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長文読解
講義 2 本・確認問題 30 問 | 本試験では「言語」(0問)の一部 | 最終更新 2026-09-24
この章で学ぶこと- 長文は味わうために読むのではなく、答えの根拠を探すために読みます。設問を先に見て、本文の該当箇所に戻り、選択肢を一語ずつ突き合わせる手順を身につけます。
- 主張は、文章のどこかに必ず置かれています。接続語と段落の役割をたどれば、どれが具体例でどれがまとめなのかが分かれ、主張を選ぶ問題で迷わなくなります。
1. 長文読解の型(設問から本文へ戻って照合する)
長文は味わうために読むのではなく、答えの根拠を探すために読みます。設問を先に見て、本文の該当箇所に戻り、選択肢を一語ずつ突き合わせる手順を身につけます。
長文読解でいちばん多い失敗は、本文を最初から丁寧に読み切ってから設問を見ることです。制限時間の短い試験では、それでは二度読みになります。先に設問を見て、何を探せばよいかを決めてから本文に入ってください。内容一致なのか、指示語なのか、空欄補充なのかがわかっていれば、読みながら該当箇所に印をつけられます。
内容一致の問題は、選択肢を一つずつ本文と照らし合わせます。ここで大事なのは、選択肢を全体の雰囲気で判断しないことです。誤りの選択肢は、たいてい一語だけがすり替えられています。本文が「〜のことがある」と書いているのに選択肢が「必ず〜だ」になっている、本文が「〜だけではない」と書いているのに選択肢が「〜だけだ」になっている、本文が「増えている」と書いているのに選択肢が「減っている」になっている、といった形です。だから、選択肢のどの語が本文のどこと食い違うのかを、指で示せるところまで確かめます。
指示語の問題は、指示語より前を探すのが原則です。「その」「これ」「こうした」は、直前の文かその一つ前の内容を指していることがほとんどです。見つけたと思ったら、指示語の位置にその内容をそのまま入れて読み直してください。文が自然につながれば正解、主語がねじれたり意味が重複したりすれば別の箇所を指しています。指示語の直後の言葉も手がかりになります。「その表れ」なら指すのは出来事、「その理由」なら指すのは原因です。
空欄補充では、空欄の前と後ろを一言でまとめ、関係を言葉にしてから選びます。前が長所で後ろが短所なら逆接、前が一般論で後ろが具体例なら例示です。長文の中の空欄は、段落と段落のつなぎ目に置かれることが多く、そこを見抜くと文章全体の骨組みも同時に見えます。最後に、選んだ答えを入れて前後を通しで読み、向きがねじれていないかを確かめてください。
設問のタイプ別に、本文のどこを見るか| 設問のタイプ | 本文で見る場所 | 気をつけること |
|---|
| 内容一致 | 選択肢ごとに対応する一文 | 一語のすり替えを探す。書かれていないことは選ばない |
| 合致しないもの | 選択肢ごとに対応する一文 | 正しいものが三つある。消去法で残った一つを選ぶ |
| 指示語 | 指示語より前の一文か二文 | その位置に入れて読み直し、意味が通るか確かめる |
| 空欄補充 | 空欄の前後の一文ずつ | 二つの関係を言葉にしてから選ぶ |
| 理由 | 「からだ」「ためである」の文 | 理由を述べる文末の形を目印に探す |
| 主張・要旨 | 最終段落と、逆接の後ろ | 具体例ではなく、まとめている文を選ぶ |
長文読解の手順1. 設問を先に読み、何を探すかを決める2. 本文を読みながら、設問に関わる箇所に印をつける3. 内容一致は、選択肢を一つずつ本文の一文と突き合わせる4. 「必ず」「だけ」「すべて」など強い語があれば、本文と強さを比べる5. 指示語は前を探し、その位置に入れて読み直す6. 空欄は前後を一言でまとめ、関係を決めてから選ぶ7. 選んだ答えの根拠になる本文の一文を、必ず一つ指させるようにする
用語
- 内容一致
- 本文に書かれていることと合う選択肢を選ぶ問題。本文に書かれていない内容は、正しそうに見えても誤りとして扱う。
- 言い過ぎの選択肢
- 本文の「〜のことがある」を「必ず〜だ」、「〜も一因だ」を「〜だけが原因だ」のように強めた選択肢。長文読解の代表的な誤答の形。
- すり替え
- 本文の一語だけを別の語に置きかえた誤答。増える/減る、前/後、全員/一部などの入れかえが多い。
- 指示語の照合
- 指示語の位置に候補の内容をそのまま入れて読み直し、意味が通るかを確かめる作業。
- 根拠の位置
- その選択肢が正しいと言える本文の行。根拠が示せない選択肢は、たとえ内容が正しそうでも選ばない。
- 設問先読み
- 本文より先に設問を読み、何を探すのかを決めてから本文に入る読み方。
例題
例題:本文に「この方法が有効な場面もある」とある。選択肢「この方法はどんな場面でも有効である」は正誤どちらか。
答えと考え方 誤り。本文は「場面もある」と一部に限っているのに、選択肢は「どんな場面でも」と全体に広げている。強さのすり替えは内容一致で最も多い誤答の形。
例題:「館内に会話のできる席が用意されるのは、その表れである」の「その」を探す手順は。
答えと考え方 「その表れ」なので、指すのは会話席という具体例がまさに表している出来事。指示語より前を見て、話し合う場としての面が強くなっているという記述を見つけ、その内容を指示語の位置に入れて読み直すと自然につながる。
例題:設問が「本文の内容と合致しないものはどれか」のとき、注意することは。
答えと考え方 三つは本文と合う選択肢なので、合う三つを先に消す。合致するものを探す設問と読み間違えると、正しい選択肢を選んでしまう。設問文の「ない」に必ず印をつけてから読み始める。
出典・根拠:※ SPI3の出題形式(長文読解)に沿った、当サイトのオリジナル教材です(SPI3に公開シラバスはありません)
2. 論の運びをたどって、筆者の主張をつかむ
主張は、文章のどこかに必ず置かれています。接続語と段落の役割をたどれば、どれが具体例でどれがまとめなのかが分かれ、主張を選ぶ問題で迷わなくなります。
説明的な文章は、思いつきの順に並んでいるのではなく、決まった型で組み立てられています。よくあるのは、話題を出す、一般に思われていることを述べる、それをひっくり返す、理由や具体例を挙げる、まとめる、という流れです。この型がわかっていれば、どの段落が主張でどの段落が支えなのかを、読みながら仕分けできます。
仕分けの目印は接続語です。「しかし」「ところが」の後ろには、筆者が本当に言いたいことが来やすいと覚えてください。一般に思われていることを先に置き、逆接でひっくり返してから自分の考えを述べる、という運び方が多いからです。「たとえば」の後ろは具体例なので、主張そのものではありません。「つまり」「このように」の後ろはまとめで、主張が言い直されている場所です。
理由を問う設問では、文末の形を目印にします。「〜からである」「〜ためである」「〜からだ」で終わる文が、直前の内容の根拠です。理由が本文に二つ以上書かれている場合は、設問がどの結果についての理由を聞いているのかを確かめてから探してください。結果を取り違えると、本文に書かれている別の理由を選んでしまいます。
主張や要旨を選ぶ問題では、三つのふるいにかけます。第一に、本文に書かれていないことは選ばない。第二に、本文に書かれていても、具体例にすぎないものは主張ではない。第三に、本文の一部分だけを取り上げたものより、全体をくくっているものを選ぶ。最終段落と、逆接の後ろの文を読み比べれば、たいていはこの三つで一つに絞れます。
接続語で見分ける、その後ろに来るもの| 接続語 | 後ろに来るもの | 主張との関係 |
|---|
| しかし/ところが | 一般論をひっくり返した内容 | 筆者の主張が来やすい |
| つまり/このように | 前の内容の言い直し・まとめ | 主張が言い直されている |
| たとえば/具体的には | 個別の事実 | 主張ではなく、支えの材料 |
| なぜなら/というのは | 根拠 | 主張の理由。理由を問う設問の答え |
| だから/したがって | 前から導いた結果 | 結論として主張が来ることがある |
| もっとも/ただし | 条件や例外 | 主張を弱めるが、打ち消しはしない |
| 一方/これに対して | 比べる相手 | 対比の片側。全体の主張ではない |
主張をつかむ手順1. 「〜と思われがちだ」など、一般論を述べた文を探す2. その後ろの逆接(しかし・ところが)に印をつける3. 逆接の後ろの文を、主張の候補として書き出す4. 「たとえば」の後ろは具体例なので候補から外す5. 最終段落の「このように」「つまり」の文を、もう一つの候補にする6. 二つの候補を見比べ、全体をくくっているほうを選ぶ7. 選択肢は、本文にない/具体例どまり/一部分だけ、の順に消す
用語
- 話題提示
- 文章の最初で、何について述べるのかを示す部分。ここだけでは主張は決まらない。
- 一般論
- 世間で思われていること。「〜と思われがちだ」「〜と説明されることが多い」の形で置かれ、後ろで逆接によってひっくり返されることが多い。
- 具体例
- 主張を支えるために挙げられる個別の事実。「たとえば」の後ろに来る。主張そのものではない。
- 主張
- 筆者がその文章で最も言いたいこと。逆接の後ろや最終段落のまとめの文に置かれやすい。
- 要旨
- 文章全体の内容を短くまとめたもの。一部分だけを取り上げたものは要旨にならない。
- 理由の文末
- 「からである」「ためである」「からだ」。理由を問う設問では、この形の文を先に探す。
例題
例題:「敬語は相手を高く扱う言葉だと説明されることが多い。しかし、敬語が担っているのは距離の調整である。」で、筆者の主張はどちらか。
答えと考え方 後半。前半は「説明されることが多い」という一般論で、逆接「しかし」でひっくり返された後ろが筆者の考えにあたる。前半を選ぶのが典型的な誤りである。
例題:選択肢に、本文の具体例をそのまま書いたものがあった。要旨として選んでよいか。
答えと考え方 選ばない。具体例は主張を支える材料であって、文章全体をくくるものではない。要旨は、その具体例が何のために挙げられていたのかを述べている選択肢のほうである。
例題:理由を問われたとき、最初にすることは。
答えと考え方 設問が「何の理由」を聞いているのかを確かめる。そのうえで、その結果を述べた文の近くにある「からである」「ためである」で終わる文を探す。結果を取り違えると、本文にある別の理由を選んでしまう。
出典・根拠:※ SPI3の出題形式(長文読解)に沿った、当サイトのオリジナル教材です(SPI3に公開シラバスはありません)
確認問題(30問)
四肢択一。「正解と解説」を開くと、正解の理由と他の選択肢が違う理由を確認できます。
問1|図書館の内容
【本文】図書館は本を貸し出す場所だと思われがちだが、その役割は時代とともに広がってきた。かつての図書館は、限られた資料を保存し、必要な人に見せるための施設という色合いが強かった。紙の本が高価で、個人が持てる冊数が少なかったからである。ところが印刷が安くなり、家庭にも本が並ぶようになると、ただ資料を置いておくだけでは人は集まらなくなった。そこで図書館は、資料を探す手助けをする場所へと重心を移していく。何を読めばよいかがわからない人に、目的に合った資料の並びを示す仕事である。近年はさらに、調べた内容を持ち寄って話し合う場や、地域の記録を集めて残す場としての面が強くなっている。館内に会話のできる席が用意され、地域の古い写真が整理されるのは、その表れである。こうしてみると、図書館の中心にあるのは本そのものではなく、人と情報を結びつける働きだと言える。貸し出しは、その働きが取る形の一つにすぎない。【設問】本文の内容と合致するものはどれか。
- 印刷が安くなって家庭に本が並ぶようになると、図書館を訪れる人はかえって増えた。
- 筆者は、貸し出しこそが図書館の中心にある働きだと述べている。
- かつての図書館は、限られた資料を保存し、必要な人に見せる施設という性格が強かった。
- 地域の記録を集めて残す仕事は、図書館の役割から外れつつある。
正解と解説
正解:C. かつての図書館は、限られた資料を保存し、必要な人に見せる施設という性格が強かった。正解は、第二文の「限られた資料を保存し、必要な人に見せるための施設という色合いが強かった」と一致する選択肢。「訪れる人はかえって増えた」は、本文が「ただ資料を置いておくだけでは人は集まらなくなった」と述べているのと食い違う。「貸し出しこそが中心」は、最終文の「貸し出しは、その働きが取る形の一つにすぎない」と食い違う。「役割から外れつつある」は、本文が「地域の記録を集めて残す場としての面が強くなっている」と述べているのと逆である。
根拠:※ SPI3の出題形式(長文読解)に沿った、当サイトのオリジナル問題です(SPI3に公開シラバスはありません)
問2|図書館の指示
【本文】図書館は本を貸し出す場所だと思われがちだが、その役割は時代とともに広がってきた。かつての図書館は、限られた資料を保存し、必要な人に見せるための施設という色合いが強かった。紙の本が高価で、個人が持てる冊数が少なかったからである。ところが印刷が安くなり、家庭にも本が並ぶようになると、ただ資料を置いておくだけでは人は集まらなくなった。そこで図書館は、資料を探す手助けをする場所へと重心を移していく。何を読めばよいかがわからない人に、目的に合った資料の並びを示す仕事である。近年はさらに、調べた内容を持ち寄って話し合う場や、地域の記録を集めて残す場としての面が強くなっている。館内に会話のできる席が用意され、地域の古い写真が整理されるのは、その表れである。こうしてみると、図書館の中心にあるのは本そのものではなく、人と情報を結びつける働きだと言える。貸し出しは、その働きが取る形の一つにすぎない。【設問】傍線部にあたる「館内に会話のできる席が用意され、地域の古い写真が整理されるのは、その表れである」の「その」が指す内容として最も適切なものはどれか。
- 図書館が、何を読めばよいかがわからない人に資料を探す手助けをする場所へ重心を移したこと
- 図書館が、調べた内容を持ち寄って話し合う場や、地域の記録を集めて残す場としての面を強めていること
- かつては紙の本が高価で、個人が持てる冊数が少なかったこと
- 図書館の中心にあるのが、本そのものではなく人と情報を結びつける働きであること
正解と解説
正解:B. 図書館が、調べた内容を持ち寄って話し合う場や、地域の記録を集めて残す場としての面を強めていること指示語は前を探す。直前の文が「調べた内容を持ち寄って話し合う場や、地域の記録を集めて残す場としての面が強くなっている」で、会話席と古い写真の整理はまさにその二つに対応する具体例である。資料を探す手助けはさらに前の段階の話で、会話席や写真の整理はその例ではない。紙の本が高価だったのはもっと前の時代の理由であり、人と情報を結びつける働きは指示語より後ろに出てくる結論なので、前を指す「その」の中身にはならない。
根拠:※ SPI3の出題形式(長文読解)に沿った、当サイトのオリジナル問題です(SPI3に公開シラバスはありません)
問3|図書館の空欄
【本文】図書館は本を貸し出す場所だと思われがちだが、その役割は時代とともに広がってきた。かつての図書館は、限られた資料を保存し、必要な人に見せるための施設という色合いが強かった。紙の本が高価で、個人が持てる冊数が少なかったからである。(空欄)、印刷が安くなり、家庭にも本が並ぶようになると、ただ資料を置いておくだけでは人は集まらなくなった。そこで図書館は、資料を探す手助けをする場所へと重心を移していく。何を読めばよいかがわからない人に、目的に合った資料の並びを示す仕事である。近年はさらに、調べた内容を持ち寄って話し合う場や、地域の記録を集めて残す場としての面が強くなっている。館内に会話のできる席が用意され、地域の古い写真が整理されるのは、その表れである。こうしてみると、図書館の中心にあるのは本そのものではなく、人と情報を結びつける働きだと言える。貸し出しは、その働きが取る形の一つにすぎない。【設問】(空欄)に入る言葉として最も適切なものはどれか。
- ところが
- たとえば
- つまり
- なぜなら
正解と解説
正解:A. ところが空欄の前は、紙の本が高価だったので保存中心だったという昔の状況。後ろは、印刷が安くなって置いておくだけでは人が集まらなくなったという変化で、前からの予想に反する内容である。よって逆接の「ところが」が入る。たとえばなら後ろが前の具体例でなければならず、つまりなら前の言い直し、なぜならなら文末が「からである」になるはずで、いずれも当てはまらない。
根拠:※ SPI3の出題形式(長文読解)に沿った、当サイトのオリジナル問題です(SPI3に公開シラバスはありません)
問4|保存の理由
【本文】図書館は本を貸し出す場所だと思われがちだが、その役割は時代とともに広がってきた。かつての図書館は、限られた資料を保存し、必要な人に見せるための施設という色合いが強かった。紙の本が高価で、個人が持てる冊数が少なかったからである。ところが印刷が安くなり、家庭にも本が並ぶようになると、ただ資料を置いておくだけでは人は集まらなくなった。そこで図書館は、資料を探す手助けをする場所へと重心を移していく。何を読めばよいかがわからない人に、目的に合った資料の並びを示す仕事である。近年はさらに、調べた内容を持ち寄って話し合う場や、地域の記録を集めて残す場としての面が強くなっている。館内に会話のできる席が用意され、地域の古い写真が整理されるのは、その表れである。こうしてみると、図書館の中心にあるのは本そのものではなく、人と情報を結びつける働きだと言える。貸し出しは、その働きが取る形の一つにすぎない。【設問】かつての図書館が、資料を保存して見せることに重きを置いていたのはなぜか。
- 地域の記録を後世に残す必要があったから
- 何を読めばよいかわからない人が多かったから
- 館内に会話のできる席を用意する余裕がなかったから
- 紙の本が高価で、個人が持てる冊数が少なかったから
正解と解説
正解:D. 紙の本が高価で、個人が持てる冊数が少なかったから理由を問われたら「からである」で終わる文を探す。第三文が「紙の本が高価で、個人が持てる冊数が少なかったからである」で、直前の保存中心という記述の根拠になっている。地域の記録を残す面は近年強まったものとして述べられており、昔の理由ではない。資料探しの手助けは次の段階の役割で、会話席の話は本文に理由として書かれていない。
根拠:※ SPI3の出題形式(長文読解)に沿った、当サイトのオリジナル問題です(SPI3に公開シラバスはありません)
問5|図書館の主張
【本文】図書館は本を貸し出す場所だと思われがちだが、その役割は時代とともに広がってきた。かつての図書館は、限られた資料を保存し、必要な人に見せるための施設という色合いが強かった。紙の本が高価で、個人が持てる冊数が少なかったからである。ところが印刷が安くなり、家庭にも本が並ぶようになると、ただ資料を置いておくだけでは人は集まらなくなった。そこで図書館は、資料を探す手助けをする場所へと重心を移していく。何を読めばよいかがわからない人に、目的に合った資料の並びを示す仕事である。近年はさらに、調べた内容を持ち寄って話し合う場や、地域の記録を集めて残す場としての面が強くなっている。館内に会話のできる席が用意され、地域の古い写真が整理されるのは、その表れである。こうしてみると、図書館の中心にあるのは本そのものではなく、人と情報を結びつける働きだと言える。貸し出しは、その働きが取る形の一つにすぎない。【設問】筆者の主張として最も適切なものはどれか。
- 図書館の中心にあるのは本そのものではなく、人と情報を結びつける働きである。
- 図書館は資料の保存という最初の役割を、これからも第一に守るべきである。
- 貸し出しの冊数を増やすことが、これからの図書館にとって最大の課題である。
- 印刷技術が進んだことで、図書館の存在意義は次第に失われつつある。
正解と解説
正解:A. 図書館の中心にあるのは本そのものではなく、人と情報を結びつける働きである。「こうしてみると」で始まる終わりの二文がまとめにあたり、そこに主張が置かれている。保存を第一に守るべきだとは述べておらず、本文はむしろ役割が広がってきた過程を追っている。貸し出しについては「形の一つにすぎない」とされ、課題として挙げられていない。存在意義が失われるという記述もなく、本文は新しい面が強まっていると述べている。
根拠:※ SPI3の出題形式(長文読解)に沿った、当サイトのオリジナル問題です(SPI3に公開シラバスはありません)
問6|敬語の内容
【本文】敬語は相手を高く扱うための言葉だと説明されることが多い。しかし実際の会話を見ていると、敬語が担っているのは上下よりも距離の調整であることに気づく。初対面の相手に丁寧な言い方を選ぶのは、その人が目上だからとは限らない。まだ互いの間合いがわからないので、いったん遠い位置から話し始めているのである。付き合いが続くと言い方は少しずつくだけていくが、これは相手を軽んじるようになったからではない。近い距離で話しても差し支えないという合図が、双方から交わされたからである。逆に、親しい相手に急に丁寧な言葉を使うと、相手は身構える。距離を広げる合図として受け取られるためである。こう考えると、敬語を使うか使わないかは、正しさの問題というより、相手との間にどれだけの幅を置くかという選択にあたる。敬語を学ぶときに必要なのは、形の一覧を覚えることだけではない。今その相手とどのくらいの距離にいるのかを読み取る練習でもある。【設問】本文の内容と合致するものはどれか。
- 初対面の相手に丁寧な言い方を選ぶのは、その相手が目上だからである。
- 親しい相手に丁寧な言葉を使うと、相手は距離が縮まったと感じる。
- 筆者は、敬語は形の一覧を覚えれば十分だと述べている。
- 付き合いが続いて言い方がくだけていくのは、近い距離で話してよいという合図が交わされたからである。
正解と解説
正解:D. 付き合いが続いて言い方がくだけていくのは、近い距離で話してよいという合図が交わされたからである。正解は「近い距離で話しても差し支えないという合図が、双方から交わされたからである」と一致する。「目上だからである」は、本文が「その人が目上だからとは限らない」と限定しているのと食い違う。「距離が縮まったと感じる」は、本文の「相手は身構える」「距離を広げる合図として受け取られる」と逆である。「形の一覧を覚えれば十分」は、本文が「形の一覧を覚えることだけではない」と述べているのと食い違う。
根拠:※ SPI3の出題形式(長文読解)に沿った、当サイトのオリジナル問題です(SPI3に公開シラバスはありません)
問7|敬語の指示語
【本文】敬語は相手を高く扱うための言葉だと説明されることが多い。しかし実際の会話を見ていると、敬語が担っているのは上下よりも距離の調整であることに気づく。初対面の相手に丁寧な言い方を選ぶのは、その人が目上だからとは限らない。まだ互いの間合いがわからないので、いったん遠い位置から話し始めているのである。付き合いが続くと言い方は少しずつくだけていくが、これは相手を軽んじるようになったからではない。近い距離で話しても差し支えないという合図が、双方から交わされたからである。逆に、親しい相手に急に丁寧な言葉を使うと、相手は身構える。距離を広げる合図として受け取られるためである。こう考えると、敬語を使うか使わないかは、正しさの問題というより、相手との間にどれだけの幅を置くかという選択にあたる。敬語を学ぶときに必要なのは、形の一覧を覚えることだけではない。今その相手とどのくらいの距離にいるのかを読み取る練習でもある。【設問】傍線部にあたる「これは相手を軽んじるようになったからではない」の「これ」が指す内容として最も適切なものはどれか。
- 付き合いが続くにつれて、言い方が少しずつくだけていくこと
- 初対面の相手に丁寧な言い方を選ぶこと
- 親しい相手に急に丁寧な言葉を使うこと
- 相手との距離がどのくらいかを読み取る練習をすること
正解と解説
正解:A. 付き合いが続くにつれて、言い方が少しずつくだけていくこと「これ」は同じ文の前半、すなわち「付き合いが続くと言い方は少しずつくだけていく」を指す。指示語の位置にこの内容を入れて読み直すと自然につながる。初対面で丁寧に話すことは、軽んじるかどうかとは関係しない別の話題である。親しい相手に急に丁寧に話す例は、この文より後ろに出てくるので前を指す「これ」の中身にならない。読み取る練習は最終文の話で、やはり後ろにある。
根拠:※ SPI3の出題形式(長文読解)に沿った、当サイトのオリジナル問題です(SPI3に公開シラバスはありません)
問8|身構える理由
【本文】敬語は相手を高く扱うための言葉だと説明されることが多い。しかし実際の会話を見ていると、敬語が担っているのは上下よりも距離の調整であることに気づく。初対面の相手に丁寧な言い方を選ぶのは、その人が目上だからとは限らない。まだ互いの間合いがわからないので、いったん遠い位置から話し始めているのである。付き合いが続くと言い方は少しずつくだけていくが、これは相手を軽んじるようになったからではない。近い距離で話しても差し支えないという合図が、双方から交わされたからである。逆に、親しい相手に急に丁寧な言葉を使うと、相手は身構える。距離を広げる合図として受け取られるためである。こう考えると、敬語を使うか使わないかは、正しさの問題というより、相手との間にどれだけの幅を置くかという選択にあたる。敬語を学ぶときに必要なのは、形の一覧を覚えることだけではない。今その相手とどのくらいの距離にいるのかを読み取る練習でもある。【設問】親しい相手に急に丁寧な言葉を使うと、相手が身構えるのはなぜか。
- 距離を広げる合図として受け取られるから
- 丁寧な言葉づかいが誤りだと受け取られるから
- 相手を目上として扱うことになるから
- 会話の内容が伝わりにくくなるから
正解と解説
正解:A. 距離を広げる合図として受け取られるから直後の「距離を広げる合図として受け取られるためである」が根拠。理由を問う設問では「ためである」で終わる文を探すのが速い。誤りだと受け取られるとは本文にない。目上として扱うという説明は、本文が冒頭で退けている上下の見方であり、身構える理由としては述べられていない。内容が伝わりにくくなるという記述も本文にはない。
根拠:※ SPI3の出題形式(長文読解)に沿った、当サイトのオリジナル問題です(SPI3に公開シラバスはありません)
問9|敬語の主張
【本文】敬語は相手を高く扱うための言葉だと説明されることが多い。しかし実際の会話を見ていると、敬語が担っているのは上下よりも距離の調整であることに気づく。初対面の相手に丁寧な言い方を選ぶのは、その人が目上だからとは限らない。まだ互いの間合いがわからないので、いったん遠い位置から話し始めているのである。付き合いが続くと言い方は少しずつくだけていくが、これは相手を軽んじるようになったからではない。近い距離で話しても差し支えないという合図が、双方から交わされたからである。逆に、親しい相手に急に丁寧な言葉を使うと、相手は身構える。距離を広げる合図として受け取られるためである。こう考えると、敬語を使うか使わないかは、正しさの問題というより、相手との間にどれだけの幅を置くかという選択にあたる。敬語を学ぶときに必要なのは、形の一覧を覚えることだけではない。今その相手とどのくらいの距離にいるのかを読み取る練習でもある。【設問】筆者の主張として最も適切なものはどれか。
- 敬語は目上の相手にだけ使えばよく、親しい相手には使う必要がない。
- 敬語の形を正確に覚えることが、会話の正しさを保つ唯一の方法である。
- 会話がくだけていくのは、相手を軽んじる気持ちが表れたものである。
- 敬語は上下を示すためというより、相手との距離を調整するために使われている。
正解と解説
正解:D. 敬語は上下を示すためというより、相手との距離を調整するために使われている。第一文の「説明されることが多い」は一般論で、第二文の逆接「しかし」の後ろに筆者の考えが置かれている。最終部分の「相手との間にどれだけの幅を置くかという選択」もこれを言い直したものである。目上にだけ使えばよいとは述べていない。形を覚えることについては「それだけではない」と述べており、唯一の方法だとはしていない。くだけていくことについては「軽んじるようになったからではない」と明確に否定されている。
根拠:※ SPI3の出題形式(長文読解)に沿った、当サイトのオリジナル問題です(SPI3に公開シラバスはありません)
問10|種子の内容
【本文】植物は自分で歩けないが、次の世代を親から離れた場所に届ける方法をいくつも持っている。よく知られているのは、風を使うやり方である。綿毛のように軽い毛をつけた種子は、わずかな風でも遠くまで運ばれる。水辺の植物には、水に浮く皮を持ち、流れに乗って移動する種子がある。また、動物を利用するものも多い。実を甘くして食べてもらい、消化されない種子を別の場所で落としてもらう植物や、とげで動物の毛にひっかかって運ばれる種子がその例である。どの方法にも共通しているのは、親のそばに落ちるのを避けているという点だ。親の真下は日当たりが悪く、水や養分の取り合いにもなりやすい。同じ場所に固まっていれば、そこが災害に見舞われたときにまとめて失われる危険もある。動けない生き物にとって、種子を遠くへ送ることは、生き残る幅を広げるための数少ない手段なのである。【設問】本文の内容と合致するものはどれか。
- 動物に食べられた実の種子が、消化されずに別の場所で落とされることがある。
- 風で運ばれる種子は、強い風が吹かないかぎり移動できない。
- 水に浮く皮を持つ種子は、動物を利用する植物だけが備えている。
- 親の真下は日当たりがよいため、種子が集まりやすい。
正解と解説
正解:A. 動物に食べられた実の種子が、消化されずに別の場所で落とされることがある。正解は「実を甘くして食べてもらい、消化されない種子を別の場所で落としてもらう」と一致する。「強い風が吹かないかぎり移動できない」は、本文の「わずかな風でも遠くまで運ばれる」と食い違う。水に浮く皮は本文では水辺の植物の例として挙げられており、動物を利用する植物のものだとは書かれていない。「日当たりがよい」は、本文の「親の真下は日当たりが悪く」と正反対である。
根拠:※ SPI3の出題形式(長文読解)に沿った、当サイトのオリジナル問題です(SPI3に公開シラバスはありません)
問11|種子の空欄
【本文】植物は自分で歩けないが、次の世代を親から離れた場所に届ける方法をいくつも持っている。よく知られているのは、風を使うやり方である。綿毛のように軽い毛をつけた種子は、わずかな風でも遠くまで運ばれる。水辺の植物には、水に浮く皮を持ち、流れに乗って移動する種子がある。(空欄)、動物を利用するものも多い。実を甘くして食べてもらい、消化されない種子を別の場所で落としてもらう植物や、とげで動物の毛にひっかかって運ばれる種子がその例である。どの方法にも共通しているのは、親のそばに落ちるのを避けているという点だ。親の真下は日当たりが悪く、水や養分の取り合いにもなりやすい。同じ場所に固まっていれば、そこが災害に見舞われたときにまとめて失われる危険もある。動けない生き物にとって、種子を遠くへ送ることは、生き残る幅を広げるための数少ない手段なのである。【設問】(空欄)に入る言葉として最も適切なものはどれか。
- しかし
- また
- つまり
- なぜなら
正解と解説
正解:B. また空欄の前は風と水を使う散布、後ろは動物を使う散布で、どちらも同じ「親から離す方法」の並列である。よって付け足しの「また」が入る。しかしを入れると前後が食い違うことになるが、対立はしていない。つまりなら後ろが前の言い直しでなければならず、なぜならなら文末が「からである」になるはずである。
根拠:※ SPI3の出題形式(長文読解)に沿った、当サイトのオリジナル問題です(SPI3に公開シラバスはありません)
問12|散布の理由
【本文】植物は自分で歩けないが、次の世代を親から離れた場所に届ける方法をいくつも持っている。よく知られているのは、風を使うやり方である。綿毛のように軽い毛をつけた種子は、わずかな風でも遠くまで運ばれる。水辺の植物には、水に浮く皮を持ち、流れに乗って移動する種子がある。また、動物を利用するものも多い。実を甘くして食べてもらい、消化されない種子を別の場所で落としてもらう植物や、とげで動物の毛にひっかかって運ばれる種子がその例である。どの方法にも共通しているのは、親のそばに落ちるのを避けているという点だ。親の真下は日当たりが悪く、水や養分の取り合いにもなりやすい。同じ場所に固まっていれば、そこが災害に見舞われたときにまとめて失われる危険もある。動けない生き物にとって、種子を遠くへ送ることは、生き残る幅を広げるための数少ない手段なのである。【設問】本文によれば、植物が種子を親のそばに落とさないようにしているのはなぜか。
- 種子が親のそばで動物に食べられてしまうから
- 風や水の流れが親のそばでは弱くなってしまうから
- 親の真下は日当たりが悪く、水や養分の取り合いにもなりやすいから
- 親のそばでは同じ種類の植物が育たなくなるから
正解と解説
正解:C. 親の真下は日当たりが悪く、水や養分の取り合いにもなりやすいから「親のそばに落ちるのを避けている」の直後に理由が二つ書かれている。日当たりと養分の取り合い、そして災害でまとめて失われる危険である。正解はその前者にあたる。動物に食べられることは、本文では運んでもらう仕組みとして肯定的に書かれており、避ける理由ではない。風や流れが弱くなるという記述、同じ種類が育たなくなるという記述は本文にない。
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問13|種子の要旨
【本文】植物は自分で歩けないが、次の世代を親から離れた場所に届ける方法をいくつも持っている。よく知られているのは、風を使うやり方である。綿毛のように軽い毛をつけた種子は、わずかな風でも遠くまで運ばれる。水辺の植物には、水に浮く皮を持ち、流れに乗って移動する種子がある。また、動物を利用するものも多い。実を甘くして食べてもらい、消化されない種子を別の場所で落としてもらう植物や、とげで動物の毛にひっかかって運ばれる種子がその例である。どの方法にも共通しているのは、親のそばに落ちるのを避けているという点だ。親の真下は日当たりが悪く、水や養分の取り合いにもなりやすい。同じ場所に固まっていれば、そこが災害に見舞われたときにまとめて失われる危険もある。動けない生き物にとって、種子を遠くへ送ることは、生き残る幅を広げるための数少ない手段なのである。【設問】この文章の要旨として最も適切なものはどれか。
- 植物の種子散布のうち、風を使う方法がもっとも効率がよい。
- 植物は動物に運んでもらうことでしか、種子を遠くへ届けられない。
- 種子が同じ場所に集まることは、災害に対する備えとして役立つ。
- 種子を遠くへ運ぶさまざまな仕組みは、動けない植物が生き残る幅を広げるための手段である。
正解と解説
正解:D. 種子を遠くへ運ぶさまざまな仕組みは、動けない植物が生き残る幅を広げるための手段である。最終文が全体をくくっており、風・水・動物という三つの例はすべてこの結論を支える材料である。どの方法が効率がよいかを比べた記述は本文になく、風は「よく知られている」例として挙げられているだけである。動物以外に風と水の方法も述べられているので「でしか」は言い過ぎ。同じ場所に固まることについては、まとめて失われる危険があると述べられており、備えになるという内容と逆である。
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問14|締切の内容
【本文】大きな仕事を前にすると、手が止まることがある。やるべきことが多すぎて、どこから始めればよいのかが見えないからだ。こういうときに効くのは、締め切りを一つではなく、いくつかに分けてしまうやり方である。最後の提出日だけを決めておくと、その日までは常に余裕があるように見える。実際には作業量が変わらないのに、今日始める理由がどこにもない状態が続いてしまう。そこで、全体を三つか四つの区切りに分け、それぞれに日付をつける。区切りごとに小さな締め切りができるので、今日やるべき分がはっきりする。もう一つの利点は、遅れに早く気づけることだ。最初の区切りで予定より時間がかかったなら、その時点で計画を組み直せる。最後の日まで気づけなければ、打つ手はほとんど残らない。締め切りを分けるのは、自分を追い立てるためではなく、進み具合を測る目盛りを作るためだと考えるとよい。【設問】本文の内容と合致するものはどれか。
- 大きな仕事で手が止まるのは、最後の提出日が近づいて残り時間が足りなくなるからである。
- 締め切りを分けるのは、自分を追い立てて作業の速さを上げるためである。
- 最後の提出日だけを決めておくと、こなすべき作業量は少しずつ減っていく。
- 締め切りを分けておくと、最初の区切りの時点で遅れに気づいて計画を組み直せる。
正解と解説
正解:D. 締め切りを分けておくと、最初の区切りの時点で遅れに気づいて計画を組み直せる。正解は「最初の区切りで予定より時間がかかったなら、その時点で計画を組み直せる」と一致する。手が止まる原因について、本文は「どこから始めればよいのかが見えないから」と述べており、量そのものだとはしていない。「追い立てるため」は、最終文の「自分を追い立てるためではなく」と正面から食い違う。作業量については「実際には作業量が変わらないのに」とあり、減っていくという記述と食い違う。なお、残り時間が足りなくなるからだとする選択肢は、本文の「その日までは常に余裕があるように見える」と食い違う。
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問15|締切の指示語
【本文】大きな仕事を前にすると、手が止まることがある。やるべきことが多すぎて、どこから始めればよいのかが見えないからだ。こういうときに効くのは、締め切りを一つではなく、いくつかに分けてしまうやり方である。最後の提出日だけを決めておくと、その日までは常に余裕があるように見える。実際には作業量が変わらないのに、今日始める理由がどこにもない状態が続いてしまう。そこで、全体を三つか四つの区切りに分け、それぞれに日付をつける。区切りごとに小さな締め切りができるので、今日やるべき分がはっきりする。もう一つの利点は、遅れに早く気づけることだ。最初の区切りで予定より時間がかかったなら、その時点で計画を組み直せる。最後の日まで気づけなければ、打つ手はほとんど残らない。締め切りを分けるのは、自分を追い立てるためではなく、進み具合を測る目盛りを作るためだと考えるとよい。【設問】傍線部にあたる「こういうときに効くのは」の「こういうとき」が指す内容として最も適切なものはどれか。
- 提出日が近づいて、残り時間が足りなくなったとき
- やるべきことが多すぎて、どこから始めればよいか見えず手が止まっているとき
- 予定より時間がかかって、計画を組み直す必要が生じたとき
- 区切りごとの小さな締め切りを決め終えたとき
正解と解説
正解:B. やるべきことが多すぎて、どこから始めればよいか見えず手が止まっているとき指示語より前の二文が「手が止まることがある」「どこから始めればよいのかが見えないからだ」であり、これをまとめたものが「こういうとき」にあたる。残り時間が足りないという場面は本文に書かれていない。計画の組み直しと区切りを決めることは、どちらも指示語より後ろに出てくる内容なので、前を指す指示語の中身にはならない。
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問16|着手の理由
【本文】大きな仕事を前にすると、手が止まることがある。やるべきことが多すぎて、どこから始めればよいのかが見えないからだ。こういうときに効くのは、締め切りを一つではなく、いくつかに分けてしまうやり方である。最後の提出日だけを決めておくと、その日までは常に余裕があるように見える。実際には作業量が変わらないのに、今日始める理由がどこにもない状態が続いてしまう。そこで、全体を三つか四つの区切りに分け、それぞれに日付をつける。区切りごとに小さな締め切りができるので、今日やるべき分がはっきりする。もう一つの利点は、遅れに早く気づけることだ。最初の区切りで予定より時間がかかったなら、その時点で計画を組み直せる。最後の日まで気づけなければ、打つ手はほとんど残らない。締め切りを分けるのは、自分を追い立てるためではなく、進み具合を測る目盛りを作るためだと考えるとよい。【設問】最後の提出日だけを決めておくと、なかなか着手できなくなるのはなぜか。
- 提出日までにこなすべき作業量が、日ごとに増えていくから
- その日までは常に余裕があるように見え、今日始める理由がどこにもない状態が続くから
- 途中で計画を組み直す機会が増えて、手戻りが多くなるから
- 区切りが細かすぎて、どれから手をつけるか迷ってしまうから
正解と解説
正解:B. その日までは常に余裕があるように見え、今日始める理由がどこにもない状態が続くから第四文と第五文が根拠で、「常に余裕があるように見える」「今日始める理由がどこにもない状態が続いてしまう」と書かれている。作業量が増えるのではなく「実際には作業量が変わらない」と本文は述べている。計画の組み直しは締め切りを分けたときの利点として挙げられており、着手できない理由ではない。区切りが細かすぎて迷うという記述は本文にない。
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問17|締切の主張
【本文】大きな仕事を前にすると、手が止まることがある。やるべきことが多すぎて、どこから始めればよいのかが見えないからだ。こういうときに効くのは、締め切りを一つではなく、いくつかに分けてしまうやり方である。最後の提出日だけを決めておくと、その日までは常に余裕があるように見える。実際には作業量が変わらないのに、今日始める理由がどこにもない状態が続いてしまう。そこで、全体を三つか四つの区切りに分け、それぞれに日付をつける。区切りごとに小さな締め切りができるので、今日やるべき分がはっきりする。もう一つの利点は、遅れに早く気づけることだ。最初の区切りで予定より時間がかかったなら、その時点で計画を組み直せる。最後の日まで気づけなければ、打つ手はほとんど残らない。締め切りを分けるのは、自分を追い立てるためではなく、進み具合を測る目盛りを作るためだと考えるとよい。【設問】筆者の主張として最も適切なものはどれか。
- 締め切りは一つにまとめておき、最後の期間に集中して取り組むほうがよい。
- 大きな仕事は、まず全体の作業量を減らしてから取りかかるべきである。
- 締め切りの数を増やして自分を追い立てるほど、作業は速く進む。
- 締め切りを分けるのは、自分を追い立てるためではなく、進み具合を測る目盛りを作るためである。
正解と解説
正解:D. 締め切りを分けるのは、自分を追い立てるためではなく、進み具合を測る目盛りを作るためである。最終文が全体のまとめで、そこに主張が置かれている。本文は締め切りを分けることをすすめており、一つにまとめる案とは逆である。作業量を減らすという話は本文に出てこない。追い立てるほど速くなるという内容は、最終文で明確に否定されている。
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問18|地名の内容
【本文】地名は、そこに住む人が土地をどう見ていたかを残している。水に関わる字が入る地名は、かつて川が流れていたり、水がたまりやすかったりした場所であることが少なくない。谷や坂の字が入る地名は、今は平らに見えても、もとの地形が起伏に富んでいたことを示している場合がある。土地の形が工事で変わっても、名前だけはそのまま受けつがれることが多いからである。もっとも、地名を地形の記録として読むときには注意も要る。縁起のよい字に置きかえられた地名や、新しく開発された区画につけられた地名は、その土地の成り立ちと結びついていないことがある。こうした地名まで地形の記録として読むと、判断を誤る。だから、地名だけを根拠に土地の性質を決めてしまうのは危うい。古い地図や記録と重ね合わせて、はじめて手がかりになる。それでも、名前が土地の来歴を伝える入口であることに変わりはない。毎日通る道の名前を一度調べてみると、見慣れた風景の見え方が変わってくる。【設問】本文の内容と合致するものはどれか。
- 土地の形が工事で変わっても、名前だけはそのまま受けつがれることが多い。
- 谷や坂の字が入る地名は、現在も起伏の大きい土地にしかつけられていない。
- 縁起のよい字に置きかえられた地名も、その土地の成り立ちを正しく示している。
- 筆者は、地名だけを根拠にして土地の性質を判断してよいと述べている。
正解と解説
正解:A. 土地の形が工事で変わっても、名前だけはそのまま受けつがれることが多い。正解は第四文と一致する。谷や坂の地名については「今は平らに見えても」とあり、起伏の大きい土地にしかつけられないという限定は本文と食い違う。縁起のよい字に置きかえられた地名は「その土地の成り立ちと結びついていないことがある」とされており、正しく示すという内容と食い違う。本文は「地名だけを根拠に土地の性質を決めてしまうのは危うい」と述べているので、判断してよいという選択肢は逆である。
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問19|地名の指示語
【本文】地名は、そこに住む人が土地をどう見ていたかを残している。水に関わる字が入る地名は、かつて川が流れていたり、水がたまりやすかったりした場所であることが少なくない。谷や坂の字が入る地名は、今は平らに見えても、もとの地形が起伏に富んでいたことを示している場合がある。土地の形が工事で変わっても、名前だけはそのまま受けつがれることが多いからである。もっとも、地名を地形の記録として読むときには注意も要る。縁起のよい字に置きかえられた地名や、新しく開発された区画につけられた地名は、その土地の成り立ちと結びついていないことがある。こうした地名まで地形の記録として読むと、判断を誤る。だから、地名だけを根拠に土地の性質を決めてしまうのは危うい。古い地図や記録と重ね合わせて、はじめて手がかりになる。それでも、名前が土地の来歴を伝える入口であることに変わりはない。毎日通る道の名前を一度調べてみると、見慣れた風景の見え方が変わってくる。【設問】傍線部にあたる「こうした地名まで地形の記録として読むと、判断を誤る」の「こうした地名」が指すものとして最も適切なものはどれか。
- 水に関わる字が入っていて、かつて川が流れていた場所を示す地名
- 谷や坂の字が入っていて、もとの地形の起伏を伝えている地名
- 古い地図や記録と重ね合わせて確かめられる地名
- 縁起のよい字に置きかえられた地名や、新しく開発された区画につけられた地名
正解と解説
正解:D. 縁起のよい字に置きかえられた地名や、新しく開発された区画につけられた地名指示語の直前の文が「縁起のよい字に置きかえられた地名や、新しく開発された区画につけられた地名は、その土地の成り立ちと結びついていないことがある」であり、これを受けている。水に関わる字の地名と谷や坂の字の地名は、むしろ地形の記録として読める例として前半に挙げられており、判断を誤らせるものではない。古い地図や記録は、指示語より後ろで照合の材料として出てくるものである。
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問20|地名の空欄
【本文】地名は、そこに住む人が土地をどう見ていたかを残している。水に関わる字が入る地名は、かつて川が流れていたり、水がたまりやすかったりした場所であることが少なくない。谷や坂の字が入る地名は、今は平らに見えても、もとの地形が起伏に富んでいたことを示している場合がある。土地の形が工事で変わっても、名前だけはそのまま受けつがれることが多いからである。(空欄)、地名を地形の記録として読むときには注意も要る。縁起のよい字に置きかえられた地名や、新しく開発された区画につけられた地名は、その土地の成り立ちと結びついていないことがある。こうした地名まで地形の記録として読むと、判断を誤る。だから、地名だけを根拠に土地の性質を決めてしまうのは危うい。古い地図や記録と重ね合わせて、はじめて手がかりになる。それでも、名前が土地の来歴を伝える入口であることに変わりはない。毎日通る道の名前を一度調べてみると、見慣れた風景の見え方が変わってくる。【設問】(空欄)に入る言葉として最も適切なものはどれか。
- つまり
- たとえば
- もっとも
- そのため
正解と解説
正解:C. もっとも空欄の前までは、地名が地形の記録として読めるという話が続いている。後ろはそれに対して「注意も要る」と条件をつけているので、限定の「もっとも」が入る。つまりなら後ろが前の言い直しでなければならないが、内容は言い直しではない。たとえばなら後ろが具体例になるはずだが、注意を促す文は例ではない。そのためを入れると、地形が読めることの結果として注意が要ることになり、筋が通らない。
根拠:※ SPI3の出題形式(長文読解)に沿った、当サイトのオリジナル問題です(SPI3に公開シラバスはありません)
問21|地名の理由
【本文】地名は、そこに住む人が土地をどう見ていたかを残している。水に関わる字が入る地名は、かつて川が流れていたり、水がたまりやすかったりした場所であることが少なくない。谷や坂の字が入る地名は、今は平らに見えても、もとの地形が起伏に富んでいたことを示している場合がある。土地の形が工事で変わっても、名前だけはそのまま受けつがれることが多いからである。もっとも、地名を地形の記録として読むときには注意も要る。縁起のよい字に置きかえられた地名や、新しく開発された区画につけられた地名は、その土地の成り立ちと結びついていないことがある。こうした地名まで地形の記録として読むと、判断を誤る。だから、地名だけを根拠に土地の性質を決めてしまうのは危うい。古い地図や記録と重ね合わせて、はじめて手がかりになる。それでも、名前が土地の来歴を伝える入口であることに変わりはない。毎日通る道の名前を一度調べてみると、見慣れた風景の見え方が変わってくる。【設問】土地の形が工事で変わっても、地名がもとの地形を示す手がかりになりうるのはなぜか。
- 工事のときに古い地名を残すことが定められているから
- 名前だけはそのまま受けつがれることが多いから
- 起伏のある土地には必ず谷や坂の字がつけられるから
- 縁起のよい字に置きかえる習慣が各地にあるから
正解と解説
正解:B. 名前だけはそのまま受けつがれることが多いから第四文が「名前だけはそのまま受けつがれることが多いからである」と、理由をそのまま述べている。地名を残すことが定められているという記述は本文にない。「必ず」という強い限定も本文にはなく、本文は「示している場合がある」と控えめに述べている。縁起のよい字への置きかえは、むしろ地形が読めなくなる原因として挙げられている。
根拠:※ SPI3の出題形式(長文読解)に沿った、当サイトのオリジナル問題です(SPI3に公開シラバスはありません)
問22|地名の主張
【本文】地名は、そこに住む人が土地をどう見ていたかを残している。水に関わる字が入る地名は、かつて川が流れていたり、水がたまりやすかったりした場所であることが少なくない。谷や坂の字が入る地名は、今は平らに見えても、もとの地形が起伏に富んでいたことを示している場合がある。土地の形が工事で変わっても、名前だけはそのまま受けつがれることが多いからである。もっとも、地名を地形の記録として読むときには注意も要る。縁起のよい字に置きかえられた地名や、新しく開発された区画につけられた地名は、その土地の成り立ちと結びついていないことがある。こうした地名まで地形の記録として読むと、判断を誤る。だから、地名だけを根拠に土地の性質を決めてしまうのは危うい。古い地図や記録と重ね合わせて、はじめて手がかりになる。それでも、名前が土地の来歴を伝える入口であることに変わりはない。毎日通る道の名前を一度調べてみると、見慣れた風景の見え方が変わってくる。【設問】筆者の主張として最も適切なものはどれか。
- 地名は土地の成り立ちを正確に写した記録なので、そのまま信用してよい。
- 新しくつけられた地名には価値がないので、調べる意味はない。
- 地名は土地の来歴を知る入口になるが、古い地図や記録と重ね合わせて確かめる必要がある。
- 地名から土地を読み取る作業は専門家に任せ、日常で気にする必要はない。
正解と解説
正解:C. 地名は土地の来歴を知る入口になるが、古い地図や記録と重ね合わせて確かめる必要がある。本文は前半で地名が地形を伝えることを述べ、「もっとも」以下で例外を挙げ、「古い地図や記録と重ね合わせて、はじめて手がかりになる」と条件をつけたうえで、「それでも、名前が土地の来歴を伝える入口であることに変わりはない」と締めている。この両方を含む選択肢が主張にあたる。そのまま信用してよいとは述べておらず、危ういと明記している。新しい地名に価値がないとも、専門家に任せよとも書かれておらず、最終文はむしろ自分で調べてみることをすすめている。
根拠:※ SPI3の出題形式(長文読解)に沿った、当サイトのオリジナル問題です(SPI3に公開シラバスはありません)
問23|発酵の内容
【本文】発酵と腐敗は、どちらも微生物が食べ物を分解する働きである。二つを分けているのは、微生物の種類そのものよりも、その結果が人にとって役立つかどうかという見方の違いにすぎない。分解の過程で酸や香りのもとになる成分ができ、味がよくなったり日持ちがよくなったりすれば発酵と呼ばれ、食べられなくなれば腐敗と呼ばれる。日持ちがよくなるのは、先に増えた微生物が場所と養分を占めてしまい、あとから来た別の微生物が増えにくくなるからだ。酸が出て周囲が酸性に傾くことも、多くの微生物にとっては住みにくい条件になる。つまり発酵食品は、微生物を追い出して守られているのではなく、都合のよい微生物に先に住んでもらうことで守られている。冷蔵庫のなかった時代に各地で発酵食品が発達したのは、この仕組みを経験から知っていたからだと考えられる。【設問】本文の内容と合致するものはどれか。
- 発酵と腐敗は、関わる微生物の種類によってはっきり分かれる。
- 酸が出て周囲が酸性に傾くことは、多くの微生物にとって住みにくい条件になる。
- 発酵食品は、微生物をすべて取り除くことで日持ちがよくなっている。
- 冷蔵庫のなかった時代には、発酵食品はほとんど作られなかった。
正解と解説
正解:B. 酸が出て周囲が酸性に傾くことは、多くの微生物にとって住みにくい条件になる。正解は第五文と一致する。「微生物の種類によってはっきり分かれる」は、本文が「微生物の種類そのものよりも、その結果が人にとって役立つかどうかという見方の違いにすぎない」と述べているのと食い違う。「すべて取り除く」は、本文の「微生物を追い出して守られているのではなく」と正反対である。「ほとんど作られなかった」は、本文の「冷蔵庫のなかった時代に各地で発酵食品が発達した」と食い違う。
根拠:※ SPI3の出題形式(長文読解)に沿った、当サイトのオリジナル問題です(SPI3に公開シラバスはありません)
問24|発酵の空欄
【本文】発酵と腐敗は、どちらも微生物が食べ物を分解する働きである。二つを分けているのは、微生物の種類そのものよりも、その結果が人にとって役立つかどうかという見方の違いにすぎない。分解の過程で酸や香りのもとになる成分ができ、味がよくなったり日持ちがよくなったりすれば発酵と呼ばれ、食べられなくなれば腐敗と呼ばれる。日持ちがよくなるのは、先に増えた微生物が場所と養分を占めてしまい、あとから来た別の微生物が増えにくくなるからだ。酸が出て周囲が酸性に傾くことも、多くの微生物にとっては住みにくい条件になる。(空欄)、発酵食品は、微生物を追い出して守られているのではなく、都合のよい微生物に先に住んでもらうことで守られている。冷蔵庫のなかった時代に各地で発酵食品が発達したのは、この仕組みを経験から知っていたからだと考えられる。【設問】(空欄)に入る言葉として最も適切なものはどれか。
- つまり
- しかし
- たとえば
- ところで
正解と解説
正解:A. つまり空欄の前では、先に増えた微生物が場所と養分を占めることと、酸性になることの二つが説明されている。後ろの文はその二つを「都合のよい微生物に先に住んでもらうことで守られている」とまとめ直している。したがって換言の「つまり」が入る。しかしでは前後が食い違うことになるが同じ内容である。たとえばなら後ろが具体例、ところでなら話題が変わるはずで、どちらも当てはまらない。
根拠:※ SPI3の出題形式(長文読解)に沿った、当サイトのオリジナル問題です(SPI3に公開シラバスはありません)
問25|日持ちの理由
【本文】発酵と腐敗は、どちらも微生物が食べ物を分解する働きである。二つを分けているのは、微生物の種類そのものよりも、その結果が人にとって役立つかどうかという見方の違いにすぎない。分解の過程で酸や香りのもとになる成分ができ、味がよくなったり日持ちがよくなったりすれば発酵と呼ばれ、食べられなくなれば腐敗と呼ばれる。日持ちがよくなるのは、先に増えた微生物が場所と養分を占めてしまい、あとから来た別の微生物が増えにくくなるからだ。酸が出て周囲が酸性に傾くことも、多くの微生物にとっては住みにくい条件になる。つまり発酵食品は、微生物を追い出して守られているのではなく、都合のよい微生物に先に住んでもらうことで守られている。冷蔵庫のなかった時代に各地で発酵食品が発達したのは、この仕組みを経験から知っていたからだと考えられる。【設問】発酵によって食品の日持ちがよくなるのはなぜか。
- 発酵の過程で微生物がすべて死んでしまうから
- 先に増えた微生物が場所と養分を占め、あとから来た微生物が増えにくくなるから
- 香りのもとになる成分が、微生物を寄せつけないから
- 分解が進むにつれて、食べ物の水分が失われていくから
正解と解説
正解:B. 先に増えた微生物が場所と養分を占め、あとから来た微生物が増えにくくなるから「日持ちがよくなるのは」で始まる文が、そのまま理由を述べている。文末が「からだ」で終わっているのが目印になる。微生物が死ぬのではなく、都合のよい微生物に住んでもらう仕組みだと本文は述べている。香りのもとになる成分は味の変化として挙げられているだけで、微生物を寄せつけない働きは書かれていない。水分が失われるという記述も本文にはない。
根拠:※ SPI3の出題形式(長文読解)に沿った、当サイトのオリジナル問題です(SPI3に公開シラバスはありません)
問26|発酵の要旨
【本文】発酵と腐敗は、どちらも微生物が食べ物を分解する働きである。二つを分けているのは、微生物の種類そのものよりも、その結果が人にとって役立つかどうかという見方の違いにすぎない。分解の過程で酸や香りのもとになる成分ができ、味がよくなったり日持ちがよくなったりすれば発酵と呼ばれ、食べられなくなれば腐敗と呼ばれる。日持ちがよくなるのは、先に増えた微生物が場所と養分を占めてしまい、あとから来た別の微生物が増えにくくなるからだ。酸が出て周囲が酸性に傾くことも、多くの微生物にとっては住みにくい条件になる。つまり発酵食品は、微生物を追い出して守られているのではなく、都合のよい微生物に先に住んでもらうことで守られている。冷蔵庫のなかった時代に各地で発酵食品が発達したのは、この仕組みを経験から知っていたからだと考えられる。【設問】この文章の要旨として最も適切なものはどれか。
- 発酵と腐敗は、関わる微生物の種類によって厳密に区別される現象である。
- 発酵は、冷蔵庫が普及したことをきっかけに各地へ広まった技術である。
- 発酵食品は、都合のよい微生物に先に住んでもらうことで保たれている。
- 微生物を完全に取り除くことが、食品を長持ちさせる唯一の方法である。
正解と解説
正解:C. 発酵食品は、都合のよい微生物に先に住んでもらうことで保たれている。「つまり」で始まる文が全体のまとめにあたり、そこに要旨が置かれている。厳密に区別されるという内容は、本文が見方の違いにすぎないと述べているのと食い違う。本文は冷蔵庫のなかった時代に発達したと述べており、普及がきっかけだという説明とは逆である。完全に取り除くという方法も本文が否定している。
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問27|会議の内容
【本文】会議で「わからない」と言うのは、勇気の要ることだと思われている。理解できていないと知られるのが怖いからだ。しかし、その場でわからないままにしておくと、あとで困るのは質問しなかった本人だけではない。決まった内容を取り違えたまま作業が進み、やり直しが必要になれば、時間を失うのは全員である。もう一つ見落とされやすいのは、わからないと感じているのが自分ひとりとは限らないという点だ。説明が足りないところは、たいてい複数の人が同じように引っかかっている。誰も口を開かないので、全員が理解したように見えているだけである。だから、質問は理解の遅い人が助けを求める行為ではなく、説明の穴を全員のために埋める行為だと考えたほうがよい。質問しやすい会議になるかどうかは、参加者の性格ではなく、最初に「途中で止めてよい」と伝えておくかどうかで決まる部分が大きい。【設問】本文の内容と合致するものはどれか。
- わからないままにしておいて困るのは、質問しなかった本人だけである。
- 誰も質問しないために、全員が理解したように見えていることがある。
- 説明が足りないところで引っかかっているのは、たいてい一人だけである。
- 質問しやすい会議になるかどうかは、参加者の性格によって決まる。
正解と解説
正解:B. 誰も質問しないために、全員が理解したように見えていることがある。正解は「誰も口を開かないので、全員が理解したように見えているだけである」と一致する。「本人だけである」は、本文の「質問しなかった本人だけではない」と食い違う。「一人だけである」は、本文の「たいてい複数の人が同じように引っかかっている」と食い違う。「性格によって決まる」は、本文の「参加者の性格ではなく」と食い違う。
根拠:※ SPI3の出題形式(長文読解)に沿った、当サイトのオリジナル問題です(SPI3に公開シラバスはありません)
問28|会議の空欄
【本文】会議で「わからない」と言うのは、勇気の要ることだと思われている。理解できていないと知られるのが怖いからだ。(空欄)、その場でわからないままにしておくと、あとで困るのは質問しなかった本人だけではない。決まった内容を取り違えたまま作業が進み、やり直しが必要になれば、時間を失うのは全員である。もう一つ見落とされやすいのは、わからないと感じているのが自分ひとりとは限らないという点だ。説明が足りないところは、たいてい複数の人が同じように引っかかっている。誰も口を開かないので、全員が理解したように見えているだけである。だから、質問は理解の遅い人が助けを求める行為ではなく、説明の穴を全員のために埋める行為だと考えたほうがよい。質問しやすい会議になるかどうかは、参加者の性格ではなく、最初に「途中で止めてよい」と伝えておくかどうかで決まる部分が大きい。【設問】(空欄)に入る言葉として最も適切なものはどれか。
- だから
- つまり
- しかし
- たとえば
正解と解説
正解:C. しかし空欄の前は、質問するのが怖いという一般に思われていること。後ろは、黙っていると全員が損をするという、それに反する内容である。よって逆接の「しかし」が入る。だからでは、怖いことの結果として全員が困ることになり筋が通らない。つまりなら後ろが前の言い直し、たとえばなら後ろが具体例でなければならず、どちらも当てはまらない。
根拠:※ SPI3の出題形式(長文読解)に沿った、当サイトのオリジナル問題です(SPI3に公開シラバスはありません)
問29|質問の理由
【本文】会議で「わからない」と言うのは、勇気の要ることだと思われている。理解できていないと知られるのが怖いからだ。しかし、その場でわからないままにしておくと、あとで困るのは質問しなかった本人だけではない。決まった内容を取り違えたまま作業が進み、やり直しが必要になれば、時間を失うのは全員である。もう一つ見落とされやすいのは、わからないと感じているのが自分ひとりとは限らないという点だ。説明が足りないところは、たいてい複数の人が同じように引っかかっている。誰も口を開かないので、全員が理解したように見えているだけである。だから、質問は理解の遅い人が助けを求める行為ではなく、説明の穴を全員のために埋める行為だと考えたほうがよい。質問しやすい会議になるかどうかは、参加者の性格ではなく、最初に「途中で止めてよい」と伝えておくかどうかで決まる部分が大きい。【設問】筆者が、わからないままにして困るのは本人だけではないと述べるのはなぜか。
- 決まった内容を取り違えたまま作業が進み、やり直しになれば全員が時間を失うから
- 質問しない人が増えると、会議そのものが長くなってしまうから
- 説明する側の準備が足りなくなってしまうから
- 参加者の性格によって、会議の進み方が変わってしまうから
正解と解説
正解:A. 決まった内容を取り違えたまま作業が進み、やり直しになれば全員が時間を失うから直後の文が「決まった内容を取り違えたまま作業が進み、やり直しが必要になれば、時間を失うのは全員である」と、理由を具体的に述べている。会議が長くなるという記述、説明する側の準備という記述は本文にない。参加者の性格については、質問しやすさを決めるものではないと本文が否定している。
根拠:※ SPI3の出題形式(長文読解)に沿った、当サイトのオリジナル問題です(SPI3に公開シラバスはありません)
問30|会議の主張
【本文】会議で「わからない」と言うのは、勇気の要ることだと思われている。理解できていないと知られるのが怖いからだ。しかし、その場でわからないままにしておくと、あとで困るのは質問しなかった本人だけではない。決まった内容を取り違えたまま作業が進み、やり直しが必要になれば、時間を失うのは全員である。もう一つ見落とされやすいのは、わからないと感じているのが自分ひとりとは限らないという点だ。説明が足りないところは、たいてい複数の人が同じように引っかかっている。誰も口を開かないので、全員が理解したように見えているだけである。だから、質問は理解の遅い人が助けを求める行為ではなく、説明の穴を全員のために埋める行為だと考えたほうがよい。質問しやすい会議になるかどうかは、参加者の性格ではなく、最初に「途中で止めてよい」と伝えておくかどうかで決まる部分が大きい。【設問】筆者の主張として最も適切なものはどれか。
- 会議では、理解の遅い人が周囲に助けを求めることが何より大切である。
- 会議での質問は流れを止めてしまうので、終わってから個別に聞くほうがよい。
- 質問は説明の穴を全員のために埋める行為であり、途中で止めてよいと最初に伝えて質問しやすい場を作るとよい。
- わからないと言えるかどうかは、結局その人の勇気の量で決まる。
正解と解説
正解:C. 質問は説明の穴を全員のために埋める行為であり、途中で止めてよいと最初に伝えて質問しやすい場を作るとよい。「だから」で始まる終わりの二文がまとめにあたり、質問の意味づけと、質問しやすい場をどう作るかの両方が述べられている。本文は質問を「理解の遅い人が助けを求める行為ではなく」と明確に否定しているので、助けを求めることが大切だという選択肢は主張と逆である。個別に聞くほうがよいという記述は本文になく、その場でわからないままにする不利益が述べられている。勇気で決まるという見方は冒頭の一般論で、本文は最後に、伝え方で決まる部分が大きいと述べ直している。
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