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ITパスポート IT PASSPORT

システム戦略

講義 4 本・確認問題 35 問 | 本試験では「ストラテジ系」(35問)の一部 | 最終更新 2026-09-24

この章で学ぶこと
目次
  1. 情報システム戦略と業務の見える化
  2. ソリューションビジネスとクラウドサービス
  3. システム企画・要件定義と調達
  4. DXとデータ利活用
  5. 確認問題(35問)
  6. 演習ツール

1. 情報システム戦略と業務の見える化

会社全体の視点でシステムのあるべき姿を決める「情報システム戦略」と、業務を図で見える化して改善する方法が分かります。

情報システム戦略とは、経営戦略を実現するために「どんな情報システムを、どういう順番で、いくらかけて用意するか」を全社の視点で決めた方針のことです。部署ごとに好き勝手にシステムを買うと、同じデータを何度も入力したり、部署間でデータがつながらなかったりします。これを部分最適といいます。情報システム戦略は逆に、会社全体で見て一番よい状態(全体最適)を目指します。策定するのは経営者やCIO(最高情報責任者)であり、システム部門だけの仕事ではありません。

全体最適を実現するための代表的な手法がEA(エンタープライズアーキテクチャ)です。EAでは組織の姿を、ビジネスアーキテクチャ(業務体系)、データアーキテクチャ(データ体系)、アプリケーションアーキテクチャ(適用処理体系)、テクノロジアーキテクチャ(技術体系)の4つの層に分けて整理します。そのうえで現状の姿(As-Is)とあるべき姿(To-Be)を描き、その差を埋める移行計画を作ります。

改善の前提として、いまの業務を図にして見える化(モデル化)します。業務の流れを表すならBPMNやUMLのアクティビティ図、データがどこからどこへ流れるかを表すならDFD(データフロー図)、どんなデータがあってどう関係するかを表すならE-R図を使います。見える化すると、ムダな手戻りや二重入力が目に見えるようになり、どこをITで置き換えるべきかが判断できます。

業務のやり方を根本から作り直すことをBPR(ビジネスプロセスリエンジニアリング)、いったん作った業務プロセスを継続的に回して少しずつ改善し続けることをBPM(ビジネスプロセスマネジメント)といいます。BPRが「一度きりの抜本改革」、BPMが「PDCAによる継続改善」と覚えると区別できます。

業務を見える化する図の使い分け
図の種類何を表すか主な使いどころ
BPMN業務の流れ(誰が何をどの順で行うか)部署をまたぐ業務手順の共有・改善
DFDデータの流れと保管場所情報がどこで滞るかの分析
E-R図データの実体と実体どうしの関連扱うデータの整理・データベース設計
UMLオブジェクト指向にもとづく多様な図システムの構造と振る舞いの表現

用語

情報システム戦略
経営戦略を実現するために、会社全体でどんな情報システムを整えるかを決めた中長期の方針。個々の部署の都合ではなく全体最適の視点で作り、経営者やCIOが責任を持つ。
全体最適と部分最適
全体最適は会社全体で見て最も効率がよい状態。部分最適は個々の部署だけを見ればよいが、全社で見るとムダが生じている状態のこと。
CIO(最高情報責任者)
Chief Information Officerの略で、情報システムと情報化投資について全社の責任を持つ役員。経営戦略と情報システム戦略を結び付ける役割を担う。
EA(エンタープライズアーキテクチャ)
組織の業務とシステムを、ビジネス・データ・アプリケーション・テクノロジの4つの体系に分けて整理し、全体最適な姿へ計画的に近づける手法。
As-IsとTo-Be
As-Isは現状の姿、To-Beはあるべき理想の姿。両方を描いて差(ギャップ)を洗い出し、その差を埋める移行計画を作るのがEAの進め方。
BPMN
Business Process Model and Notationの略。業務の流れを、開始・作業・分岐・終了などの決まった記号で表す国際的な表記ルール。誰が読んでも同じ意味に読める。
DFD(データフロー図)
業務の中でデータがどこから来てどこへ行くかを、処理・データの流れ・データの保管場所・外部との出入口の4種類の記号で表した図。
E-R図
実体(人・商品など管理したいもの)と、その間の関連を線で結んで表す図。データベースの設計や、扱うデータの整理に使う。
UML
Unified Modeling Languageの略で、統一モデリング言語。クラス図やアクティビティ図など複数の図を組み合わせ、システムや業務を統一した記法で表す。
BPR
Business Process Reengineeringの略。既存のやり方にとらわれず、業務の流れそのものを根本から設計し直して、大幅な効率化や品質向上をねらう改革。
BPM
Business Process Managementの略。業務プロセスを継続的に分析・改善し、PDCAを回し続けて品質と効率を高めていく管理活動。
共通フレーム(SLCP-JCF)
システムの企画から要件定義・開発・運用・保守・廃棄までの作業と用語を共通化した日本のガイドライン。発注側と受注側の「言葉の食い違い」をなくすために使う。
情報システム化基本計画
情報システム戦略にもとづき、どのシステムをいつ、いくらで、どんな体制で作るかを中長期にまとめた全社の開発計画。個別システムの計画の上位に位置する。

例題

例題:販売部門と在庫部門で別々に商品マスタを持ち、同じ商品を二重に登録している。これは何の状態か。
答えと考え方 部分最適の状態です。各部門では使いやすくても全社で見るとデータが重複し不整合が起きます。情報システム戦略やEAで全体最適の姿(共通の商品マスタ)を設計します。
例題:受注業務の流れを図にして、承認待ちで止まっている工程を見つけたい。どの図が向くか。
答えと考え方 BPMNです。誰が何をどの順で行い、どこで分岐・待ちが発生するかを標準記号で表せます。データの流れを見たいならDFD、データ項目の関係を見たいならE-R図を使います。

出典・根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類3:システム戦略 中分類6:システム戦略

2. ソリューションビジネスとクラウドサービス

SaaS・PaaS・IaaSの違いと、オンプレミス・ホスティング・ハウジングなどシステムの調達形態が区別できるようになります。

自社で機器を買って自社の建物や自社管理のデータセンタに置き、自分たちで運用する方式をオンプレミスといいます。初期投資が大きく調達に時間がかかりますが、自由に作り込め、資産として自社で持ちます。これに対しクラウドサービスは、インターネット経由で必要な分だけ借りる方式です。初期投資を抑えられ、利用量に応じた費用(従量制)で、増減も短時間で行えます。

クラウドサービスは、どこまでを事業者が用意するかで3つに分かれます。IaaS(Infrastructure as a Service)はサーバやストレージ、ネットワークといった基盤だけを貸す形で、利用者がOSやミドルウェア、アプリケーションを自分で入れて管理します。PaaS(Platform as a Service)はOSやデータベース、開発実行環境までを事業者が用意し、利用者はアプリケーションとデータを担当します。SaaS(Software as a Service)は完成した業務アプリケーションそのものを貸す形で、利用者は設定とデータの管理だけを行います。自由度はIaaSが最も高く、運用の手間はSaaSが最も小さくなります。

似た用語として、事業者が用意したサーバを借りるのがホスティング(レンタルサーバ)、自社で購入したサーバを事業者の施設に置かせてもらい、電源・空調・回線・入退室管理を任せるのがハウジングです。「機器が誰のものか」で区別します。特定の業務アプリケーションをネットワーク経由で提供する事業者をASP(アプリケーションサービスプロバイダ)といい、SaaSの前身にあたる考え方です。

利用形態としては、不特定多数が共同で使うパブリッククラウド、自社専用に構築するプライベートクラウド、同じ業界など目的を共有する複数組織で使うコミュニティクラウド、これらを組み合わせるハイブリッドクラウドがあります。また、業務そのものを外部の専門企業にまとめて任せることをBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)といい、コールセンタや給与計算などでよく使われます。システムの機能を部品(サービス)として作り、組み合わせて業務システムを構築する考え方はSOA(サービス指向アーキテクチャ)と呼ばれます。

SaaS・PaaS・IaaS・オンプレミスの管理責任範囲(〇=利用者が管理、●=事業者が管理)
管理対象オンプレミスIaaSPaaSSaaS
アプリケーション〇〇〇●
ミドルウェア・実行環境〇〇●●
OS〇〇●●
サーバ・ストレージ・ネットワーク〇●●●
データ(自社の業務データ)〇〇〇〇

用語

オンプレミス
サーバなどの機器を自社で購入・所有し、自社の責任で設置・運用する方式。自由に作り込めるが初期投資と運用の手間が大きい。クラウドと対比して使う言葉。
クラウドコンピューティング
ネットワーク経由で、必要なときに必要な量だけコンピュータ資源を借りて使う利用形態。使った分だけ支払う従量課金が一般的。
SaaS
Software as a Serviceの略。完成した業務ソフトをネットワーク経由で使うサービス。利用者は導入や更新の作業をせず、設定と自社データの管理だけを行う。
PaaS
Platform as a Serviceの略。OSやデータベース、開発実行環境までを事業者が用意し、利用者はその上で動くアプリケーションとデータを担当するサービス。
IaaS
Infrastructure as a Serviceの略。サーバ・ストレージ・ネットワークといった基盤だけを借り、OS以上は利用者が自分で導入・管理するサービス。自由度が最も高い。
ホスティング
事業者が所有するサーバを借りて使うサービス。レンタルサーバともいう。機器は事業者のもので、利用者は機器を買わない。
ハウジング
自社で購入したサーバなどの機器を、事業者のデータセンタに設置場所として借りたスペースへ置くサービス。電源・空調・回線・警備は事業者が提供する。
ASP
Application Service Providerの略。特定の業務アプリケーションをネットワーク経由で複数の顧客に提供する事業者、またはその形態。SaaSの前身にあたる。
パブリッククラウド
不特定多数の利用者が共同で使うクラウド。安価で導入が早い反面、資源を他社と共有するため個別の作り込みは制限される。
プライベートクラウド
自社専用に構築・占有するクラウド。セキュリティや独自要件に対応しやすいが、費用は高くなりやすい。
ハイブリッドクラウド
パブリッククラウドとプライベートクラウド(またはオンプレミス)を組み合わせて使う形態。機密データは自社側、負荷変動の大きい処理は外部側、といった使い分けができる。
SOA
Service Oriented Architectureの略で、サービス指向アーキテクチャ。業務機能を独立した部品(サービス)として作り、組み合わせてシステムを構築する設計思想。変更に強い。
BPO
Business Process Outsourcingの略。自社の業務プロセスを、企画・運営ごと外部の専門企業へまとめて委託すること。コールセンタや給与計算などが代表例。
ソリューションビジネス
顧客の経営課題や業務課題に対し、製品単体ではなくシステム・サービス・運用を組み合わせた解決策として提供するビジネスのこと。

例題

例題:自社が使いたい特定バージョンのOSとミドルウェアを入れて業務システムを動かしたい。クラウドならどれを選ぶか。
答えと考え方 IaaSです。OSから上を自分で選んで導入できます。PaaSはOSと実行環境が事業者指定、SaaSはアプリごと決まっているため、OSの選択はできません。
例題:自社購入のサーバをデータセンタに置き、電源と空調と回線だけ借りたい。何というか。
答えと考え方 ハウジングです。機器の所有者が自社である点が特徴です。事業者のサーバを借りるのはホスティングで、機器の所有者は事業者になります。

出典・根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類3:システム戦略 中分類6:システム戦略(ソリューションビジネス)

3. システム企画・要件定義と調達

システム化計画から要件定義、RFI・RFPを使った調達までの流れと、機能要件と非機能要件の違いが分かります。

新しいシステムを作るときは、いきなり開発を始めません。まず経営課題を確認して大まかな方向を決めるシステム化構想を立て、次に対象業務・スケジュール・体制・概算費用・投資効果をまとめたシステム化計画を作ります。ここで費用対効果が見合わないと判断すれば、作らないという結論もあり得ます。

計画が承認されたら要件定義を行います。要件定義は「システムに何をしてほしいか」を決める工程で、主体は発注側(利用部門と経営)です。ベンダに丸投げしてはいけません。要件は3種類に分けて整理します。業務要件は新しい業務のあるべきやり方、機能要件はシステムが備えるべき機能(画面・帳票・処理・データ)、非機能要件は機能以外の品質条件(性能・応答時間、可用性、セキュリティ、拡張性、運用保守のしやすさ、移行のしやすさなど)です。「何ができるか」が機能要件、「どのくらいの品質で動くか」が非機能要件と考えると区別できます。

外部に発注する場合は調達を行います。最初にRFI(情報提供依頼書)を複数のベンダへ出し、実現できそうな技術や製品、概算費用などの情報を集めます。次にRFP(提案依頼書)で、要件・前提条件・納期・評価基準を示して具体的な提案を求めます。ベンダから提案書と見積書を受け取り、機能・価格・実績・体制などの基準で評価して発注先を選び、契約します。RFIは「情報を集める」、RFPは「提案してもらう」が目的です。

国や地方公共団体などが物品やサービスを調達するときは、グリーン購入法にもとづき、環境への負荷が少ない製品やサービスを優先的に選ぶグリーン購入が求められます。また、企画から要件定義、開発、運用、保守、廃棄までの一連の流れをソフトウェアライフサイクル(SLCP)といい、日本ではこれを共通の用語と作業単位で整理した共通フレームが、発注側と受注側の認識をそろえるために使われます。

調達で使う文書の比較と流れ
順番文書出す側目的
1RFI(情報提供依頼書)発注側実現方法・技術・概算費用などの情報を集める
2RFP(提案依頼書)発注側要件と評価基準を示し具体的な提案を求める
3提案書ベンダ(受注側)実現方式・体制・スケジュールを示す
4見積書ベンダ(受注側)費用の内訳と金額を示す
5契約双方範囲・費用・納期・責任分担を取り決める

用語

システム化構想
経営課題を踏まえ、どの業務をどう変えるかという大きな方向性を決める最初の段階。具体的な機能ではなく目的と範囲を定める。
システム化計画
対象業務、スケジュール、体制、概算費用、期待できる効果、リスクなどをまとめた計画。投資に見合うかを判断する材料になる。
要件定義
システムに求めることを漏れなく整理して文書にする工程。決める責任は発注側(利用部門・経営)にあり、あいまいなまま進めると後の手戻りの最大原因になる。
業務要件
新しい業務をどう進めるかという、業務そのものに対する要求。誰がいつ何をするか、守るべき規則や制約などを定める。
機能要件
システムが備えるべき機能に関する要求。入力画面、検索、帳票出力、計算処理、扱うデータ項目など「何ができるか」を表す。
非機能要件
機能以外の品質に関する要求。応答時間や処理件数などの性能、稼働率(可用性)、セキュリティ、拡張性、運用・保守のしやすさ、移行方式などが該当する。
RFI(情報提供依頼書)
調達の初期に、実現方法や技術動向、概算費用などの情報提供をベンダへ依頼する文書。発注先を決める前の情報収集が目的。
RFP(提案依頼書)
要件や納期、予算の前提、評価基準を示して、具体的なシステム提案をベンダへ依頼する文書。これに対する回答が提案書となる。
提案書
RFPを受けたベンダが、実現方式・体制・スケジュール・費用などをまとめて提出する文書。発注側はこれを評価基準に従って比較する。
グリーン購入
製品やサービスを調達するとき、価格や品質だけでなく環境への負荷が少ないものを優先して選ぶこと。国等の機関にはグリーン購入法で取組が義務付けられている。
ソフトウェアライフサイクル(SLCP)
企画・要件定義・開発・運用・保守・廃棄という、ソフトウェアが生まれてから使われなくなるまでの一連の流れのこと。
調達
必要な製品・サービス・外部の開発力を、条件を決めて外部から手に入れる一連の活動。RFI、RFP、提案・見積の評価、契約という流れで進む。

例題

例題:「月末の締め処理を10分以内に終えること」は機能要件と非機能要件のどちらか。
答えと考え方 非機能要件です。処理時間や応答時間は性能に関する品質条件だからです。「締め処理の機能を持つこと」自体は機能要件になります。
例題:システム開発を外注したい。どの製品でどう実現できるか見当がつかない段階で最初に出す文書は。
答えと考え方 RFI(情報提供依頼書)です。まず情報を集める段階だからです。要件が固まり具体的な提案がほしくなった段階でRFP(提案依頼書)を出します。

出典・根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類3:システム戦略 中分類7:システム企画/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類4:開発技術 中分類9:ソフトウェア開発管理技術(共通フレーム・SLCP)/国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律(グリーン購入法)

4. DXとデータ利活用

デジタイゼーション・デジタライゼーション・DXの3段階の違いと、ビッグデータやオープンデータを使ったデータ駆動経営が分かります。

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、データとデジタル技術を活用して、製品・サービス・ビジネスモデル、さらには業務や組織、企業文化までを変革し、競争上の優位性を確立することをいいます。単にIT機器を導入することではなく、変革の結果として新しい価値を生み出す点が要点です。

DXに至る過程は3段階で説明されます。第1段階のデジタイゼーションは、紙の書類をスキャンしてPDFにするなど、アナログの情報や個々の作業をデジタルに置き換える局所的なデジタル化です。第2段階のデジタライゼーションは、申請から承認、支払までの業務プロセス全体をデジタルでつなぎ、新しいやり方や顧客価値を生み出す段階です。第3段階のDXは、その先で事業のあり方や組織そのものを変え、新しいビジネスモデルを作り出す段階を指します。

変革の土台になるのがデータの利活用です。勘や経験ではなくデータの分析結果にもとづいて意思決定する経営をデータ駆動経営といいます。扱う材料としては、量が多く、種類が多様で、発生や更新の速度が速いビッグデータ、国や自治体などが誰でも二次利用できる形で公開するオープンデータがあります。分析手法にはデータマイニング(大量のデータから隠れた規則性や相関を見つけ出す)、BI(社内に蓄積した業務データを集計・可視化し意思決定を支援する仕組み)などがあり、統計・IT・業務知識を併せ持ってこれらを担う専門人材をデータサイエンティストといいます。政策の分野で、証拠となるデータにもとづいて政策を立案することはEBPM(証拠に基づく政策立案)と呼ばれます。

推進上の課題もあります。長年の改修で複雑化・ブラックボックス化し、維持に費用と人手を取られる古いシステムをレガシーシステムといい、これを放置すると2025年以降に大きな経済損失が生じるという経済産業省のDXレポートの指摘が「2025年の崖」です。企業が自社の取組状況を自己診断するための経済産業省の指標がDX推進指標です。また、ITを使える人と使えない人の間に生じる情報や機会の格差をデジタルディバイド(情報格差)といい、その解消には情報リテラシー(情報を正しく集め、判断し、活用する力)の教育や、誰もが使いやすい設計が欠かせません。

デジタイゼーション・デジタライゼーション・DXの3段階
段階対象範囲内容例
デジタイゼーション個々の作業・情報アナログをデジタルに置き換える紙の契約書をスキャンしてPDFで保存する
デジタライゼーション業務プロセス全体プロセスをデジタルでつなぎ新しい価値を生む申請から承認・支払までを電子契約とワークフローで一気通貫にする
DX事業・組織・企業文化ビジネスモデルや組織を変革し優位性を築く蓄積データを活かして従来の売切り型から継続課金型サービスへ転換する

用語

DX(デジタルトランスフォーメーション)
データとデジタル技術を使って製品・サービス・ビジネスモデルや業務・組織・企業文化まで変革し、競争上の優位性を確立すること。IT導入そのものが目的ではない。
デジタイゼーション
紙をPDFにする、手作業をツールに置き換えるなど、アナログの情報や個々の作業をデジタルに変える局所的なデジタル化。DXの第1段階。
デジタライゼーション
業務プロセス全体をデジタルでつなぎ、新しい進め方や顧客価値を生み出す段階。個々の作業ではなく流れ全体を対象にする。DXの第2段階。
データ駆動経営
勘や経験、度胸だけに頼らず、収集したデータの分析結果にもとづいて意思決定を行う経営のやり方。
ビッグデータ
量が非常に多く、種類が多様(文章・画像・位置情報など)で、発生や更新の速度が速いデータの総称。従来の手作業や単純な集計では扱いきれない。
オープンデータ
国や自治体、企業などが、誰でも許可なく二次利用・再配布できる形式と条件で公開するデータ。機械判読しやすい形式での公開が推奨される。
データマイニング
大量のデータを統計や機械学習の手法で分析し、人が気付いていない規則性や相関関係を掘り出すこと。併売されやすい商品の発見などに使う。
BI(ビジネスインテリジェンス)
社内に蓄積された販売や在庫などの業務データを集計・可視化し、経営や現場の意思決定に役立てる仕組みやツール。
データサイエンティスト
統計・分析の知識、ITの技術、対象業務の知識を併せ持ち、データから価値ある知見を引き出して意思決定につなげる専門人材。
EBPM
Evidence Based Policy Makingの略で、証拠に基づく政策立案。思い込みではなく統計や実績データという証拠にもとづいて政策を立て、効果を検証する考え方。
デジタルディバイド
情報格差。ITを使える人・地域・国と、使えない人・地域・国との間に生じる、得られる情報や機会、収入などの格差のこと。
情報リテラシー
必要な情報を探し出し、内容の正しさを判断し、目的に合わせて整理・活用・発信できる能力のこと。
レガシーシステム
長年の改修で複雑化し、仕様が分からなくなった(ブラックボックス化した)古いシステム。維持費と技術者が取られ、新しい取組の妨げになる。
2025年の崖
経済産業省のDXレポートが示した警鐘で、レガシーシステムを刷新できないままだと2025年以降に大きな経済的損失が生じるとした問題提起。
DX推進指標
経済産業省が示した、企業が自社のDXの取組状況や成熟度を自己診断するための指標。経営者と現場が同じ物差しで現状を確認するために使う。

例題

例題:会議資料を紙からPDFに置き換えただけの取組は3段階のどれか。
答えと考え方 デジタイゼーションです。個々の情報をデジタルに変えただけで、業務の流れやビジネスモデルは変わっていないためです。
例題:POSデータを分析したら、商品Aと商品Cが一緒に買われやすいと分かった。この分析手法は。
答えと考え方 データマイニングです。大量のデータから人が気付いていない相関関係を見つけ出しています。売場の隣接配置やセット販売の判断に活用できます。

出典・根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類1:企業と法務 中分類1:企業活動(社会におけるIT利活用の動向、業務分析・データ利活用)/IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類3:システム戦略 中分類6:システム戦略(システム活用促進・評価)/経済産業省 DXレポート・DXレポート2・DX推進指標

確認問題(35問)

四肢択一。「正解と解説」を開くと、正解の理由と他の選択肢が違う理由を確認できます。

問1|システム戦略

情報システム戦略の説明として、最も適切なものはどれか。

  1. 個々の部門が自部門の業務の都合に合わせて、必要なソフトウェアをそれぞれ選ぶという方針
  2. 経営戦略にもとづき、全体最適の観点から情報システムのあるべき姿と実現方針を定めたもの
  3. 開発中のシステムについて、当日の作業手順と担当者を時間単位で定めたもの
  4. 障害が発生したときの連絡先と復旧手順をまとめたもの
正解と解説
正解:B. 経営戦略にもとづき、全体最適の観点から情報システムのあるべき姿と実現方針を定めたもの

情報システム戦略は経営戦略を実現するため、全社の視点(全体最適)でシステムのあるべき姿と実現方針を示す中長期の方針であり、経営者やCIOが責任を持つ。部門ごとの選定は部分最適で戦略ではない。当日の作業手順は運用計画、復旧手順は障害対応手順であり、いずれも戦略ではない。

根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類3:システム戦略 中分類6:システム戦略

問2|EA

エンタープライズアーキテクチャ(EA)を構成する四つの体系に含まれないものはどれか。

  1. ビジネスアーキテクチャ
  2. データアーキテクチャ
  3. テクノロジアーキテクチャ
  4. セキュリティアーキテクチャ
正解と解説
正解:D. セキュリティアーキテクチャ

EAはビジネス(業務体系)、データ(データ体系)、アプリケーション(適用処理体系)、テクノロジ(技術体系)の四つの体系で組織を整理する手法である。セキュリティは各体系にまたがって考慮される事項であり、EAの四体系としては挙げられない。

根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類3:システム戦略 中分類6:システム戦略

問3|データ体系

EAの四つの体系のうち、データアーキテクチャで扱う内容として適切なものはどれか。

  1. 組織が扱うデータの種類や意味、データ間の関係の整理
  2. 業務の目的や手順、組織の役割分担の整理
  3. 業務を支援するソフトウェアの構成と機能、連携方法の整理
  4. サーバやネットワークなど基盤技術の構成の整理
正解と解説
正解:A. 組織が扱うデータの種類や意味、データ間の関係の整理

データアーキテクチャは組織が扱うデータの種類・意味・相互関係を整理する体系で、E-R図などで表す。業務の目的や手順はビジネスアーキテクチャ、ソフトウェアの構成はアプリケーションアーキテクチャ、サーバやネットワークはテクノロジアーキテクチャが扱う。

根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類3:システム戦略 中分類6:システム戦略

問4|BPMN

BPMNの説明として、適切なものはどれか。

  1. データベースに格納するデータ項目の名前や型、桁数を定義するための専用の言語
  2. ネットワーク機器の設定内容を記述するための書式
  3. 業務プロセスの流れを、開始・作業・分岐などの決められた記号で表す表記法
  4. プロジェクトの作業日程を横棒で表すスケジュール表
正解と解説
正解:C. 業務プロセスの流れを、開始・作業・分岐などの決められた記号で表す表記法

BPMN(Business Process Model and Notation)は業務プロセスの流れを標準化された記号で表記する国際的な表記法であり、関係者が同じ意味で業務手順を共有できる。データ項目の定義はデータ定義、機器設定は設定ファイル、横棒の日程表はガントチャートであり、いずれもBPMNではない。

根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類3:システム戦略 中分類6:システム戦略

問5|DFD

業務の中でデータがどこから発生し、どの処理を経てどこに蓄積されるかという流れを表す図はどれか。

  1. ガントチャート
  2. DFD
  3. 特性要因図
  4. パレート図
正解と解説
正解:B. DFD

DFD(データフロー図)はデータの流れ、処理、データストア、外部実体の記号でデータの流れを表す。ガントチャートは日程管理、特性要因図は原因の洗い出し、パレート図は重要項目の絞り込みに使う図であり、データの流れは表現しない。

根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類3:システム戦略 中分類6:システム戦略

問6|BPR

既存の組織や手順にとらわれず、業務の流れそのものを根本から設計し直して大幅な効率化や品質向上をねらう取組はどれか。

  1. BPR(ビジネスプロセスリエンジニアリング)
  2. BPM(ビジネスプロセスマネジメント)
  3. BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)
  4. BCP(事業継続計画)
正解と解説
正解:A. BPR(ビジネスプロセスリエンジニアリング)

BPRは既存のやり方を前提とせず、業務プロセスを根本から設計し直して大幅な改善をねらう一度きりの抜本的改革である。BPMは作った業務プロセスをPDCAで継続的に改善していく管理活動、BPOは業務プロセスそのものを外部の専門企業へ委託すること、BCPは災害などで事業が中断しないように備える計画であり、いずれも業務プロセスの抜本的な再設計を指す言葉ではない。

根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類3:システム戦略 中分類6:システム戦略(業務プロセス)

問7|BPM

BPM(ビジネスプロセスマネジメント)の特徴として、最も適切なものはどれか。

  1. 一度作成した業務手順は原則として変更せず、内容を固定したまま長期間維持し続ける
  2. システムの障害発生時にだけ業務手順を見直す
  3. 経営者が交代した時にだけ、業務プロセスを全面的に作り替える
  4. 業務プロセスを継続的に分析・改善し、PDCAを繰り返して品質と効率を高める
正解と解説
正解:D. 業務プロセスを継続的に分析・改善し、PDCAを繰り返して品質と効率を高める

BPMは業務プロセスをモデル化し、実行・監視・改善のPDCAを回し続ける継続的な管理活動である。手順を固定することや、障害時・経営者交代時に限って見直すことは継続的改善に当たらない。なお一度きりの抜本的な作り替えはBPRである。

根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類3:システム戦略 中分類6:システム戦略

問8|共通フレーム

共通フレーム(SLCP-JCF)を利用する主な目的はどれか。

  1. プログラムの実行速度を同じ条件で測定するための基準を決めるため
  2. 社員に実施した情報セキュリティ教育の到達度を測る基準を決めるため
  3. システムの企画から保守までの作業内容と用語を共通化し、発注側と受注側の認識の食い違いを防ぐため
  4. 異なるメーカが製造したネットワーク機器どうしについて、相互接続性を保証する国際規格を定めるため
正解と解説
正解:C. システムの企画から保守までの作業内容と用語を共通化し、発注側と受注側の認識の食い違いを防ぐため

共通フレームはソフトウェアライフサイクル全体の作業(プロセス)と用語を共通化し、取得者(発注側)と供給者(受注側)が同じ言葉で取引できるようにするためのガイドラインである。実行速度の基準、教育の到達度評価、機器の相互接続規格はいずれも共通フレームの目的ではない。

根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類4:開発技術 中分類9:ソフトウェア開発管理技術(開発プロセスに関するフレームワーク・共通フレーム)

問9|SaaS

SaaSの説明として、最も適切なものはどれか。

  1. インターネット経由で、完成した業務用ソフトウェアの機能を必要な分だけ利用できるサービス
  2. 利用者が購入したサーバを事業者のデータセンタに設置させてもらうサービス
  3. サーバやストレージなどの基盤だけを貸し出し、OSは利用者が導入するサービス
  4. アプリケーションの実行環境と開発環境を提供し、利用者は自分でアプリを開発して動かすサービス
正解と解説
正解:A. インターネット経由で、完成した業務用ソフトウェアの機能を必要な分だけ利用できるサービス

SaaS(Software as a Service)は完成した業務ソフトの機能をネットワーク経由で利用する形態である。自社機器を預けるのはハウジング、基盤だけを借りOSを自分で入れるのはIaaS、実行環境や開発環境の提供はPaaSであり、いずれもSaaSとは異なる。

根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類3:システム戦略 中分類6:システム戦略(ソリューションビジネス)

問10|IaaS

クラウドサービスのうち、利用者が使用するOSを自分で選んで導入し、その上のミドルウェアやアプリケーションも自ら管理する形態はどれか。

  1. SaaS
  2. PaaS
  3. IaaS
  4. BPO
正解と解説
正解:C. IaaS

IaaSはサーバ・ストレージ・ネットワークといった基盤だけを提供するため、OS以上は利用者が導入・管理する。SaaSはアプリまで事業者が用意し、PaaSはOSと実行環境まで事業者が用意する。BPOは業務そのものの外部委託でクラウドの提供形態ではない。

根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類3:システム戦略 中分類6:システム戦略(ソリューションビジネス)

問11|PaaS

自社でOSやデータベースの導入・管理は行わず、事業者が用意した実行環境の上で自社開発のアプリケーションを動かしたい。適したサービス形態はどれか。

  1. IaaS
  2. PaaS
  3. SaaS
  4. ハウジング
正解と解説
正解:B. PaaS

PaaSはOSやデータベース、実行環境までを事業者が用意し、利用者はその上で動くアプリケーションとデータを担当するため要件に合う。IaaSはOSの導入・管理が利用者の担当となり、SaaSは既製アプリの利用で自社開発アプリは動かせない。ハウジングは自社機器の設置場所を借りる形態である。

根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類3:システム戦略 中分類6:システム戦略(ソリューションビジネス)

問12|責任範囲

SaaSを利用して業務を行う場合に、利用者側の管理責任として残るものはどれか。

  1. サーバのハードウェア故障や障害への対応
  2. OSに対して提供されるセキュリティ修正プログラムの入手と適用
  3. アプリケーションのプログラムの不具合改修
  4. 自社が登録したデータと利用者アカウント・権限設定の管理
正解と解説
正解:D. 自社が登録したデータと利用者アカウント・権限設定の管理

SaaSではハードウェア、OS、アプリケーションの管理は事業者が担うが、自社の業務データや利用者アカウント、アクセス権限の設定は利用者の責任として残る。ハードウェア障害対応、OS修正の適用、アプリの改修はいずれも事業者側の責任範囲である。

根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類3:システム戦略 中分類6:システム戦略(ソリューションビジネス)

問13|ハウジング

自社で購入したサーバを事業者のデータセンタに設置し、電源・空調・回線・入退室管理の提供を受けるサービスはどれか。

  1. ハウジング
  2. ホスティング
  3. SaaS
  4. BPO
正解と解説
正解:A. ハウジング

ハウジングは自社所有の機器を事業者の施設に設置し、設置環境と管理を提供してもらうサービスである。ホスティングは事業者所有のサーバを借りる点で異なり、SaaSはソフトウェア機能の提供、BPOは業務そのものの外部委託であるため該当しない。

根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類3:システム戦略 中分類6:システム戦略(ソリューションビジネス)

問14|オンプレミス

オンプレミスと比較した場合の、クラウドサービス利用の一般的な特徴はどれか。

  1. 自社の要件に合わせてハードウェア構成を自由に設計できる
  2. 機器を自社の資産として計上し、減価償却を行う必要がある
  3. 初期投資を抑えられ、利用量の増減に応じて短期間で資源を変更できる
  4. 自社の建物内に機器を設置するため、通信回線の障害の影響を受けない
正解と解説
正解:C. 初期投資を抑えられ、利用量の増減に応じて短期間で資源を変更できる

クラウドは機器を購入しないため初期投資を抑えられ、必要に応じて資源量を短時間で増減できる。ハードウェア構成を自由に設計でき、資産として減価償却するのはオンプレミスの特徴である。またクラウドはネットワーク経由の利用のため、回線障害の影響をむしろ受けやすい。

根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類3:システム戦略 中分類6:システム戦略(ソリューションビジネス)

問15|SOA

SOA(サービス指向アーキテクチャ)の説明として、適切なものはどれか。

  1. 顧客からの問合せ窓口を一つに一本化し、対応の品質と速さを高める考え方
  2. 業務機能を独立した部品(サービス)として作り、それらを組み合わせてシステムを構築する考え方
  3. 分散していたサーバを1台に集約し、運用の手間とコストを下げる考え方
  4. 提供するサービスの品質水準を稼働率や応答時間などの数値で示し、顧客と事前に合意しておく文書
正解と解説
正解:B. 業務機能を独立した部品(サービス)として作り、それらを組み合わせてシステムを構築する考え方

SOAは業務機能を独立したサービスとして部品化し、組み合わせてシステムを構成する設計思想で、業務変更に柔軟に対応できる。問合せ窓口の一本化は顧客対応の話、サーバ集約はサーバ統合、品質水準の合意文書はSLAであり、いずれもSOAではない。

根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類3:システム戦略 中分類6:システム戦略(ソリューションビジネス)

問16|利用形態

機密性の高いデータは自社専用の環境で扱い、季節的に負荷が大きく変動する処理は不特定多数が共用する環境で処理する。このようなクラウドの利用形態はどれか。

  1. パブリッククラウド
  2. プライベートクラウド
  3. コミュニティクラウド
  4. ハイブリッドクラウド
正解と解説
正解:D. ハイブリッドクラウド

ハイブリッドクラウドはプライベートクラウド(または自社環境)とパブリッククラウドを組み合わせ、データの性質や負荷に応じて使い分ける形態である。パブリックは共用のみ、プライベートは自社専用のみ、コミュニティは同じ目的を持つ複数組織での共用であり、組合せ利用を表さない。

根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類3:システム戦略 中分類6:システム戦略(ソリューションビジネス)

問17|BPO

BPOに該当する事例はどれか。

  1. 給与計算業務を、運用まで含めて外部の専門会社にまとめて委託した
  2. 社内で使うパソコンを一括購入して費用を下げた
  3. 自社で購入したサーバの設置場所として事業者のデータセンタを借りた
  4. 業務システムの画面設計を社内の利用部門が担当した
正解と解説
正解:A. 給与計算業務を、運用まで含めて外部の専門会社にまとめて委託した

BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)は業務プロセスそのものを運用ごと外部の専門企業へ委託することで、給与計算の全面委託が該当する。パソコンの一括購入は調達の工夫、データセンタの利用はハウジング、画面設計の社内担当は内製であり、いずれも業務の外部委託ではない。

根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類3:システム戦略 中分類6:システム戦略(ソリューションビジネス)

問18|システム化計画

システム化計画の段階で行う作業として、最も適切なものはどれか。

  1. プログラムの単体テストを実施し、不具合を修正する
  2. 対象業務の範囲、スケジュール、体制、概算費用、期待効果を明らかにする
  3. 本番環境へのリリース手順書を作成し、失敗したときの切戻し手順を検証する
  4. 納品されたシステムの操作方法を利用者へ研修する
正解と解説
正解:B. 対象業務の範囲、スケジュール、体制、概算費用、期待効果を明らかにする

システム化計画では対象業務の範囲、実施時期、推進体制、概算費用、投資効果やリスクを整理し、投資判断の材料をそろえる。単体テストは開発工程、リリース手順の作成と検証は移行・運用の工程、操作研修は導入時の作業であり、いずれも計画段階の作業ではない。

根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類3:システム戦略 中分類7:システム企画

問19|要件定義

システム開発を外部に委託する場合、要件定義において主体的に役割を果たすべき者は誰か。

  1. 委託先ベンダのプログラマ
  2. 委託先ベンダの運用担当者
  3. 発注者である利用部門と経営者
  4. システムを納品後に監査する外部の監査人
正解と解説
正解:C. 発注者である利用部門と経営者

要件定義は「業務として何を実現したいか」を決める工程であり、業務を知る発注側の利用部門と経営者が主体となる。ベンダのプログラマや運用担当者は実現方法を担う側であり、要件そのものを決める立場ではない。監査人は独立した立場で評価する役割であり、要件を決めることはできない。

根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類3:システム戦略 中分類7:システム企画

問20|機能要件

機能要件に該当するものはどれか。

  1. 受注データを入力し、受注一覧を検索・印刷できること
  2. 24時間365日、稼働率99.9%以上で運用できること
  3. 画面の応答時間を平均1秒以内とすること
  4. 障害発生時に4時間以内に復旧できること
正解と解説
正解:A. 受注データを入力し、受注一覧を検索・印刷できること

機能要件はシステムが備える機能、すなわち「何ができるか」を表すため、受注入力や一覧の検索・印刷が該当する。稼働率は可用性、応答時間は性能、復旧時間は運用・保守性に関する条件であり、いずれも機能以外の品質を定める非機能要件である。

根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類3:システム戦略 中分類7:システム企画

問21|非機能要件

非機能要件に該当するものはどれか。

  1. 顧客ごとに設定した与信限度額を超える受注を登録できないようにすること
  2. 月次で部門別の売上集計表を出力できること
  3. 商品コードから商品名と単価を検索できること
  4. 同時に500人が利用しても画面の応答時間が3秒を超えないこと
正解と解説
正解:D. 同時に500人が利用しても画面の応答時間が3秒を超えないこと

非機能要件は機能以外の品質条件であり、同時利用者数と応答時間という性能の条件が該当する。与信超過の登録制限、売上集計表の出力、商品検索は、いずれもシステムが備えるべき処理や機能そのものを述べており機能要件に分類される。

根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類3:システム戦略 中分類7:システム企画

問22|RFI

RFI(情報提供依頼書)の説明として、適切なものはどれか。

  1. 発注先を決定した後、契約金額と納期を確定させるために交わす文書
  2. 調達に先立ち、実現可能な技術や製品、概算費用などの情報提供をベンダに依頼する文書
  3. ベンダが実現方式や開発体制、スケジュールや費用の見積りをまとめて発注者に提出する文書
  4. システムの利用方法を利用者向けに説明した手引書
正解と解説
正解:B. 調達に先立ち、実現可能な技術や製品、概算費用などの情報提供をベンダに依頼する文書

RFIは調達の初期段階に、どのような実現方法や製品があるかという情報を集めるためにベンダへ出す依頼文書である。金額と納期の確定は契約書、実現方式や体制の提出はベンダ側が出す提案書、利用方法の説明は操作マニュアルであり、いずれもRFIではない。

根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類3:システム戦略 中分類7:システム企画(調達計画・実施)

問23|RFP

RFP(提案依頼書)に記載する内容として、最も適切なものはどれか。

  1. ベンダが見積もった作業工数の内訳と単価
  2. 納品されたシステムの画面ごとの操作手順とエラー時の対処方法
  3. 実現してほしい要件、前提条件、納期、提案の評価基準
  4. 開発したプログラムのソースコードとコメント規約
正解と解説
正解:C. 実現してほしい要件、前提条件、納期、提案の評価基準

RFPは発注者がベンダに具体的な提案を求める文書であり、要件、前提条件、納期、提案をどう評価するかの基準などを示す。工数と単価の内訳はベンダが出す見積書、操作手順は利用者マニュアル、ソースコードと規約は開発成果物であり、RFPの記載内容ではない。

根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類3:システム戦略 中分類7:システム企画(調達計画・実施)

問24|調達の順序

システムを外部から調達する際の一般的な流れとして、適切なものはどれか。

  1. RFIの提示 → RFPの提示 → 提案書・見積書の受領と評価 → 契約
  2. RFPの提示 → RFIの提示 → 契約 → 提案書・見積書の受領と評価
  3. 契約 → RFIの提示 → RFPの提示 → 提案書・見積書の受領と評価
  4. 提案書・見積書の受領と評価 → 契約 → RFIの提示 → RFPの提示
正解と解説
正解:A. RFIの提示 → RFPの提示 → 提案書・見積書の受領と評価 → 契約

調達はまずRFIで情報を集め、次にRFPで要件と評価基準を示して提案を求め、提出された提案書と見積書を評価して発注先を選び、契約する順で進む。契約や提案の評価を情報収集より先に行う流れは、判断材料がないまま発注先を決めることになり成立しない。

根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類3:システム戦略 中分類7:システム企画(調達計画・実施)

問25|グリーン購入

グリーン購入の説明として、適切なものはどれか。

  1. 取引先の中で最も安い価格で納入できる業者から優先して購入すること
  2. 海外製を避け、国内で生産された製品だけを購入すること
  3. 納期を最優先し、注文を受けてすぐに出荷できる在庫を持つ業者から優先して購入すること
  4. 製品やサービスを購入する際に、環境への負荷ができるだけ少ないものを優先して選ぶこと
正解と解説
正解:D. 製品やサービスを購入する際に、環境への負荷ができるだけ少ないものを優先して選ぶこと

グリーン購入は価格や品質だけでなく環境への負荷の小ささを考慮して調達する取組で、国等の機関にはグリーン購入法で推進が求められている。最安値優先、国産限定、納期優先はいずれも調達方針としてはあり得るが、環境配慮を基準とするものではない。

根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類3:システム戦略 中分類7:システム企画(調達計画・実施)/国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律(グリーン購入法)

問26|SLCP

ソフトウェアライフサイクルの主なプロセスを実施順に並べたものはどれか。

  1. 要件定義 → 企画 → 運用 → 開発 → 保守
  2. 企画 → 要件定義 → 開発 → 運用 → 保守
  3. 開発 → 企画 → 要件定義 → 保守 → 運用
  4. 企画 → 開発 → 要件定義 → 保守 → 運用
正解と解説
正解:B. 企画 → 要件定義 → 開発 → 運用 → 保守

ソフトウェアライフサイクルは、企画で方向性と投資を決め、要件定義で実現すべきことを定め、開発で作り、運用で使い、保守で改善・修正を続けるという順に進む。要件定義や開発を企画より先に置く流れは、目的と投資判断が定まらないまま作り始めることになり適切でない。

根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類4:開発技術 中分類9:ソフトウェア開発管理技術(開発プロセスに関するフレームワーク・共通フレーム)

問27|DX

DX(デジタルトランスフォーメーション)の説明として、最も適切なものはどれか。

  1. 社内で使っているパソコンを性能の高い最新機種に一斉に入れ替えること
  2. 紙で保管していた請求書や申込書をスキャナで読み取って電子ファイルに変換し、業務の進め方は変えないまま保存だけを電子化すること
  3. データとデジタル技術を活用して製品・サービスやビジネスモデル、業務や組織を変革し、競争上の優位性を確立すること
  4. 仮想化技術を使って複数のサーバを1台にまとめ、機器の台数と設置場所にかかる運用費用を削減すること
正解と解説
正解:C. データとデジタル技術を活用して製品・サービスやビジネスモデル、業務や組織を変革し、競争上の優位性を確立すること

DXはデジタル技術とデータの活用によって製品・サービスやビジネスモデル、業務・組織・企業文化まで変革し、競争上の優位性を確立することをいう。パソコンの入替えやサーバ削減は機器の更新やコスト削減、書類の電子保存はデジタイゼーションであり、変革には至っていない。

根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類1:企業と法務 中分類1:企業活動(社会におけるIT利活用の動向)/経済産業省 DX推進ガイドライン

問28|3段階

デジタイゼーションに該当する取組はどれか。

  1. 紙で保管していた契約書をスキャンし、電子ファイルとして保存するようにした
  2. 収集した稼働データを活用し、機器の販売から利用時間に応じた課金サービスへ事業を転換した
  3. 受注から出荷、請求までを一つのシステムでつなぎ、業務全体を電子化して処理時間を半減した
  4. 組織の評価制度を改め、デジタル人材を積極的に登用する体制に改めた
正解と解説
正解:A. 紙で保管していた契約書をスキャンし、電子ファイルとして保存するようにした

デジタイゼーションはアナログの情報や個々の作業をデジタルに置き換える局所的なデジタル化で、紙の契約書の電子ファイル化が該当する。事業の転換や組織・制度の変革はDX、業務プロセス全体をつないで電子化するのはデジタライゼーションの段階である。

根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類1:企業と法務 中分類1:企業活動(社会におけるIT利活用の動向)/経済産業省 DXレポート2 中間取りまとめ

問29|3段階

デジタライゼーションの説明として、最も適切なものはどれか。

  1. 手書きの伝票を電子データとして入力できるようにすること
  2. 既存の業務手順はそのままにして、業務で使用するパソコンの性能だけを高めていくこと
  3. デジタル技術に不慣れな人へ操作研修を実施すること
  4. 業務プロセス全体をデジタル技術でつなぎ、新しい進め方や顧客価値を生み出すこと
正解と解説
正解:D. 業務プロセス全体をデジタル技術でつなぎ、新しい進め方や顧客価値を生み出すこと

デジタライゼーションは個々の作業ではなく業務プロセス全体をデジタルでつなぎ、新たな価値や進め方を生み出す段階を指す。伝票の電子入力はデジタイゼーション、パソコンの性能向上は機器更新、操作研修は情報リテラシー向上の取組であり、プロセスの変革ではない。

根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類1:企業と法務 中分類1:企業活動(社会におけるIT利活用の動向)/経済産業省 DXレポート2 中間取りまとめ

問30|ビッグデータ

ビッグデータの特徴を説明したものとして、最も適切なものはどれか。

  1. 表計算ソフトで扱える範囲に収まる、整理済みの数値データだけを指す
  2. 量が非常に多く、文章や画像・位置情報など種類が多様で、発生・更新の速度が速いデータである
  3. 個人が特定できないように加工することが法律で禁止されている、取扱いに制限のあるデータである
  4. 国や自治体が公開した、誰でも二次利用できるデータだけを指す
正解と解説
正解:B. 量が非常に多く、文章や画像・位置情報など種類が多様で、発生・更新の速度が速いデータである

ビッグデータは量(Volume)、多様性(Variety)、速度(Velocity)を特徴とし、従来の手法では扱いにくい大規模かつ多様なデータを指す。表計算で扱える整理済みデータに限る説明は誤り、加工の禁止という記述も誤りで、実際は匿名加工情報として活用が認められる。二次利用可能な公開データはオープンデータの説明である。

根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類1:企業と法務 中分類1:企業活動(業務分析・データ利活用)

問31|オープンデータ

オープンデータの説明として、適切なものはどれか。

  1. 社内の一部の従業員だけが閲覧できるよう、アクセス権限を細かく設定して守っているデータ
  2. 暗号化して外部に持ち出せないようにしたデータ
  3. 国や自治体などが、誰でも二次利用や再配布ができる条件と形式で公開したデータ
  4. 利用者の同意なく収集した個人情報を集約したデータ
正解と解説
正解:C. 国や自治体などが、誰でも二次利用や再配布ができる条件と形式で公開したデータ

オープンデータは、営利・非営利を問わず誰でも二次利用や再配布ができる条件で、機械判読しやすい形式により公開されたデータをいう。閲覧を社内に限定したデータや持出しを禁じた暗号化データは公開されておらず、同意なく収集した個人情報の集約は個人情報保護法に反する行為であり該当しない。

根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類1:企業と法務 中分類1:企業活動(業務分析・データ利活用)

問32|分析手法

小売店の膨大な販売履歴を分析し、同時に購入されやすい商品の組合せなど、これまで気付かれていなかった規則性を見つけ出す手法はどれか。

  1. データマイニング
  2. デジタルディバイド
  3. データバックアップ
  4. データマイグレーション
正解と解説
正解:A. データマイニング

データマイニングは大量のデータを統計や機械学習の手法で分析し、隠れた規則性や相関関係を掘り出す手法である。デジタルディバイドはITの利用格差、データバックアップは複製の保存、データマイグレーションはデータの移行であり、いずれも規則性を発見する分析手法ではない。

根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類1:企業と法務 中分類1:企業活動(業務分析・データ利活用)

問33|EBPM

EBPMの説明として、適切なものはどれか。

  1. 企業が自社のDXの取組状況や成熟度を自己診断できるよう経済産業省が定めた指標
  2. 業務プロセスを継続的に改善し続ける管理活動
  3. 経営資源を事業ごとに配分する分析手法
  4. 統計や実績データという証拠にもとづいて政策を立案し、その効果を検証する取組
正解と解説
正解:D. 統計や実績データという証拠にもとづいて政策を立案し、その効果を検証する取組

EBPM(Evidence Based Policy Making)は証拠に基づく政策立案であり、思い込みや前例ではなくデータを根拠に政策を立て効果を検証する。自己診断の指標はDX推進指標、継続的な業務改善はBPM、事業への資源配分の分析はPPMなどであり、いずれもEBPMとは異なる。

根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類1:企業と法務 中分類1:企業活動(業務分析・データ利活用)

問34|情報格差

デジタルディバイドの説明として、適切なものはどれか。

  1. 扱うデータが大きすぎて一つの装置に保存できない状態
  2. 情報通信技術を利用できる人と利用できない人との間に生じる、情報や機会の格差
  3. システムの利用者を役割ごとのグループに分け、必要な範囲だけの権限を与える仕組み
  4. 分析用のデータを部門ごとに分割して保管する方式
正解と解説
正解:B. 情報通信技術を利用できる人と利用できない人との間に生じる、情報や機会の格差

デジタルディバイドは情報格差のことで、ITを使える人・地域と使えない人・地域の間に生じる情報や機会、収入などの差を指す。保存容量の不足は技術的な制約、役割別の権限付与はアクセス制御、データの分割保管は分散管理であり、いずれも格差の問題ではない。

根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類3:システム戦略 中分類6:システム戦略(システム活用促進・評価)

問35|2025年の崖

経済産業省のDXレポートが指摘した「2025年の崖」の内容として、適切なものはどれか。

  1. 半導体の集積度が2025年に物理的な限界に達し、それ以上の性能向上が見込めなくなるという問題
  2. 2025年に個人情報保護法が全面的に廃止されて別の制度に置き換わり、企業によるデータの利活用が大きく制限されるという問題
  3. 複雑化・ブラックボックス化したレガシーシステムを刷新できないままだと、2025年以降に大きな経済的損失が生じるという問題
  4. 2025年以降、国内企業による海外のクラウドサービスの利用が法律で制限されるという問題
正解と解説
正解:C. 複雑化・ブラックボックス化したレガシーシステムを刷新できないままだと、2025年以降に大きな経済的損失が生じるという問題

「2025年の崖」は、老朽化・複雑化・ブラックボックス化したレガシーシステムを刷新できずDXが進まない場合、2025年以降に大きな経済的損失が生じるという経済産業省DXレポートの警鐘である。半導体の限界は別の技術的話題であり、個人情報保護法の廃止やクラウド利用の法的制限という事実はない。

根拠:IPA「ITパスポート試験」シラバス Ver.6.5 大分類3:システム戦略 中分類6:システム戦略/経済産業省 DXレポート

演習:この章の問題を解く

ランダム出題の演習ツールです(JavaScript が有効な場合に動きます)。上の「確認問題」はそのままでもすべて読めます。

※ 解説は学習用の情報提供です。最新の出題範囲・制度は必ずIPAの公式発表をご確認ください。
※ 出題はIPA公開のシラバスVer.6.5(2026年1月1日適用)に沿った仮の宿 学習室のオリジナル問題です。試験制度・実施要項はIPAの公式発表をご確認ください。