仮の宿 学習室 資格 基本情報技術者 合格ラボ コンピュータ構成要素
基本情報技術者 FUNDAMENTAL IT ENGINEER
コンピュータ構成要素
講義 4 本・確認問題 35 問 | 本試験では「科目A テクノロジ」(41問)の一部 | 最終更新 2026-09-24
この章で学ぶこと CPUの内部にどんなレジスタがあり、1つの命令がどう実行され、クロック周波数やCPIから性能をどう計算するのかが分かるようになります。 DRAMとSRAM、ROMの種類の違いを整理し、キャッシュのヒット率から実効アクセス時間を計算できるようになります。 装置をつなぐバスの幅と転送速度の計算、DMAなどの入出力制御方式、USBやBluetoothといったインタフェースの違いが分かるようになります。 HDDのアクセス時間の内訳と計算、SSDや光ディスクの特徴、RAIDによる信頼性向上、そして3Dプリンタやセンサまで押さえます。
1. プロセッサの仕組みと性能
CPUの内部にどんなレジスタがあり、1つの命令がどう実行され、クロック周波数やCPIから性能をどう計算するのかが分かるようになります。
プロセッサ(CPU、中央処理装置)は、制御装置・演算装置(ALU)・レジスタ群からできています。制御装置は命令を解読して各装置に指示を出す司令塔、演算装置は加減算や論理演算を実際に行う計算係、レジスタはCPU内部にある最も高速な記憶場所です。主記憶に置かれたプログラムを1命令ずつ読み込んで実行する方式をプログラム内蔵方式(プログラム記憶方式)といい、今日のコンピュータの基本になっています。
レジスタには役割ごとに名前が付いています。プログラムカウンタ(命令アドレスレジスタ)は次に実行する命令が入っている主記憶の番地を保持し、1命令を取り出すたびに自動的に次の命令を指すように更新されます。命令レジスタは取り出した命令そのものを保持し、その命令部を命令デコーダ(解読器)が解読します。ほかに、演算対象や結果を入れるアキュムレータ・汎用レジスタ、演算結果の正負やけた上がりなどの状態を保持するフラグレジスタ(状態レジスタ)、主記憶とやり取りする番地とデータを一時的に置くメモリアドレスレジスタ(MAR)・メモリデータレジスタ(MDR)があります。
1つの命令は「命令の取出し(フェッチ)→ 命令の解読(デコード)→ オペランド(対象データ)の取出し → 命令の実行 → 結果の格納」という順番で処理されます。この一連の流れを命令サイクルといい、CPUはこれを高速に繰り返します。命令語は、何をするかを表す命令部(オペレーションコード)と、対象を表すオペランド部(アドレス部)に分かれています。
オペランド部から実際にアクセスする番地(実効アドレス)を求める決まりをアドレス指定方式といいます。即値アドレス指定はオペランド部の値そのものをデータとして使い、直接アドレス指定はオペランド部をそのまま番地として使います。間接アドレス指定はオペランド部が指す番地の中身をさらに番地として使い、指標アドレス指定は指標レジスタの値を足して配列の要素をたどるのに使います。基底アドレス指定はプログラムの先頭番地(基底レジスタ)に変位を足すのでプログラムを主記憶のどこに置いても動き、相対アドレス指定はプログラムカウンタの値に変位を足して求めます。
性能の基本は、CPUが歩調を合わせるために刻むクロックです。1秒あたりのクロック数がクロック周波数で、単位はHz。1クロックにかかる時間(クロック周期)はその逆数で、2GHzなら1÷(2×10^9)=0.5ナノ秒です。1つの命令の実行に必要な平均クロック数をCPI(Cycles Per Instruction)といい、1秒間に実行できる命令数を100万命令単位で表した指標がMIPSです。クロック周波数÷CPIで1秒あたりの命令数が求まるので、たとえば2GHz・CPI 5なら 2×10^9÷5=4×10^8命令/秒=400MIPSになります。命令の種類ごとに必要クロック数と出現割合が与えられたときは、(クロック数×割合)の合計が平均CPIです。
高速化の代表がパイプラインです。命令の実行を複数の段階(ステージ)に分け、1つ前の命令が次の段階に進んだらすぐ後続の命令を投入することで、見かけ上1クロックごとに命令が完了していきます。D段のパイプラインでI個の命令を実行するとき、1段あたりの時間(ピッチ)をtとすると、全体の実行時間は(I+D−1)×tで求められます。ただし分岐命令で流れが変わったり、直前の命令の結果を待つ必要があると、パイプラインが乱れて性能が落ちます。これをハザードといい、分岐先を予測して先に実行しておく分岐予測や投機実行で影響を減らします。
さらに、パイプラインを複数本並べて同時に複数命令を発行するスーパースカラ、1つのLSIに演算コアを複数載せるマルチコアプロセッサ、単純な計算を大量に並列処理して画像処理やAIの学習にも使われるGPUなど、並列化による高速化が進んでいます。命令セットの設計思想では、複雑で高機能な命令を多数持つCISCと、命令を単純・固定長にそろえてパイプラインを効かせやすくしたRISCがあります。
処理の途中で急ぎの用事が入ったときに、実行中の処理を中断して決められた処理に移る仕組みが割込みです。実行中のプログラム自身が原因で起こるものを内部割込み(ゼロ除算などのプログラム割込み、ページフォールト、SVC割込み)、プログラムの外側が原因のものを外部割込み(入出力完了、タイマ(インターバルタイマ)、機械チェック、電源異常)といいます。割込みが起きるとCPUは実行中のレジスタの内容を退避し、割込み処理が終わると退避した内容を戻して元の処理を再開します。
アドレス指定方式の比較(オペランド部の値をxとする) 方式 実効アドレス/扱い 特徴と使いどころ 即値アドレス指定 アドレスを求めない(xがデータそのもの) 定数を扱うときに使う。主記憶を読みにいかないので最も速い 直接アドレス指定 x(オペランド部がそのまま番地) 最も単純。指定できる番地の範囲が命令語の長さに制限される 間接アドレス指定 番地xの中に入っている値 主記憶を2回たどる。ポインタのように、指す先を実行時に変えられる 指標アドレス指定 x+指標レジスタの値 指標レジスタを1ずつ増やして配列の要素を順にたどるのに向く 基底アドレス指定 基底レジスタの値+x(変位) プログラムの先頭番地を基底に入れるので、主記憶のどこへ再配置しても動く 相対アドレス指定 プログラムカウンタの値+x(変位) 現在の命令位置からの差で指定する。分岐命令で使われる
CISCとRISCの設計思想の違い
CISC と RISC の比較 観点 | CISC | RISC ------------+-----------------------+------------------------ 命令の数 | 多い・高機能 | 少ない・単純 命令の長さ | 可変長 | 固定長 1命令の時間 | 命令ごとにばらつく | 1クロックに近くそろう 制御方式 | マイクロプログラム制御| ワイヤードロジック制御 レジスタ数 | 比較的少ない | 多い 主記憶参照 | 多くの命令が直接参照 | ロード/ストア命令だけ パイプライン| 効かせにくい | 効かせやすい
用語 プログラムカウンタ 次に実行する命令が格納されている主記憶の番地を保持するレジスタ。命令アドレスレジスタともいう。命令を取り出すごとに次の命令を指すように更新され、分岐命令では分岐先の番地が設定される。 命令レジスタ 主記憶から取り出した命令そのものを一時的に保持するレジスタ。ここに入った命令の命令部を命令デコーダが解読し、制御装置が各装置へ制御信号を送る。 フラグレジスタ 直前の演算結果が正か負かゼロか、けた上がりやあふれが起きたかなどの状態を1ビットずつ保持するレジスタ。状態レジスタともいい、条件分岐命令の判断材料になる。 実効アドレス 命令のオペランド部と指定方式から計算して求めた、実際にアクセスする主記憶の番地。同じオペランド部でも、直接・間接・指標・基底・相対のどの方式かで実効アドレスは変わる。 CPI Cycles Per Instructionの略で、1命令の実行に必要な平均クロック数。クロック周波数÷CPIで1秒あたりの実行命令数が求まる。命令ごとのクロック数と出現割合の積を合計すると平均CPIになる。 MIPS Million Instructions Per Secondの略で、1秒間に実行できる命令数を100万命令単位で表した性能指標。1MIPSは毎秒100万命令。命令の重さが違う機種同士の比較には向かない。 パイプライン 命令の実行を複数の段階に分け、前の命令が次の段階へ進んだらすぐ後続の命令を投入して並行処理する高速化技法。D段・ピッチtでI命令なら実行時間は(I+D−1)×t。 ハザード パイプラインの流れが乱れて待ちが発生すること。分岐で先読みが無駄になる制御ハザード、直前の演算結果を待つデータハザード、装置の取り合いによる構造ハザードがある。 スーパースカラ パイプラインを複数本用意し、1クロックで複数の命令を同時に発行・実行する方式。1本のパイプラインより高い並列度が得られる。 CISCとRISC CISCは複雑で高機能な可変長命令を多数持つ設計、RISCは命令を単純・固定長にそろえて1命令1クロックに近づけ、パイプラインで高速化する設計。RISCはレジスタを多く持ち、主記憶アクセスをロード/ストア命令に限る。 内部割込み 実行中のプログラム自身が原因で発生する割込み。ゼロ除算やあふれなどのプログラム割込み、存在しないページを参照したときのページフォールト、OSの機能を呼び出すSVC割込みがある。 外部割込み 実行中のプログラムの外側が原因で発生する割込み。入出力の完了通知、タイマによる時間切れ、装置の故障を知らせる機械チェック、電源異常などがある。
例題
例題:クロック周波数2GHz、平均CPIが5のCPUは何MIPSか。
答えと考え方 1秒あたりの実行命令数はクロック周波数÷CPIで求める。2×10^9÷5=4×10^8命令/秒。MIPSは100万命令単位なので4×10^8÷10^6=400MIPS。
例題:命令Aが50%で4クロック、命令Bが30%で8クロック、命令Cが20%で10クロックのとき、平均CPIはいくつか。
答えと考え方 各命令のクロック数に出現割合を掛けて合計する。0.5×4+0.3×8+0.2×10=2+2.4+2=6.4クロック。これが平均CPIになる。
例題:5段パイプラインで、1段あたり20ナノ秒のCPUが100命令を実行するのにかかる時間は。
答えと考え方 (命令数+段数−1)×ピッチで求める。(100+5−1)×20=104×20=2,080ナノ秒。パイプラインを使わず1命令に5段×20=100ナノ秒かけると100命令で10,000ナノ秒なので、約4.8倍速い。
例題:ゼロ除算が起きたときの割込みは内部割込みか外部割込みか。
答えと考え方 内部割込み(プログラム割込み)。実行中のプログラム自身の演算が原因だから。入出力の完了通知やタイマ、電源異常はプログラムの外側が原因なので外部割込みになる。
出典・根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(プロセッサ)
2. メモリとキャッシュ
DRAMとSRAM、ROMの種類の違いを整理し、キャッシュのヒット率から実効アクセス時間を計算できるようになります。
記憶装置は、速いものほど容量が小さくビットあたりの単価が高いという関係にあります。そこで、CPUに近い順にレジスタ、キャッシュメモリ、主記憶、補助記憶と階層的に組み合わせ、よく使うデータを速い層に置くことで、全体として「速くて大きくて安い」記憶を実現します。これを記憶階層といいます。
主記憶に使われる半導体メモリのうち、電源を切ると内容が消える揮発性のものがRAM、電源を切っても消えない不揮発性のものがROMです。RAMにはDRAMとSRAMがあります。DRAMはコンデンサに電荷をためて1ビットを記憶するため、放っておくと電荷が抜けてしまいます。そこで一定時間ごとに読み直して書き戻すリフレッシュ動作が必要です。構造が単純で集積度が高く安いので主記憶に使われます。SRAMはフリップフロップ回路で記憶するのでリフレッシュが不要で高速ですが、1ビットに必要な素子が多く高価なため、容量の小さいキャッシュメモリに使われます。
ROMには、製造時に内容が書き込まれ利用者が変更できないマスクROMと、利用者が書き込めるPROMがあります。PROMには、一度だけ書き込めるOTPROM、紫外線を当てて全体を消去し再び書き込めるEPROM、電気的に消去して書き換えられるEEPROMがあり、EEPROMをブロック単位でまとめて消去できるようにして大容量化したものがフラッシュメモリです。フラッシュメモリはUSBメモリ・SDカード・SSDに使われますが、書換え回数に上限がある点に注意します。
主記憶よりずっと速いSRAMをCPUと主記憶の間に置き、一度読んだデータやその周辺を保持しておくのがキャッシュメモリです。目的のデータがキャッシュにあることをヒット、なくて主記憶まで取りに行くことをミスヒットといい、ヒットする割合がヒット率です。平均でどれだけ待つかを表す実効アクセス時間は、ヒット率×キャッシュのアクセス時間+(1−ヒット率)×主記憶のアクセス時間で求めます。たとえばヒット率90%、キャッシュ10ナノ秒、主記憶60ナノ秒なら、0.9×10+0.1×60=15ナノ秒です。
主記憶のどのブロックをキャッシュのどこに置くかの決め方をマッピング方式といいます。置き場所が1か所に決まるダイレクトマップ方式は回路が単純で速い一方、同じ場所に割り当たるブロックを交互に使うと追い出しが頻発します。どこにでも置けるフルアソシアティブ方式は無駄が少ない代わりに、探すための比較回路が大きくなります。両者の折衷が、いくつかの置き場所をセットにまとめてその中なら自由に置けるセットアソシアティブ方式で、実際のCPUで広く使われています。
書込みのときにキャッシュと主記憶をどう合わせるかの方式も2つあります。ライトスルー方式はキャッシュと主記憶へ同時に書くので内容が常に一致し安全ですが、書込みのたびに遅い主記憶へアクセスするので書込み性能は上がりません。ライトバック方式はまずキャッシュにだけ書き、そのブロックが追い出されるときにまとめて主記憶へ書き戻すので高速ですが、一時的に内容が食い違うため制御が複雑になります。
主記憶側の高速化にはメモリインタリーブがあります。主記憶を複数のバンクに分け、連続する番地を別々のバンクに割り当てて並行してアクセスすることで、連続したデータの読出し間隔を短くします。バンク数がnなら、連続アクセスの見かけの間隔は理論上1バンクのアクセス時間の1/nになります。
また、主記憶より大きなアドレス空間をプログラムに見せる仕組みが仮想記憶です。プログラムが使う仮想アドレスを実際の主記憶の実アドレスに変換して動かし、主記憶に載りきらない部分は補助記憶へ退避します。必要なページが主記憶にないときはページフォールト(内部割込み)が起き、補助記憶から読み込みます。
記憶階層と主な記憶素子(RAM・ROMを含む) 階層/分類 代表的な素子・装置 揮発性 書換え 速度 容量とビット単価 レジスタ CPU内部のレジスタ 揮発性 何度でも可 最も速い 最小・最も高い キャッシュメモリ SRAM(リフレッシュ不要) 揮発性 何度でも可 非常に速い 小さい・高い 主記憶(RAM) DRAM(リフレッシュ必要) 揮発性 何度でも可 速い 中くらい・中くらい 読出し専用(ROM) マスクROM 不揮発性 不可(製造時に書込み) 読出しは速い 小さい・量産で安い 読出し専用(ROM) PROM/EPROM 不揮発性 1回だけ/紫外線で消去し再書込み 読出しは速い 小さい・やや高い 読出し専用(ROM) EEPROM 不揮発性 電気的に消去して書換え可 読出しは速い 小さい・高い 補助記憶(半導体) フラッシュメモリ・SSD 不揮発性 ブロック単位・回数に上限 主記憶より遅い 大きい・安い 補助記憶(磁気) HDD 不揮発性 何度でも可 SSDより遅い 非常に大きい・とても安い 補助記憶(交換) 光ディスク・磁気テープ 不揮発性 種類による 最も遅い 大きい・最も安い
用語 DRAM コンデンサに電荷をためて記憶する揮発性メモリ。放置すると電荷が失われるため一定時間ごとのリフレッシュが必要。構造が単純で集積度が高く安価なので主記憶に使われる。 SRAM フリップフロップ回路で記憶する揮発性メモリ。リフレッシュが不要で高速だが、1ビットあたりの素子数が多く高価・低集積なので、容量の小さいキャッシュメモリに使われる。 リフレッシュ DRAMの記憶内容を保つために、一定時間ごとに全ビットを読み出して同じ内容を書き戻す動作。これを行わないと電荷が抜けて内容が失われる。SRAMには不要。 マスクROM 製造時に内容を書き込んでしまい、以後は読出し専用となるROM。利用者は書換えできないが、大量生産すればビット単価が安く、内容が変わらない制御プログラムなどに使われる。 EEPROM 電気的に内容を消去して書き換えられるROM。電源を切っても内容が残る不揮発性で、これをブロック単位で一括消去できるようにして大容量化したものがフラッシュメモリである。 フラッシュメモリ 電気的にブロック単位で消去・書換えができる不揮発性メモリ。USBメモリ、SDカード、SSDに使われる。機械部分がなく高速だが、書換え回数に上限がある。 キャッシュメモリ CPUと主記憶の間に置く高速で小容量のメモリ。一度使ったデータや周辺のデータを保持し、次に同じ場所を使うときの待ち時間を減らす。SRAMで作られる。 ヒット率 CPUが求めたデータがキャッシュメモリに入っていた割合。ヒット率が高いほど遅い主記憶へ行く回数が減り、実効アクセス時間が短くなる。 実効アクセス時間 キャッシュと主記憶を合わせた平均のアクセス時間。ヒット率×キャッシュのアクセス時間+(1−ヒット率)×主記憶のアクセス時間で求める。 ライトスルー方式 書込み時にキャッシュと主記憶の両方へ同時に書く方式。両者の内容が常に一致するので信頼性が高いが、毎回遅い主記憶へ書くため書込みは速くならない。 ライトバック方式 書込み時はキャッシュだけを更新し、そのブロックが追い出されるときに主記憶へ書き戻す方式。主記憶への書込み回数が減り高速だが、一時的に内容が食い違うため制御が複雑。 セットアソシアティブ方式 キャッシュの置き場所をいくつかまとめてセットとし、主記憶のブロックは決まったセットの中ならどこへでも置ける方式。ダイレクトマップとフルアソシアティブの中間で、広く使われる。 メモリインタリーブ 主記憶を複数のバンクに分け、連続する番地を別のバンクに割り当てて並行アクセスする高速化技法。連続したデータを読むとき、見かけのアクセス間隔がバンク数分の1になる。
例題
例題:キャッシュのアクセス時間が10ナノ秒、主記憶が60ナノ秒、ヒット率が90%のときの実効アクセス時間は。
答えと考え方 ヒット率×キャッシュ+(1−ヒット率)×主記憶=0.9×10+0.1×60=9+6=15ナノ秒。ヒットしたときだけでなく、外れたときの分も割合を掛けて足すのがポイント。
例題:キャッシュ10ナノ秒、主記憶90ナノ秒で実効アクセス時間が20ナノ秒だった。ヒット率はいくつか。
答えと考え方 ヒット率をhとすると10h+90(1−h)=20。左辺を整理して90−80h=20、80h=70、h=0.875。よって87.5%。
例題:1バンクのアクセスに60ナノ秒かかる主記憶を4ウェイのメモリインタリーブにすると、連続する番地を読み出す見かけの間隔はどうなるか。
答えと考え方 4つのバンクへ順にずらしてアクセスを開始できるので、理論上は60÷4=15ナノ秒間隔で次々にデータが得られる。1回のアクセス自体が速くなるわけではない点に注意。
出典・根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(メモリ)
3. バスと入出力インタフェース
装置をつなぐバスの幅と転送速度の計算、DMAなどの入出力制御方式、USBやBluetoothといったインタフェースの違いが分かるようになります。
CPU・主記憶・入出力装置の間でデータをやり取りする共通の通り道がバスです。運ぶ内容によって、番地を送るアドレスバス、データそのものを送るデータバス、読み書きの指示やタイミングを送る制御バスに分けられます。CPUの内部を結ぶ内部バスに対し、CPUと周辺装置を結ぶものを外部バス(システムバス、拡張バス)といいます。
バスが一度に運べるビット数をバス幅といいます。データバスの幅が広いほど1回で多くのデータを運べ、アドレスバスの幅が広いほど指定できる番地の範囲が広がります(nビットなら2^n通り)。1秒あたりに運べるバイト数がバスの転送速度で、バス幅(バイト)×1秒あたりの転送回数(クロック周波数)で求めます。たとえばバス幅32ビット=4バイトでクロック33MHz、1クロックで1回転送するなら、4×33×10^6=132×10^6バイト/秒=132Mバイト/秒です。
入出力の制御方式には3つあります。プログラム制御方式(直接制御方式)はCPU自身が1文字ずつデータを運ぶため、遅い装置に付き合ってCPUが待たされます。DMA(Direct Memory Access)制御方式はDMAコントローラが主記憶と入出力装置の間を直接転送し、CPUは転送の開始を指示したあと別の処理を進められ、終了は割込みで知らされます。チャネル制御方式は入出力専用のプロセッサ(チャネル)がチャネルプログラムを解釈して一連の入出力を代行する方式で、大型機で使われます。
装置をつなぐ規格が入出力インタフェースです。1本の線でビットを順に送るシリアル方式と、複数の線で同時に送るパラレル方式があり、高速化すると線どうしの信号のずれ(スキュー)が問題になるため、現在はUSBやシリアルATAのようにシリアル方式が主流です。USBは周辺機器を数珠つなぎやハブ経由で最大127台まで接続でき、電源を入れたまま抜き差しできるホットプラグ、つなぐだけで設定されるプラグアンドプレイ、ケーブルからの給電(バスパワー)に対応します。
無線のインタフェースでは、2.4GHz帯を使い数メートル程度の機器同士をつなぐBluetooth、かざすだけの数センチで通信し交通系ICカードや電子マネーに使われるNFC、赤外線を使うIrDAがあります。有線では、映像と音声を1本のケーブルでデジタル伝送するHDMI、映像とデータを高速に扱えるThunderbolt、内蔵ストレージをつなぐシリアルATA、映像機器で使われたIEEE1394(FireWire)、拡張カード用のPCI Expressなどがあります。
主な入出力インタフェースの比較 名称 有線/無線 伝送の形態 主な用途と特徴 USB 有線 シリアル 周辺機器全般。ハブ経由で最大127台、ホットプラグとバスパワー給電に対応。USB2.0は最大480Mビット/秒 Thunderbolt 有線 シリアル 映像とデータを高速に扱う。USB Type-Cと同じ形のコネクタを使う版があり、外付けストレージやディスプレイに使う HDMI 有線 シリアル 映像と音声を1本でデジタル伝送。テレビ・ディスプレイ・ゲーム機の接続 シリアルATA 有線 シリアル 内蔵HDD・SSD・光学ドライブの接続。パラレル方式のATAを置き換えた IEEE1394 有線 シリアル FireWireとも呼ばれ、ビデオカメラなど映像機器の接続に使われた PCI Express 有線 シリアル 拡張カード(グラフィックス、SSDなど)を挿すための拡張バス Bluetooth 無線 シリアル 2.4GHz帯・10メートル程度まで。マウス、イヤホン、スマートフォンの接続 NFC 無線 シリアル 13.56MHz帯・10センチメートル程度。かざして使うICカードや電子マネー
用語 アドレスバス CPUがアクセスしたい主記憶や入出力装置の番地を送るためのバス。幅がnビットなら2^n通りの番地を指定でき、扱えるメモリ空間の広さを決める。 データバス CPUと主記憶や入出力装置の間で実際のデータを運ぶバス。幅が広いほど一度に多くのビットを運べるため、転送速度が上がる。 バスの転送速度 1秒間に運べるデータ量。バス幅(バイト)×1秒あたりの転送回数で求める。バス幅32ビット・33MHzで1クロック1回転送なら4×33×10^6=132Mバイト/秒。 DMA制御方式 DMAコントローラが主記憶と入出力装置の間を直接転送する方式。CPUは開始を指示したあと他の処理を進められ、転送完了は割込みで通知される。CPUの負担を大きく減らせる。 チャネル制御方式 入出力専用のプロセッサ(チャネル)がチャネルプログラムを解釈し、一連の入出力処理をCPUに代わって実行する方式。主に大型汎用機で使われる。 USB 周辺機器をつなぐシリアルインタフェース規格。ハブを使って最大127台まで接続でき、ホットプラグ、プラグアンドプレイ、バスパワー給電に対応する。USB2.0の最大転送速度は480Mビット/秒。 Bluetooth 2.4GHz帯の電波を使う近距離無線通信規格。数メートルから10メートル程度の範囲で、マウス、キーボード、イヤホン、スマートフォンなどを無線接続する。 NFC 13.56MHz帯を使い、10センチメートル程度の距離でかざして通信する近距離無線規格。交通系ICカードや電子マネー、スマートフォンのタッチ決済に使われる。 HDMI 映像と音声をまとめて1本のケーブルでデジタル伝送するインタフェース。テレビ、ディスプレイ、ゲーム機やレコーダの接続に使われ、著作権保護機能にも対応する。 シリアルATA パソコン内部でHDDやSSD、光学ドライブを接続するシリアル方式のインタフェース。以前のパラレル方式(IDE/ATA)に代わって主流となった。 ホットプラグ コンピュータの電源を入れたまま機器を抜き差しできる機能。USBやシリアルATAが対応しており、接続すると自動で認識・設定されるプラグアンドプレイと組み合わせて使われる。
例題
例題:バス幅32ビット、クロック周波数33MHzで1クロックあたり1回転送するバスの最大転送速度は。
答えと考え方 32ビット=4バイトなので、4バイト×33×10^6回=132×10^6バイト/秒=132Mバイト/秒。ビットとバイトの取り違えに注意する。
例題:実効転送速度30Mバイト/秒の回線で600Mバイトのファイルを転送すると何秒かかるか。
答えと考え方 600÷30=20秒。データ量が「ビット」で与えられていたら8で割ってバイトに直してから計算する。
例題:DMA制御方式でCPUの負担が減るのはなぜか。
答えと考え方 DMAコントローラが主記憶と入出力装置の間を直接転送するため。CPUは転送開始を指示したら他の処理に移れ、完了は割込みで知らされる。プログラム制御方式ではCPUが自分でデータを運ぶので、遅い装置に待たされる。
出典・根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(バス・入出力デバイス)
4. 補助記憶と入出力装置
HDDのアクセス時間の内訳と計算、SSDや光ディスクの特徴、RAIDによる信頼性向上、そして3Dプリンタやセンサまで押さえます。
HDD(磁気ディスク装置)は、磁性体を塗った円盤(ディスク)を高速回転させ、磁気ヘッドを動かして読み書きします。同心円状の記録単位がトラック、複数枚のディスクで同じ半径のトラックを縦に束ねたものがシリンダ、トラックを分割した最小の読み書き単位がセクタです。記憶容量は「1セクタのバイト数×1トラックのセクタ数×1シリンダのトラック数×シリンダ数」で計算できます。
HDDのアクセス時間は3つの合計です。目的のトラックまで磁気ヘッドを移動する時間がシーク時間(位置決め時間)、目的のセクタが回ってくるまで待つ時間が回転待ち時間(サーチ時間)、実際にデータを読み書きする時間がデータ転送時間です。回転待ち時間は回転速度から求めます。1分間にN回転するなら1回転は60÷N秒で、目的のセクタは平均するとその半分だけ待てば来るので、平均回転待ち時間は1回転の時間の半分になります。データ転送時間は、1トラック分を読むのにちょうど1回転かかることを使い、(1回転の時間)×(読み出すバイト数÷1トラックのバイト数)で求められます。
SSDはフラッシュメモリを使った補助記憶装置です。回転や磁気ヘッドの移動といった機械的な動作がないため、シーク時間も回転待ち時間も発生せず高速で、衝撃に強く静かで消費電力も小さいという長所があります。一方で、書換え回数に上限があり、同容量ならHDDより高価です。
光ディスクはレーザ光でピット(くぼみ)を読み書きします。CD、DVD、Blu-ray Discの順に波長の短いレーザを使うので記録密度が高く、容量が大きくなります。末尾の記号は書換えの可否を表し、ROMは読出し専用、Rは1回だけ書込み可能(追記型)、RWやRAM、REは繰返し書換え可能です。ほかに、大容量で単価が安く長期保存やバックアップに使われる磁気テープもあります。
複数台のディスクを組み合わせて速度や信頼性を高める技術がRAIDです。RAID0(ストライピング)はデータを分散して並行に読み書きし高速化しますが冗長性はなく、1台壊れると全体が失われます。RAID1(ミラーリング)は同じ内容を2台に書くので信頼性は高いものの、使える容量は全体の半分です。RAID5はデータとパリティを全ディスクに分散して記録し、n台なら(n−1)台分の容量が使えて1台の故障まで復旧できます。RAID6はパリティを二重に持ち2台の故障まで耐えられます。
入出力装置では、画面に表示する装置として液晶ディスプレイや有機ELディスプレイがあり、画面の細かさは解像度(画素数)で表します。印刷する装置にはインクを吹き付けるインクジェットプリンタ、トナーを熱で定着させるレーザプリンタがあり、樹脂などを一層ずつ積み上げて立体物を作る3Dプリンタも実用化されています。入力側では、光の反射で紙面を読み取るイメージスキャナ、バーコードやQRコードの読取り装置、指紋や静脈を読む生体認証装置が使われます。
また、温度・湿度・加速度・ジャイロ(角速度)・光・赤外線・磁気などの物理量を電気信号に変える装置をセンサ、電気信号を回転や移動といった物理的な動きに変える装置をアクチュエータといいます。センサで状態を測り、コンピュータが判断し、アクチュエータで動かすという組合せが、IoT機器やロボット、自動車の制御の基本になります。
RAIDの主な方式の比較(同容量のディスクをn台使う場合) 方式 書き方 使える容量 耐えられる故障 ねらい RAID0 データを分割して各ディスクへ分散(ストライピング) n台分 0台(1台でも壊れると全滅) 高速化のみ。冗長性はない RAID1 同じ内容を2台へ二重書込み(ミラーリング) 全体の半分 同じ内容を持つ組の片方まで 信頼性の確保 RAID5 データとパリティを全ディスクへ分散 (n−1)台分 1台 容量効率と信頼性の両立 RAID6 パリティを二重に持ち全ディスクへ分散 (n−2)台分 2台 RAID5より高い信頼性
用語 シリンダ 複数枚のディスクで同じ半径にあるトラックを、縦にまとめて捉えた単位。同じシリンダ内ならヘッドを動かさずに読めるので、関連するデータをまとめて置くと速い。 シーク時間 磁気ヘッドを目的のトラック(シリンダ)まで移動させるのにかかる時間。位置決め時間ともいう。HDDのアクセス時間のうち、機械的な移動にあたる部分。 回転待ち時間 目的のセクタが磁気ヘッドの位置まで回ってくるのを待つ時間。サーチ時間ともいう。1分間にN回転なら1回転は60÷N秒で、平均回転待ち時間はその半分になる。 データ転送時間 目的のセクタが来てから実際にデータを読み書きするのにかかる時間。1トラック分でちょうど1回転かかることを使い、1回転の時間×(読み出す量÷1トラックの容量)で求める。 SSD フラッシュメモリを使った補助記憶装置。機械的な動作がないためシーク時間も回転待ち時間もなく高速で、衝撃に強く静か。書換え回数に上限があり、同容量ならHDDより高価。 光ディスク レーザ光でピットを読み書きする記憶媒体。CD、DVD、Blu-ray Discの順に短い波長のレーザを使うため記録密度が高く大容量になる。ROMは読出し専用、Rは追記型、RWやRAMは書換え可能。 RAID1 同じ内容を2台のディスクへ同時に書き込むミラーリング方式。片方が壊れても運用を続けられるが、実際に使える容量は全体の半分になる。 RAID5 データと誤り訂正用のパリティを全ディスクに分散して書き込む方式。n台構成なら(n−1)台分の容量が使え、どれか1台が壊れても残りから内容を復元できる。 3Dプリンタ 3次元の設計データをもとに、樹脂や金属の粉末を一層ずつ積み重ねて立体物を作る出力装置。試作品(プロトタイプ)の製作や少量多品種の部品製造に使われる。 センサ 温度、湿度、加速度、角速度、光、磁気などの物理量を測って電気信号に変える装置。IoT機器では、センサで集めた値をネットワーク経由で収集し分析に使う。 アクチュエータ 電気信号を受けて、回転や直線運動といった物理的な動きに変える装置。モータなどが代表例で、センサ・コンピュータと組み合わせて機器の制御に使われる。
例題
例題:回転速度5,000回転/分のHDDの平均回転待ち時間は何ミリ秒か。
答えと考え方 1分間に5,000回転なら1回転は60÷5,000=0.012秒=12ミリ秒。目的のセクタはすぐ来ることもあれば1回転待つこともあるので、平均はその半分の6ミリ秒になる。
例題:平均シーク時間10ミリ秒、回転速度5,000回転/分、1トラック15,000バイトのHDDから、5,000バイトのデータを読み出すときの平均アクセス時間は。
答えと考え方 1回転は60÷5,000=12ミリ秒、平均回転待ち時間はその半分で6ミリ秒。転送時間は1トラック分でちょうど1回転なので12×5,000÷15,000=4ミリ秒。合計10+6+4=20ミリ秒。
例題:1セクタ512バイト、1トラック100セクタ、1シリンダ10トラック、シリンダ数2,000のHDDの記憶容量は。
答えと考え方 512×100×10×2,000=1,024,000,000バイト。順に掛けるだけだが、けたが大きいので512×100=51,200(1トラック)、×10=512,000(1シリンダ)、×2,000と段階的に計算すると間違えにくい。
例題:1Tバイトのディスク6台でRAID5を構成すると、使える容量は。
答えと考え方 RAID5はn台のうち1台分がパリティ相当なので(6−1)×1=5Tバイト。RAID1(ミラーリング)なら半分の3Tバイト、RAID0なら冗長性なしで6Tバイト全部が使える。
出典・根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(入出力装置)
確認問題(35問) 四肢択一。「正解と解説」を開くと、正解の理由と他の選択肢が違う理由を確認できます。
問1|PCの役割
CPU内部のレジスタのうち、プログラムカウンタの役割として適切なものはどれか。
主記憶から取り出した命令そのものを保持する 次に実行する命令が格納されている主記憶の番地を保持する 演算結果が負であるかゼロであるかなどの状態を保持する 演算の対象となるデータや演算結果を一時的に保持する 正解と解説 正解:B. 次に実行する命令が格納されている主記憶の番地を保持する プログラムカウンタ(命令アドレスレジスタ)は次に実行する命令の番地を保持し、命令を取り出すたびに更新される。アは命令レジスタ、ウはフラグレジスタ(状態レジスタ)、エはアキュムレータや汎用レジスタの説明であり、いずれも次の命令の位置を示す働きは持たない。
根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(プロセッサ)
問2|命令の手順
CPUが1つの命令を実行するときの手順として、適切な順序はどれか。
命令の取出し → 命令の解読 → オペランドの取出し → 命令の実行 命令の解読 → 命令の取出し → 命令の実行 → オペランドの取出し オペランドの取出し → 命令の取出し → 命令の解読 → 命令の実行 命令の取出し → オペランドの取出し → 命令の実行 → 命令の解読 正解と解説 正解:A. 命令の取出し → 命令の解読 → オペランドの取出し → 命令の実行 CPUはまず主記憶から命令を取り出し(フェッチ)、それが何をせよという指示かを解読し(デコード)、必要なデータ(オペランド)を読み出してから実行する。何をするか分からないうちに解読やデータ読出しはできないので、取出しより先に解読やオペランド取出しが来るイ・ウ・エは誤りである。
根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(プロセッサ)
問3|命令レジスタ
命令の解読に関する記述として適切なものはどれか。
プログラムカウンタが命令を解読し、演算装置に指示を出す 主記憶が命令を解読し、結果だけをCPUへ送る 命令レジスタに取り込まれた命令の命令部を、命令デコーダが解読する アキュムレータが命令を解読し、オペランド部を書き換える 正解と解説 正解:C. 命令レジスタに取り込まれた命令の命令部を、命令デコーダが解読する 取り出した命令は命令レジスタに保持され、その命令部(オペレーションコード)を命令デコーダが解読して制御装置が各部へ制御信号を送る。プログラムカウンタは次の命令の番地を持つだけ、主記憶は記憶するだけ、アキュムレータは演算データを置くレジスタで、いずれも解読は行わない。
根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(プロセッサ)
問4|指標指定
指標アドレス指定方式(インデックスアドレス指定方式)の説明として適切なものはどれか。
オペランド部の値をそのままデータとして使う オペランド部が示す番地の内容を、改めて実効アドレスとして使う プログラムカウンタの値にオペランド部の値を加えて実効アドレスとする 指標レジスタの値にオペランド部の値を加えて実効アドレスとする 正解と解説 正解:D. 指標レジスタの値にオペランド部の値を加えて実効アドレスとする 指標アドレス指定方式は指標レジスタの値をオペランド部に加えて実効アドレスを求める方式で、レジスタの値を増やしながら配列の要素を順にたどる用途に向く。アは即値、イは間接、ウは相対アドレス指定方式の説明である。
根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(プロセッサ)
問5|間接指定
命令のオペランド部に1000が入っており、主記憶の1000番地には2000、2000番地には3000が格納されている。間接アドレス指定方式で参照されるデータが入っている番地はどれか。
1000番地 2000番地 3000番地 実効アドレスは求まらない 正解と解説 正解:B. 2000番地 間接アドレス指定方式では、オペランド部(1000)を番地とみなして主記憶を読み、そこに入っている値2000を実効アドレスとする。よってデータは2000番地にある。1000番地を直接使うのは直接アドレス指定、3000は2000番地の内容であり、もう一段たどりすぎている。
根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(プロセッサ)
問6|並列化技術
プロセッサの高速化技術に関する記述のうち、スーパースカラの説明として適切なものはどれか。
複数のパイプラインを用意し、1クロックで複数の命令を同時に発行して実行する 1つの命令の実行を複数の段階に分け、段階をずらして後続の命令を重ねて実行する 1個のLSIに複数の演算コアを搭載し、処理を分担させる 単純な演算を大量に並列実行する専用装置を用いて画像処理や機械学習を高速化する 正解と解説 正解:A. 複数のパイプラインを用意し、1クロックで複数の命令を同時に発行して実行する スーパースカラは複数のパイプラインを備えて1クロックあたり複数命令を同時に発行する方式である。イはパイプラインそのもの、ウはマルチコアプロセッサ、エはGPUの説明であり、いずれも並列化の技術だがスーパースカラとは指すものが異なる。
根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(プロセッサ)
問7|MIPS計算
クロック周波数2GHz、1命令あたりの平均クロック数(CPI)が5のプロセッサの処理性能は何MIPSか。
4MIPS 40MIPS 400MIPS 4,000MIPS 正解と解説 正解:C. 400MIPS 1秒あたりの実行命令数はクロック周波数÷CPIで求まる。2×10^9÷5=4×10^8命令/秒。MIPSは100万命令単位なので4×10^8÷10^6=400MIPSとなる。アとイは100万命令単位への換算で割りすぎた値、エはけた取りを誤った値であり、いずれもクロック周波数÷CPI÷10^6の計算に合わない。
根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(プロセッサ)
問8|平均CPI
あるプロセッサで、命令Aは全体の50%を占め4クロック、命令Bは30%で8クロック、命令Cは20%で10クロックを要する。このプロセッサの平均CPIはいくつか。
6.4 6.6 7.3 22.0 正解と解説 正解:A. 6.4 平均CPIは各命令のクロック数に出現割合を掛けて合計する。0.5×4+0.3×8+0.2×10=2+2.4+2=6.4である。割合と命令の対応を取り違えて0.5×4+0.3×10+0.2×8とすると6.6、割合を使わず単純平均すると7.3、単に合計すると22となり、イ・ウ・エはこれらの誤りにあたる。
根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(プロセッサ)
問9|パイプライン
5段のパイプラインをもち、1段あたりの処理時間(ピッチ)が20ナノ秒のプロセッサで、100個の命令を実行するのに要する時間はおよそ何ナノ秒か。パイプラインは乱れないものとする。
2,000 2,080 2,100 10,000 正解と解説 正解:B. 2,080 パイプラインの実行時間は(命令数+段数−1)×ピッチで求める。(100+5−1)×20=104×20=2,080ナノ秒。段数を足し忘れると2,000、−1を忘れると2,100、パイプラインを使わない逐次実行なら100×5×20=10,000ナノ秒であり、ア・ウ・エはそれぞれの誤りに対応する。
根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(プロセッサ)
問10|ハザード
パイプライン処理において、分岐命令によって先読みしていた命令が無駄になり性能が低下する現象への対策として適切なものはどれか。
主記憶をバンクに分けて並行アクセスするメモリインタリーブを行う 書込み時にキャッシュと主記憶を同時に更新するライトスルー方式にする 命令の語長を可変長にして1命令で複雑な処理を行えるようにする 分岐先を予測して先に実行しておく分岐予測と投機実行を行う 正解と解説 正解:D. 分岐先を予測して先に実行しておく分岐予測と投機実行を行う 分岐によるパイプラインの乱れは制御ハザードで、分岐予測と投機実行で先に処理を進めておくのが代表的な対策である。アは主記憶の高速化、イはキャッシュの書込み方式で分岐とは無関係、ウはCISC的な設計でむしろパイプラインを効かせにくくする。
根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(プロセッサ)
問11|CISCとRISC
CISCと比べたときのRISCの特徴として適切なものはどれか。
1命令で複雑な処理を行えるよう、命令の種類を多くし可変長にしている マイクロプログラム制御を用いることで、命令ごとの実行時間を大きく変えている 命令を単純で固定長にそろえ、パイプラインによる高速化を効かせやすくしている 主記憶を参照できる命令を増やし、レジスタの本数を減らしている 正解と解説 正解:C. 命令を単純で固定長にそろえ、パイプラインによる高速化を効かせやすくしている RISCは命令を単純・固定長にそろえて1命令あたりの実行時間を均一にし、パイプラインを効かせやすくした設計である。ア・イは高機能で可変長の命令をマイクロプログラム制御で実現するCISCの特徴。RISCはレジスタを多く持ち、主記憶を参照する命令をロード/ストアに限るのでエも誤り。
根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(プロセッサ)
問12|割込み分類
内部割込みに分類されるものはどれか。
入出力装置からの処理完了の通知 ゼロによる除算を実行しようとしたときのプログラム割込み インターバルタイマによる一定時間経過の通知 電源電圧の異常低下の検出 正解と解説 正解:B. ゼロによる除算を実行しようとしたときのプログラム割込み 内部割込みは実行中のプログラム自身が原因で起こるもので、ゼロ除算やあふれなどのプログラム割込み、ページフォールト、SVC割込みが該当する。ア・ウ・エはいずれもプログラムの外側の事象が原因なので外部割込みに分類される。
根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(プロセッサ)
問13|DRAMとSRAM
DRAMとSRAMの比較として適切なものはどれか。
DRAMは集積度が高く安価なので主記憶に、SRAMは高速なのでキャッシュメモリに使われる DRAMはリフレッシュが不要で、SRAMは必要である DRAMもSRAMも不揮発性で、電源を切っても内容が保持される SRAMはコンデンサ、DRAMはフリップフロップ回路で1ビットを記憶する 正解と解説 正解:A. DRAMは集積度が高く安価なので主記憶に、SRAMは高速なのでキャッシュメモリに使われる DRAMは構造が単純で集積度が高く安いので主記憶に、SRAMは高速だが高価で容量が小さいためキャッシュメモリに使われる。リフレッシュが必要なのはDRAMなのでイは逆、どちらもRAMで揮発性なのでウは誤り、記憶素子もDRAMがコンデンサ、SRAMがフリップフロップなのでエも逆である。
根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(メモリ)
問14|リフレッシュ
DRAMでリフレッシュ動作が必要な理由として適切なものはどれか。
フリップフロップ回路の発熱を抑えるため 書込み回数の上限を超えないよう書込み先を分散させるため キャッシュメモリと主記憶の内容の食い違いをなくすため コンデンサにためた電荷が時間とともに失われ、記憶内容が消えてしまうため 正解と解説 正解:D. コンデンサにためた電荷が時間とともに失われ、記憶内容が消えてしまうため DRAMはコンデンサの電荷の有無で1ビットを記憶するが、電荷は時間とともに抜けるため、一定時間ごとに読み出して書き戻すリフレッシュが必要になる。アはSRAMの記憶素子の話、イはフラッシュメモリのウェアレベリング、ウはライトスルーなどのキャッシュ制御であり、いずれもDRAMのリフレッシュの理由ではない。
根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(メモリ)
問15|ROMの種類
電気的に内容を消去して何度も書き換えられ、電源を切っても内容が消えないメモリはどれか。
DRAM EEPROM マスクROM SRAM 正解と解説 正解:B. EEPROM EEPROMは電気的に消去・再書込みができる不揮発性メモリで、これをブロック単位で一括消去できるようにしたものがフラッシュメモリである。マスクROMは製造時に内容が固定され書換えできず、DRAMとSRAMはRAMなので電源を切ると内容が失われる。
根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(メモリ)
問16|記憶階層
記憶装置をアクセス速度が速い順に並べたものはどれか。
主記憶 → キャッシュメモリ → レジスタ → 補助記憶 キャッシュメモリ → レジスタ → 主記憶 → 補助記憶 レジスタ → キャッシュメモリ → 主記憶 → 補助記憶 レジスタ → 主記憶 → キャッシュメモリ → 補助記憶 正解と解説 正解:C. レジスタ → キャッシュメモリ → 主記憶 → 補助記憶 記憶階層はCPUに近いほど高速・小容量・高価で、レジスタ、キャッシュメモリ、主記憶、補助記憶の順に遅く大きく安くなる。キャッシュメモリはCPUと主記憶の間に置かれるので主記憶より速くレジスタより遅く、ア・イ・エはこの順序が入れ替わっており誤りである。
根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(メモリ)
問17|実効時間
キャッシュメモリのアクセス時間が10ナノ秒、主記憶のアクセス時間が60ナノ秒、キャッシュのヒット率が90%であるとき、実効アクセス時間は何ナノ秒か。
10 35 55 15 正解と解説 正解:D. 15 実効アクセス時間はヒット率×キャッシュのアクセス時間+(1−ヒット率)×主記憶のアクセス時間で求める。0.9×10+0.1×60=9+6=15ナノ秒である。単純平均すると35、ヒット率を掛ける相手を取り違えて0.9×60+0.1×10とすると55、キャッシュだけを見ると10となり、ア・イ・ウはこれらの誤りにあたる。
根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(メモリ)
問18|ヒット率
キャッシュメモリのアクセス時間が10ナノ秒、主記憶のアクセス時間が90ナノ秒のシステムで、実効アクセス時間が20ナノ秒であった。キャッシュのヒット率は何%か。
87.5 80.0 77.8 90.0 正解と解説 正解:A. 87.5 ヒット率をhとすると10h+90(1−h)=20。展開して90−80h=20、80h=70よりh=0.875、すなわち87.5%である。キャッシュのアクセス時間を無視して(90−20)÷90とすると約77.8%、切りのよい80%や90%を選ぶと実効アクセス時間が20ナノ秒にならない。
根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(メモリ)
問19|主記憶時間
キャッシュメモリのアクセス時間が5ナノ秒、ヒット率が90%のシステムで、実効アクセス時間が14.5ナノ秒であった。主記憶のアクセス時間は何ナノ秒か。
50 100 145 150 正解と解説 正解:B. 100 主記憶のアクセス時間をMとすると0.9×5+0.1×M=14.5。4.5+0.1M=14.5より0.1M=10、M=100ナノ秒である。ウは実効アクセス時間を単純に10倍した値、アとエは式を立てずに概算した値で、代入しても実効アクセス時間は14.5ナノ秒にならない。
根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(メモリ)
問20|書込み方式
キャッシュメモリのライトバック方式の説明として適切なものはどれか。
書込み時にキャッシュと主記憶の両方を同時に更新するので、内容が常に一致する 書込みを行わず、読出し専用でキャッシュを使う方式である 書込み時はキャッシュだけを更新し、そのブロックが追い出されるときに主記憶へ書き戻す 書込みのたびにキャッシュの内容を無効化し、次回は必ず主記憶から読み直す 正解と解説 正解:C. 書込み時はキャッシュだけを更新し、そのブロックが追い出されるときに主記憶へ書き戻す ライトバック方式はキャッシュだけを更新しておき、ブロックが追い出されるときに主記憶へ書き戻すため主記憶への書込み回数が減り高速だが、一時的に内容が食い違うので制御が複雑になる。アはライトスルー方式の説明で、イ・エのような方式は一般的なキャッシュの書込み方式として存在しない。
根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(メモリ)
問21|マッピング
キャッシュメモリのマッピング方式に関する記述として適切なものはどれか。
セットアソシアティブ方式は、決められたセットの中であれば任意の場所に配置でき、ダイレクトマップ方式とフルアソシアティブ方式の中間にあたる ダイレクトマップ方式は、主記憶のブロックをキャッシュ内の任意の場所へ自由に配置でき、置き場所に制約がない フルアソシアティブ方式は、主記憶のブロックのアドレスから置き場所が1か所に決まり、そこにしか配置できない いずれの方式でも、目的のブロックがキャッシュ内にあるかどうかを探すための比較回路の規模は変わらない 正解と解説 正解:A. セットアソシアティブ方式は、決められたセットの中であれば任意の場所に配置でき、ダイレクトマップ方式とフルアソシアティブ方式の中間にあたる セットアソシアティブ方式は複数の置き場所をセットにまとめ、その中なら自由に配置できる折衷案で、実際のCPUで広く使われる。置き場所が1か所に決まるのがダイレクトマップ、どこにでも置けるのがフルアソシアティブなのでイとウは説明が入れ替わっている。探索範囲が広い方式ほど比較回路は大きくなるのでエも誤り。
根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(メモリ)
問22|インタリーブ
1バンクあたりのアクセスに60ナノ秒を要する主記憶を4ウェイのメモリインタリーブで構成した。連続する番地のデータを次々に読み出すとき、理論上の見かけのアクセス間隔は何ナノ秒か。
60 120 240 15 正解と解説 正解:D. 15 メモリインタリーブは主記憶を複数のバンクに分け、連続する番地を別のバンクに割り当てて時間をずらして並行アクセスする。4ウェイなら理論上は60÷4=15ナノ秒間隔でデータが得られる。1回のアクセス自体が速くなるわけではないのでアは誤りで、イ・ウのように遅くなることもない。
根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(メモリ)
問23|バスの種類
バスの種類とその役割の組合せとして適切なものはどれか。
アドレスバスは読出しや書込みの指示を送る アドレスバスはアクセスする番地を送り、データバスはデータそのものを送る 制御バスはデータそのものを運び、データバスは番地を運ぶ データバスは番地を運び、アドレスバスはタイミング信号を運ぶ 正解と解説 正解:B. アドレスバスはアクセスする番地を送り、データバスはデータそのものを送る バスは運ぶ内容によって、番地を送るアドレスバス、データを送るデータバス、読み書きの指示やタイミングを送る制御バスに分けられる。ア・ウ・エはこの対応が入れ替わっている。なお、アドレスバスの幅がnビットなら2^n通りの番地を指定できる。
根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(バス・入出力デバイス)
問24|バス速度
バス幅が32ビット、クロック周波数が33MHzで、1クロックにつき1回のデータ転送を行うバスの最大転送速度は何Mバイト/秒か。
132 33 1,056 4 正解と解説 正解:A. 132 32ビットは4バイトなので、4バイト×33×10^6回=132×10^6バイト/秒=132Mバイト/秒である。周波数だけを答えると33、ビットのまま計算すると32×33=1,056(Mビット/秒)、バス幅をバイトに直しただけだと4であり、イ・ウ・エはこれらの誤りにあたる。
根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(バス・入出力デバイス)
問25|DMA
DMA制御方式の説明として適切なものはどれか。
CPUが1文字ずつデータを読み書きして入出力装置との間を転送する 入出力専用のプロセッサがチャネルプログラムを解釈して入出力を代行する 入出力装置がCPUのレジスタを直接書き換えて処理結果を渡す 専用のコントローラが主記憶と入出力装置の間を直接転送し、CPUは別の処理を進められる 正解と解説 正解:D. 専用のコントローラが主記憶と入出力装置の間を直接転送し、CPUは別の処理を進められる DMA制御方式ではDMAコントローラが主記憶と入出力装置の間を直接転送するため、CPUは開始を指示したあと他の処理を実行でき、完了は割込みで通知される。アはプログラム制御方式、イはチャネル制御方式の説明で、ウのように入出力装置がCPUのレジスタを直接書き換えることはない。
根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(バス・入出力デバイス)
問26|制御方式
入出力制御方式のうち、入出力専用のプロセッサがチャネルプログラムを解釈して一連の入出力処理をCPUに代わって実行する方式はどれか。
プログラム制御方式 DMA制御方式 チャネル制御方式 割込み禁止方式 正解と解説 正解:C. チャネル制御方式 チャネル制御方式は入出力専用プロセッサ(チャネル)がチャネルプログラムを解釈し、複数の入出力を続けて代行する方式で、主に大型汎用機で使われる。プログラム制御方式はCPU自身が転送し、DMA制御方式はコントローラが1回の転送を代行するが、プログラムを解釈して一連の処理を進めるのはチャネルである。エは入出力制御方式の名称ではない。
根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(バス・入出力デバイス)
問27|無線IF
13.56MHz帯を使い、10センチメートル程度の距離でかざして通信する近距離無線通信の規格で、交通系ICカードや電子マネーに使われるものはどれか。
Bluetooth NFC HDMI シリアルATA 正解と解説 正解:B. NFC かざす程度のごく短い距離で通信し、ICカードや電子マネーに使われるのはNFCである。Bluetoothは2.4GHz帯で10メートル程度まで届く無線規格、HDMIは映像と音声を伝送する有線インタフェース、シリアルATAは内蔵ストレージを接続する有線インタフェースであり、いずれも用途が異なる。
根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(バス・入出力デバイス)
問28|転送時間
実効転送速度が30Mバイト/秒のインタフェースで、600Mバイトのデータを転送するのに要する時間は何秒か。オーバヘッドは考えないものとする。
20 2.5 160 0.05 正解と解説 正解:A. 20 所要時間はデータ量÷転送速度で求めるので600÷30=20秒である。転送速度をビット/秒と誤って8で割ると2.5秒、逆にデータ量をビットに直してしまうと600×8÷30=160秒、割る向きを逆にすると30÷600=0.05となり、イ・ウ・エはこれらの誤りにあたる。
根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(バス・入出力デバイス)
問29|アクセス時間
HDD(磁気ディスク装置)のアクセス時間を構成する要素の組合せとして適切なものはどれか。
シーク時間とリフレッシュ時間の合計 回転待ち時間とデータ転送時間の合計だけで、ヘッドの移動時間は含まない シーク時間と回転待ち時間とデータ転送時間の合計 データ転送時間だけで、待ち時間は含まない 正解と解説 正解:C. シーク時間と回転待ち時間とデータ転送時間の合計 HDDのアクセス時間は、目的のトラックまでヘッドを動かすシーク時間、目的のセクタが回ってくるのを待つ回転待ち時間、実際に読み書きするデータ転送時間の合計である。リフレッシュはDRAM特有の動作なのでアは誤りで、イ・エはシーク時間や待ち時間を落としている。
根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(入出力装置)
問30|回転待ち
回転速度が7,200回転/分のHDDの平均回転待ち時間は、およそ何ミリ秒か。
2.1 8.3 16.7 4.2 正解と解説 正解:D. 4.2 1分間に7,200回転なので1回転は60÷7,200秒=8.3ミリ秒。目的のセクタはすぐ来ることも1回転待つこともあるため、平均回転待ち時間はその半分の約4.2ミリ秒になる。イは1回転の時間そのもの、ウは3,600回転/分の場合の1回転、アはさらに半分にしすぎた値である。
根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(入出力装置)
問31|HDD時間
平均シーク時間10ミリ秒、回転速度5,000回転/分、1トラックの容量15,000バイトのHDDから5,000バイトのデータを読み出すときの平均アクセス時間は何ミリ秒か。
16 20 22 28 正解と解説 正解:B. 20 1回転は60÷5,000=12ミリ秒なので平均回転待ち時間はその半分の6ミリ秒。1トラック分の読出しでちょうど1回転かかることから、転送時間は12×5,000÷15,000=4ミリ秒。合計は10+6+4=20ミリ秒である。転送時間を1回転分とすると28、回転待ちを半分にせず転送を落とすと22、転送時間を落とすと16になる。
根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(入出力装置)
問32|HDD容量
1セクタが512バイト、1トラックが100セクタ、1シリンダが10トラック、シリンダ数が2,000のHDDの記憶容量は何バイトか。
51,200 512,000 1,024,000,000 1,024,000 正解と解説 正解:C. 1,024,000,000 容量は1セクタのバイト数×1トラックのセクタ数×1シリンダのトラック数×シリンダ数で求める。512×100=51,200(1トラック分)、×10=512,000(1シリンダ分)、×2,000=1,024,000,000バイトとなる。アは1トラック分(512×100)、イは1シリンダ分(512×100×10)までしか掛けていない値、エは1セクタ×シリンダ数(512×2,000)だけを計算した値である。
根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(入出力装置)
問33|光ディスク
光ディスクに関する記述のうち、適切なものはどれか。
記録面のピットを磁気ヘッドで読み書きするため、磁気の影響を受けやすい 末尾がRの媒体は繰返し書換えができ、RWやREの媒体は1回しか書き込めない CD、DVD、Blu-ray Discの順に波長の長いレーザ光を用いるので、記憶容量が大きくなる CD、DVD、Blu-ray Discの順に波長の短いレーザ光を用いるので記録密度が高くなり、記憶容量が大きくなる 正解と解説 正解:D. CD、DVD、Blu-ray Discの順に波長の短いレーザ光を用いるので記録密度が高くなり、記憶容量が大きくなる 光ディスクはレーザ光でピット(くぼみ)を読み書きする媒体で、CD、DVD、Blu-ray Discの順に波長の短いレーザを使うため記録密度が高くなり、容量が大きくなる。アは磁気ディスクの読み書き方法であり、光ディスクは磁気の影響を受けにくい。イは書換えの可否が逆で、Rが1回だけの追記型、RWやRAM、REが繰返し書換え可能である。ウは波長の長短が逆である。
根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(入出力装置)
問34|SSDの特徴
HDDと比較したSSDの特徴として適切なものはどれか。
シーク時間や回転待ち時間が発生せず高速だが、書換え回数に上限がある 磁気ヘッドを用いるため衝撃に弱く、動作音が大きい 電源を切ると記憶内容が失われるので、長期保存には使えない 同じ記憶容量であればHDDより安価であり、大容量化にも向いている 正解と解説 正解:A. シーク時間や回転待ち時間が発生せず高速だが、書換え回数に上限がある SSDはフラッシュメモリを使い、機械的な動作がないためシーク時間も回転待ち時間もなく高速で衝撃に強いが、書換え回数に上限がある。イはHDDの特徴、フラッシュメモリは不揮発性なのでウは誤り、同容量ではHDDより高価なのでエも誤りである。
根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(入出力装置)
問35|センサ
IoT機器における「センサ」と「アクチュエータ」の説明として適切な組合せはどれか。
センサは電気信号を動きに変え、アクチュエータは物理量を電気信号に変える センサもアクチュエータも、物理量を電気信号に変える装置である センサは温度や加速度などの物理量を電気信号に変え、アクチュエータは電気信号を回転や移動などの動きに変える センサは立体物を造形する装置で、アクチュエータは画像を読み取る装置である 正解と解説 正解:C. センサは温度や加速度などの物理量を電気信号に変え、アクチュエータは電気信号を回転や移動などの動きに変える センサは温度・加速度・光などの物理量を測って電気信号に変える入力側の装置、アクチュエータは電気信号を受けて回転や移動といった動きに変える出力側の装置である。アは両者が逆、イは出力側の説明が抜けている。エの立体物を造形する装置は3Dプリンタ、画像を読み取る装置はイメージスキャナである。
根拠:IPA 基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2 大分類2:コンピュータシステム 中分類3:コンピュータ構成要素(入出力装置)
演習:この章の問題を解く ランダム出題の演習ツールです(JavaScript が有効な場合に動きます)。上の「確認問題」はそのままでもすべて読めます。
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※ 解説は学習用の情報提供です。最新の出題範囲・制度は必ずIPAの公式発表をご確認ください。 ※ 出題はIPA公開のシラバスVer.9.2(2026年1月8日適用)に沿った仮の宿 学習室のオリジナル問題です。擬似言語の記述形式もIPA公開の仕様に合わせています。試験制度・実施要項はIPAの公式発表をご確認ください(2027年度春ごろに新試験制度へ移行予定)。