高校数学 HIGH SCHOOL MATH
場合の数と確率
講義 4 本・確認問題 40 問 | 本試験では「数学A」(0問)の一部 | 最終更新 2026-09-24
この章で学ぶこと- 「何通りあるか」をもれなく・重複なく数えるための2大ルール、和の法則と積の法則の使い分けが分かります。樹形図と集合の考え方もここで押さえます。
- 「区別して並べる」場合の数が順列です。nPrの計算、隣り合う・両端などの条件つき、円順列、同じものを含む順列まで、定期テストの頻出パターンを網羅します。
- 順番を問わず「選ぶだけ」の数え方が組合せです。nCrの計算と性質、組分け問題の割るか割らないか、碁盤の目の道順まで、テストで差がつくところを固めます。
- 確率の定義、余事象、独立な試行、反復試行の公式、条件付き確率、期待値まで。数Aの確率の全体像を「同様に確からしい」を出発点に整理します。
1. 場合の数の数え方(和の法則・積の法則)
「何通りあるか」をもれなく・重複なく数えるための2大ルール、和の法則と積の法則の使い分けが分かります。樹形図と集合の考え方もここで押さえます。
場合の数とは「起こりうる場合が全部で何通りあるか」です。数えるときの鉄則は「もれなく、重複なく」。そのための道具が、樹形図・和の法則・積の法則の3つです。樹形図は枝分かれの図をかいてすべての場合を書き出す方法で、数が少ないときや規則が見えにくいときの最終兵器です。
和の法則は「同時には起こらない(排反な)場合に分けて、たす」考え方です。たとえば2個のさいころで目の和が4の倍数になる場合は、「和が4」「和が8」「和が12」は同時に起こらないので、それぞれの場合の数をたせばよいのです。場合分けのキーワードは「または」。
積の法則は「続けて起こる・組み合わせて起こることは、かける」考え方です。シャツ3種類とズボン4種類の組合せは、シャツの選び方3通りそれぞれに対してズボンが4通りずつあるので3×4=12通り。キーワードは「そして」「かつ」。樹形図でいえば、枝が段ごとに同じ本数ずつ広がるときに使えます。
個数の計算では集合の記号も使います。1から100までのうち3の倍数の集合をA、5の倍数の集合をBとすると、3の倍数または5の倍数の個数は n(A∪B)=n(A)+n(B)−n(A∩B)。そのままたすと、15の倍数(両方に入る数)を2回数えてしまうので、重なりを1回分引くのがポイントです。
「少なくとも一方が偶数」のような条件は、直接数えると場合分けが多くて大変です。そこで全体から「そうでない場合(余事象的な数え方:どちらも奇数)」を引くと一発で求められます。この「全体から引く」発想は確率の余事象につながる重要テクニックです。
注意したいのは「区別があるかどうか」。大小2個のさいころなら(1,4)と(4,1)は別の場合ですが、区別のない2個なら同じ1通りです。問題文の設定(大小・色つき・同時に取り出す等)から、区別の有無をまず確認する習慣をつけましょう。
和の法則と積の法則の使い分け| 法則 | 使う場面 | キーワード | 例 |
|---|
| 和の法則 | 同時に起こらない場合に分けて数える | 「または」 | 目の和が4または8 → 3+5=8通り |
| 積の法則 | 選択を続けて行う・組み合わせる | 「そして」「かつ」 | シャツ3種×ズボン4種=12通り |
| 樹形図 | 規則が見えにくい・数が少ない | 全部書き出す | 硬貨の支払い方などの列挙 |
| 全体から引く | 「少なくとも〜」の数え上げ | 「少なくとも」 | 積が偶数=全体−両方奇数 |
和の法則: AとBが同時に起こらないとき n(A∪B) = n(A) + n(B)個数定理: n(A∪B) = n(A) + n(B) − n(A∩B)積の法則: Aがa通り、その各々にBがb通り → a×b 通り「少なくとも〜」: (全体の場合の数)−(そうでない場合の数)
用語
- 場合の数
- 起こりうる場合が全部で何通りあるかを表す数。「もれなく、重複なく」数えるのが鉄則。
- 樹形図
- 枝分かれの図ですべての場合を書き出す方法。数が少ないときや、規則が複雑なときに確実に数えられる。
- 和の法則
- 2つの事柄が同時に起こらないとき、どちらかが起こる場合の数は、それぞれの場合の数の和になるという法則。「または」で場合分けしてたす。
- 積の法則
- 事柄Aの起こり方がa通りあり、そのそれぞれに対して事柄Bの起こり方がb通りあるとき、AとBがともに起こる場合の数はa×b通りになるという法則。
- n(A∪B)
- AまたはBに入る要素の個数。n(A)+n(B)−n(A∩B)で求める。重なり分を1回引くのがポイント。
- 補集合を使う数え方
- 「少なくとも〜」の条件は、全体からそうでない場合の数を引いて求めると速い。確率の余事象と同じ発想。
例題
例題:大小2個のさいころを投げるとき、目の和が5の倍数になるのは何通りか。
答えと考え方 和が5になるのは(1,4),(2,3),(3,2),(4,1)の4通り、和が10になるのは(4,6),(5,5),(6,4)の3通り。同時には起こらないので和の法則で4+3=7通り。
例題:1から100までの自然数のうち、4の倍数でも6の倍数でもない数は何個あるか。
答えと考え方 4の倍数25個、6の倍数16個、12の倍数(重なり)8個なので、4または6の倍数は25+16−8=33個。全体から引いて100−33=67個。
例題:(a+b)(x+y+z)を展開すると項は何個できるか。
答えと考え方 aとbのどちらを選ぶかが2通り、x,y,zのどれを選ぶかが3通り。積の法則で2×3=6個。展開の項の数は積の法則そのものである。
出典・根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
2. 順列 ― 並べる数え方(nPr・円順列・同じものを含む順列)
「区別して並べる」場合の数が順列です。nPrの計算、隣り合う・両端などの条件つき、円順列、同じものを含む順列まで、定期テストの頻出パターンを網羅します。
異なるn個からr個を取り出して1列に並べる並べ方を順列といい、ₙPᵣと書きます。先頭はn通り、次は残りの(n−1)通り、…と積の法則を使うと、ₙPᵣ = n(n−1)(n−2)…(n−r+1)(r個の積)。特に全部並べるときは n! = n(n−1)…2·1(nの階乗)です。
順列か組合せかの見分け方は「並べる順番・役割に意味があるか」。委員長と副委員長のように役割が違えば順列(P)、単に3人選ぶだけなら組合せ(C)です。ここを取り違えるのが最も多いミスなので、問題文の「選んで並べる/選ぶだけ」を必ず確認しましょう。
条件つきの順列には定番の手筋があります。「隣り合う」→隣り合うものをひとまとめにして並べ、最後にまとめの中の並べ方を掛ける。「両端が〜」「先頭が〜」→条件の強い場所から先に決める。「隣り合わない」→先に他を並べ、間と両端のすき間に入れる。この3つで大半の問題が解けます。
円順列は円形に並べる並べ方です。回転して重なる並びは同じとみなすので、1人を固定して残りを並べると考え、異なるn個の円順列は (n−1)! 通り。たとえば5人の円卓は4!=24通りです。「特定の2人が隣り合う円順列」は、2人をひとまとめにして(n−2)人+1組の円順列を作り、まとめの中の2!を掛けます。
同じものを含む順列では、同じもの同士の入れかえを重複して数えてしまうので、その分で割ります。aがp個、bがq個、cがr個の計n個を並べる並べ方は n!/(p!q!r!)。たとえばa,a,b,b,cの5文字なら 5!/(2!2!)=30通りです。
0を含む数字で整数を作る問題は要注意です。最高位(先頭)に0は置けないので、先頭だけ別に数えます。0,1,2,3,4から異なる3枚で3桁の整数を作るなら、百の位は0以外の4通り、十の位は残り4通り、一の位は残り3通りで4×4×3=48個。うっかり₅P₃=60とすると先頭0の分を数えすぎです。
順列の公式まとめ| 形 | 公式 | 例 |
|---|
| r個取って並べる | ₙPᵣ = n(n−1)…(n−r+1) | ₅P₃ = 5·4·3 = 60 |
| 全部並べる | n! | 4! = 24 |
| 円順列 | (n−1)! | 5人の円卓 4! = 24 |
| 同じものを含む | n!/(p!q!…) | a,a,b,b,cは 5!/(2!2!) = 30 |
| 隣り合う | ひとまとめ×中の並べ方 | 女子2人が隣り合う: 4!×2! = 48 |
| 0を含む整数 | 先頭は0以外から決める | 0〜4で3桁: 4×4×3 = 48 |
ₙPᵣ = n(n−1)(n−2)…(n−r+1) (rを個数として掛ける)ₙPₙ = n! , 0! = 1円順列: (n−1)! (1つを固定して残りを並べる)同じものを含む順列: n!/(p!q!r!…)隣り合う: (塊を含めた順列)×(塊の中の順列)
用語
- 順列
- 異なるn個からr個を取り出して1列に並べる並べ方。順番に意味があるときの数え方で、ₙPᵣで表す。
- 階乗
- n! = n(n−1)(n−2)…2·1。異なるn個をすべて並べる並べ方の総数。0! = 1と定める。
- 円順列
- 円形に並べる並べ方。回転して一致するものは同じとみなすため、異なるn個では(n−1)!通りになる。
- 同じものを含む順列
- 同じものがp個、q個、…あるn個の順列は n!/(p!q!…)。同じもの同士の入れかえ分で割る。
- 隣り合う条件
- 隣り合うものをひとまとめ(1つの塊)にして並べてから、塊の中の並べ方を掛ける定番の手筋。
- 隣り合わない条件
- 先に残りを並べ、そのすき間(間と両端)に隣り合わせたくないものを入れていく手筋。
例題
例題:6人から3人を選んで1列に並べる方法は何通りか。
答えと考え方 並べる順番に意味があるので順列。₆P₃ = 6×5×4 = 120通り。「3人選ぶだけ」なら₆C₃=20通りになることと区別する。
例題:男子2人、女子3人が1列に並ぶとき、男子2人が隣り合わない並び方は何通りか。
答えと考え方 全体5!=120通りから、男子2人が隣り合う並び方4!×2!=48通りを引いて72通り。または女子3人を並べ(3!)、間と両端の4か所から2か所に男子を入れる(₄P₂)で 6×12=72通り。
例題:7個の文字 s,u,u,g,a,k,u を1列に並べる方法は何通りか。
答えと考え方 uが3個あるので、7!/3! = 5040/6 = 840通り。同じ文字の入れかえ3!通りを重複して数えているので割る。
出典・根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
3. 組合せ ― 選ぶ数え方(nCr・組分け・道順)
順番を問わず「選ぶだけ」の数え方が組合せです。nCrの計算と性質、組分け問題の割るか割らないか、碁盤の目の道順まで、テストで差がつくところを固めます。
異なるn個からr個を取り出す選び方(順番は問わない)を組合せといい、ₙCᵣと書きます。まずr個並べる順列ₙPᵣを作ると、同じr個の選び方をr!通りずつ重複して数えているので、ₙCᵣ = ₙPᵣ/r! です。たとえば₇C₂ = 7·6/(2·1) = 21。
組合せの便利な性質が ₙCᵣ = ₙC₍ₙ₋ᵣ₎ です。「選ぶ」ことと「残す」ことは1対1に対応するからで、₈C₅は₈C₃=8·7·6/(3·2·1)=56と計算する方が速い。rが大きいときは残る方で計算しましょう。
「男子から2人、女子から2人」のように複数のグループから選ぶときは、それぞれの組合せを積の法則で掛けます。図形への応用も頻出で、n角形の対角線の本数は、2頂点の選び方ₙC₂から辺のn本を引いて ₙC₂ − n です。
組分け問題は「組に区別があるか」「人数が同じ組があるか」で決まります。9人を4人と5人に分けるのは人数が違うので₉C₄=126通りでそのまま終わり。しかし6人を2人ずつ3組に分けるとき、組に名前(A班B班C班)がなければ、₆C₂×₄C₂=90通りは同じ分け方を組の並べかえ3!通りずつ重複して数えているので、90/3!=15通りです。この「3!で割るかどうか」が最大のポイント。
碁盤の目の道順(最短経路)は同じものを含む順列と同じです。東へ4区画、北へ3区画進むなら、道順は「東東東東北北北」の並べかえで 7!/(4!3!) = ₇C₃ = 35通り。「7回の移動のうち、どの3回を北にするか」と考えても同じ式になります。
「地点Pを通る」道順は(AからPまで)×(PからBまで)の積の法則。「Pを通らない」道順は全体から「Pを通る」を引きます。場合の数でも確率でも、この「通る=掛ける、通らない=引く」のセットで覚えておくと迷いません。
PとCの使い分けと組分けの判断| 問題のタイプ | 式 | 判断のポイント |
|---|
| 委員長・副委員長を選ぶ | ₙP₂ | 役割が違う=順番に意味あり→P |
| 代表を2人選ぶ | ₙC₂ | 役割が同じ=選ぶだけ→C |
| 4人と5人に分ける | ₉C₄ | 人数が違えば自動的に区別される |
| 2人ずつA班B班C班に分ける | ₆C₂×₄C₂ | 組に名前があれば割らない |
| 2人ずつ3組に分ける(名前なし) | ₆C₂×₄C₂÷3! | 同じ人数×名前なし→組数の階乗で割る |
| 東m・北nの道順 | ₍ₘ₊ₙ₎Cₙ | 移動の並べかえ=同じものを含む順列 |
ₙCᵣ = ₙPᵣ / r! = n(n−1)…(n−r+1) / r!ₙCᵣ = ₙC₍ₙ₋ᵣ₎ (選ぶ=残す)同じ人数k組への組分け(組に区別なし): 選ぶ式 ÷ k!道順: 東m回・北n回 → ₍ₘ₊ₙ₎Cₙ 通りn角形の対角線: ₙC₂ − n
用語
- 組合せ
- 異なるn個からr個を取り出す選び方(順番は問わない)。ₙCᵣ = ₙPᵣ/r! で計算する。
- ₙCᵣ = ₙC₍ₙ₋ᵣ₎
- r個を選ぶことと残りのn−r個を残すことは1対1対応、という性質。₈C₅は₈C₃で計算すると速い。
- 組分け
- 人をいくつかの組に分ける問題。組に区別がなく同じ人数の組がk組あるときは、k!で割って重複を消す。
- 最短経路(道順)
- 碁盤の目を遠回りせずに進む道の数。移動の文字列の並べかえとみなし、同じものを含む順列(=組合せ)で数える。
- 対角線の本数
- n角形の対角線は、2頂点の選び方から辺を引いて ₙC₂ − n 本。
- 特定のものを含む選び方
- 「特定の2人を必ず含めてr人選ぶ」は、その2人を除いた残りからr−2人を選ぶと考える。
例題
例題:10人から3人の掃除当番を選ぶ方法は何通りか。
答えと考え方 当番に役割の区別はないので組合せ。₁₀C₃ = 10·9·8/(3·2·1) = 120通り。「班長・副班長・書記」なら₁₀P₃=720通りになる。
例題:8人を4人ずつの2組に分ける方法は何通りか。
答えと考え方 ₈C₄=70通りは、同じ分け方を2!回ずつ数えている(組に名前がない)ので、70/2=35通り。「A室とB室に4人ずつ」なら70通りのまま。
例題:碁盤の目状の道を、東へ3区画、北へ2区画進んでAからBへ行く最短の道順は何通りか。
答えと考え方 5回の移動のうちどの2回を北にするかで ₅C₂ = 10通り。「東東東北北」の並べかえ 5!/(3!2!) = 10 と考えても同じ。
出典・根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
4. 確率 ― 定義から反復試行・条件付き確率・期待値まで
確率の定義、余事象、独立な試行、反復試行の公式、条件付き確率、期待値まで。数Aの確率の全体像を「同様に確からしい」を出発点に整理します。
起こりうるどの場合も同じ程度に期待できる(同様に確からしい)とき、事象Aの確率は P(A) = (Aの場合の数)/(全体の場合の数)で定めます。分母と分子は同じ数え方でそろえるのが鉄則で、さいころ2個なら大小を区別して36通りを分母にします。確率は必ず 0 ≦ P(A) ≦ 1 です。
Aが起こらない事象をAの余事象Āといい、P(Ā) = 1 − P(A)。「少なくとも1つ」「1回も〜ない」という表現が出たら余事象の合図です。たとえば「少なくとも一方が6」は、余事象「どちらも6でない」の確率(5/6)²=25/36を1から引いて11/36と求めるのが速い。
AとBが同時に起こらないとき(排反)、P(A∪B) = P(A) + P(B)。排反でないときは P(A∪B) = P(A) + P(B) − P(A∩B) と重なりを引きます。「3の倍数または4の倍数」のような問題では、12の倍数を2回数えないよう注意。
さいころとコインのように、互いの結果に影響しない試行を独立な試行といい、ともに起こる確率は積 P(A)×P(B) になります。さらに同じ試行をn回くり返す反復試行で、1回あたり確率pの事象がちょうどr回起こる確率は ₙCᵣ pʳ(1−p)ⁿ⁻ʳ。ₙCᵣは「どのr回で起こるか」の場所の選び方です。ₙCᵣの掛け忘れが最頻出のミス。
事象Aが起こったという条件のもとでBが起こる確率を条件付き確率 P_A(B) といい、P_A(B) = P(A∩B)/P(A)。分母が「全体」から「Aが起こった場合」に縮むのがポイントです。また乗法定理 P(A∩B) = P(A)×P_A(B) を使うと、くじを順に引く問題などが順序よく計算できます。くじ引きの当たりやすさは引く順番によらない、という結果も有名です。
賞金のように値が確率的に決まる量(確率変数)について、(値×確率)の総和を期待値といいます。E = x₁p₁ + x₂p₂ + … + xₙpₙ。たとえば10本中100円が2本、50円が3本のくじの期待値は (100×2 + 50×3 + 0×5)/10 = 35円。参加費と比べて有利・不利を判断する問題が典型です(新課程では期待値は数学Aで扱います)。
確率の公式一覧| 公式 | 式 | 使いどころ |
|---|
| 確率の定義 | P(A) = n(A)/n(U) | 同様に確からしいとき。分母分子は同じ数え方で |
| 余事象 | P(Ā) = 1 − P(A) | 「少なくとも1つ」「〜でない」 |
| 加法定理 | P(A∪B) = P(A)+P(B)−P(A∩B) | 「または」。排反なら引く項は0 |
| 独立な試行 | P(A∩B) = P(A)P(B) | さいころとコインなど別々の試行 |
| 反復試行 | ₙCᵣ pʳ(1−p)ⁿ⁻ʳ | 同じ試行のくり返しでちょうどr回 |
| 条件付き確率 | P_A(B) = P(A∩B)/P(A) | 「〜と分かっているとき」 |
| 期待値 | E = Σ(値×確率) | くじの賞金の平均・有利不利の判断 |
P(A) = n(A) / n(U) (0 ≦ P(A) ≦ 1)P(Ā) = 1 − P(A)P(A∪B) = P(A) + P(B) − P(A∩B)独立: P(A∩B) = P(A) × P(B)反復試行: ₙCᵣ pʳ (1−p)ⁿ⁻ʳ条件付き確率: P_A(B) = P(A∩B) / P(A)期待値: E = x₁p₁ + x₂p₂ + … + xₙpₙ
用語
- 同様に確からしい
- 起こりうるどの場合も同じ程度に期待できること。確率を場合の数の比で定義するための前提。
- 余事象
- Aが起こらないという事象Ā。P(Ā)=1−P(A)。「少なくとも」ときたら余事象を考えるのが定石。
- 排反
- 2つの事象が同時には起こらないこと。排反ならP(A∪B)=P(A)+P(B)とたせる。
- 独立な試行
- 互いの結果に影響を与えない試行。ともに起こる確率は、それぞれの確率の積になる。
- 反復試行の確率
- 確率pの事象がn回中ちょうどr回起こる確率 ₙCᵣpʳ(1−p)ⁿ⁻ʳ。ₙCᵣは起こる回の場所の選び方。
- 条件付き確率
- Aが起こったと分かったときにBが起こる確率 P_A(B)=P(A∩B)/P(A)。分母がAに縮む。
- 乗法定理
- P(A∩B)=P(A)×P_A(B)。くじを順に引くなど、段階的に起こる事象の確率計算に使う。
- 期待値
- 確率変数の(値×確率)の総和。平均的にどれだけの値が期待できるかを表す。
例題
例題:2個のさいころを同時に投げるとき、目の和が10以上になる確率を求めよ。
答えと考え方 和が10:(4,6)(5,5)(6,4)、和が11:(5,6)(6,5)、和が12:(6,6)の計6通り。P = 6/36 = 1/6。分母は2個を区別した36通りにそろえる。
例題:1個のさいころを5回投げるとき、3の倍数の目がちょうど2回出る確率を求めよ。
答えと考え方 3の倍数の目(3,6)が出る確率は1/3。反復試行の公式で ₅C₂(1/3)²(2/3)³ = 10×(1/9)×(8/27) = 80/243。
例題:当たり2本を含む8本のくじから1本ずつ2回引く(戻さない)。2本とも当たる確率を乗法定理で求めよ。
答えと考え方 P(1本目当たり)=2/8、その条件のもとで2本目も当たる確率は1/7。乗法定理より 2/8 × 1/7 = 1/28。
出典・根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
確認問題(40問)
四肢択一。「正解と解説」を開くと、正解の理由と他の選択肢が違う理由を確認できます。
問1|和の法則
大小2個のさいころを同時に投げるとき、目の和が5になる場合は何通りあるか。
- 2通り
- 5通り
- 4通り
- 6通り
正解と解説
正解:C. 4通り和が5になるのは(大,小)=(1,4),(2,3),(3,2),(4,1)の4通り。大小の区別があるので(1,4)と(4,1)は別に数える。区別を忘れて{1,4},{2,3}の2通りとするのがありがちなミス。5通りは和が6の場合の数である。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問2|場合分け
大小2個のさいころを同時に投げるとき、目の和が4の倍数になる場合は何通りあるか。
- 9通り
- 8通り
- 3通り
- 12通り
正解と解説
正解:A. 9通り和が4の倍数になるのは和が4,8,12のとき。和が4は(1,3)(2,2)(3,1)の3通り、和が8は(2,6)(3,5)(4,4)(5,3)(6,2)の5通り、和が12は(6,6)の1通り。同時には起こらないので和の法則で3+5+1=9通り。(6,6)を忘れると8通りになってしまう。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問3|積の法則
シャツが3種類、ズボンが4種類、靴が2種類ある。それぞれ1つずつ選ぶとき、選び方は全部で何通りあるか。
- 9通り
- 12通り
- 14通り
- 24通り
正解と解説
正解:D. 24通りシャツの選び方3通りのそれぞれにズボンが4通り、さらにそのそれぞれに靴が2通りあるので、積の法則で3×4×2=24通り。3+4+2=9通りとたしてしまうのがありがちなミス。12通りは靴を忘れた値。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問4|個数定理
1から100までの自然数のうち、3の倍数または5の倍数であるものは何個あるか。
- 53個
- 47個
- 41個
- 27個
正解と解説
正解:B. 47個3の倍数は33個、5の倍数は20個、両方に入る15の倍数は6個。n(A∪B)=n(A)+n(B)−n(A∩B)=33+20−6=47個。重なりを引き忘れて33+20=53個とするのが最頻出のミス。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問5|全体から引く
大小2個のさいころを同時に投げるとき、目の積が偶数になる場合は何通りあるか。
- 27通り
- 9通り
- 18通り
- 30通り
正解と解説
正解:A. 27通り積が偶数になるのは「少なくとも一方が偶数」のとき。直接数えるより、全体36通りから積が奇数(両方奇数)の3×3=9通りを引いて36−9=27通りとするのが速い。9通りは余事象そのものを答えたミス、18通りは「半分」と思い込んだミス。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問6|樹形図
100円硬貨1枚、50円硬貨2枚、10円硬貨3枚がある。これらの一部または全部を使って、ちょうど支払える金額は何通りあるか。
- 23通り
- 24通り
- 19通り
- 18通り
正解と解説
正解:C. 19通り使い方は100円が0〜1枚、50円が0〜2枚、10円が0〜3枚の2×3×4=24通りで、0円を除くと23通り。ただし100円=50円2枚なので、100円と50円2枚のように同じ金額になる使い方が重複する。金額を書き出すと10〜230円のうち19通り。使い方の数23通りを金額の数と混同するのがありがちなミス。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問7|約数の個数
720の正の約数は全部で何個あるか。
- 24個
- 30個
- 20個
- 29個
正解と解説
正解:B. 30個720=2⁴×3²×5と素因数分解すると、約数は2の指数の選び方5通り、3の指数の選び方3通り、5の指数の選び方2通りの積で(4+1)(2+1)(1+1)=30個。指数に1をたし忘れて4×3×2=24個とするのがありがちなミス。29個は1を約数から除いてしまった値。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問8|展開の項数
(a+b)(p+q+r)(x+y) を展開すると、項は全部で何個できるか。
- 7個
- 6個
- 24個
- 12個
正解と解説
正解:D. 12個各かっこから1つずつ文字を選んで掛けたものが項になる。選び方は積の法則で2×3×2=12個。2+3+2=7個とたすのがありがちなミス。24個は2×3×2×2など掛けすぎの値。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問9|順列の計算
₅P₃ の値を求めよ。
- 10
- 60
- 125
- 15
正解と解説
正解:B. 60₅P₃は5から始めて3個の整数を掛けた5×4×3=60。10は₅C₃(組合せ)の値で、順列と組合せの取り違えに注意。125は5³で、重複を許した場合の値。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問10|PかCか
10人の部員から、委員長1人と副委員長1人を選ぶ方法は何通りあるか。
- 45通り
- 100通り
- 20通り
- 90通り
正解と解説
正解:D. 90通り委員長と副委員長は役割が違うので、選ぶ順番に意味がある順列。₁₀P₂=10×9=90通り。役割の区別を忘れて₁₀C₂=45通りとするのが最も多いミス。100通りは10×10で、同じ人が両方を兼ねる場合を含んでしまった値。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問11|階乗
4人の生徒が1列に並ぶ並び方は何通りあるか。
- 24通り
- 12通り
- 16通り
- 256通り
正解と解説
正解:A. 24通り異なる4人をすべて並べるので4!=4×3×2×1=24通り。16通りは4²、256通りは4⁴で、いずれも「各位置に4通りずつ」と重複を許して数えたミス。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問12|隣り合う順列
男子3人、女子2人の計5人が1列に並ぶとき、女子2人が隣り合う並び方は何通りあるか。
- 24通り
- 120通り
- 48通り
- 36通り
正解と解説
正解:C. 48通り女子2人をひとまとめにすると、男子3人と塊1つの計4つの並べ方が4!=24通り。塊の中の女子の並べ方が2!=2通りあるので24×2=48通り。中の2!を掛け忘れて24通りとするのがありがちなミス。120通りは条件なしの5!である。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問13|両端の条件
男子3人、女子2人の計5人が1列に並ぶとき、両端が男子になる並び方は何通りあるか。
- 72通り
- 12通り
- 48通り
- 36通り
正解と解説
正解:D. 36通り条件の強い両端から決める。左端は男子3通り、右端は残りの男子2通りで₃P₂=6通り。中の3人は3!=6通り。積の法則で6×6=36通り。両端を₃P₂=6通りと正しく数えたあと、さらに左右の入れかえで2倍してしまうと72通りになる。12通りは中の3人の並べ方3!=6を忘れて₃P₂×2とした値である。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問14|円順列
5人が円形のテーブルに着席する方法は何通りあるか。ただし回転して一致する座り方は同じものとみなす。
- 120通り
- 24通り
- 60通り
- 12通り
正解と解説
正解:B. 24通り円順列では1人を固定して残り4人を並べればよいので(5−1)!=4!=24通り。5!=120通りは回転で重なる5通りずつを別に数えてしまったミス。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問15|円順列の条件
7人が円形に並ぶとき、特定の2人A、Bが隣り合う並び方は何通りあるか。ただし回転して一致する並び方は同じものとみなす。
- 120通り
- 720通り
- 240通り
- 480通り
正解と解説
正解:C. 240通りAとBをひとまとめにすると6つのものの円順列で(6−1)!=120通り。塊の中のAとBの並び方2!を掛けて120×2=240通り。2!を掛け忘れると120通り。720通りは6!で、円順列にせず数えたミス。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問16|同じ文字の順列
a、a、b、b、c の5文字を1列に並べる方法は何通りあるか。
- 30通り
- 120通り
- 60通り
- 20通り
正解と解説
正解:A. 30通り同じものを含む順列なので5!/(2!2!)=120/4=30通り。5!=120通りは同じ文字の入れかえを重複して数えたミス。60通りは2!で1回しか割っていない値。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問17|同じ文字の順列
a、a、a、b、b、c の6文字を1列に並べる方法は何通りあるか。
- 60通り
- 720通り
- 120通り
- 360通り
正解と解説
正解:A. 60通り6!/(3!2!)=720/12=60通り。aの入れかえ3!とbの入れかえ2!の両方で割る。3!だけで割ると120通り、2!だけで割ると360通りになってしまう。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問18|0を含む整数
0、1、2、3、4 の5枚のカードから異なる3枚を並べて3桁の整数を作る。整数は全部で何個できるか。
- 60個
- 36個
- 100個
- 48個
正解と解説
正解:D. 48個百の位に0は使えないので、百の位は0以外の4通り、十の位は残りの4通り(0が使える)、一の位は残りの3通り。積の法則で4×4×3=48個。₅P₃=60個は百の位が0の「2桁の数」を数えてしまったミス。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問19|組合せの計算
₇C₂ の値を求めよ。
- 42
- 21
- 14
- 28
正解と解説
正解:B. 21₇C₂=7×6/(2×1)=21。42は₇P₂で、2!で割り忘れた値。組合せは順番を問わないので、順列を並べかえの数r!で割る。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問20|nCrの性質
₈C₅ の値を求めよ。
- 336
- 28
- 56
- 40
正解と解説
正解:C. 56₈C₅=₈C₃=8×7×6/(3×2×1)=56。「5個選ぶ」と「3個残す」は同じことなので、小さい方のrで計算すると速い。336は8×7×6のまま3!で割り忘れた値、28は₈C₂である。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問21|PかCか
12人から3人の代表を選ぶ方法は何通りあるか。ただし代表に役割の区別はない。
- 1320通り
- 440通り
- 220通り
- 36通り
正解と解説
正解:C. 220通り役割の区別がないので組合せ。₁₂C₃=12×11×10/(3×2×1)=220通り。1320通りは₁₂P₃で、順列と取り違えるのが最も多いミス。並べる必要がないときはr!で割る。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問22|組合せの積
男子5人、女子4人の中から、男子2人と女子2人を選ぶ方法は何通りあるか。
- 126通り
- 60通り
- 30通り
- 90通り
正解と解説
正解:B. 60通り男子の選び方₅C₂=10通り、女子の選び方₄C₂=6通り。積の法則で10×6=60通り。126通りは男女の区別なく9人から4人選んだ₉C₄で、条件を無視したミス。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問23|対角線の本数
正八角形の対角線は全部で何本あるか。
- 28本
- 16本
- 24本
- 20本
正解と解説
正解:D. 20本8個の頂点から2個を選ぶ₈C₂=28本の線分のうち、隣り合う頂点を結ぶ辺8本は対角線ではない。よって28−8=20本。辺を引き忘れて28本とするのがありがちなミス。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問24|組分け
9人を4人の組と5人の組の2組に分ける方法は何通りあるか。
- 126通り
- 252通り
- 63通り
- 120通り
正解と解説
正解:A. 126通り4人の組に入る人を選べば残りは自動的に5人の組になるので₉C₄=126通り。人数が違う組は自動的に区別されるので、2!で割ってはいけない(割ると63通り)。252通りは逆に2倍してしまったミス。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問25|組分け
6人を2人ずつの3組に分ける方法は何通りあるか。ただし組に区別はないものとする。
- 90通り
- 15通り
- 45通り
- 30通り
正解と解説
正解:B. 15通り順に選ぶと₆C₂×₄C₂=15×6=90通りだが、組に区別がないので同じ分け方を組の並べかえ3!=6通りずつ重複して数えている。90÷3!=15通り。3!で割り忘れた90通りが最頻出のミス。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問26|道順
碁盤の目状の道がある。A地点から東へ4区画、北へ3区画進んだB地点まで、遠回りせずに行く道順は何通りあるか。
- 35通り
- 12通り
- 210通り
- 21通り
正解と解説
正解:A. 35通り東4回、北3回の計7回の移動のうち、どの3回を北にするかで₇C₃=35通り。「東東東東北北北」の並べかえ7!/(4!3!)=35と考えても同じ。4×3=12通りとするのは数え方の誤り。210通りは₇P₃で順列にしたミス。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問27|道順の応用
碁盤の目状の道がある。A地点から東へ5区画、北へ4区画進んだB地点まで遠回りせずに行くとき、Aから東へ2区画、北へ2区画の地点Pを通らない道順は何通りあるか。
- 60通り
- 126通り
- 66通り
- 90通り
正解と解説
正解:C. 66通り全体は₉C₄=126通り。Pを通る道順は(AからPまで₄C₂=6通り)×(PからBまで₅C₂=10通り)=60通り。よって通らないのは126−60=66通り。60通りは「通る」場合を答えたミス、126通りは全体のままの値。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問28|特定を含む
10人から4人の当番を選ぶとき、特定の2人AとBがともに選ばれる選び方は何通りあるか。
- 45通り
- 56通り
- 70通り
- 28通り
正解と解説
正解:D. 28通りAとBはすでに選ばれていると考え、残り8人から2人を選べばよい。₈C₂=28通り。56通りは₈C₃で残りの人数を3人と誤った値、45通りは₁₀C₂で条件の扱いを誤った値。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問29|確率の定義
大小2個のさいころを同時に投げるとき、目の和が7になる確率を求めよ。
- 1/12
- 5/36
- 7/36
- 1/6
正解と解説
正解:D. 1/6全体は6×6=36通り。和が7は(1,6)(2,5)(3,4)(4,3)(5,2)(6,1)の6通りで、P=6/36=1/6。(1,6)と(6,1)を同一視して3通りとすると1/12になるが、分母の36が2個を区別した数え方なので分子も区別して数える。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問30|玉の確率
赤玉3個、白玉2個が入った袋から同時に2個取り出すとき、2個とも赤玉である確率を求めよ。
- 9/25
- 2/5
- 3/10
- 3/20
正解と解説
正解:C. 3/10全体は₅C₂=10通り、赤2個の選び方は₃C₂=3通りで、P=3/10。9/25=(3/5)²は取り出した玉を戻す場合の値で、「同時に取り出す」ときは戻さないので誤り。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問31|余事象
大小2個のさいころを同時に投げるとき、少なくとも一方に6の目が出る確率を求めよ。
- 11/36
- 25/36
- 1/3
- 1/6
正解と解説
正解:A. 11/36余事象「どちらも6でない」の確率は(5/6)²=25/36。よってP=1−25/36=11/36。25/36は余事象の確率をそのまま答えてしまうミス。1/3=2/6は「6が出る場所が2つあるから」と安易にたしたミスで、(6,6)を2回数えている。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問32|余事象
3枚の硬貨を同時に投げるとき、少なくとも1枚は表が出る確率を求めよ。
- 1/8
- 7/8
- 3/8
- 1/2
正解と解説
正解:B. 7/8余事象は「3枚とも裏」で、その確率は(1/2)³=1/8。よってP=1−1/8=7/8。「少なくとも」ときたら余事象。1/8は余事象そのものを答えたミス。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問33|加法定理
1から20までの番号札から1枚引くとき、番号が3の倍数または4の倍数である確率を求めよ。
- 1/2
- 11/20
- 9/20
- 3/10
正解と解説
正解:A. 1/23の倍数は6枚、4の倍数は5枚、両方に入る12の倍数は1枚。P=(6+5−1)/20=10/20=1/2。重なりの12の倍数を引き忘れると11/20になる。排反でない事象の加法定理では必ずP(A∩B)を引く。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問34|独立な試行
的に当たる確率が、Aは2/3、Bは3/5である。2人が1回ずつ射るとき、2人とも当たる確率を求めよ。ただし2人の結果は互いに独立とする。
- 13/15
- 2/5
- 2/15
- 3/5
正解と解説
正解:B. 2/5独立な試行なので確率の積で、P=(2/3)×(3/5)=6/15=2/5。13/15は「少なくとも一方が当たる」確率、2/15は「2人とも外す」確率で、問われている事象の取り違えに注意。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問35|反復試行
1個のさいころを4回投げるとき、1の目がちょうど2回出る確率を求めよ。
- 25/1296
- 1/36
- 1/6
- 25/216
正解と解説
正解:D. 25/216反復試行の公式で ₄C₂(1/6)²(5/6)²=6×(1/36)×(25/36)=25/216。₄C₂を掛け忘れると25/1296になり、これが最頻出のミス。(5/6)²を掛け忘れると1/6になる。どの2回で1が出るかの場所の選び方₄C₂を忘れない。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問36|反復試行
1枚の硬貨を5回投げるとき、表がちょうど3回出る確率を求めよ。
- 1/32
- 1/2
- 5/16
- 3/16
正解と解説
正解:C. 5/16₅C₃(1/2)³(1/2)²=10×(1/2)⁵=10/32=5/16。₅C₃=10を掛け忘れると1/32。表と裏の確率が等しくても、出方の場所の選び方₅C₃は必要である。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問37|条件付き確率
当たり3本を含む10本のくじを、甲、乙の順に1本ずつ引く(引いたくじは戻さない)。甲が当たったとき、乙も当たる条件付き確率を求めよ。
- 3/10
- 1/3
- 2/9
- 1/15
正解と解説
正解:C. 2/9甲が当たった時点で、残りは9本中当たり2本。よって条件付き確率は2/9。3/10は条件を無視した乙の当たる確率(くじ引きの公平性より2人目でも3/10)、1/15=(3/10)×(2/9)は「2人とも当たる」確率で、条件付き確率との混同に注意。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問38|条件付き確率
大小2個のさいころを投げたところ、目の和が10以上であった。このとき、少なくとも一方が6の目である条件付き確率を求めよ。
- 5/36
- 1/6
- 2/3
- 5/6
正解と解説
正解:D. 5/6和が10以上は(4,6)(5,5)(6,4)(5,6)(6,5)(6,6)の6通り。このうち6を含むのは(5,5)以外の5通り。分母を「和が10以上の6通り」に縮めて5/6。5/36は分母を36のままにした同時確率で、条件付き確率では分母が条件の集合に変わる。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問39|期待値
10本のくじの中に、賞金100円が2本、50円が3本あり、残り5本は賞金なしである。1本引くときの賞金の期待値を求めよ。
- 50円
- 35円
- 70円
- 30円
正解と解説
正解:B. 35円E=100×(2/10)+50×(3/10)+0×(5/10)=20+15+0=35円。50円は賞金額3種類を単純平均した(100+50+0)/3で、確率の重みを無視したミス。期待値は必ず(値×確率)の和で計算する。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
問40|余事象の応用
1個のさいころを3回投げるとき、6の目が少なくとも1回出る確率を求めよ。
- 91/216
- 125/216
- 25/72
- 1/2
正解と解説
正解:A. 91/216余事象「3回とも6以外」の確率は(5/6)³=125/216。よってP=1−125/216=91/216。125/216は余事象をそのまま答えたミス。25/72=75/216は「ちょうど1回」の確率₃C₁(1/6)(5/6)²で、「少なくとも1回」との違いに注意。1/2は1/6×3と安易にたしたミス。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第4 数学A 2 内容(2)場合の数と確率
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