仮の宿 学習室

小学校教員 ELEMENTARY SCHOOL TEACHER

全科・音楽と図画工作

講義 4 本・確認問題 30 問 | 全科(小学校専門) | 最終更新 2026-10-16

この章で学ぶこと
目次
  1. 音楽科の目標・内容と共通教材
  2. 楽典の基礎(音符・音階・記号・和音)
  3. 図画工作科の目標と内容
  4. 造形の基礎・材料と用具・鑑賞
  5. 確認問題(30問)
  6. 演習ツール

1. 音楽科の目標・内容と共通教材

学習指導要領の音楽科の目標、内容の構成、学年ごとの共通教材と楽器、指導上の配慮事項を整理します。

この講義は、平成29年告示の小学校学習指導要領とその解説に基づいています(2026年10月時点)。学習指導要領は改訂が予定されているので、受験する年の出題範囲は実施要項で確かめてください。

小学校の音楽科は、「A表現」と「B鑑賞」、そして両方に共通して必要な〔共通事項〕からできています。教員採用選考の小学校全科では、学習指導要領の語句をそのまま問う問題がよく出ます。まず教科の目標の書き出しを覚えましょう。

教科の目標は「表現及び鑑賞の活動を通して,音楽的な見方・考え方を働かせ,生活や社会の中の音や音楽と豊かに関わる資質・能力を次のとおり育成することを目指す」です。続く(1)は知識及び技能(曲想と音楽の構造などとの関わりの理解と、表したい音楽表現をするために必要な技能)、(2)は思考力,判断力,表現力等(音楽表現を工夫すること、音楽を味わって聴くこと)、(3)は学びに向かう力,人間性等(音楽を愛好する心情、音楽に対する感性、音楽に親しむ態度、豊かな情操)です。図画工作科の目標は「造形的な見方・考え方」なので、取り違えないようにします。

内容の構成

音楽科の内容の構成(学習指導要領 第2の内容)
領域など中身
A表現(1)歌唱、(2)器楽、(3)音楽づくり の3つの活動
B鑑賞(1)鑑賞の活動
〔共通事項〕ア:音楽を形づくっている要素を聴き取り、働きが生み出すよさや面白さ、美しさを感じ取る(思考力,判断力,表現力等)/イ:要素や音符,休符,記号や用語を、音楽における働きと関わらせて理解する(知識)

「音楽を形づくっている要素」は、音楽を特徴付けている要素(音色,リズム,速度,旋律,強弱,音の重なり,和音の響き,音階,調,拍,フレーズなど)と、音楽の仕組み(反復,呼びかけとこたえ,変化,音楽の縦と横との関係など)の2つに分けて示されています。今の学習指導要領では学年別ではなく一括して示し、必要な時点で繰り返し指導するとされています。

学年の目標を比べると、低学年は「思い」、中学年と高学年は「思いや意図」をもつ、という言葉の違いがあります。また、歌唱で見る楽譜は中学年が「ハ長調の楽譜」、高学年が「ハ長調及びイ短調の楽譜」です。

歌唱共通教材

各学年で必ず扱う共通教材が4曲ずつ決まっています。主となる歌唱教材について、低学年と中学年は「共通教材を含めて」、高学年は「共通教材の中の3曲を含めて」扱います。ここでは曲名と学年だけを示します(歌詞や楽譜は教科書などで確かめてください)。

歌唱共通教材(学習指導要領 第2 各学年の内容の取扱い)
学年曲名
第1学年うみ/かたつむり/日のまる/ひらいたひらいた
第2学年かくれんぼ/春がきた/虫のこえ/夕やけこやけ
第3学年うさぎ/茶つみ/春の小川/ふじ山
第4学年さくらさくら/とんび/まきばの朝/もみじ
第5学年こいのぼり/子もり歌/スキーの歌/冬げしき
第6学年越天楽今様(歌詞は第2節まで)/おぼろ月夜/ふるさと/われは海の子(歌詞は第3節まで)

楽器と指導上の配慮

旋律楽器は学年ごとに示されています。第1学年及び第2学年はオルガン,鍵盤ハーモニカなど、第3学年及び第4学年は既習の楽器を含めてリコーダーや鍵盤楽器,和楽器など、第5学年及び第6学年は既習の楽器を含めて電子楽器,和楽器,諸外国に伝わる楽器などの中から選びます。打楽器は各学年で、木琴,鉄琴,和楽器,諸外国に伝わる様々な楽器を含めて選びます。

そのほか、よく問われる配慮事項があります。国歌「君が代」はいずれの学年においても歌えるよう指導します。相対的な音程感覚を育てるために、適宜移動ド唱法を用います(階名唱では、調によって五線譜上のドの位置が移動するため、こう呼ばれます)。和音は、長調及び短調の曲ではⅠ,Ⅳ,Ⅴ及びⅤ7などを中心に指導します。音楽づくりでつくった音楽は、必要に応じて図や絵、五線譜などで記録させます。また、曲をつくった著作者がいることに気付き、その創造性を尊重する意識をもてるようにします。

用語

音楽的な見方・考え方
音楽科の目標の中心にある言葉。音や音楽を、音楽を形づくっている要素とその働きの視点で捉えることなどを指す。
共通教材
各学年で取り扱う歌唱教材として学習指導要領に曲名が示された曲。各学年4曲。
〔共通事項〕
表現と鑑賞の学習に共通して必要となる資質・能力。要素の聴き取り・感じ取りと、音符・記号などの理解。
移動ド唱法
調に合わせてドの位置を動かして階名で歌う方法。相対的な音程感覚を育てる。
音楽の仕組み
反復,呼びかけとこたえ,変化,音楽の縦と横との関係など、音楽のつくり方に関わる要素。

例題

例題:「さくらさくら」と「もみじ」は、どちらも同じ学年の共通教材である。何年生か。
答えと考え方 第4学年です。第4学年の共通教材は「さくらさくら」「とんび」「まきばの朝」「もみじ」の4曲です。日本古謡は第3学年「うさぎ」、第4学年「さくらさくら」、第5学年「子もり歌」、第6学年「越天楽今様」と、中学年以上の各学年に1曲ずつ入っている、と覚えると整理しやすくなります。

根拠:小学校学習指導要領(平成29年告示)(第2章第6節 音楽)、小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 音楽編

2. 楽典の基礎(音符・音階・記号・和音)

音符の長さ、拍子、音名と階名、長音階と短音階、よく出る記号、Ⅰ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅴ7の和音を確認します。

この講義は、平成29年告示の小学校学習指導要領とその解説に基づいています(2026年10月時点)。学習指導要領は改訂が予定されているので、受験する年の出題範囲は実施要項で確かめてください。

楽典とは、楽譜の読み書きや音階・和音など、音楽の基本的な決まりのことです。学習指導要領では、〔共通事項〕で「音符,休符,記号や用語」を音楽における働きと関わらせて理解することが求められています。解説では、名前や意味を知るだけでなく、学習活動の中で実際に使える知識として身に付けることが大切だとされています。ここでは試験でよく使う基礎を整理します。

音符と拍子

音符の長さは、ほかの音符との比で覚えます。全音符1つは2分音符2つ分、4分音符4つ分、8分音符8つ分です。音符の右に点が付いた付点音符は、もとの音符の1.5倍の長さです。たとえば付点4分音符は、4分音符1つと8分音符1つを合わせた長さ(8分音符3つ分)です。休符も同じ考え方で、全休符・2分休符・4分休符などがあります。

拍子は「1小節に、どの音符が何拍分入るか」を表します。4分の3拍子なら、1小節に4分音符3つ分の長さが入ります。2分音符1つと4分音符1つ、付点2分音符1つ、などの組合せが考えられます。

音名・階名・音階

音名は絶対的な音の高さの名前で、日本ではハ・ニ・ホ・ヘ・ト・イ・ロ、英語ではC・D・E・F・G・A・Bを使います。ドレミ…は、イタリア語の音名として使われる一方、学校の歌唱では主に階名として使います。解説によれば、階名は長音階ならド、短音階ならラを主音として、その調の中での相対的な位置をドレミファソラシで示すものです。

ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド 全 全 半 全 全 全 半 長音階の間隔(ハ長調)
長音階は「全・全・半・全・全・全・半」。半音はミとファ、シとドの間

長音階は、隣り合う音の間隔が「全音・全音・半音・全音・全音・全音・半音」と並びます。ハ長調ではミとファ、シとドの間が半音です。短音階(自然的短音階)は「全・半・全・全・半・全・全」で、イ短調はラから始まる「ラシドレミファソラ」です。ハ長調とイ短調はどちらも調号(♯や♭)がなく、このように同じ調号をもつ長調と短調を平行調といいます。調号が♯1つ(ファ♯)ならト長調、♭1つ(シ♭)ならヘ長調です。

記号と用語

よく出る記号と用語(一般的な意味)
記号・用語読み方・意味
pp/p/mpピアニッシモ(とても弱く)/ピアノ(弱く)/メッゾピアノ(少し弱く)
mf/f/ffメッゾフォルテ(少し強く)/フォルテ(強く)/フォルティッシモ(とても強く)
cresc./decresc.クレシェンド(だんだん強く)/デクレシェンド(だんだん弱く)
タイ同じ高さの2つの音をつないで、1つの音として演奏する
スラー高さの違う2つ以上の音を、なめらかに演奏する
スタッカート/アクセントその音を短く切って/その音を目立たせて(強調して)
D.C./D.S./Fineダ・カーポ(始めに戻る)/ダル・セーニョ(セーニョ記号に戻る)/フィーネ(終わり)
♩=96速度記号。1分間に4分音符を96回打つ速さ

学習指導要領に掲げられた一覧には、五線と加線、ブレス(息継ぎ)、反復記号、タイ、スラー、アクセント、スタッカート、速度記号なども含まれます。配当学年は示されておらず、教材との関連で必要なときに繰り返し指導します。

和音

和音は、音階の音を3度ずつ重ねたものです。ハ長調では、Ⅰ=ド・ミ・ソ、Ⅳ=ファ・ラ・ド、Ⅴ=ソ・シ・レ、Ⅴにファを加えたⅤ7=ソ・シ・レ・ファです。学習指導要領では、長調及び短調の曲ではⅠ,Ⅳ,Ⅴ及びⅤ7などの和音を中心に指導するとされ、解説は理論的な指導に偏らず、合唱や合奏などの活動を通して和音のもつ表情を感じ取らせるよう求めています。

和楽器では、箏(そう/こと)・尺八・三味線・和太鼓などが教材になります。解説には、尺八が旋律で箏が伴奏をしているような音楽が、真ん中では箏と尺八が呼びかけてこたえるような音楽になる、という鑑賞の例が出てきます。

用語

付点音符
右に点の付いた音符。もとの音符の1.5倍の長さ。
音名と階名
音名は絶対的な高さの名前(ハニホ…、CDE…)。階名はその調の中での相対的な位置(ドレミ…)。
平行調
同じ調号をもつ長調と短調。ハ長調とイ短調など。
調号
曲の始めに書く♯や♭。どの調かを示す。
Ⅴ7の和音
Ⅴの和音に、根音から7度上の音を加えた和音。ハ長調ではソ・シ・レ・ファ。

例題

例題:4分の4拍子の1小節を、付点2分音符と何か1つの音符でうめたい。何を使えばよいか。
答えと考え方 4分音符(または4分休符)1つです。1小節は4分音符4つ分。付点2分音符は2分音符の1.5倍なので4分音符3つ分です。残りは4−3=1で、4分音符1つ分になります。

根拠:小学校学習指導要領(平成29年告示)(第2章第6節 第3の2(2)(4)(9))、小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 音楽編。音符・記号・和音の一般的な意味は、教科書で扱われる基礎的な楽典の内容です。

3. 図画工作科の目標と内容

図画工作科の目標、造形遊びと絵や立体・工作の違い、〔共通事項〕の学年の違い、鑑賞と指導上の配慮を整理します。

この講義は、平成29年告示の小学校学習指導要領とその解説に基づいています(2026年10月時点)。学習指導要領は改訂が予定されているので、受験する年の出題範囲は実施要項で確かめてください。

図画工作科も、音楽科と同じく「A表現」「B鑑賞」〔共通事項〕の構成です。授業時数の標準は、音楽と同じで第1学年68、第2学年70、第3・第4学年60、第5・第6学年50単位時間です(学校教育法施行規則 別表第一)。

教科の目標は「表現及び鑑賞の活動を通して,造形的な見方・考え方を働かせ,生活や社会の中の形や色などと豊かに関わる資質・能力を次のとおり育成することを目指す」です。(1)は造形的な視点の理解と、材料や用具を使い創造的につくったり表したりすること、(2)は発想や構想と、見方や感じ方を深めること、(3)は「つくりだす喜びを味わうとともに,感性を育み,楽しく豊かな生活を創造しようとする態度を養い,豊かな情操を培う」です。

「造形遊びをする」と「絵や立体,工作に表す」

A表現は、2つの側面に分けて捉えられています。解説では次のように説明されています。

A表現の2つの活動(解説 図画工作編より整理)
造形遊びをする絵や立体,工作に表す
始まり材料やその形や色などに働きかけることから始まる自分の表したいことを基に、およそのテーマや目的から始まる
作品結果的に作品になることもあるが、始めから具体的な作品をつくることを目的としない作品をつくろうとする
性質思い付くままに試みる自由さなど、遊びの特性を生かすテーマや目的、用途や機能などに沿って表現を追求する

「絵や立体」は絵の具などで平面に、粘土などで立体に表すこと、「工作」は意図や用途がある程度明確で、生活を楽しくしたり伝え合ったりするものを表すことです。指導計画では、工作に表すことの内容に配当する授業時数が、絵や立体に表すことの内容に配当する授業時数とおよそ等しくなるように計画します。また、適宜共同してつくりだす活動を取り上げます。

〔共通事項〕と学年の違い

〔共通事項〕アは、低学年「形や色などに気付くこと」、中学年「形や色などの感じが分かること」、高学年「形や色などの造形的な特徴を理解すること」と、学年で言葉が変わります。内容の取扱いでは、アの指導で捉えるものが次のように示されています。

〔共通事項〕アの指導で捉えるもの(第3の2(3))
学年捉えるもの
第1・2学年いろいろな形や色,触った感じなど
第3・4学年形の感じ,色の感じ,それらの組合せによる感じ,色の明るさなど
第5・6学年動き,奥行き,バランス,色の鮮やかさなど

学年の目標(2)の発想や構想も、低学年「楽しく」、中学年「豊かに」、高学年「創造的に」と変わります。鑑賞の対象は、低学年「身の回りの作品など」、中学年「身近にある作品など」、高学年「親しみのある作品など」です。

鑑賞と指導上の配慮

A表現とB鑑賞は相互の関連を図って指導しますが、B鑑賞は、指導の効果を高めるため必要がある場合には、児童や学校の実態に応じて独立して行うようにします。地域の美術館などを利用したり連携を図ったりすること、話したり聞いたり話し合ったりするなどの言語活動を充実することも示されています。コンピュータ,カメラなどの情報機器は、表現や鑑賞の活動で使う用具の一つとして扱い、必要性を十分に検討して利用します。さらに、校内の適切な場所に作品を展示し、平素の学校生活で鑑賞できるよう配慮します。

用語

造形的な見方・考え方
図画工作科の目標の中心にある言葉。形や色などの視点で対象や事象を捉えること。
造形遊び
材料や場所などを基に思い付いた造形活動。始めから作品をつくることを目的としない。
工作
意図や用途がある程度明確で、生活を楽しくしたり伝え合ったりするものを表すこと。
発想や構想
表したいことを思い付き、どのように表すかを考えること。
共同してつくりだす活動
友達と一緒に一つのものをつくるなどの活動。適宜取り上げる。

例題

例題:ある学校の5年生の年間計画では、絵や立体に表す内容に20時間、工作に表す内容に8時間を配当していた。学習指導要領の点から何が問題か。
答えと考え方 工作に表す内容の時数が、絵や立体に表す内容の時数と「およそ等しく」なっていない点です。学習指導要領では、工作に配当する授業時数が、絵や立体に配当する授業時数とおよそ等しくなるように計画することとされています。

根拠:小学校学習指導要領(平成29年告示)(第2章第7節 図画工作)、小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 図画工作編、授業時数は同じ告示集に収録された学校教育法施行規則 別表第一

4. 造形の基礎・材料と用具・鑑賞

学年ごとの材料と用具、安全指導、色の三属性と補色、版と焼成の経験、鑑賞の進め方を学びます。

この講義は、平成29年告示の小学校学習指導要領とその解説に基づいています(2026年10月時点)。学習指導要領は改訂が予定されているので、受験する年の出題範囲は実施要項で確かめてください。

この講義では、学年ごとの材料・用具、安全指導、色の基礎、版に表す経験と焼成、そして鑑賞の進め方を整理します。

学年で示された材料と用具

材料や用具(学習指導要領 第3の2(6))
学年示されているもの
第1・2学年土,粘土,木,紙,クレヨン,パス,はさみ,のり,簡単な小刀類など身近で扱いやすいもの
第3・4学年木切れ,板材,釘,水彩絵の具,小刀,使いやすいのこぎり,金づちなど
第5・6学年針金,糸のこぎりなど

必要に応じて、その学年より前の学年で初歩的な形で取り上げたり、後の学年で繰り返し取り上げたりします。解説によると、低学年の「簡単な小刀類」は、厚紙などを切るための扱いやすいカッターナイフや、児童の手に合った安全な小刀などのことです。粘土では、低学年は感触や手応えを楽しめる土粘土に親しませることが重要とされます。中学年の水彩絵の具は、色を重ねて塗ったり、混ぜたり、にじませたり、ぼかしたりできる用具です。彫刻刀も、木版などで使うことが考えられるとされています。高学年の糸のこぎりは、板材を曲線に切ったり切り抜いたりでき、針金はペンチなどで切って使ったり材料同士をしばったりできる材料です。

安全指導

学習指導要領は、材料や用具、活動場所について「安全な扱い方について指導する,事前に点検するなどして,事故防止に留意する」としています。解説では、安全な扱い方には使い方だけでなく片付け方や管理方法も含まれること、教師の一方的な説明で終わらず実際に扱って実感的に理解させること、経験したことのある用具でも安全な扱い方を確認することが示されています。刃こぼれがないかの確認や、固定して使う用具を動かないようにすることも挙げられています。一般的な注意として、彫刻刀や小刀は刃の進む方向に手を置かないこと、電動糸のこぎりの刃は刃先が下を向くように取り付けることも押さえておきましょう。

色の基礎

色には色相(赤・黄・青などの色み)、明度(明るさ)、彩度(鮮やかさ)の3つの性質があり、色の三属性といいます。白・灰・黒のように色みのない色を無彩色といい、明度だけをもちます。色相を輪のように並べたものを色相環といい、色相環で向かい合う位置にある色どうしを補色といいます。補色を並べるとお互いを目立たせ合います。学習指導要領でも、中学年で「色の明るさ」、高学年で「色の鮮やかさ」を捉えることが示されており、明度・彩度の考え方とつながります。

版に表す経験と焼成する経験

各学年で、児童が工夫して楽しめる程度の版に表す経験や焼成する経験ができるようにします。解説によると、版に表すとは、同じものを何枚も写し取ることができる、反転して写るなど、版ならではの表現効果をもつ造形活動です。身近なものを型押しする、凹凸のあるものをこすり出す、紙版や簡単な木版で表すなどが例です。型紙を切り取り、その内側や外側をスポンジやローラーで着色することも版の経験とされます。版の種類は一般に、凸版(木版画・紙版画など、出っ張った部分にインクを付ける)、凹版(ドライポイントなど、へこんだ部分にインクを詰める)、孔版(ステンシル・シルクスクリーンなど、穴からインクを通す)、平版(リトグラフなど)に分けられます。焼成するとは、自然に乾燥させた土粘土の作品を焼く活動で、独特の美しさや、生活で使えるほどの丈夫さが生まれます。

鑑賞の進め方

鑑賞では、〔共通事項〕を視点に、感じたことや考えたことを話したり聞いたり話し合ったりする言語活動を充実させます。高学年では、自分たちの作品に加えて我が国や諸外国の親しみのある美術作品、生活の中の造形などを対象にします。また、創造することの価値に気付き、作品に表れている創造性を大切にする態度を養います。

用語

色の三属性
色相・明度・彩度。色を表す3つの性質。
補色
色相環で向かい合う位置にある色どうし。
孔版
型紙やスクリーンの穴(すき間)からインクを通して写す版。ステンシルなど。
焼成
乾燥させた土粘土の作品を窯などで焼くこと。
簡単な小刀類
低学年で使う、扱いやすいカッターナイフや手に合った安全な小刀など。

例題

例題:紙版画で、自分の名前の文字を紙に切って貼り、版をつくった。刷り上がった作品の文字はどう見えるか。
答えと考え方 左右が反転した文字になります。版は写し取ると反転するので、文字を正しい向きで刷りたいときは、版の上では左右を逆にしてつくります。解説でも、版の特徴として「反転して写る」ことが示されています。

根拠:小学校学習指導要領(平成29年告示)(第2章第7節 図画工作)、小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 図画工作編。色の三属性・版の種類・刃物の一般的な扱い方は、教科書で扱われる基礎的な内容です。

確認問題(30問)

四肢択一。「正解と解説」を開くと、正解の理由と他の選択肢が違う理由を確認できます。

問1|音楽科の目標

小学校学習指導要領の音楽科の目標は「表現及び鑑賞の活動を通して,(  )を働かせ,生活や社会の中の音や音楽と豊かに関わる資質・能力を次のとおり育成することを目指す」である。(  )に入る語句はどれか。

  1. 造形的な見方・考え方
  2. 音楽的な見方・考え方
  3. 音楽に対する感性と表現力
  4. 豊かな情操と音楽的感覚
正解と解説
正解:B. 音楽的な見方・考え方

正解は「音楽的な見方・考え方」です。「造形的な見方・考え方」は図画工作科の目標の語句です。「音楽に対する感性」は目標(3)に出てくる言葉ですが、書き出しの部分ではありません。「豊かな情操」も目標(3)の最後の語句で、「音楽的感覚」という語は目標にありません。

根拠:小学校学習指導要領(平成29年告示) 第2章第6節

問2|A表現の活動

音楽科の「A表現」に含まれる活動の組合せとして正しいものはどれか。

  1. 歌唱、器楽、鑑賞
  2. 歌唱、器楽、身体表現
  3. 歌唱、音楽づくり、〔共通事項〕
  4. 歌唱、器楽、音楽づくり
正解と解説
正解:D. 歌唱、器楽、音楽づくり

「A表現」は(1)歌唱、(2)器楽、(3)音楽づくりの3つです。鑑賞は「B鑑賞」という別の領域です。体を動かす活動は内容の取扱いで取り入れるとされていますが、独立した活動として表現に入っているわけではありません。〔共通事項〕は表現と鑑賞の両方に共通する事項で、表現の一部ではありません。

根拠:小学校学習指導要領(平成29年告示) 第2章第6節

問3|第3学年の共通教材

次のうち、第3学年の歌唱共通教材として示されている曲はどれか。

  1. 「春の小川」
  2. 「春がきた」
  3. 「おぼろ月夜」
  4. 「もみじ」
正解と解説
正解:A. 「春の小川」

「春の小川」は第3学年の共通教材です。「春がきた」は第2学年、「おぼろ月夜」は第6学年、「もみじ」は第4学年の共通教材です。季節の曲が多いので、季節ではなく学年で整理して覚えましょう。

根拠:小学校学習指導要領(平成29年告示) 第2章第6節

問4|第6学年の共通教材

次のうち、第6学年の歌唱共通教材として示されている日本古謡はどれか。

  1. 「さくらさくら」
  2. 「子もり歌」
  3. 「越天楽今様」
  4. 「うさぎ」
正解と解説
正解:C. 「越天楽今様」

第6学年の日本古謡は「越天楽今様(歌詞は第2節まで)」です。「さくらさくら」は第4学年、「子もり歌」は第5学年、「うさぎ」は第3学年の日本古謡です。中学年以上の各学年に日本古謡が1曲ずつあります。

根拠:小学校学習指導要領(平成29年告示) 第2章第6節

問5|音楽の仕組み

〔共通事項〕の「音楽を形づくっている要素」のうち、「音楽の仕組み」として示されているものはどれか。

  1. 音色
  2. 呼びかけとこたえ
  3. 拍
  4. 和音の響き
正解と解説
正解:B. 呼びかけとこたえ

「音楽の仕組み」は、反復,呼びかけとこたえ,変化,音楽の縦と横との関係などです。音色、拍、和音の響きは、いずれも「音楽を特徴付けている要素」に入ります。2つの区分を取り違える誤りが多いので注意しましょう。

根拠:小学校学習指導要領(平成29年告示) 第2章第6節、小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 音楽編

問6|低学年の旋律楽器

第1学年及び第2学年で取り上げる旋律楽器について、学習指導要領に示されているものはどれか。

  1. オルガン,鍵盤ハーモニカなどの中から選択する
  2. リコーダーや鍵盤楽器,和楽器などの中から選択する
  3. 電子楽器,和楽器,諸外国に伝わる楽器などの中から選択する
  4. 木琴,鉄琴に限って選択する
正解と解説
正解:A. オルガン,鍵盤ハーモニカなどの中から選択する

低学年の旋律楽器は「オルガン,鍵盤ハーモニカなど」の中から選びます。リコーダーや鍵盤楽器,和楽器などは第3学年及び第4学年、電子楽器,和楽器,諸外国に伝わる楽器などは第5学年及び第6学年です。木琴,鉄琴は打楽器の例として示されており、旋律楽器をそれに限るという規定はありません。

根拠:小学校学習指導要領(平成29年告示) 第2章第6節

問7|国歌の指導

国歌「君が代」の指導について、小学校学習指導要領(音楽)に示されているものはどれか。

  1. 第6学年で歌えるよう指導する
  2. 高学年で歌詞の意味を理解させてから歌わせる
  3. 入学式と卒業式の前に限って指導する
  4. いずれの学年においても歌えるよう指導する
正解と解説
正解:D. いずれの学年においても歌えるよう指導する

学習指導要領は「国歌『君が代』は,いずれの学年においても歌えるよう指導すること」としています。特定の学年に限る規定や、式の前に限るという規定はありません。解説では、低学年は親しみをもつ、中学年は歌詞や楽譜を見て覚えて歌えるようにするなど、発達の段階に応じた指導が示されています。

根拠:小学校学習指導要領(平成29年告示) 第2章第6節、小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 音楽編

問8|移動ド唱法

学習指導要領で「相対的な音程感覚を育てるために,適宜,用いること」とされている唱法はどれか。

  1. 固定ド唱法
  2. 英語音名による唱法
  3. 移動ド唱法
  4. 数字譜による唱法
正解と解説
正解:C. 移動ド唱法

正解は移動ド唱法です。解説によれば、階名唱では調によって五線譜上のドの位置が移動するため、移動ド唱法とも呼ばれ、音と音との関係を捉える相対的な音程感覚が身に付きます。固定ド唱法はドの位置を固定する方法で、ここでは示されていません。英語音名や数字譜による唱法も学習指導要領には示されていません。

根拠:小学校学習指導要領(平成29年告示) 第2章第6節、小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 音楽編

問9|付点音符

付点4分音符の長さと等しいものはどれか。

  1. 8分音符3つ分
  2. 8分音符2つ分
  3. 4分音符2つ分
  4. 16分音符3つ分
正解と解説
正解:A. 8分音符3つ分

付点音符は、もとの音符の1.5倍の長さです。4分音符は8分音符2つ分なので、付点4分音符は8分音符3つ分になります。8分音符2つ分は付点のない4分音符、4分音符2つ分は2分音符、16分音符3つ分は付点8分音符の長さです。

根拠:小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 音楽編(〔共通事項〕音符,休符,記号や用語)。音符の長さは基礎的な楽典の内容

問10|拍子

4分の3拍子の1小節を、ちょうどうめる音符の組合せはどれか。

  1. 2分音符2つ
  2. 付点2分音符1つと8分音符1つ
  3. 2分音符1つと4分音符1つ
  4. 全音符1つ
正解と解説
正解:C. 2分音符1つと4分音符1つ

4分の3拍子の1小節は4分音符3つ分です。2分音符(2つ分)+4分音符(1つ分)=3つ分なので正解です。2分音符2つは4つ分で多すぎます。付点2分音符(3つ分)+8分音符(半分)は3つ半分で多すぎます。全音符は4つ分です。

根拠:基礎的な楽典の内容(拍子と音符の長さ)。小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 音楽編

問11|長音階の半音

ハ長調の音階で、隣り合う音の間隔が半音になっている組合せはどれか。

  1. ドとレ、ミとファ
  2. ミとファ、シとド
  3. ソとラ、シとド
  4. レとミ、ラとシ
正解と解説
正解:B. ミとファ、シとド

長音階の間隔は「全・全・半・全・全・全・半」で、ハ長調ではミとファ、シとドの間が半音です。ドとレ、ソとラ、レとミ、ラとシは、いずれも全音です。鍵盤で見ると、ミとファ、シとドの間には黒鍵がありません。

根拠:基礎的な楽典の内容(長音階)。小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 音楽編(ハ長調の楽譜を見て歌う技能)

問12|平行調

調号(♯や♭)のない短調で、第5学年及び第6学年の歌唱・器楽で楽譜を見て演奏する調として学習指導要領に示されているものはどれか。

  1. ハ短調
  2. ニ短調
  3. ホ短調
  4. イ短調
正解と解説
正解:D. イ短調

高学年では「ハ長調及びイ短調の楽譜」を見て歌ったり演奏したりする技能が示されています。イ短調はハ長調の平行調で、調号がありません。ハ短調は♭3つ、ニ短調は♭1つ、ホ短調は♯1つの調号をもちます。

根拠:小学校学習指導要領(平成29年告示) 第2章第6節、小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 音楽編

問13|強弱記号

強弱記号 mf の意味として正しいものはどれか。

  1. 少し強く
  2. 少し弱く
  3. とても強く
  4. だんだん強く
正解と解説
正解:A. 少し強く

mf はメッゾフォルテで「少し強く」です。「少し弱く」は mp(メッゾピアノ)、「とても強く」は ff(フォルティッシモ)、「だんだん強く」は cresc.(クレシェンド)です。m(メッゾ)は「少し」の意味と覚えると区別できます。

根拠:基礎的な楽典の内容(強弱記号)。小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 音楽編

問14|タイとスラー

タイとスラーの説明として正しいものはどれか。

  1. タイは高さの違う音をなめらかに演奏し、スラーは同じ高さの2つの音をつないで1つの音にする
  2. タイは同じ高さの2つの音をつないで1つの音にし、スラーは高さの違う音をなめらかに演奏する
  3. タイもスラーも、その音を短く切って演奏することを表す
  4. タイはその音を目立たせ、スラーは息継ぎの位置を表す
正解と解説
正解:B. タイは同じ高さの2つの音をつないで1つの音にし、スラーは高さの違う音をなめらかに演奏する

タイは同じ高さの音どうしをつなぎ、1つの長い音として演奏します。スラーは高さの違う音にかかり、なめらかに演奏します。タイとスラーの説明を入れかえた選択肢は誤りです。短く切るのはスタッカート、目立たせるのはアクセント、息継ぎの位置はブレスです。

根拠:小学校学習指導要領(平成29年告示) 第2章第6節 第3の2(9)(タイ,スラーなど)、基礎的な楽典の内容

問15|Ⅴ7の和音

学習指導要領では、長調及び短調の曲ではⅠ,Ⅳ,Ⅴ及びⅤ7などの和音を中心に指導するとされている。ハ長調のⅤ7の和音を構成する音はどれか。

  1. ソ・シ・レ
  2. ファ・ラ・ド
  3. ソ・シ・レ・ファ
  4. ド・ミ・ソ・シ
正解と解説
正解:C. ソ・シ・レ・ファ

ハ長調のⅤ(属和音)はソ・シ・レで、これにファ(根音ソから7度上)を加えたものがⅤ7です。ソ・シ・レは7の音がないⅤの和音です。ファ・ラ・ドはⅣ、ド・ミ・ソ・シはⅠに7度の音を加えた別の和音です。

根拠:小学校学習指導要領(平成29年告示) 第2章第6節 第3の2(2)、小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 音楽編。和音の構成音は基礎的な楽典の内容

問16|図画工作科の目標

図画工作科の目標は「表現及び鑑賞の活動を通して,造形的な見方・考え方を働かせ,生活や社会の中の(  )と豊かに関わる資質・能力を次のとおり育成することを目指す」である。(  )に入る語句はどれか。

  1. 美術や工芸など
  2. 作品や材料など
  3. 自然物や人工物など
  4. 形や色など
正解と解説
正解:D. 形や色など

正解は「形や色など」です。図画工作科では、形や色などを視点に対象や事象を捉えることが中心にあります。「美術や工芸」は目標の語句ではありません。「作品」「材料」は目標や内容に出てくる言葉ですが、この部分の語句ではありません。「自然物や人工の材料」は低学年の造形遊びの内容に出てくる言葉です。

根拠:小学校学習指導要領(平成29年告示) 第2章第7節

問17|造形遊び

解説 図画工作編における「造形遊びをする」活動の説明として正しいものはどれか。

  1. 低学年だけで行い、中学年以降は絵や立体,工作に表す活動に移る
  2. およそのテーマや目的を基に、作品を完成させることを目指す
  3. 結果的に作品になることもあるが、始めから具体的な作品をつくることを目的としない
  4. 「B鑑賞」の一部として、材料を見て楽しむ活動である
正解と解説
正解:C. 結果的に作品になることもあるが、始めから具体的な作品をつくることを目的としない

解説では、造形遊びは結果的に作品になることもあるが、始めから具体的な作品をつくることを目的としない、とされています。造形遊びは第1学年から第6学年まですべての学年の内容にあります。テーマや目的を基に作品をつくろうとするのは「絵や立体,工作に表す」活動です。造形遊びは「A表現」の(1)ア及び(2)アで扱う表現の活動です。

根拠:小学校学習指導要領(平成29年告示) 第2章第7節、小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 図画工作編

問18|工作の授業時数

指導計画の作成で、工作に表すことの内容に配当する授業時数について、学習指導要領に示されているものはどれか。

  1. 絵や立体に表すことの内容に配当する授業時数とおよそ等しくなるように計画する
  2. 図画工作科の総授業時数の3分の1以内となるように計画する
  3. 絵や立体に表すことの内容よりも少なくなるように計画する
  4. 学年が上がるにつれて増やしていくように計画する
正解と解説
正解:A. 絵や立体に表すことの内容に配当する授業時数とおよそ等しくなるように計画する

学習指導要領は、工作に表すことの内容に配当する授業時数が、絵や立体に表すことの内容に配当する授業時数と「およそ等しくなるように計画すること」としています。3分の1以内、少なくする、学年ごとに増やす、といった規定はありません。

根拠:小学校学習指導要領(平成29年告示) 第2章第7節

問19|〔共通事項〕高学年

〔共通事項〕のアの指導に当たり、第5学年及び第6学年で捉えるものとして示されているものはどれか。

  1. いろいろな形や色,触った感じなど
  2. 形の感じ,色の感じ,それらの組合せによる感じ,色の明るさなど
  3. 材料の重さ,硬さ,温度,においなど
  4. 動き,奥行き,バランス,色の鮮やかさなど
正解と解説
正解:D. 動き,奥行き,バランス,色の鮮やかさなど

第5学年及び第6学年は「動き,奥行き,バランス,色の鮮やかさなど」です。「いろいろな形や色,触った感じなど」は第1学年及び第2学年、「形の感じ,色の感じ,それらの組合せによる感じ,色の明るさなど」は第3学年及び第4学年です。材料の重さや温度などは、この事項には示されていません。

根拠:小学校学習指導要領(平成29年告示) 第2章第7節

問20|鑑賞の独立指導

図画工作科の「B鑑賞」の指導について、学習指導要領に示されているものはどれか。

  1. 必ず「A表現」と一体で行い、独立して行ってはならない
  2. 指導の効果を高めるため必要がある場合には、児童や学校の実態に応じて独立して行う
  3. 第5学年及び第6学年に限って、独立して行うことができる
  4. 地域の美術館で行うことを原則とし、校内では行わない
正解と解説
正解:B. 指導の効果を高めるため必要がある場合には、児童や学校の実態に応じて独立して行う

学習指導要領は、「A表現」と「B鑑賞」は相互の関連を図るとしたうえで、「B鑑賞」は指導の効果を高めるため必要がある場合には、児童や学校の実態に応じて独立して行うようにするとしています。独立を禁じる規定や、高学年に限る規定はありません。美術館は「利用したり,連携を図ったりする」もので、校内の作品展示による鑑賞も求められています。

根拠:小学校学習指導要領(平成29年告示) 第2章第7節

問21|情報機器の扱い

図画工作科でコンピュータ,カメラなどの情報機器を利用することについて、学習指導要領に示されているものはどれか。

  1. 表現や鑑賞の活動で使う用具の一つとして扱い、必要性を十分に検討して利用する
  2. 造形的な感覚を育てるため、図画工作科では利用しない
  3. 第5学年及び第6学年では、すべての題材で利用する
  4. 作品を記録し保存する目的に限って利用する
正解と解説
正解:A. 表現や鑑賞の活動で使う用具の一つとして扱い、必要性を十分に検討して利用する

学習指導要領は、情報機器を「表現や鑑賞の活動で使う用具の一つとして扱うとともに,必要性を十分に検討して利用すること」としています。利用を禁じる規定はなく、すべての題材で使うという規定もありません。記録や保存に限るという規定もありません。

根拠:小学校学習指導要領(平成29年告示) 第2章第7節

問22|学年目標の言葉

図画工作科の学年の目標(2)で、第3学年及び第4学年の発想や構想について用いられている言葉はどれか。

  1. 楽しく発想や構想をしたり
  2. 創造的に発想や構想をしたり
  3. 豊かに発想や構想をしたり
  4. 自由に発想や構想をしたり
正解と解説
正解:C. 豊かに発想や構想をしたり

第3学年及び第4学年は「豊かに発想や構想をしたり」です。「楽しく」は第1学年及び第2学年、「創造的に」は第5学年及び第6学年(教科の目標にも「創造的に」があります)の言葉です。「自由に」は学年の目標には使われていません。

根拠:小学校学習指導要領(平成29年告示) 第2章第7節

問23|共同してつくりだす活動

図画工作科の「A表現」の指導について、学習指導要領に示されているものはどれか。

  1. 個性を伸ばすため、一人でつくる活動に限る
  2. 適宜共同してつくりだす活動を取り上げるようにする
  3. 共同してつくりだす活動は第5学年及び第6学年に限る
  4. 共同してつくりだす活動は造形遊びに限る
正解と解説
正解:B. 適宜共同してつくりだす活動を取り上げるようにする

学習指導要領は「A表現」の指導について「適宜共同してつくりだす活動を取り上げるようにすること」としています。一人の活動に限る、高学年に限る、造形遊びに限る、という規定はありません。個性を生かすことは、学習活動や表現方法に幅をもたせることなどで図ります。

根拠:小学校学習指導要領(平成29年告示) 第2章第7節

問24|糸のこぎり

学習指導要領の内容の取扱いで、糸のこぎりが示されている学年はどれか。

  1. 第1学年及び第2学年
  2. 第3学年及び第4学年
  3. 示されていない(中学校で扱う)
  4. 第5学年及び第6学年
正解と解説
正解:D. 第5学年及び第6学年

糸のこぎりは、針金とともに第5学年及び第6学年で示されています。第1学年及び第2学年ははさみ,のり,簡単な小刀類など、第3学年及び第4学年は使いやすいのこぎり,金づちなどです。小学校の学習指導要領に示されているので、「示されていない」は誤りです。

根拠:小学校学習指導要領(平成29年告示) 第2章第7節

問25|低学年の材料・用具

第1学年及び第2学年で用いる材料や用具として学習指導要領に示されているものの組合せはどれか。

  1. 水彩絵の具,小刀,使いやすいのこぎり
  2. クレヨン,パス,はさみ,簡単な小刀類
  3. 釘,金づち,板材
  4. 針金,糸のこぎり
正解と解説
正解:B. クレヨン,パス,はさみ,簡単な小刀類

第1学年及び第2学年には、土,粘土,木,紙,クレヨン,パス,はさみ,のり,簡単な小刀類など身近で扱いやすいものが示されています。水彩絵の具・小刀・使いやすいのこぎり、釘・金づち・板材は第3学年及び第4学年、針金・糸のこぎりは第5学年及び第6学年です。

根拠:小学校学習指導要領(平成29年告示) 第2章第7節、小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 図画工作編

問26|色の三属性

色の三属性の組合せとして正しいものはどれか。

  1. 色相・明度・彩度
  2. 色相・明度・補色
  3. 赤・青・黄
  4. 明度・彩度・透明度
正解と解説
正解:A. 色相・明度・彩度

色の三属性は、色み(色相)、明るさ(明度)、鮮やかさ(彩度)です。補色は色どうしの関係を表す言葉で、属性ではありません。赤・青・黄は三原色として説明されることがある色の名前です。透明度は三属性に入りません。

根拠:基礎的な色彩の内容。小学校学習指導要領(平成29年告示) 第2章第7節 第3の2(3)(色の明るさ,色の鮮やかさ)

問27|補色

補色の説明として正しいものはどれか。

  1. 色相環で隣り合う位置にある色どうし
  2. 白と黒のように色みのない色どうし
  3. 明度が同じで彩度だけが違う色どうし
  4. 色相環で向かい合う位置にある色どうし
正解と解説
正解:D. 色相環で向かい合う位置にある色どうし

補色は、色相環で向かい合う位置にある色どうしで、並べるとお互いを目立たせ合います。隣り合う色は類似の色です。白や黒は色みのない無彩色です。明度が同じで彩度だけが違う色は、同じ色相の中での違いで、補色ではありません。

根拠:基礎的な色彩の内容(色相環)

問28|版に表す経験

解説 図画工作編で、版に表す活動の特徴として示されているものはどれか。

  1. 一度しか写し取れず、向きはそのまま写る
  2. 必ず焼成してから仕上げる
  3. 同じものを何枚も写し取ることができ、反転して写る
  4. 彫刻刀で彫った木版に限られる
正解と解説
正解:C. 同じものを何枚も写し取ることができ、反転して写る

解説では、版に表すとは「同じものを何枚も写し取ることができる,反転して写る」など、版ならではの表現効果をもつ造形活動とされています。焼成は土粘土の作品を焼く別の経験です。版には型押し、こすり出し、紙版、簡単な木版、型紙を使った着色なども含まれ、彫刻刀の木版に限りません。

根拠:小学校学習指導要領(平成29年告示) 第2章第7節 第3の2(7)、小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 図画工作編

問29|版の種類

型紙を切り抜き、その穴の部分からインクや絵の具を通して写す版は、一般に次のどれに分類されるか。

  1. 凸版
  2. 孔版
  3. 凹版
  4. 平版
正解と解説
正解:B. 孔版

穴(すき間)からインクを通して写す版を孔版といい、ステンシルやシルクスクリーンが例です。凸版は木版画や紙版画のように出っ張った部分にインクを付ける版、凹版はドライポイントのようにへこんだ部分にインクを詰める版、平版はリトグラフのように平らな版面を使う版です。

根拠:基礎的な版画の内容。小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 図画工作編(型紙を切り取って着色する経験)

問30|安全な扱い方

解説 図画工作編で示されている、材料や用具の「安全な扱い方」の指導についての説明として正しいものはどれか。

  1. 実際に使う際の使い方だけでなく、片付け方や管理方法も含まれる
  2. 実際に使う際の使い方を、教師が説明すれば十分である
  3. 児童が一度経験した用具については、改めて確認する必要はない
  4. 電動式の用具は、児童には使わせないことが原則である
正解と解説
正解:A. 実際に使う際の使い方だけでなく、片付け方や管理方法も含まれる

解説は、安全な扱い方には実際に使う際の使い方だけでなく、片付け方や管理方法も含まれるとしています。また、教師の一方的な説明で終わらず、実際に取り扱うなどして実感的に理解させること、経験したことのある用具でも安全な扱い方を確認することを求めています。電動式の用具は、特に事故がないように配慮するとされており、使わせないことが原則とはされていません。

根拠:小学校学習指導要領(平成29年告示) 第2章第7節 第3の3、小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 図画工作編

演習:この章の問題を解く

ランダム出題の演習ツールです(JavaScript が有効な場合に動きます)。上の「確認問題」はそのままでもすべて読めます。

※ 解説は学習用の情報提供です。採用選考・認定試験の実施方法は、必ず受験する自治体・文部科学省の公式発表をご確認ください。
※ 問題はすべて仮の宿 学習室のオリジナル問題で、本試験の問題ではありません。学習指導要領は平成29年告示のもの(2026年10月時点)です。