仮の宿 学習室

医療情報技師 HEALTHCARE INFORMATION TECHNOLOGIST

医療管理と医療プロセス

講義 3 本・確認問題 30 問 | 本試験では「医学・医療系」(50問)の一部 | 最終更新 2026-09-24

この章で学ぶこと
目次
  1. 病院の組織と経営管理
  2. 医療安全と感染対策・災害医療
  3. 医療プロセスとチーム医療
  4. 確認問題(30問)
  5. 演習ツール

1. 病院の組織と経営管理

病院の部門構成とそれぞれの役割、経営指標、PDCAやBCPなどの管理手法を学ぶ。

病院の組織は大きく、各診療科の医師からなる診療部門、外来・病棟で看護ケアを提供する看護部門、薬剤部・臨床検査部・放射線部・手術部・リハビリテーション部・臨床工学部門など各診療科が共同で利用する中央診療部門、総務・医事・用度などの事務部門に分けられる。このほか診療情報管理部門や医療情報部門、医療社会部門(ソーシャルワーカー等)、栄養管理部門などが置かれる。

管理・事務系の部門では、経営企画部門が経営戦略の立案を、診療報酬処理(医事)部門がレセプトの作成・診療報酬請求や受付・会計、査定への対応(症状詳記など)を、診療情報管理部門が診療記録の管理・監査、病名コーディング、統計、DPCデータやがん登録の管理を、医療情報部門が病院情報システムの運用・保守、ネットワーク・データ管理、情報セキュリティを、用度・購入部門が物品の購入・発注・契約を担う。

病院経営では経営指標が用いられる。病床利用率は在院患者延数÷(病床数×日数)×100(%)、平均在院日数は在院患者延数÷{(新入院患者数+退院患者数)÷2}、外来/入院比は1日平均外来患者数÷1日平均在院患者数で求める。医療の質の評価では、施設・人員などのストラクチャー(構造)指標、診療の過程を見るプロセス指標、治療成績などのアウトカム(結果)指標が用いられる。

経営や質の管理にはPDCAサイクル(Plan計画→Do実行→Check評価→Act改善)が広く用いられる。また、自然災害やパンデミック、重大なシステム障害の際にも重要業務を継続し早期復旧を図るため、病院は事業継続計画(BCP)を策定する。

病院の部門と役割
部門区分部門・部署の例主な役割
診療部門内科・外科などの各診療科診断・治療の実施
看護部門外来・病棟の看護単位看護ケアの提供、療養上の世話、診療の補助
中央診療部門薬剤部・臨床検査部・放射線部・手術部・リハビリテーション部・臨床工学部門各診療科が共同で利用する診療支援
事務部門総務課・医事課・用度課経営管理、診療報酬請求・受付会計、物品の調達
情報・記録関連部門医療情報部門・診療情報管理部門病院情報システムの運用管理、診療記録の管理・コーディング

用語

中央診療部門
薬剤部、臨床検査部、放射線部、手術部、リハビリテーション部、臨床工学部門など、特定の診療科に属さず各診療科が共同で利用する診療支援部門の総称。診療部門・看護部門と連携して医療を支える。
診療情報管理部門
診療記録の点検・保管・貸出などの管理、病名のコーディング、診療情報の監査、統計作成、がん登録やDPCデータの管理などを行う部門。診療情報管理士が中心となって業務を担う。
病床利用率
病床がどの程度利用されているかを示す経営指標。在院患者延数を病床数と日数の積で除して求め、1日平均在院患者数÷病床数×100(%)としても表される。
平均在院日数
患者が平均して何日間入院しているかを示す指標。在院患者延数を、新入院患者数と退院患者数の和の2分の1で除して算出する。急性期病院では短縮が経営・機能評価上の課題とされる。
アウトカム指標
医療の質の評価のうち、治療成績など結果に着目する指標。死亡率や術後合併症発生率などが該当し、構造(ストラクチャー)指標、過程(プロセス)指標と併せて用いられる。
PDCA
Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Act(改善)のサイクルを繰り返して業務やサービスの質を継続的に改善していく管理手法。病院経営や医療の質・安全管理にも用いられる。
BCP
事業継続計画。自然災害やパンデミック、重大なシステム障害などの際にも、重要な業務を中断させず、中断しても早期に復旧させるための方針・体制・手順を定めた計画。

例題

例題:病床数200床、1日平均在院患者数160人の病院の病床利用率はいくらか。
答えと考え方 160÷200×100=80%。

出典・根拠:日本医療情報学会 医療情報技師育成部会「医療情報技師 到達目標」(医学・医療系)v7(2025年7月26日更新)SBO 3.1.3(病院組織体制), SBO 3.2.1〜3.2.5(病院管理部門), SBO 3.4.1(病院経営概要), SBO 3.4.2(病院マネジメントと指標), SBO 3.4.4(BCP)

2. 医療安全と感染対策・災害医療

インシデント・アクシデントの考え方、医療事故調査制度、標準予防策、災害時のトリアージを学ぶ。

誤った医療行為などが患者に実施される前に発見された事例や、実施されたが傷害に至らなかった事例をインシデント(ヒヤリ・ハット)、患者に傷害が生じた事例をアクシデント(医療事故)という。ハインリッヒの法則は、1件の重大事故の背後に29件の軽微な事故、さらに300件のヒヤリ・ハットが存在するという経験則で、ヒヤリ・ハット段階での対策の重要性を示す。

インシデントレポートは、事例を収集・分析して原因を明らかにし再発防止につなげるためのもので、報告者の責任追及を目的としない。病院には医療安全管理者や医療安全対策部門・委員会が置かれ、レポートの収集・分析、職員研修、改善策の立案・周知などを行う。日本医療機能評価機構による医療事故情報収集等事業など、施設を越えた事例収集の仕組みもある。

医療事故調査制度は医療法に基づき2015年に開始された制度で、医療に起因し、または起因すると疑われる死亡・死産のうち管理者が予期しなかったものが対象である。医療機関の管理者は医療事故調査・支援センターに報告して院内調査を行い、結果を遺族に説明しセンターに報告する。目的は責任追及ではなく、再発防止による医療安全の確保である。

院内感染対策の基本は標準予防策で、すべての患者の血液・体液・分泌物・排泄物(汗を除く)・粘膜・損傷皮膚を感染性のあるものとして扱い、手指衛生や個人防護具の使用を徹底する。感染経路別予防策(接触・飛沫・空気)は標準予防策に追加して実施する。感染対策部門では多職種で構成されるICT(感染制御チーム)が院内ラウンドやサーベイランス、職員教育を行う。

災害時には多数の傷病者に対して、緊急度・重症度により治療や搬送の優先順位を決めるトリアージが行われる。トリアージタッグの色は赤(I・最優先治療群)、黄(II・待機的治療群)、緑(III・保留群)、黒(0・救命困難または死亡)である。災害急性期にはDMAT(災害派遣医療チーム)が被災地に派遣される。

トリアージの区分
区分色状態
I(最優先治療群)赤生命に関わる重篤な状態で、直ちに治療が必要
II(待機的治療群)黄治療が必要だが、搬送・治療を多少待つことができる
III(保留群)緑軽症で歩行可能
0(無呼吸群・死亡群)黒救命が困難、または死亡

用語

インシデント
誤った医療行為などが患者に実施される前に発見された事例、または実施されたが患者に傷害が生じなかった事例。ヒヤリ・ハットとも呼ばれ、報告・分析して再発防止に活用する。
アクシデント
医療に関連して患者に傷害が生じた事例。医療事故とほぼ同義に用いられ、医療者の過失によるもの(医療過誤)と、過失によらず発生したものの両方を含む。
ハインリッヒの法則
1件の重大事故の背後には29件の軽微な事故があり、さらにその背後には300件のヒヤリ・ハットが存在するという経験則。ヒヤリ・ハット段階での原因分析と対策の重要性を示す。
医療事故調査制度
医療に起因し、または起因すると疑われる死亡・死産のうち管理者が予期しなかったものを対象に、医療事故調査・支援センターへの報告と院内調査を行う制度。目的は再発防止による医療安全の確保である。
標準予防策
すべての患者の血液、体液、分泌物、排泄物(汗を除く)、粘膜、損傷した皮膚を感染性のあるものとして取り扱う感染対策の基本。手指衛生や個人防護具の使用が含まれる。
ICT
Infection Control Team(感染制御チーム)。医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師などの多職種で構成され、院内ラウンド、サーベイランス、職員教育など院内の感染対策活動を行う。
トリアージ
災害時など多数の傷病者が発生した場面で、緊急度・重症度により治療や搬送の優先順位を決めること。区分はトリアージタッグの色(赤・黄・緑・黒)で表示される。
DMAT
災害派遣医療チーム。災害急性期に活動できる機動性を持つ、専門的な訓練を受けた医療チームで、大規模災害の発生時に被災地へ派遣され医療活動を行う。

例題

例題:インシデントとアクシデントの違いは何か。
答えと考え方 インシデントは患者に傷害が生じなかった事例(ヒヤリ・ハット)、アクシデントは患者に傷害が生じた事例を指す。

出典・根拠:日本医療情報学会 医療情報技師育成部会「医療情報技師 到達目標」(医学・医療系)v7(2025年7月26日更新)SBO 3.3.1(医療安全対策部門), SBO 3.3.2(感染対策部門), SBO 3.5.1(安全で適切な医療), SBO 3.5.6(事例の収集と活用), SBO 3.5.7(医療事故調査制度), SBO 2.3.4(災害時医療)

3. 医療プロセスとチーム医療

外来・入院診療の流れ、診療における人・モノ・情報の流れ、クリニカルパス、チーム医療を学ぶ。

診断過程では、まず問診(医療面接)で主訴、現病歴、既往歴、家族歴などを聴取し、視診・触診・打診・聴診といった理学所見をとり、必要な検査を行って診断に至る。治療には食事療法、薬物療法、処置、手術などがあり、医師の指示出しと各職種の指示受けによって実施される。

外来診療は受付、問診・診察、検査、診断、処方、会計という流れで進む。その傷病について初めてその医療機関を受診することを初診、2回目以降を再診という。入院診療では、病名・治療計画・推定入院期間などを記載した入院診療計画書を入院後7日以内に患者に交付して説明し、退院時には退院療養計画書の交付や、入院経過を要約した退院時サマリーの作成が行われる。

診療は人・モノ・情報の流れとして捉えられる。患者の移動は人の流れ、薬剤・検体・医療材料の搬送はモノの流れ、指示・予約・検査結果の報告・記録は情報の流れであり、病院情報システムは主に情報の流れを支援する。

クリニカルパスは、検査・治療・看護ケア・食事などの診療内容を時間軸に沿って一覧化した標準的な診療計画で、達成目標をアウトカム、実施項目をタスク、予定された経過からの逸脱をバリアンスという。医療の標準化、チーム医療の推進、在院日数の適正化、患者への説明に活用される。

チーム医療は、多職種がそれぞれの専門性を生かし、カンファレンスなどで情報を共有・連携しながら治療やケアに当たることをいう。代表例として、栄養サポートチーム(NST)、感染制御チーム(ICT)、呼吸サポートチーム(RST)、院内迅速対応チーム(RRT)などがある。

主な医療チーム
略称名称主な役割
NST栄養サポートチーム患者の栄養状態の評価と栄養管理の支援
ICT感染制御チーム院内感染対策のラウンド・サーベイランス・教育
RST呼吸サポートチーム人工呼吸器装着患者の管理支援など呼吸ケア
RRT院内迅速対応チーム状態が悪化した入院患者への早期対応

用語

主訴
患者が医療機関を受診した理由となる、最も強く訴える症状や自覚症状のこと。問診(医療面接)で聴取され、診断過程の出発点となる。診療録にも記載される基本的な情報である。
既往歴
患者が過去にかかった疾患やけが、手術、アレルギーなどの記録。現在の疾患の診断や治療方針の決定に重要な情報であり、問診で現病歴や家族歴とともに聴取される。
入院診療計画書
入院の際に病名、症状、治療計画、検査内容、推定入院期間などを記載して患者に交付・説明する書面。医療法により入院後7日以内の交付が求められている。多職種が共同して策定する。
退院時サマリー
入院中の経過、実施した治療・検査、退院時の状態、退院後の方針などを要約した記録。診療の継続性の確保や紹介元への情報提供、診療情報の活用に役立つ。
クリニカルパス
疾患や治療ごとに、検査・治療・看護ケア・食事などの内容を時間軸に沿って一覧化した標準的な診療計画。医療の標準化、チーム医療の推進、患者への説明などに活用される。
バリアンス
クリニカルパスで予定された経過や達成目標(アウトカム)からの逸脱。バリアンスを収集・分析することで、パスの改善や医療の質の向上につなげることができる。
NST
Nutrition Support Team(栄養サポートチーム)。医師、看護師、管理栄養士、薬剤師などの多職種で構成され、患者の栄養状態の評価と適切な栄養管理の支援を行う。
多職種連携
医師、看護師、薬剤師、リハビリテーション専門職、管理栄養士、医療ソーシャルワーカーなど複数の職種が、専門性を生かして情報を共有し協働すること。チーム医療の基盤となる。

例題

例題:クリニカルパスにおけるバリアンスとは何か。
答えと考え方 予定された経過や達成目標(アウトカム)からの逸脱のこと。収集・分析してパスの改善に役立てる。

出典・根拠:日本医療情報学会 医療情報技師育成部会「医療情報技師 到達目標」(医学・医療系)v7(2025年7月26日更新)SBO 4.1.1(診断過程), SBO 4.1.2(治療過程), SBO 4.1.3(診療プロセスの例), SBO 4.1.4(クリニカルパス), SBO 3.3.3(チーム医療)

確認問題(30問)

四肢択一。「正解と解説」を開くと、正解の理由と他の選択肢が違う理由を確認できます。

問1|中央診療部門

病院の中央診療部門に該当しないのはどれか。

  1. 薬剤部
  2. 放射線部
  3. 臨床検査部
  4. 医事課
正解と解説
正解:D. 医事課

中央診療部門は、薬剤部、臨床検査部、放射線部、手術部、リハビリテーション部など、特定の診療科に属さず各診療科が共同で利用する診療支援部門である。医事課は診療報酬請求や受付・会計を担う事務部門に属し、中央診療部門には該当しない。

根拠:日本医療情報学会 医療情報技師育成部会「医療情報技師 到達目標」(医学・医療系)v7(2025年7月26日更新)SBO 3.1.3(病院組織体制)

問2|診療情報管理

診療情報管理部門の業務として最も適切なのはどれか。

  1. 診療記録の点検・管理や病名のコーディングを行う
  2. 処方箋に基づいて医薬品の調剤や服薬指導を行う
  3. 患者の栄養状態を評価して給食の献立を作成する
  4. 人工透析装置などの医療機器の操作や保守点検を行う
正解と解説
正解:A. 診療記録の点検・管理や病名のコーディングを行う

診療情報管理部門は、診療記録の点検・保管などの管理、病名コーディング、診療情報の監査、統計作成、DPCデータやがん登録の管理などを行い、診療情報管理士が中心となる。調剤は薬剤部門、給食・献立の作成は栄養管理部門、医療機器の保守点検は臨床工学部門などの業務である。

根拠:日本医療情報学会 医療情報技師育成部会「医療情報技師 到達目標」(医学・医療系)v7(2025年7月26日更新)SBO 3.2.3(診療情報管理部門)

問3|医事部門

診療報酬処理(医事)部門の業務として最も適切なのはどれか。

  1. 看護計画の立案
  2. レセプトの作成と診療報酬請求
  3. 手術の介助
  4. 病院情報システムのプログラム開発
正解と解説
正解:B. レセプトの作成と診療報酬請求

診療報酬処理(医事)部門は、レセプトの作成と診療報酬請求、受付・会計、査定への対応や症状詳記の準備などを担う。看護計画の立案は看護部門、手術の介助は看護部門・手術部門、システムの開発・運用は医療情報部門の業務であり、医事部門の業務ではない。

根拠:日本医療情報学会 医療情報技師育成部会「医療情報技師 到達目標」(医学・医療系)v7(2025年7月26日更新)SBO 3.2.4(診療報酬処理(医事)部門)

問4|医療情報部門

医療情報部門の業務として最も適切なのはどれか。

  1. 患者や家族に対する検査結果の説明と診断内容の伝達を行う
  2. 医療機関が請求したレセプトの内容の審査と査定
  3. 病院情報システムの運用・保守と情報セキュリティ管理
  4. 診察と検査所見に基づく治療方針の決定と処方
正解と解説
正解:C. 病院情報システムの運用・保守と情報セキュリティ管理

医療情報部門は、病院情報システムの運用・保守、ネットワークやデータの管理、情報セキュリティ対策などを担う部門である。診断結果の説明や治療方針の決定は医師の業務であり、レセプトの査定は審査支払機関が行うものである。

根拠:日本医療情報学会 医療情報技師育成部会「医療情報技師 到達目標」(医学・医療系)v7(2025年7月26日更新)SBO 3.2.2(医療情報部門)

問5|病床利用率

許可病床数200床、1日平均在院患者数170人の病院の病床利用率はどれか。

  1. 75%
  2. 85%
  3. 90%
  4. 117%
正解と解説
正解:B. 85%

病床利用率は1日平均在院患者数÷病床数×100(%)で求める代表的な経営指標である。170÷200×100=85%となる。在院患者延数を病床数と日数の積で除しても同じ値が得られる。75%、90%、117%は計算に合わない。

根拠:日本医療情報学会 医療情報技師育成部会「医療情報技師 到達目標」(医学・医療系)v7(2025年7月26日更新)SBO 3.4.2(経営指標)

問6|平均在院日数

ある月の在院患者延数が3000人日、新入院患者数が180人、退院患者数が220人であった。平均在院日数はどれか。

  1. 15日
  2. 7.5日
  3. 10日
  4. 30日
正解と解説
正解:A. 15日

平均在院日数は、在院患者延数÷{(新入院患者数+退院患者数)÷2}で算出する。3000÷{(180+220)÷2}=3000÷200=15日となる。急性期病院では平均在院日数の短縮が経営や機能評価の重要な指標となる。他の選択肢は計算に合わない。

根拠:日本医療情報学会 医療情報技師育成部会「医療情報技師 到達目標」(医学・医療系)v7(2025年7月26日更新)SBO 3.4.2(経営指標)

問7|外来入院比

1日平均外来患者数600人、1日平均在院患者数300人の病院の外来/入院比(外来入院比)はどれか。

  1. 0.5
  2. 1.0
  3. 2.0
  4. 3.0
正解と解説
正解:C. 2.0

外来/入院比は1日平均外来患者数を1日平均在院患者数で除した指標で、600÷300=2.0となる。病院の外来と入院の活動のバランスを示す経営指標の一つであり、他の選択肢は計算に合わない。

根拠:日本医療情報学会 医療情報技師育成部会「医療情報技師 到達目標」(医学・医療系)v7(2025年7月26日更新)SBO 3.4.2(経営指標)

問8|質評価指標

医療の質の評価におけるアウトカム指標に該当するのはどれか。

  1. 職員の配置数
  2. 診療ガイドラインの遵守率
  3. 術後5年生存率
  4. 医療機器の保有台数
正解と解説
正解:C. 術後5年生存率

医療の質の評価は、施設・人員などの構造(ストラクチャー)、診療の過程(プロセス)、結果(アウトカム)の3側面で行われる。術後5年生存率は治療の結果を示すアウトカム指標である。職員の配置数や医療機器の保有台数はストラクチャー指標、診療ガイドラインの遵守率はプロセス指標に該当する。

根拠:日本医療情報学会 医療情報技師育成部会「医療情報技師 到達目標」(医学・医療系)v7(2025年7月26日更新)SBO 3.4.2(質評価指標・ストラクチャー指標・プロセス指標・アウトカム指標)

問9|PDCA

PDCAサイクルについて正しいのはどれか。

  1. PはPerformの略で、立てた計画を実行に移す段階を指す
  2. 1回実施すれば完了し、繰り返す必要のない手法である
  3. CはCostの略で、費用の計算と管理を意味する
  4. 計画・実行・評価・改善を繰り返して継続的に改善する手法である
正解と解説
正解:D. 計画・実行・評価・改善を繰り返して継続的に改善する手法である

PDCAはPlan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Act(改善)のサイクルを繰り返し、業務の質を継続的に改善する管理手法である。Pは計画、Cは評価を意味し、1回で終了するものではない。病院経営や医療の質・安全管理に広く用いられる。

根拠:日本医療情報学会 医療情報技師育成部会「医療情報技師 到達目標」(医学・医療系)v7(2025年7月26日更新)SBO 3.4.1(病院経営概要・PDCA)

問10|BCP

病院の事業継続計画(BCP)について正しいのはどれか。

  1. 災害時にすべての業務を停止する手順を定めた計画である
  2. 災害などの際にも重要業務を継続し、早期復旧を図るための計画である
  3. 病院の増改築の計画である
  4. 平時の経費削減の計画である
正解と解説
正解:B. 災害などの際にも重要業務を継続し、早期復旧を図るための計画である

BCP(事業継続計画)は、自然災害やパンデミック、重大なシステム障害の際にも、重要業務を継続し、中断した場合も早期に復旧させるための方針・体制・手順を定めた計画である。すべての業務の停止を定めるものではなく、増改築や経費削減の計画でもない。病院では災害時にも医療提供を続けるための体制整備が求められる。

根拠:日本医療情報学会 医療情報技師育成部会「医療情報技師 到達目標」(医学・医療系)v7(2025年7月26日更新)SBO 3.4.4(病院における事業継続計画(BCP))

問11|インシデント

医療安全におけるインシデントについて正しいのはどれか。

  1. 誤りが患者に実施される前に発見された事例や、実施されたが傷害に至らなかった事例をいう
  2. 誤った行為が患者に実施され、重大な傷害や死亡という結果が生じた事例のみをいう
  3. 医療者の故意による事件だけを指し、過失や思い違いによる事例は含まない
  4. 患者に影響が及ばなかったため、報告や分析の対象とする必要がない出来事をいう
正解と解説
正解:A. 誤りが患者に実施される前に発見された事例や、実施されたが傷害に至らなかった事例をいう

インシデントは、誤った行為が患者に実施される前に発見された事例や、実施されたが傷害に至らなかった事例を指し、ヒヤリ・ハットとも呼ばれる。患者に傷害が生じた事例はアクシデント(医療事故)である。故意の事件に限定されるものではなく、再発防止のため報告・分析の対象となる。

根拠:日本医療情報学会 医療情報技師育成部会「医療情報技師 到達目標」(医学・医療系)v7(2025年7月26日更新)SBO 3.5.1(インシデント・アクシデント)

問12|ハインリッヒ

ハインリッヒの法則について正しいのはどれか。

  1. 1件の重大事故の背後には29件のヒヤリ・ハットと300件の軽微な事故が存在する
  2. 事故の原因はすべて個人の不注意であるとする法則である
  3. 1件の重大事故の背後には29件の軽微な事故と300件のヒヤリ・ハットが存在する
  4. 感染症の流行規模を予測する法則である
正解と解説
正解:C. 1件の重大事故の背後には29件の軽微な事故と300件のヒヤリ・ハットが存在する

ハインリッヒの法則は、1件の重大事故の背後には29件の軽微な事故があり、さらにその背後には300件のヒヤリ・ハットが存在するという経験則である。29件と300件の順序を逆にした記述は誤り。事故を個人の不注意のみに帰する考え方ではなく、ヒヤリ・ハット段階での原因分析と対策が重大事故の防止につながることを示す。

根拠:日本医療情報学会 医療情報技師育成部会「医療情報技師 到達目標」(医学・医療系)v7(2025年7月26日更新)SBO 3.5.1(安全で適切な医療の概要・対策), SBO 3.5.6(ヒヤリ・ハット)

問13|報告の目的

インシデントレポートについて誤っているのはどれか。

  1. 収集した事例の分析結果が再発防止策の立案と検討に活用される
  2. 医師や看護師など職種を問わず、気付いた者が報告する
  3. 事例を収集して原因を分析することを目的とする
  4. 報告者の責任追及や懲戒処分の資料とすることを目的とする
正解と解説
正解:D. 報告者の責任追及や懲戒処分の資料とすることを目的とする

インシデントレポートの目的は、事例を収集・分析して原因を明らかにし、再発防止と医療安全の向上につなげることであり、報告者の責任追及や懲戒処分の資料とすることではない。責任追及に用いると報告が萎縮するため、非懲罰的な運用が原則とされる。職種を問わず報告し、分析結果は改善策の立案に活用される。

根拠:日本医療情報学会 医療情報技師育成部会「医療情報技師 到達目標」(医学・医療系)v7(2025年7月26日更新)SBO 3.5.1(インシデントレポート)

問14|医療安全部門

医療安全対策部門の業務として適切でないのはどれか。

  1. 診療報酬の請求業務
  2. インシデントレポートの収集・分析
  3. 医療安全に関する職員研修の実施
  4. 再発防止策の立案と院内への周知
正解と解説
正解:A. 診療報酬の請求業務

医療安全対策部門は、インシデント・アクシデントレポートの収集・分析、医療安全に関する職員研修、再発防止策の立案・周知、医療安全管理体制の整備などを担う。診療報酬の請求業務は医事部門の業務であり、医療安全対策部門の業務ではない。

根拠:日本医療情報学会 医療情報技師育成部会「医療情報技師 到達目標」(医学・医療系)v7(2025年7月26日更新)SBO 3.3.1(医療安全対策部門・医療安全管理体制)

問15|事故調査制度

医療事故調査制度の対象となる事例はどれか。

  1. 院内で発生したすべての転倒・転落であって、患者に傷害が生じなかったものを含む
  2. 医療に起因し、または起因すると疑われる死亡・死産で、管理者が予期しなかったもの
  3. 患者や家族から寄せられた診療内容に関するすべての苦情や相談
  4. 薬剤の誤投与のうち、患者に傷害が生じなかったもののすべて
正解と解説
正解:B. 医療に起因し、または起因すると疑われる死亡・死産で、管理者が予期しなかったもの

医療事故調査制度の対象は、提供した医療に起因し、または起因すると疑われる死亡・死産であって、管理者が予期しなかったものである。すべての転倒・転落や苦情、傷害に至らなかった誤投与は制度の対象ではない。対象事例では院内調査を行い、結果を遺族に説明し医療事故調査・支援センターに報告する。

根拠:日本医療情報学会 医療情報技師育成部会「医療情報技師 到達目標」(医学・医療系)v7(2025年7月26日更新)SBO 3.5.7(医療事故調査制度)/医療法

問16|事故の報告先

医療事故調査制度において、対象となる医療事故の発生を医療機関の管理者が報告する先はどれか。

  1. 医療機関を所轄する警察署
  2. 都道府県等が設置する保健所
  3. 医療事故調査・支援センター
  4. 所在地を管轄する地方裁判所
正解と解説
正解:C. 医療事故調査・支援センター

医療事故調査制度では、対象となる医療事故が発生した場合、医療機関の管理者は遅滞なく医療事故調査・支援センターに報告し、院内調査を行う。警察署、保健所、裁判所への報告を定めた制度ではない。制度の目的は責任追及ではなく、再発防止による医療安全の確保である。

根拠:日本医療情報学会 医療情報技師育成部会「医療情報技師 到達目標」(医学・医療系)v7(2025年7月26日更新)SBO 3.5.7(医療事故調査・支援センター)/医療法

問17|標準予防策

標準予防策(スタンダードプリコーション)について正しいのはどれか。

  1. すべての患者の血液・体液・分泌物・排泄物(汗を除く)などを感染性があるものとして扱う
  2. 感染症と診断された患者に限って適用し、それ以外の患者には適用しない対策である
  3. 手袋を着用していれば、手袋を外した後の手指衛生は行わなくてよい
  4. 血液や体液に加えて、汗についても感染性があるものとして扱う
正解と解説
正解:A. すべての患者の血液・体液・分泌物・排泄物(汗を除く)などを感染性があるものとして扱う

標準予防策は、感染症の有無にかかわらずすべての患者に適用し、血液・体液・分泌物・排泄物(汗を除く)・粘膜・損傷皮膚を感染性のあるものとして扱う感染対策の基本である。感染症患者のみが対象ではなく、手袋を使用しても脱いだ後の手指衛生は必要である。汗は対象から除かれる。

根拠:日本医療情報学会 医療情報技師育成部会「医療情報技師 到達目標」(医学・医療系)v7(2025年7月26日更新)SBO 3.3.2(標準予防策)

問18|感染経路別

感染経路別予防策について正しいのはどれか。

  1. 標準予防策の代わりとして、感染症患者に単独で実施する
  2. 感染経路の違いにかかわらず、すべての感染症に同一の対策を適用する
  3. 対象となる感染経路は経口感染のみで、飛沫感染は含まれない
  4. 接触・飛沫・空気の感染経路に応じて標準予防策に追加して実施する
正解と解説
正解:D. 接触・飛沫・空気の感染経路に応じて標準予防策に追加して実施する

感染経路別予防策は、接触感染・飛沫感染・空気感染の感染経路に応じた対策を、標準予防策に追加して実施するものである。標準予防策の代わりに単独で行うものではなく、感染症の種類(感染経路)によって必要な対策が異なるため、すべてに同一の対策を適用するものでもない。

根拠:日本医療情報学会 医療情報技師育成部会「医療情報技師 到達目標」(医学・医療系)v7(2025年7月26日更新)SBO 3.3.2(感染経路別予防策)

問19|ICT

感染制御チーム(ICT)について正しいのはどれか。

  1. 患者の栄養状態を評価し、栄養管理の改善に当たる多職種のチームである
  2. 多職種で構成され、院内ラウンドやサーベイランスなど感染対策活動を行う
  3. 情報通信技術を意味する略語であって、院内の医療チームを指す用語ではない
  4. 感染症を専門とする医師のみで構成される委員会である
正解と解説
正解:B. 多職種で構成され、院内ラウンドやサーベイランスなど感染対策活動を行う

ICT(Infection Control Team:感染制御チーム)は、医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師などの多職種で構成され、院内ラウンド、サーベイランス、抗菌薬適正使用の支援、職員教育など院内の感染対策活動を行う。栄養状態の改善はNSTの役割であり、医師のみで構成されるものではない。

根拠:日本医療情報学会 医療情報技師育成部会「医療情報技師 到達目標」(医学・医療系)v7(2025年7月26日更新)SBO 3.3.2(感染対策部門・ICT), SBO 3.3.3(チーム医療)

問20|トリアージ

災害時のトリアージにおいて、最優先治療群を示すトリアージタッグの色はどれか。

  1. 赤
  2. 黄
  3. 緑
  4. 黒
正解と解説
正解:A. 赤

トリアージでは、緊急度・重症度に応じて、直ちに治療が必要な最優先治療群を赤(I)、治療を多少待てる待機的治療群を黄(II)、軽症の保留群を緑(III)、救命困難または死亡を黒(0)で区分する。最優先治療群を示す色は赤である。

根拠:日本医療情報学会 医療情報技師育成部会「医療情報技師 到達目標」(医学・医療系)v7(2025年7月26日更新)SBO 2.3.4(災害時医療・社会のリスクマネジメントと医療)

問21|主訴

問診(医療面接)で聴取する「主訴」の説明として正しいのはどれか。

  1. 医師が最も重視する検査値
  2. 家族がかかった疾患の記録
  3. 患者が過去にかかった疾患の記録
  4. 患者が最も強く訴える症状
正解と解説
正解:D. 患者が最も強く訴える症状

主訴は、患者が受診の理由として最も強く訴える症状である。問診(医療面接)では主訴のほか、現病歴、既往歴(過去にかかった疾患)、家族歴(家族の病歴)などを聴取し、診断過程の出発点とする。検査値は診察や検査で得られる情報であり主訴ではない。

根拠:日本医療情報学会 医療情報技師育成部会「医療情報技師 到達目標」(医学・医療系)v7(2025年7月26日更新)SBO 4.1.1(診断過程の概要・主訴・既往歴・家族歴)

問22|理学所見

理学所見を得るための身体診察の手技に含まれないのはどれか。

  1. 視診
  2. 触診
  3. 聴診
  4. 問診
正解と解説
正解:D. 問診

理学所見(身体所見)は、視診・触診・打診・聴診といった身体診察によって得られる所見である。問診は患者や家族から話を聴いて主訴や病歴などの情報を得る行為(医療面接)であり、身体診察の手技には含まれない。

根拠:日本医療情報学会 医療情報技師育成部会「医療情報技師 到達目標」(医学・医療系)v7(2025年7月26日更新)SBO 4.1.1(理学所見・視診・触診・打診・聴診)

問23|初診と再診

外来診療における「初診」の説明として正しいのはどれか。

  1. 患者がその傷病について初めてその医療機関を受診すること
  2. 入院した患者がその病棟で初めて受ける診察のこと
  3. 診察を受けずに検査のみを目的として来院すること
  4. 同じ傷病について2回目以降に受診すること
正解と解説
正解:A. 患者がその傷病について初めてその医療機関を受診すること

初診とは、患者がその傷病について初めてその医療機関を受診することをいい、2回目以降の受診は再診である。外来診療は受付、問診・診察、検査、診断、処方、会計といった流れで進み、初診・再診の別は診療報酬(初診料・再診料)の算定にも関係する。

根拠:日本医療情報学会 医療情報技師育成部会「医療情報技師 到達目標」(医学・医療系)v7(2025年7月26日更新)SBO 4.1.3(診療プロセスの例・外来診療(初診、再診))

問24|入院診療計画

入院診療計画書について正しいのはどれか。

  1. 退院が決まった後に作成する書面である
  2. 入院後7日以内に患者に交付して説明する
  3. 医師のみが作成し、看護師などは関与しない
  4. 院内で保管し、患者への交付は禁止されている
正解と解説
正解:B. 入院後7日以内に患者に交付して説明する

入院診療計画書は、病名、症状、治療計画、検査内容、推定入院期間などを記載し、医療法の規定により入院後7日以内に患者に交付して説明することが求められる書面である。医師・看護師など多職種が共同して策定するものであり、退院後に作成するものでも、交付が禁止されるものでもない。

根拠:日本医療情報学会 医療情報技師育成部会「医療情報技師 到達目標」(医学・医療系)v7(2025年7月26日更新)SBO 4.1.3(入院診療計画書)/医療法

問25|退院サマリー

退院時サマリーの説明として正しいのはどれか。

  1. 入院時に作成する検査と処置の予定表である
  2. 入院費用を患者に請求するための明細書である
  3. 入院中の経過や治療内容を要約した記録である
  4. 患者が入院中の体調を自分で記載する日記である
正解と解説
正解:C. 入院中の経過や治療内容を要約した記録である

退院時サマリーは、入院中の経過、実施した治療・検査、退院時の患者の状態、退院後の治療方針などを要約した記録で、外来や紹介先の医療機関での診療の継続性の確保に役立つ。入院時の検査予定表や会計のための請求書、患者自身が書く日記ではない。

根拠:日本医療情報学会 医療情報技師育成部会「医療情報技師 到達目標」(医学・医療系)v7(2025年7月26日更新)SBO 4.1.3(退院時サマリー)

問26|情報の流れ

診療における人・モノ・情報の流れのうち、「情報の流れ」に該当するのはどれか。

  1. 患者が外来から検査室へ移動する
  2. 検査結果が検査部門から診療科へ報告される
  3. 薬剤が薬剤部から病棟へ搬送される
  4. 検体が病棟から検査室へ運ばれる
正解と解説
正解:B. 検査結果が検査部門から診療科へ報告される

診療は人・モノ・情報の流れとして捉えられる。検査結果の報告は情報の流れに該当する。患者の移動は人の流れ、薬剤や検体の搬送はモノの流れである。病院情報システムは主に情報の流れを支援し、オーダや結果報告を通じて人やモノの流れとも連動する。

根拠:日本医療情報学会 医療情報技師育成部会「医療情報技師 到達目標」(医学・医療系)v7(2025年7月26日更新)SBO 4.1.3(診療における人、情報、モノの流れ)

問27|パスの概念

クリニカルパスについて正しいのはどれか。

  1. 多職種は関与せず、医師個人の経験のみに基づいて作成される計画である
  2. 使用すると診療内容が増えるため在院日数が必ず延長する
  3. 検査・治療・ケアなどを時間軸に沿って示した標準的な診療計画である
  4. 診療には用いず、事務部門だけが利用する管理資料である
正解と解説
正解:C. 検査・治療・ケアなどを時間軸に沿って示した標準的な診療計画である

クリニカルパスは、検査・治療・看護ケア・食事・安静度などの診療内容を時間軸に沿って一覧化した標準的な診療計画で、医療の標準化、チーム医療の推進、在院日数の適正化、患者への説明などに活用される。医師個人の経験のみに基づくものではなく、多職種で作成・利用される。

根拠:日本医療情報学会 医療情報技師育成部会「医療情報技師 到達目標」(医学・医療系)v7(2025年7月26日更新)SBO 4.1.4(クリニカルパス)

問28|バリアンス

クリニカルパスにおけるバリアンスの説明として正しいのはどれか。

  1. 予定された経過や達成目標(アウトカム)からの逸脱
  2. パスにあらかじめ設定された達成目標(アウトカム)そのもの
  3. パスを用いた場合に算定できる診療報酬上の加算
  4. 入院時に患者が持参した薬剤とその使用記録
正解と解説
正解:A. 予定された経過や達成目標(アウトカム)からの逸脱

バリアンスは、クリニカルパスで予定された経過や達成目標(アウトカム)から逸脱した状態を指す。アウトカムは達成目標そのものでありバリアンスとは区別される。バリアンスを収集・分析することで、パスの改善や医療の質の向上につなげることができる。診療報酬の加算や持参薬のことではない。

根拠:日本医療情報学会 医療情報技師育成部会「医療情報技師 到達目標」(医学・医療系)v7(2025年7月26日更新)SBO 4.1.4(アウトカム・バリアンス)

問29|NST

栄養サポートチームを表す略称はどれか。

  1. ICT
  2. NST
  3. RST
  4. RRT
正解と解説
正解:B. NST

栄養サポートチームの略称はNST(Nutrition Support Team)で、医師、看護師、管理栄養士、薬剤師などの多職種で患者の栄養管理を支援する。ICTは感染制御チーム、RSTは呼吸サポートチーム、RRTは院内迅速対応チームを指し、いずれも多職種で構成されるチーム医療の代表例である。

根拠:日本医療情報学会 医療情報技師育成部会「医療情報技師 到達目標」(医学・医療系)v7(2025年7月26日更新)SBO 3.3.3(チーム医療・NST・ICT・RST・RRT)

問30|チーム医療

チーム医療について正しいのはどれか。

  1. 医師が立てた治療方針を他職種へ一方的に伝達することをいう
  2. 職種ごとに独立して計画を立て、他職種との情報共有は行わないことをいう
  3. 医療専門職のみで行い、事務部門の職員は参加しないことをいう
  4. 多職種が専門性を生かし、情報を共有・連携して治療やケアに当たることをいう
正解と解説
正解:D. 多職種が専門性を生かし、情報を共有・連携して治療やケアに当たることをいう

チーム医療は、医師、看護師、薬剤師、リハビリテーション専門職など多職種がそれぞれの専門性を生かし、カンファレンスなどで情報を共有・連携しながら治療やケアに当たることをいう。一方的な指示の伝達や職種ごとの独立した活動ではなく、医療ソーシャルワーカーや事務部門を含む幅広い職種が関わる。

根拠:日本医療情報学会 医療情報技師育成部会「医療情報技師 到達目標」(医学・医療系)v7(2025年7月26日更新)SBO 3.3.3(チーム医療・多職種連携)

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※ 解説は学習用の情報提供です。医療上の助言ではありません。最新の試験実施要項は医療情報技師育成部会の公式発表をご確認ください。
※ 出題は日本医療情報学会 医療情報技師育成部会が公開する「医療情報技師 到達目標」(v7・GIO/SBO/キーワード)に沿った仮の宿 学習室のオリジナル問題です。医療上の助言ではありません。合格基準は非公開のため、本サイトの到達度は独自の目安です。試験の実施要項は育成部会の公式発表をご確認ください。