合い。誰でも使えるかを問うアクセシビリティとは着目点が異なる。 代替テキスト(alt) 画像の内容を文字で説明したもの。音声読み上げソフトを使う人や、画像が表示されない環境の人にも情報が伝わるようにするために付ける。 カラーユニバーサルデザイン 色の見え方の個人差に配慮した配色の工夫。色の違いだけで区別させず、模様・線の種類・文字ラベルを併用し、明度差も十分に取る。 ピクトグラム 非常口や車椅子のマークのように、意味を単純な絵記号で表したもの。言葉が読めない人や外国語の話者にも意味が伝わる。案内用図記号はJIS Z 8210に定められている。 インフォグラフィックス 数値や手順などの情報を、図表・地図・イラストを組み合わせて直感的に分かるように表現したもの。長い文章より短時間で内容をつかめる。 シグニファイア その物をどう操作すればよいかを利用者に気付かせる手掛かり。押せそうな立体的ボタン、扉の引き手、指でなぞる方向を示す矢印などが該当する。 アフォーダンス 物や環境が、使い手に対して与える「こうできる」という行為の可能性のこと。取っ手のある扉は「握って引く」ことをアフォードしている、と表現する。
例題
例題:ユニバーサルデザインとバリアフリーはどこが違うか。
答えと考え方 ユニバーサルデザインは最初から誰もが使えるように設計する考え方、バリアフリーはすでにある障壁を後から取り除く考え方。出発点が「はじめから」か「後から」かが違う。
例題:グラフの系列を赤と緑で塗り分けた。どこが問題か。
答えと考え方 赤と緑は見分けにくい人がいるため、色だけで区別すると内容が伝わらない。線の種類や模様を変える、系列名を直接そばに書くなど、色以外の手掛かりを併用する。
例題:写真に代替テキストを付ける目的は何か。
答えと考え方 音声読み上げソフトを使う人や画像が表示されない環境の人にも、写真が何を表しているかを文字で伝えるため。Webアクセシビリティを高める基本的な配慮である。
出典・根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類19:情報デザイン(情報デザイン)/JIS X 8341-3/JIS Z 8210
2. インタフェース設計と入力チェック
画面の部品の使い分けと、入力ミスをその場で見つける仕組みが分かります。
人とコンピュータが情報をやり取りする接点をヒューマンインタフェースといいます。画面上のアイコンやボタンをマウスや指で操作する方式をGUI、文字のコマンドを打ち込んで操作する方式をCUIと呼びます。近年は音声で問いかけて音声で答えるVUI(音声ユーザインタフェース)や、身振り・視線・表情など言葉以外の手段を使うノンバーバルインタフェースも広がっています。
画面設計では、GUI部品を目的に合わせて選ぶことが大切です。ラジオボタンは並んだ選択肢から必ず一つだけを選ばせるとき、チェックボックスは当てはまるものを複数選ばせるとき(一つも選ばないこともできる)に使います。プルダウンメニュー(ドロップダウンリスト)は選択肢が多いときに場所を取らずに一つを選ばせる部品、テキストボックスは氏名や自由記述のように決まった選択肢がない入力に使います。入力欄は業務の流れと同じ順番に並べ、関連する項目はまとめて配置します。帳票設計では、紙に印刷したときに読みやすいよう、見出し・明細・合計の位置をそろえ、余白や罫線で区切りを示します。
利用者が製品やサービスを通じて得る体験の全体をUX(ユーザエクスペリエンス)といい、そのうち利用者が直接触れる画面や操作部分の作りをUI(ユーザインタフェース)といいます。UIはUXを形づくる要素の一つで、両者は同じものではありません。
入力されたデータが正しいかどうかを、処理の前に機械的に確かめる仕組みが入力チェック(データチェック)です。数字であるべき欄に文字が入っていないかを見るニューメリックチェック、郵便番号のように決められた桁数や記号の並びになっているかを見るフォーマットチェック、値が決められた上限・下限に収まっているかを見る範囲チェック、同じデータが二重に入力されていないかを見る重複チェック、データが決められた順番に並んでいるかを見るシーケンスチェック、マスタファイルに登録されているかを照らし合わせる照合チェックなどがあります。
コードの打ち間違いを見つける工夫がチェックディジットです。コードの各桁から決められた計算をして求めた数字をコードの末尾に付けておき、入力されたコードから同じ計算をやり直して一致するかを見ます。一致しなければ、どこかの桁を打ち間違えたと分かります。入力チェックは誤りを早い段階で見つけるためのもので、通ったからといって内容が業務的に正しいことまで保証するものではない点に注意してください。
主な入力チェックの種類と具体例 チェックの名称 何を確かめるか 誤りとして弾かれる例 ニューメリックチェック 数値であるべき項目に数字以外が入っていないか 数量欄に「3個」と入力した フォーマットチェック 桁数や記号の並びが決められた形式どおりか 郵便番号欄に「1234-567」と入力した 範囲チェック(リミットチェック) 値が決められた上限・下限の中に収まっているか 年齢欄に「200」と入力した シーケンスチェック データが決められた順序で並んでいるか 伝票番号が101、103、102の順に並んでいた 重複チェック 同じデータが二重に登録されていないか 同じ会員番号をもう一度新規登録しようとした 照合チェック マスタに登録されている値かどうか 商品マスタにない商品コードを受注入力した チェックディジット コードに付けた検査用の数字と計算結果が一致するか 商品コードの1桁を打ち間違えた 論理チェック 項目どうしの関係につじつまが合っているか 退社日が入社日より前になっている
用語 ヒューマンインタフェース 人とコンピュータが情報をやり取りするための接点。画面表示、キーボードやマウスの操作、音声のやり取りなど、人が直接触れる部分すべてを指す。 GUI 画面上のアイコンやボタン、ウィンドウを指し示して操作する方式。文字コマンドを覚えなくても直感的に使えるのが利点。日本語では図形利用者インタフェースという。 CUI 文字で命令(コマンド)を打ち込んで操作する方式。覚えることは多いが、決まった作業をまとめて自動実行させやすいという利点がある。 VUI 音声で入力し、音声で応答を受け取るインタフェース。スマートスピーカや自動車の音声操作が代表例で、手や目がふさがっていても使える。 ノンバーバルインタフェース 言葉以外の手段でやり取りするインタフェース。身振り、視線の動き、表情、姿勢などをコンピュータが読み取って操作に結び付ける。 ラジオボタン 並んだ選択肢のうち必ず一つだけが選ばれるGUI部品。別の項目を選ぶと前の選択は自動的に外れる。性別や希望日など、一つに決まる項目に使う。 チェックボックス 項目ごとに独立してオン・オフできるGUI部品。複数選んでもよく、一つも選ばなくてもよい。「当てはまるものをすべて選ぶ」設問に向く。 プルダウンメニュー 普段は1行だけ表示され、開くと選択肢の一覧が現れて一つを選べる部品。都道府県のように選択肢が多いときに画面の場所を節約できる。 テキストボックス 利用者が自由に文字を打ち込む入力欄。選択肢を用意できない氏名や意見の記入に使うが、表記が揺れやすいため入力チェックが重要になる。 UX(ユーザエクスペリエンス) 製品やサービスを使う過程と、その前後を通じて利用者が得る体験の全体。使いやすさだけでなく、満足感や安心感といった印象も含む。 UI(ユーザインタフェース) 利用者が直接目にし、操作する部分。画面のレイアウト、ボタンやメニューの配置と見た目など。UXを形づくる要素の一つ。 チェックディジット コードの各桁から計算して求めた検査用の数字を、コードの末尾に付けておく方法。入力値から計算し直して一致するかを見て、打ち間違いを検出する。 照合チェック 入力された値がマスタファイルなど別に用意した正しいデータの中に存在するかを照らし合わせる検査。存在しないコードの入力を防げる。
例題
例題:「配送方法(宅配・窓口受取・置き配)から一つ選ぶ」欄にはどの部品を使うか。
答えと考え方 ラジオボタン。必ず一つだけを選ばせたい場面に合う。複数選ばせたいならチェックボックス、選択肢が非常に多いならプルダウンメニューを使う。
例題:「都道府県」を選ばせる欄にラジオボタンを使うと何が起きるか。
答えと考え方 47個の選択肢がすべて画面に並び、場所を大きく取って見づらくなる。一つだけ選ぶ点は同じでも、選択肢が多いときはプルダウンメニューが適する。
例題:入力された社員番号が社員マスタにあるかを確かめるのはどのチェックか。
答えと考え方 照合チェック。形式が正しくても存在しない番号は弾ける。桁数だけを見るのはフォーマットチェックで、存在の有無までは分からない。
出典・根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類19:情報デザイン(インタフェース設計)
3. 情報メディアとマルチメディア応用
音声・静止画・動画の圧縮とファイル形式の違い、VR・AR・MRの区別が分かります。
文字・音声・静止画・動画などを組み合わせて扱う技術をマルチメディア技術といいます。これらのデータはそのままでは容量が大きいため、圧縮して保存・伝送します。圧縮には二種類あり、展開すると元のデータと完全に一致するものを可逆圧縮、人が気付きにくい情報を捨てて圧縮率を高めるものを非可逆圧縮といいます。文書やプログラムのように1文字でも変わってはいけないデータには可逆圧縮を、写真や音楽のように多少の劣化が許されるデータには非可逆圧縮を使います。非可逆圧縮したデータは、展開しても捨てられた情報は戻りません。
静止画では、写真に向くJPEGが非可逆圧縮、256色までを扱いアニメーションや透過にも対応するGIFと、フルカラーで透過も扱えるPNGが可逆圧縮です。BMPは基本的に圧縮せず、点ごとの色情報をそのまま保存します。音声ではMP3やAACが非可逆圧縮の代表で、CDに近い音質を大幅に小さな容量で保存できます。動画ではMPEGという一連の規格が使われ、MP4は映像・音声・字幕などをまとめて収める入れ物(コンテナ)の形式です。作成した環境が違っても同じ見た目で表示・印刷できる電子文書の形式がPDFで、国際規格ISO 32000として標準化されています。
インターネットで動画や音声を視聴するときによく使われるのがストリーミングです。データを受信しながら並行して再生するため、ファイル全体の受信を待たずに視聴を始められます。全体を保存してから再生するダウンロード再生と比べると、待ち時間が短い代わりに、通信が不安定になると再生が途切れることがあります。
マルチメディアの応用として、コンピュータで画像や映像を作り出す技術をCG(コンピュータグラフィックス)といいます。VR(仮想現実)は現実の風景を遮り、コンピュータが作った仮想空間の中にいるように感じさせる技術です。AR(拡張現実)はカメラで写した現実の風景に情報や画像を重ねて表示し、現実を補強します。MR(複合現実)は現実の空間と仮想の物体を融合させ、仮想の物体を回り込んで見たり手で動かしたりできるようにする技術で、現実と仮想が互いに影響し合う点が特徴です。多人数が同時に参加して活動できるインターネット上の仮想空間はメタバースと呼ばれます。
映像の精細さは画素数で表します。4Kは横方向の画素数が約4,000(3,840×2,160画素)、8Kはその縦横2倍の7,680×4,320画素です。画素数が増えるほど細部まで表現できますが、データ量も大きくなるため、高い圧縮技術と通信速度が必要になります。
可逆圧縮・非可逆圧縮と代表的なファイル形式 区分 代表的な形式 主な用途と特徴 可逆圧縮(元に戻せる) ZIP 複数のファイルをまとめて圧縮する。文書やプログラムでも内容が変わらない 可逆圧縮(元に戻せる) PNG フルカラーの静止画。透過に対応し、図やスクリーンショットに向く 可逆圧縮(元に戻せる) GIF 256色までの静止画。透過と簡単なアニメーションに対応 非可逆圧縮(元に戻せない) JPEG フルカラーの写真。圧縮率を上げると容量は減るが画質は劣化する 非可逆圧縮(元に戻せない) MP3・AAC 音声。人に聞こえにくい音を省いて容量を大きく減らす 非可逆圧縮(元に戻せない) MPEG(MP4に収める) 動画。前後のコマの差分を利用して圧縮する 圧縮しない BMP 静止画を点ごとの色情報のまま保存する。劣化はないが容量が大きい
用語 可逆圧縮 圧縮したデータを展開すると、元のデータと完全に同じものに戻せる方式。1ビットも変わってはいけない文書やプログラムの保存に使う。 非可逆圧縮 人が気付きにくい情報を捨てることで容量を大きく減らす方式。展開しても捨てた情報は戻らないが、写真や音楽では実用上ほとんど気にならない。 JPEG 写真などのフルカラー静止画に使われる非可逆圧縮の形式。圧縮率を上げるほど容量は小さくなるが、輪郭などに劣化(ノイズ)が現れる。 GIF 扱える色数が256色までの可逆圧縮の静止画形式。背景の透過や、複数コマを並べた簡単なアニメーションを1ファイルで表現できる。 PNG フルカラーを扱える可逆圧縮の静止画形式。透過の指定が細かくでき、図やスクリーンショットなど輪郭がはっきりした画像に向く。 BMP 画像を点(画素)ごとの色情報のまま保存する形式で、基本的に圧縮しない。画質の劣化はないがファイルは非常に大きくなる。 MP3 音声を非可逆圧縮する代表的な形式。人間に聞こえにくい音を省くことで、元の音声データを大幅に小さくできる。 MP4 映像・音声・字幕などをひとまとめに収める動画ファイルの形式(コンテナ)。中身の映像はMPEGの規格で圧縮されていることが多い。 PDF 作った環境と違うパソコンで開いても、文字や図の配置が崩れず同じ見た目で表示・印刷できる電子文書の形式。国際規格ISO 32000。 ストリーミング データを受信しながら並行して再生する方式。ファイル全体の受信を待たずに視聴を始められるので、待ち時間が短い。 VR(仮想現実) 現実の視界を遮り、コンピュータが作った仮想空間の中にいるかのように感じさせる技術。専用のゴーグルを使うことが多い。 AR(拡張現実) カメラで写した現実の風景に、案内や説明、キャラクタなどの情報を重ねて表示し、現実の見え方を補強する技術。 MR(複合現実) 現実の空間と仮想の物体を融合させ、仮想の物体を回り込んで見たり手で動かしたりできるようにする技術。現実と仮想が互いに影響し合う。 メタバース 多くの人が同時に参加し、分身(アバタ)を通じて交流や経済活動を行えるインターネット上の仮想空間。 4K・8K 映像の精細さを表す呼び方。4Kは横約4,000画素(3,840×2,160)、8Kはその縦横2倍の7,680×4,320画素で、細部まで表現できる。
例題
例題:契約書をスキャンした画像を、文字がにじまないように保存したい。JPEGとPNGのどちらが向くか。
答えと考え方 PNG。可逆圧縮なので細い線や文字の輪郭が崩れない。JPEGは非可逆圧縮のため、文字の周りに劣化が出やすい。
例題:VR・AR・MRの違いを一言でいうと。
答えと考え方 VRは現実を遮って仮想空間だけを見せる、ARは現実に情報を重ねて見せる、MRは現実と仮想を融合させて互いに影響し合わせる。
例題:非可逆圧縮した写真を展開すれば元の画質に戻るか。
答えと考え方 戻らない。非可逆圧縮は圧縮の段階で情報を捨てているため、展開しても捨てた情報は復元できない。元画質が必要なら可逆圧縮か無圧縮で保存しておく。
出典・根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類20:情報メディア(マルチメディア技術・マルチメディア応用)/ISO 32000
4. 関係データベースの設計とデータ操作
表でデータを持つ仕組みと、主キー・外部キー・正規化・射影/選択/結合が分かります。
たくさんのデータを整理してためておき、必要なときに取り出せるようにしたものがデータベースです。データベースを管理し、複数の利用者が安全に使えるようにするソフトウェアをDBMS(データベース管理システム)といいます。DBMSは、同時に更新しても矛盾が起きないようにする制御、利用者ごとのアクセス権による機密保護、障害が起きたときの復旧といった機能をまとめて引き受けます。
現在最も広く使われているのが関係データベース(リレーショナルデータベース)で、データを行と列からなる表の形で管理します。1行が1件のデータ(レコード、組)、1列が項目(フィールド、属性)に当たります。データベースの構造の定義をスキーマといい、利用者から見た見え方、全体の論理的な構造、記憶装置への格納方法をそれぞれ分けて定義する考え方があります。こうしておくと、記憶装置を入れ替えても利用者側のプログラムを直さずに済みます。
表の中の行を一つに特定するための列(または列の組)を主キーといいます。主キーは表の中で値が重複してはならず、空値(NULL)にすることもできません。行を一意に識別できる候補が複数あるとき、そのそれぞれを候補キーといい、その中から選んだものが主キーになります。ほかの表の主キーを参照する列を外部キーといい、参照先に存在しない値を登録できないという決まり(参照整合性)が保たれます。これにより、存在しない商品コードの受注データが紛れ込むことを防げます。検索を速くするために列に付ける索引がインデックスで、探す手間は減りますが、更新のたびに索引も直す必要がある点は覚えておきましょう。
データの構造を設計するときは、実体(エンティティ)と実体どうしの関連(リレーションシップ)を図にしたE-R図を使います。そのうえで正規化を行い、同じデータが複数の場所に重複して持たれる状態を解消します。重複があると、片方だけ直して食い違う更新時異常が起きます。正規化は表を適切に分割し、こうした矛盾を防ぐための設計手法です。
関係データベースからデータを取り出す基本操作が関係演算です。必要な列だけを取り出すのが射影、条件に合う行だけを取り出すのが選択、二つの表を共通する列の値でつなぎ合わせて一つの表にするのが結合です。実務ではSQLという言語でこれらを指示し、条件はANDやORで組み合わせ、結果を特定の列で昇順・降順に並べ替えることもできます。「列を絞る=射影」「行を絞る=選択」「表をつなぐ=結合」と覚えておくと、問題文がどの操作を指しているか迷いません。
関係演算の三つの基本操作 演算 何をするか 例(表「社員」=社員番号・氏名・部署コード・給与) 射影 必要な列だけを取り出す(縦に切る) 氏名と部署コードの2列だけの表を作る 選択 条件に合う行だけを取り出す(横に切る) 給与が300000以上の行だけを取り出す 結合 共通する列の値で二つの表をつなぐ 「社員」と「部署」を部署コードでつなぎ、部署名を並べて表示する
用語 DBMS データベースを管理するソフトウェア。同時更新の制御、アクセス権による機密保護、障害からの復旧などを引き受け、利用者は表の操作に専念できる。 関係データベース データを行と列からなる表の形で管理するデータベース。1行が1件のデータ、1列が項目に当たり、表どうしを共通の列でつないで使う。 スキーマ データベースの構造をどう定義するかを表したもの。利用者から見た見え方、全体の論理構造、記憶装置への格納方法を分けて定義する考え方がある。 主キー 表の中の1行を一つに特定するための列(または列の組)。値が重複してはならず、空値(NULL)にもできない。会員番号や社員番号などが使われる。 候補キー 行を一意に識別できる列(または列の組)のうち、主キーになり得るもの。複数ある場合はその中から一つを選んで主キーとする。 外部キー ほかの表の主キーを参照するための列。参照先に存在しない値は登録できず、これによって表どうしのつじつま(参照整合性)が保たれる。 参照整合性 外部キーの値が必ず参照先の表に存在している状態を保つこと。存在しないコードの登録や、参照されている行の勝手な削除が防がれる。 正規化 同じデータが複数の場所に重複して持たれないよう表を分割する設計手法。更新したときに一方だけ古いままになる矛盾(更新時異常)を防ぐ。 E-R図 データの構造を、実体(エンティティ)と実体どうしの関連(リレーションシップ)で表した図。1対1、1対多、多対多といった関連の型も示す。 インデックス 列に付ける索引。目的の行を探す時間を短縮できるが、データを更新するたびに索引も作り直す必要があるため、更新は少し遅くなる。 射影 表から必要な列だけを取り出す関係演算。縦に切り出すイメージ。列の数が減り、行の数はそのまま(重複行をまとめる場合はある)。 選択 表から条件に合う行だけを取り出す関係演算。横に切り出すイメージ。行の数が減り、列の構成はそのまま変わらない。 結合 二つの表を、共通する列の値が一致する行どうしでつなぎ合わせ、一つの表にする関係演算。分割して持っていたデータをまとめて見られる。 SQL 関係データベースを操作するための言語。どの表からどの列を、どんな条件で取り出すかを書いて指示し、並べ替えや集計も指定できる。
例題
例題:主キーに空値(NULL)を認めるとなぜ困るのか。
答えと考え方 空値の行が複数あると、どの行を指しているのか特定できなくなる。主キーは行を一つに決めるためのものなので、重複禁止と空値禁止の両方が必要になる。
例題:「社員」表と「部署」表から、氏名と部署名を並べた表を作るには。
答えと考え方 まず両表を共通の列である部署コードで結合し、次に氏名と部署名の2列を射影する。行を絞る条件がないので選択は不要。
例題:正規化をすると必ず処理が速くなるのか。
答えと考え方 速くなるとは限らない。正規化の目的は重複と更新時異常をなくすことであり、表が分かれる分だけ結合が必要になって検索は遅くなることもある。
出典・根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類21:データベース(データベース方式・データベース設計・データ操作)
5. トランザクション処理とデータの利活用
同時更新と障害からデータを守る仕組み、ためたデータを活かす技術が分かります。
銀行の振込のように「A口座から引き落とす」「B口座に入金する」という複数の処理が、まとめて成功するか、まとめて取り消されるかのどちらかでなければならない一区切りの処理をトランザクションといいます。すべて成功したときに更新を確定させることをコミット、途中で異常が起きて開始前の状態に戻すことをロールバックといいます。
トランザクションが守るべき性質はACID特性と呼ばれます。原子性(Atomicity)はすべて実行されるか全く実行されないかのどちらかであること、一貫性(Consistency)は処理の前後でデータの整合が保たれること、独立性(Isolation)は同時に動く他のトランザクションから影響を受けないこと、耐久性(Durability)は確定した結果が障害が起きても失われないことです。
複数の利用者が同じデータを同時に更新すると、一方の更新が消えてしまうおそれがあります。これを防ぐのが排他制御で、更新中のデータにロックをかけて他の処理を待たせます。ただし、二つのトランザクションが互いに相手の持つデータのロック解除を待ち合うと、どちらも永久に進めなくなります。この状態がデッドロックです。
障害に備えて、DBMSは更新の記録をジャーナル(ログ)として残します。トランザクションが途中で失敗したときは、更新前ログを使って開始前の状態に戻すロールバックを行います。ディスクの故障などでデータベース自体が壊れた場合は、あらかじめ取っておいたバックアップを復元したうえで、更新後ログを使ってバックアップ取得後の更新を順に再現し、障害の直前まで進めます。これがロールフォワードです。「戻すのがロールバック、進めるのがロールフォワード」と覚えましょう。
たまったデータは、分析して経営や業務に活かせます。日々の業務データを分析用に時系列で蓄積したものがデータウェアハウス、そこから特定の部門や目的に合わせて必要な部分だけを切り出した小規模なものがデータマートです。文書・画像・ログなど形式の異なるデータを加工しないまま大量にためておく場所をデータレイクといいます。蓄積したデータを分析して意思決定に役立てる仕組みをBI(ビジネスインテリジェンス)、大量のデータから今まで気付かなかった規則性や相関を見つけ出す手法をデータマイニングといいます。
扱う対象が広がるにつれ、量が多く、種類が多様で、発生や更新の速さも大きいビッグデータを活用する動きが進んでいます。統計や情報技術を使って価値ある知見を引き出す学問・実務がデータサイエンスであり、それを担う人材がデータサイエンティストです。国や自治体などが誰でも二次利用できる形で公開したデータをオープンデータといい、機械が処理しやすい形式で提供されることが求められます。また、表形式に収まらない多様で大量のデータを扱うために、関係データベースとは異なる構造を採るNoSQLと呼ばれるデータベースも使われています。
ACID特性とデータベースの復旧処理 用語 意味 覚え方・具体例 原子性(Atomicity) すべて実行されるか、全く実行されないかのどちらかになる 振込で出金だけ成功して入金が失敗、は起こさない 一貫性(Consistency) 処理の前後でデータの整合が保たれる 残高の合計が処理をまたいで狂わない 独立性(Isolation) 同時に動く他のトランザクションから影響を受けない 他の人の処理途中の値が見えない 耐久性(Durability) 確定した結果は障害が起きても失われない コミット直後に停電しても更新は残る ロールバック 更新前ログでトランザクション開始前の状態に戻す 処理の途中で異常終了したとき ロールフォワード バックアップ+更新後ログで障害直前の状態まで進める ディスクが故障してデータが壊れたとき
用語 トランザクション まとめて成功するか、まとめて取り消されるかのどちらかでなければならない、一区切りの処理のまとまり。振込の出金と入金がその典型例。 コミット トランザクションの処理がすべて正常に終わったとき、更新内容を確定させること。確定後の結果は障害が起きても失われないようにされる。 ロールバック トランザクションの途中で異常が起きたとき、更新前ログを使ってそのトランザクションの更新をすべて取り消し、開始前の状態に戻すこと。 ロールフォワード ディスク故障などでデータベースが壊れたとき、バックアップを復元し、更新後ログで以降の更新を再現して障害直前の状態まで進める復旧処理。 ACID特性 トランザクションが備えるべき四つの性質。原子性・一貫性・独立性・耐久性の頭文字を並べたもの。 排他制御 同じデータを同時に更新して矛盾が起きるのを防ぐ仕組み。先に処理を始めた方がロックをかけ、他の処理はロックが外れるまで待つ。 デッドロック 二つ以上のトランザクションが互いに相手の持つデータのロック解除を待ち合い、どちらも先へ進めなくなった状態。片方を強制終了させて解消する。 ジャーナル(ログ) データベースへの更新の記録。更新前の値を残した更新前ログはロールバックに、更新後の値を残した更新後ログはロールフォワードに使う。 データウェアハウス 業務で発生したデータを分析のために時系列でためておくデータベース。過去との比較や傾向の把握に使い、原則としてためたデータは書き換えない。 データマート データウェアハウスから、特定の部門や目的に必要な部分だけを切り出した小規模なデータの集まり。目的が絞られている分、扱いやすい。 データレイク 文書・画像・音声・ログなど形式の異なるデータを、加工しないまま大量にためておく場所。必要になった時点で加工して分析する。 BI(ビジネスインテリジェンス) 蓄積したデータを集計・分析し、グラフや一覧で見せて経営や業務の意思決定に役立てる仕組み。 データマイニング 大量のデータを統計や機械学習の手法で分析し、人が気付いていなかった規則性や相関関係を掘り起こすこと。 ビッグデータ 量が非常に多く、種類も多様で、発生・更新の速さも大きいデータの総称。従来の方法では扱いきれないため、専用の基盤と分析技術が使われる。 オープンデータ 国や自治体、企業が、誰でも許可なく二次利用できる形で公開したデータ。機械が処理しやすい形式で提供されることが求められる。 NoSQL 関係データベースとは異なる構造でデータを扱うデータベースの総称。キーと値の組など柔軟な形式で、大量・多様なデータを高速に扱える。
例題
例題:コミットとロールバックの違いは。
答えと考え方 コミットは更新を確定させること、ロールバックは更新をすべて取り消して開始前に戻すこと。トランザクションはこのどちらかで必ず終わる。
例題:デッドロックはどうやって解消するか。
答えと考え方 互いに待ち合っているため放置しても解けない。DBMSが検知し、どちらか一方のトランザクションを強制的にロールバックさせて待ちを解く。
例題:データウェアハウスとデータレイクの違いは。
答えと考え方 データウェアハウスは分析しやすい形に整えてから時系列でためる。データレイクは形式を問わず加工前の生データのままためておき、使うときに加工する。
出典・根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類21:データベース(トランザクション処理・データ利活用)
確認問題(40問) 四肢択一。「正解と解説」を開くと、正解の理由と他の選択肢が違う理由を確認できます。
問1|近接
関連する情報どうしを近づけて配置し、一つのまとまりとして認識させるデザインの考え方はどれか。
整列 近接 反復 対比 正解と解説 正解:B. 近接 近接は関連する要素を近づけ、無関係な要素とは離すことで、見ただけでグループが分かるようにする考え方である。整列は要素の位置や端をそろえること、反復は同じ役割の要素に同じ体裁を繰り返し使うこと、対比は重要度の差をはっきり付けることで、いずれもまとまりを作る働きではない。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類19:情報デザイン(情報デザイン)
問2|シグニファイア
利用者に対して、その物をどう操作すればよいかを示す手掛かりとなるものを何というか。
ユーザビリティ アクセシビリティ シグニファイア ペルソナ 正解と解説 正解:C. シグニファイア シグニファイアは、押せそうな立体的ボタンや扉の引き手のように、操作方法を利用者に気付かせる手掛かりである。ユーザビリティは使いやすさの度合い、アクセシビリティは誰もが利用できる度合いを表す言葉であり、ペルソナは設計時に想定する典型的な利用者像を指す。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類19:情報デザイン(情報デザイン)
問3|UD
ユニバーサルデザインの考え方を最もよく表しているものはどれか。
年齢や能力、置かれた状況にかかわらず、できるだけ多くの人がそのまま利用できるように、はじめから設計する 障害のある人や高齢者だけを対象とした専用の製品を、一般の利用者向けの製品とはまったく別に作って用意する 作業に慣れた熟練者が最短の手数で操作できることを最優先に設計する 使いやすさよりも見た目の美しさを最も重視して設計する 正解と解説 正解:A. 年齢や能力、置かれた状況にかかわらず、できるだけ多くの人がそのまま利用できるように、はじめから設計する ユニバーサルデザインは、特定の人向けに作り分けるのではなく、はじめから多様な利用者が使えるように設計する考え方である。イは専用品を別に用意する発想で定義に反し、ウは効率だけを重視した設計、エは審美性を重視した設計であり、いずれも多様な利用者への配慮を表していない。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類19:情報デザイン(情報デザイン)
問4|アクセシビリティ
Webページのアクセシビリティを高める工夫として、適切なものはどれか。
本文の文字をすべて画像に変換してページに埋め込む 重要な情報は、文字の色の違いだけで区別して示す 内容は動画の音声だけで伝えることにし、字幕や文字による説明はまったく載せない 画像に代替テキスト(alt)を付け、音声読み上げでも内容が分かるようにする 正解と解説 正解:D. 画像に代替テキスト(alt)を付け、音声読み上げでも内容が分かるようにする 代替テキストは画像の内容を文字で伝えるため、読み上げソフトを使う人にも情報が届く。アは文字が画像になると読み上げも文字サイズ変更もできず不適切、イは色の見え方の個人差に配慮できていない、ウは聴覚に障害のある人に内容が伝わらないため、いずれも逆効果である。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類19:情報デザイン(情報デザイン)/JIS X 8341-3
問5|色の配慮
カラーユニバーサルデザインの観点から、複数の系列をもつ折れ線グラフを作るときの配慮として適切なものはどれか。
系列の区別を赤と緑の色の違いだけで表す 色に加えて線の種類やマーカの形、系列名のラベルでも区別できるようにする 背景色と線の色の明度差をできるだけ小さくして、落ち着いた見た目にする 色数を増やし、微妙な色の違いで系列を分ける 正解と解説 正解:B. 色に加えて線の種類やマーカの形、系列名のラベルでも区別できるようにする 色の見え方には個人差があるため、色以外の手掛かりを併用すれば誰にでも区別できる。アの赤と緑は特に見分けにくい組合せの代表例、ウは明度差が小さいと線が背景に埋もれて読み取れない、エは微妙な色差では判別できず、いずれも配慮として不適切である。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類19:情報デザイン(情報デザイン)
問6|ピクトグラム
非常口や車椅子の表示のように、言葉が読めなくても意味が伝わるよう、単純な絵で表した図記号を何というか。
インフォグラフィックス シグニファイア ピクトグラム ダイアグラム 正解と解説 正解:C. ピクトグラム ピクトグラムは言語に依存せず意味を伝える絵記号で、案内用図記号はJIS Z 8210に定められている。インフォグラフィックスは情報全般を図表やイラストで分かりやすく表現したもの、シグニファイアは操作方法を示す手掛かり、ダイアグラムは関係を線や図形で表した図である。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類19:情報デザイン(情報デザイン)/JIS Z 8210 案内用図記号
問7|構造化
分量の多いWebページを作るとき、情報の構造化として適切なものはどれか。
内容を意味のまとまりごとに分け、見出しを付けて階層的に整理する すべての文章を一つの段落にまとめ、改行を入れずに表示する 重要度に関係なく、入力された順にすべて並べる 見出しは使わず、文字の色の違いだけで内容の区切りを示す 正解と解説 正解:A. 内容を意味のまとまりごとに分け、見出しを付けて階層的に整理する 構造化は情報を意味のまとまりに分け、見出しで階層を示して探しやすくすることである。イとウは整理がされておらず読み手が全体像をつかめない。エは見た目だけの区切りであり、読み上げソフトなどには構造が伝わらないため、構造化にはならない。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類19:情報デザイン(情報デザイン)
問8|ラジオボタン
複数の選択肢の中から必ず一つだけを選ばせたい場合に使うGUI部品はどれか。
チェックボックス ラジオボタン テキストボックス スクロールバー 正解と解説 正解:B. ラジオボタン ラジオボタンは並んだ選択肢のうち一つだけが選ばれ、別を選ぶと前の選択が外れる部品である。チェックボックスは項目ごとに独立してオン・オフできるため複数選択や無選択が可能、テキストボックスは自由に文字を入力する欄、スクロールバーは表示範囲を動かす部品で、いずれも単一選択の用途には合わない。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類19:情報デザイン(インタフェース設計)
問9|チェックボックス
アンケート画面で「当てはまるものをすべて選んでください」と複数選択させたい。最も適したGUI部品はどれか。
ラジオボタン 単一選択のプルダウンメニュー テキストボックス チェックボックス 正解と解説 正解:D. チェックボックス チェックボックスは項目ごとに独立してオン・オフでき、一つも選ばないことも複数選ぶこともできる。ラジオボタンと単一選択のプルダウンメニューは一つしか選べず設問に合わない。テキストボックスは自由入力なので表記が揺れ、集計が難しくなる。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類19:情報デザイン(インタフェース設計)
問10|プルダウン
都道府県のように選択肢が多い項目を、画面の場所を節約しながら一つだけ選ばせたい。適したGUI部品はどれか。
ラジオボタン チェックボックス プルダウンメニュー プログレスバー 正解と解説 正解:C. プルダウンメニュー プルダウンメニューは普段1行分の場所しか取らず、開くと一覧から一つを選べるので選択肢が多い項目に向く。ラジオボタンは選択肢の数だけ場所を取り、チェックボックスは複数選択用で条件に合わない。プログレスバーは処理の進み具合を示す表示であって入力部品ではない。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類19:情報デザイン(インタフェース設計)
問11|UX
UX(ユーザエクスペリエンス)の説明として適切なものはどれか。
製品やサービスを使う過程とその前後を通じて、利用者が得る体験の全体 画面上のボタンやメニューなど、利用者が直接操作する部分の配置や見た目 利用者が目的を達成するまでに要した操作回数の平均値 システムが単位時間当たりに処理できる仕事の量 正解と解説 正解:A. 製品やサービスを使う過程とその前後を通じて、利用者が得る体験の全体 UXは使いやすさに加え、満足感や安心感を含む体験全体を指す。イはUI(ユーザインタフェース)の説明でUXを構成する要素の一つにすぎず、ウは操作効率を測る一つの指標、エはスループットの説明であり、いずれもUXの定義ではない。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類19:情報デザイン(インタフェース設計)
問12|VUI
スマートスピーカのように、音声で問いかけて音声で応答を受け取るインタフェースを何というか。
GUI VUI CUI API 正解と解説 正解:B. VUI VUIは音声で入力と出力を行うユーザインタフェースで、手や目がふさがっていても操作できる。GUIは画面上の図形を指し示して操作する方式、CUIは文字コマンドを打ち込んで操作する方式であり、APIはソフトウェア同士が機能を呼び出すための接続口で、人が操作する接点ではない。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類19:情報デザイン(インタフェース設計)
問13|チェックディジット
商品コードの入力誤りを検出するために、コードの各桁から一定の計算をして求めた数字をコードの末尾に付けておく方法はどれか。
フォーマットチェック シーケンスチェック チェックディジット 範囲チェック 正解と解説 正解:C. チェックディジット チェックディジットは検査用の数字をコードに付け、入力値から同じ計算をやり直して一致するかで誤りを見つける方法である。フォーマットチェックは桁数や記号の並びという形式、シーケンスチェックはデータの並び順、範囲チェックは値の大小を確かめるもので、いずれも桁を付加する仕組みではない。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類19:情報デザイン(インタフェース設計・入力チェック)
問14|照合チェック
受注入力画面で、入力された商品コードが商品マスタに登録されているかどうかを確かめるチェックはどれか。
ニューメリックチェック 重複チェック 範囲チェック 照合チェック 正解と解説 正解:D. 照合チェック 照合チェックはマスタなど別に用意した正しいデータと照らし合わせ、その値が存在するかを確認する。ニューメリックチェックは数字以外が含まれていないかを見るだけ、重複チェックは同じデータの二重入力を見つけるもの、範囲チェックは値が上限・下限に収まるかを見るもので、マスタとの突合せは行わない。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類19:情報デザイン(インタフェース設計・入力チェック)
問15|範囲チェック
年齢の入力欄で「0以上120以下の整数だけを受け付ける」ようにしたい。このうち「130」のような大きすぎる値を弾く働きをするチェックはどれか。
範囲チェック ニューメリックチェック シーケンスチェック 重複チェック 正解と解説 正解:A. 範囲チェック 範囲チェックは値が定められた上限・下限に収まっているかを確かめるので、130を弾ける。ニューメリックチェックは数字以外の文字が入っていないかを見るだけで大小は判定せず、シーケンスチェックはデータの並び順、重複チェックは同じデータの有無を確認するもので、値の大きさは判定できない。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類19:情報デザイン(インタフェース設計・入力チェック)
問16|可逆圧縮
圧縮したデータを展開したときに、元のデータと完全に同じものに戻せる圧縮方式を何というか。
非可逆圧縮 可逆圧縮 ストリーミング アーカイブ 正解と解説 正解:B. 可逆圧縮 可逆圧縮は展開すると元データと完全に一致する方式で、文書やプログラムのように1ビットも変わってはいけないデータに使う。非可逆圧縮は情報の一部を捨てて圧縮率を上げる方式で元には戻らない。ストリーミングは受信しながら再生する技術、アーカイブは複数ファイルを一つにまとめることで、圧縮方式の分類ではない。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類20:情報メディア(マルチメディア技術)
問17|JPEG
静止画のファイル形式のうち、非可逆圧縮を用いるものはどれか。
PNG GIF JPEG BMP 正解と解説 正解:C. JPEG JPEGは人が気付きにくい情報を捨てて容量を減らす非可逆圧縮の形式で、写真の保存に向く。PNGとGIFはいずれも可逆圧縮であり展開すると元の画像に戻る。BMPは基本的に圧縮せず、画素ごとの色情報をそのまま保存する形式である。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類20:情報メディア(マルチメディア技術)
問18|GIF
GIF形式の特徴として適切なものはどれか。
扱える色数は256色までで、複数のコマを収めた簡単なアニメーションを1ファイルで表現できる 約1,670万色のフルカラーを非可逆圧縮して保存でき、写真の保存に最も適する 圧縮を一切行わず、画素ごとの色情報をそのままの形で保存する 作成した環境が違っても文書のレイアウトや書体を保ったまま、複数のページを1ファイルに収める 正解と解説 正解:A. 扱える色数は256色までで、複数のコマを収めた簡単なアニメーションを1ファイルで表現できる GIFは256色までを可逆圧縮する静止画形式で、背景の透過と簡単なアニメーションに対応している。イはフルカラーを非可逆圧縮するJPEG、ウは圧縮しないBMP、エはレイアウトを保つPDFの説明であり、いずれもGIFの特徴ではない。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類20:情報メディア(マルチメディア技術)
問19|PDF
作成した環境と異なるパソコンで開いても、文字や図の配置が崩れず同じ見た目で表示・印刷できることを目的とした電子文書の形式はどれか。
CSV HTML MP4 PDF 正解と解説 正解:D. PDF PDFはレイアウトを保ったまま表示・印刷できる電子文書の形式で、国際規格ISO 32000として標準化されている。CSVは値をコンマで区切っただけの文字データで書式をもたず、HTMLは画面の大きさや設定で見え方が変わり、MP4は映像や音声を収める動画の形式である。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類20:情報メディア(マルチメディア技術)/ISO 32000
問20|ストリーミング
インターネット上の動画をストリーミングで視聴する方式の説明として適切なものはどれか。
動画ファイル全体を保存し終えてから再生を始める データを受信しながら順次再生するので、全部の受信を待たずに視聴を始められる 動画を1コマずつの静止画に分解して保存し、利用者がその中から1枚ずつ選んで表示する 動画を圧縮せずに送信するので、通信量を減らせる 正解と解説 正解:B. データを受信しながら順次再生するので、全部の受信を待たずに視聴を始められる ストリーミングは受信と再生を並行して行うため、視聴開始までの待ち時間が短い。アはダウンロード再生の説明、ウは動画の視聴方式になっておらず、エは圧縮しなければ通信量はむしろ増えるので誤りである。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類20:情報メディア(マルチメディア技術)
問21|AR
スマートフォンのカメラで写した実際の風景に、その場所の案内や説明をコンピュータで重ねて表示する技術はどれか。
VR(仮想現実) MR(複合現実) AR(拡張現実) CG(コンピュータグラフィックス) 正解と解説 正解:C. AR(拡張現実) ARは現実の映像に情報を重ねて表示し、現実の見え方を補強する技術である。VRは現実の視界を遮って人工の空間だけを提示する技術、MRは現実と仮想を融合させ互いに影響し合わせる技術、CGはコンピュータで画像を作り出す技術全般を指す言葉である。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類20:情報メディア(マルチメディア応用)
問22|MR
MR(複合現実)の説明として適切なものはどれか。
現実の空間と仮想の物体を融合させ、仮想の物体を回り込んで見たり手で動かしたりできるようにする 現実の風景を一切見せず、作り込んだ仮想空間だけを提示する 遠隔地の映像を高解像度のまま送り、そのとおりに表示する 設計した製品の実物大の模型を3Dプリンタで出力し、実際に手に取って形状を確認できるようにする 正解と解説 正解:A. 現実の空間と仮想の物体を融合させ、仮想の物体を回り込んで見たり手で動かしたりできるようにする MRは現実と仮想を融合し、双方が影響し合う体験を実現する技術である。イは現実を遮断するVRの説明、ウは単なる高精細映像の伝送、エは3Dプリンタによる造形であり、いずれも現実空間と仮想物体の融合には当たらない。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類20:情報メディア(マルチメディア応用)
問23|4K
テレビ放送などでいう「4K」が指しているものはどれか。
1秒間に表示する画像の枚数が約4,000枚であること 画面の対角線の長さが約4,000ミリメートルであること 同時に表示できる色数が約4,000色であること 画面の横方向の画素数が約4,000(3,840画素)であること 正解と解説 正解:D. 画面の横方向の画素数が約4,000(3,840画素)であること 4Kは横方向の画素数が約4,000であることを表し、3,840×2,160画素が一般的である。8Kはその縦横2倍の7,680×4,320画素になる。アはフレーム数、イは画面の大きさ、ウは色数の話であり、いずれも4Kの定義とは関係がない。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類20:情報メディア(マルチメディア応用)
問24|DBMS
DBMS(データベース管理システム)が提供する機能はどれか。
通信回線を流れるデータを暗号化して送り、第三者による盗聴や改ざんを防ぐ 複数の利用者が同時に同じデータを更新しても矛盾が起きないように制御する プログラムの誤りを自動的に見つけ出して修正する 電子メールの送受信を管理し、迷惑メールを分類する 正解と解説 正解:B. 複数の利用者が同時に同じデータを更新しても矛盾が起きないように制御する DBMSは同時実行の制御(排他制御)のほか、アクセス権による機密保護や障害からの復旧を担う。アは通信の暗号化技術、ウはデバッグや検証の作業、エはメールサーバやメールソフトの役割であり、いずれもDBMSの機能ではない。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類21:データベース(データベース方式)
問25|主キー
関係データベースの主キーが満たさなければならない条件はどれか。
必ず数値型の列でなければならない 必ず1つの列だけで構成しなければならない 表の中で値が重複せず、空値(NULL)であってはならない 表の中で最も左に置かれた列でなければならない 正解と解説 正解:C. 表の中で値が重複せず、空値(NULL)であってはならない 主キーは行を一つに特定するためのものなので、値の重複が許されず、空値も許されない。データ型は数値に限らず文字列でもよく、複数の列を組み合わせた複合キーも認められ、列を置く位置にも決まりはないため、ア・イ・エはいずれも条件ではない。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類21:データベース(データベース設計)
問26|外部キー
表「受注」の列「商品コード」が、表「商品」の主キー「商品コード」を参照する外部キーとして定義されている。このとき保たれる決まりはどれか。
「受注」に、「商品」に存在しない商品コードは登録できない 「受注」に、同じ商品コードを2回以上登録できない 「商品」の行はいつでも自由に削除でき、「受注」には影響しない 「受注」の商品コードは必ず空値(NULL)になる 正解と解説 正解:A. 「受注」に、「商品」に存在しない商品コードは登録できない 外部キーは参照先の主キーに存在する値しか持てず、これを参照整合性という。イは主キーや一意制約の働きであり、同じ商品が何度も受注されることは当然あり得る。ウは参照されている行の削除が制限されるので誤り、エは参照整合性とは無関係である。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類21:データベース(データベース設計)
問27|正規化
関係データベースで正規化を行う主な目的はどれか。
表の行数を減らして検索を速くする データの重複をなくし、更新したときに矛盾が生じるのを防ぐ 複数の表を一つの大きな表にまとめ、結合の操作を不要にする データを暗号化して機密を守る 正解と解説 正解:B. データの重複をなくし、更新したときに矛盾が生じるのを防ぐ 正規化は同じデータがあちこちに重複して持たれる状態を解消し、片方だけ直して食い違う更新時異常を防ぐ設計手法である。アの検索の高速化はインデックスの役割、ウは表をまとめる発想で正規化とは逆、エは暗号化の話であり、いずれも目的が異なる。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類21:データベース(データベース設計)
問28|E-R図
E-R図で表現するものはどれか。
プログラムの処理手順と、条件による分岐や繰返し 組織における利用者と管理者の役割分担と、それぞれに与える権限の範囲 ネットワーク機器の物理的な配置と接続の構成 実体(エンティティ)と、実体どうしの関連(リレーションシップ) 正解と解説 正解:D. 実体(エンティティ)と、実体どうしの関連(リレーションシップ) E-R図はデータの構造を、実体とその間の関連(1対1・1対多・多対多)で表す図である。アはフローチャートやアクティビティ図が表すもの、イは組織図や職務分掌表が表すもの、ウはネットワーク構成図が表すもので、いずれもE-R図の目的ではない。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類21:データベース(データベース設計)
問29|射影
表「社員」(列:社員番号、氏名、部署コード、生年月日)から、氏名と部署コードの二つの列だけを取り出して新しい表を作った。この関係演算はどれか。
選択 結合 射影 和 正解と解説 正解:C. 射影 射影は表から必要な列だけを取り出す演算で、この操作が当てはまる。選択は条件に合う行を取り出す演算、結合は二つの表を共通の列でつなぐ演算、和は同じ形式の二つの表の行を合わせる集合演算であり、列を絞る操作ではない。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類21:データベース(データ操作)
問30|選択
表「社員」(列:社員番号、氏名、部署コード、給与)から、給与が300,000以上である行だけを取り出して新しい表を作った。この関係演算はどれか。
選択 射影 結合 差 正解と解説 正解:A. 選択 選択は条件を満たす行だけを取り出す演算で、列の構成は変わらない。射影は必要な列だけを取り出す演算、結合は共通の列で二つの表をつなぐ演算、差は一方の表にあって他方にない行を求める集合演算であり、条件による行の絞り込みではない。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類21:データベース(データ操作)
問31|結合と射影
表「社員」(列:社員番号、氏名、部署コード)と表「部署」(列:部署コード、部署名)から、社員番号・氏名・部署名を並べた表を作りたい。必要な関係演算の組合せはどれか。
選択と射影 結合と射影 選択と和 結合と差 正解と解説 正解:B. 結合と射影 二つの表を共通の列である部署コードで結合して一つの表にまとめ、そこから社員番号・氏名・部署名の3列を射影すれば目的の表が得られる。行を絞る条件は示されていないので選択は不要であり、和や差は同じ形式の表どうしの集合演算なのでこの目的には使えない。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類21:データベース(データ操作)
問32|選択と射影
表「商品」は(商品コード, 商品名, 単価, 分類)=(A01, ペン, 120, 文具)、(A02, ノート, 200, 文具)、(B01, マグカップ, 800, 雑貨)、(B02, タオル, 500, 雑貨) の4行から成る。この表から単価が300以上の行を選択し、続いて商品名と単価の列を射影した結果は何行何列の表になるか。
2行4列 4行2列 3行2列 2行2列 正解と解説 正解:D. 2行2列 単価が300以上なのはマグカップ(800)とタオル(500)の2行で、射影によって商品名と単価の2列に絞られるので2行2列になる。アは射影で列を絞っていない場合、イは選択で行を絞っていない場合の大きさであり、ウは該当する行数が誤っている。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類21:データベース(データ操作)
問33|結合の結果
表「社員」は(社員番号, 氏名, 部署コード)=(101, 佐藤, D1)、(102, 鈴木, D2)、(103, 高橋, D1) の3行、表「部署」は(部署コード, 部署名)=(D1, 営業部)、(D2, 経理部)、(D3, 総務部) の3行から成る。両表を部署コードの値が等しい行どうしで結合した結果の行数はどれか。
3行 4行 6行 9行 正解と解説 正解:A. 3行 結合では部署コードの値が一致する行どうしが結び付き、社員3行それぞれに対応する部署が一つずつ決まるので結果は3行になる。どの社員も所属していないD3(総務部)は結果に現れない。9行はすべての組合せを作った場合の行数であり、4行や6行になる根拠はない。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類21:データベース(データ操作)
問34|排他制御
複数の利用者が同時に同じデータを更新しようとしたときに、更新が消えたり矛盾が生じたりしないようにする仕組みはどれか。
バックアップ 正規化 インデックス 排他制御 正解と解説 正解:D. 排他制御 排他制御は、先に更新を始めた処理がデータにロックをかけ、他の処理を待たせることで矛盾を防ぐ。バックアップは複製を保存して障害に備えるもの、正規化は重複をなくす設計手法、インデックスは検索を速くする索引であり、いずれも同時更新の制御は行わない。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類21:データベース(トランザクション処理)
問35|デッドロック
データベースにおけるデッドロックの説明として適切なものはどれか。
一つのトランザクションが長時間データを占有し、他の処理の応答が遅くなっている状態 障害でデータベースのファイルが壊れ、読み書きができなくなった状態 二つのトランザクションが互いに相手のロック解除を待ち続け、どちらも先に進めなくなった状態 同じデータが複数の表に重複して登録されている状態 正解と解説 正解:C. 二つのトランザクションが互いに相手のロック解除を待ち続け、どちらも先に進めなくなった状態 デッドロックは互いに相手が保持する資源のロック解除を待ち合い、放置しても解けなくなる状態で、一方を強制的にロールバックして解消する。アは単に待ち時間が延びているだけ、イは媒体障害、エはデータの重複であり、いずれも待ち合いによる停止ではない。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類21:データベース(トランザクション処理)
問36|ロールバック
トランザクションの途中で異常が発生したとき、そのトランザクションによる更新をすべて取り消し、開始前の状態に戻す処理はどれか。
コミット チェックポイント ロールフォワード ロールバック 正解と解説 正解:D. ロールバック ロールバックは更新前ログを使ってトランザクション開始前の状態に戻す処理である。コミットは更新を確定させる処理、チェックポイントは復旧の起点として内容を書き出して記録する処理、ロールフォワードは更新後ログで障害直前まで更新を再現する処理であり、方向も目的も異なる。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類21:データベース(トランザクション処理)
問37|ロールフォワード
ハードディスクの故障でデータベースが読み出せなくなった。バックアップファイルを別のディスクに復元した後に行う復旧処理はどれか。
更新前ログを使って、バックアップ取得時点より前の状態に戻す 更新後ログを使って、バックアップ取得後の更新を順に再現し、障害直前の状態にする データベースを初期化し、利用者に全データを再入力してもらう 正規化をやり直し、表の構造を作り直す 正解と解説 正解:B. 更新後ログを使って、バックアップ取得後の更新を順に再現し、障害直前の状態にする 媒体障害からの復旧では、バックアップを復元したうえで更新後ログにより以降の更新を再現するロールフォワードを行う。アは戻す方向であり最新状態に復旧できない。ウは現実的な復旧手段ではなく、エは表の構造の設計作業であってデータの復元とは無関係である。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類21:データベース(トランザクション処理)
問38|データマイニング
大量に蓄積されたデータを分析し、これまで気付かれていなかった規則性や相関関係を見つけ出す手法はどれか。
データウェアハウス データマート データマイニング データクレンジング 正解と解説 正解:C. データマイニング データマイニングは統計や機械学習の手法で大量データから傾向や関係を掘り起こす手法である。データウェアハウスは分析用にデータを時系列でためたデータベース、データマートはそこから特定用途向けに切り出したもの、データクレンジングは表記の揺れや誤りを整えてデータの品質を高める作業である。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類21:データベース(データ利活用)
問39|データレイク
データレイクの説明として適切なものはどれか。
文書・画像・ログなど形式の異なるデータを、加工しないまま大量にためておく場所 特定の部門の分析目的に合わせて、必要なデータだけを小規模に切り出したもの 関係データベースの表を正規化して分割した結果の表の集まり 分析結果をグラフにまとめて経営層に見せるための画面 正解と解説 正解:A. 文書・画像・ログなど形式の異なるデータを、加工しないまま大量にためておく場所 データレイクは構造化・非構造化を問わず生データのままためておき、必要になった時点で加工して分析する。イはデータマート、ウは正規化によって得られる表、エはBIツールのダッシュボードの説明であり、いずれもデータレイクの定義ではない。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類21:データベース(データ利活用)
問40|NoSQL
NoSQLの説明として適切なものはどれか。
関係データベースの表を操作するための問合せ言語について、構文と機能を定めた国際規格 重複をなくすために表の正規化を自動的に行うデータベースの設計手法 データベースに対するデータの追加・更新・削除を禁止し、表の参照だけを許すように利用者ごとに設定しておくアクセス権のこと 関係データベースとは異なる構造でデータを扱うデータベースの総称で、キーと値の組など柔軟な形式で大量・多様なデータを扱える 正解と解説 正解:D. 関係データベースとは異なる構造でデータを扱うデータベースの総称で、キーと値の組など柔軟な形式で大量・多様なデータを扱える NoSQLは表形式にとらわれず、キーバリュー型や文書型などの構造で大量・多様なデータを高速に扱うデータベースの総称である。アはSQLそのものの説明、イは設計手法、ウは読取り専用のアクセス権設定であり、いずれもNoSQLの定義ではない。
根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類9:技術要素 中分類21:データベース(データ利活用)
演習:この章の問題を解く ランダム出題の演習ツールです(JavaScript が有効な場合に動きます)。上の「確認問題」はそのままでもすべて読めます。
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※ 解説は学習用の情報提供です。最新の出題範囲・制度は必ずIPAの公式発表をご確認ください。 ※ 出題はIPA公開のシラバスVer.6.5(2026年1月1日適用)に沿った仮の宿 学習室のオリジナル問題です。試験制度・実施要項はIPAの公式発表をご確認ください。