データ 2, 4, 6, 8, 10 の平均値はどれか。
- 5
- 7
- 6
- 8
正解と解説
平均値=合計÷個数=(2+4+6+8+10)/5=30/5=6。等間隔に並ぶデータでは真ん中の値が平均値と一致する。個数 5 で割り忘れないこと。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第1 数学Ⅰ 2 内容(4)データの分析
高校数学 HIGH SCHOOL MATH
平均値・中央値・最頻値の使い分け、四分位数と四分位範囲の求め方、箱ひげ図の読み方と外れ値の基準が分かります。
データ全体の特徴を1つの数値で代表させる値を代表値といいます。平均値はすべての値の合計をデータの個数で割った値、中央値(メジアン)はデータを小さい順に並べたときの真ん中の値、最頻値(モード)は最も多く現れる値です。平均値は計算しやすい一方で極端に大きい・小さい値(外れ値)に引きずられやすく、中央値は外れ値の影響を受けにくい、という性質の違いが重要です。
中央値は、データの個数が奇数なら真ん中の1個、偶数なら真ん中の2個の平均です。たとえば6個のデータなら、小さい方から3番目と4番目の平均が中央値になります。「並べ替えてから数える」が鉄則で、与えられた順のまま真ん中を取るのは誤りです。
データを小さい順に並べて4等分する位置の値が四分位数です。全体の中央値が第2四分位数 Q2、下半分(Q2 を除く)の中央値が第1四分位数 Q1、上半分の中央値が第3四分位数 Q3 です。Q3−Q1 を四分位範囲(IQR)といい、中央付近に全体の約半分のデータが収まる幅を表します。最大値−最小値の「範囲」と混同しないよう注意してください。
箱ひげ図は、最小値・Q1・Q2(中央値)・Q3・最大値の5つの数値を、箱とひげで表した図です。箱の左端が Q1、箱の中の線が中央値、箱の右端が Q3 で、箱の長さが四分位範囲を表します。複数のクラスの得点分布を並べて比べるときなど、散らばりのようすをひと目で比較できるのが長所です。
他の値から極端に離れた値を外れ値といいます。よく使われる基準は「Q1−1.5×IQR より小さい値、または Q3+1.5×IQR より大きい値」です。外れ値は入力ミスの場合もあれば意味のある珍しい値の場合もあるので、機械的に捨てるのではなく、まず原因を考えることが大切です。
| 箱ひげ図の部分 | 表す値 | 意味 |
|---|---|---|
| 左のひげの先 | 最小値 | データの最も小さい値 |
| 箱の左端 | 第1四分位数 Q1 | 下から25%の位置の値 |
| 箱の中の線 | 中央値 Q2 | ちょうど真ん中の値 |
| 箱の右端 | 第3四分位数 Q3 | 下から75%の位置の値 |
| 右のひげの先 | 最大値 | データの最も大きい値 |
| 箱の長さ | 四分位範囲 Q3−Q1 | 中央付近50%のデータの幅 |
平均値 x̄ = (x₁+x₂+…+xₙ)/n中央値: 小さい順に並べ、奇数個→真ん中、偶数個→中央2個の平均四分位範囲 IQR = Q3 − Q1範囲 = 最大値 − 最小値外れ値の基準: Q1−1.5×IQR 未満 または Q3+1.5×IQR 超
出典・根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第1 数学Ⅰ 2 内容(4)データの分析
散らばりを数値化する分散・標準偏差の定義と、「2乗の平均−平均の2乗」による計算、変量変換したときの変化が分かります。
各データの値から平均値を引いた差 x−x̄ を偏差といいます。偏差は平均より大きければ正、小さければ負で、偏差の総和はつねに 0 になります(平均の定義から必ずそうなる)。だから「偏差の平均」では散らばりを測れず、偏差を2乗してから平均をとります。これが分散 s² です。
分散の定義式は s²={(x₁−x̄)²+(x₂−x̄)²+…+(xₙ−x̄)²}/n です。2乗しているので単位も2乗(点² など)になってしまい、もとのデータと比べにくいため、分散の正の平方根 s=√(s²) を標準偏差といいます。標準偏差はもとのデータと同じ単位で散らばりの大きさを表し、値が大きいほど平均のまわりの散らばりが大きいことを意味します。
分散には便利な計算法「分散=(2乗の平均)−(平均の2乗)」、式で書くと s²=(x²の平均)−(x̄)² があります。定義式を展開すると導ける公式で、平均が小数になるデータでは定義式より計算がずっと楽です。定期テストでは両方の方法で計算できるようにしておき、片方を検算に使うのが安全です。
データ全体を一律に変換したときの平均・分散の変化も頻出です。全員に a を足す(y=x+a)と、平均は a だけ増えますが、散らばりは変わらないので分散・標準偏差はそのままです。全員を b 倍する(y=bx)と、平均は b 倍、標準偏差は |b| 倍、分散は b² 倍になります。まとめると y=bx+a のとき ȳ=bx̄+a、sy=|b|·sx、sy²=b²·sx² です。b が負でも標準偏差は正なので絶対値がつくことに注意してください。
| 量 | もとの値 | y=x+a(a を足す) | y=bx(b 倍) | y=bx+a |
|---|---|---|---|---|
| 平均 | x̄ | x̄+a | bx̄ | bx̄+a |
| 分散 | sx² | sx²(変わらない) | b²·sx² | b²·sx² |
| 標準偏差 | sx | sx(変わらない) | |b|·sx | |b|·sx |
偏差: x − x̄(総和はつねに 0)分散(定義): s² = {(x₁−x̄)²+…+(xₙ−x̄)²}/n分散(計算): s² = (x²の平均) − (x̄)²標準偏差: s = √(分散)変換 y=bx+a: ȳ=bx̄+a, sy²=b²sx², sy=|b|sx
出典・根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第1 数学Ⅰ 2 内容(4)データの分析
散布図と正・負の相関、相関係数 r の意味と範囲、「相関があっても因果とは限らない」こと、仮説検定の考え方が分かります。
2つの変量 x、y の組を平面上の点で表した図が散布図です。点の並びが右上がり(x が増えると y も増える傾向)のとき正の相関、右下がりのとき負の相関、どちらの傾向もないとき相関がないといいます。点が1本の直線の近くに集まっているほど「相関が強い」と表現します。
相関の強さを数値にしたものが相関係数 r です。x と y の共分散 sxy(偏差の積 (x−x̄)(y−ȳ) の平均)を、x の標準偏差と y の標準偏差の積で割った値で、r=sxy/(sx·sy) と定義されます。割り算のおかげで単位が消え、必ず −1≦r≦1 の範囲に収まります。
r が 1 に近いほど強い正の相関、−1 に近いほど強い負の相関、0 に近いほど相関が弱いことを表します。r=1 や r=−1 になるのは、すべての点が1本の直線上に並ぶときだけです。r の符号は共分散の符号と同じで、散布図の右上がり・右下がりに対応します。ただし r は直線的な関係の強さしか測れず、曲線的な関係があっても r が 0 に近いことがあります。
相関関係と因果関係の区別は特に重要です。「アイスの売上」と「熱中症の搬送者数」には強い正の相関がありますが、アイスが熱中症を引き起こすわけではなく、背後の「気温」が両方を増やしています。このような第3の変量を意識せず「相関があるから原因だ」と結論するのは誤りです。相関は因果の証拠にはなりません。
仮説検定の考え方(新課程で数学Ⅰに入った内容)は、「主張したいことの逆の仮説を立て、その仮説のもとで観察された結果が起こる確率を調べ、確率が基準(たとえば 5%)より小さければ仮説を疑わしいとして棄却する」という判断の枠組みです。たとえば「コインは公正」と仮定して、8回投げて8回とも表が出る確率は (1/2)⁸=1/256≒0.4% と非常に小さいので、「公正」という仮説を棄却し、表が出やすいコインだと判断します。逆に確率が基準以上なら、仮説を棄却できず、判断を保留します。
| r の値 | 相関のようす | 散布図のイメージ |
|---|---|---|
| r=1 | 完全な正の相関 | すべての点が右上がりの直線上に並ぶ |
| r が 1 に近い(例 0.9) | 強い正の相関 | 右上がりの直線のまわりに密集 |
| r が 0 に近い | 相関が弱い・ほぼない | 全体に散らばる(曲線関係は測れない) |
| r が −1 に近い(例 −0.9) | 強い負の相関 | 右下がりの直線のまわりに密集 |
| r=−1 | 完全な負の相関 | すべての点が右下がりの直線上に並ぶ |
共分散: sxy = {(x₁−x̄)(y₁−ȳ)+…+(xₙ−x̄)(yₙ−ȳ)}/n相関係数: r = sxy/(sx·sy) (−1 ≦ r ≦ 1)仮説検定: 逆の仮説を仮定 → その下で結果が起こる確率を計算確率 < 基準(5%など) → 仮説を棄却 / 基準以上 → 棄却できない
出典・根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第1 数学Ⅰ 2 内容(4)データの分析
データ 2, 4, 6, 8, 10 の平均値はどれか。
平均値=合計÷個数=(2+4+6+8+10)/5=30/5=6。等間隔に並ぶデータでは真ん中の値が平均値と一致する。個数 5 で割り忘れないこと。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第1 数学Ⅰ 2 内容(4)データの分析
データ 2, 9, 4, 7, 3 の中央値はどれか。
小さい順に並べると 2, 3, 4, 7, 9。5個(奇数)なので真ん中の3番目、中央値は 4。平均値は 25/5=5 であり、中央値と平均値は一般に一致しない。並べ替えを忘れないこと。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第1 数学Ⅰ 2 内容(4)データの分析
データ 2, 5, 3, 8, 9, 7 の中央値はどれか。
小さい順に並べると 2, 3, 5, 7, 8, 9。6個(偶数)なので中央2個(3番目と4番目)の平均、(5+7)/2=6。中央の片方だけを取って 5 や 7 と答えるのは誤り。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第1 数学Ⅰ 2 内容(4)データの分析
データ 5, 7, 7, 8, 9, 9, 9, 10 の最頻値はどれか。
最頻値は最も多く現れる値。9 は3回現れ、他はどれも2回以下なので最頻値は 9。8 は平均値、8.5 は中央値であり、3つの代表値は別のものである。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第1 数学Ⅰ 2 内容(4)データの分析
データ 3, 8, 2, 10, 7 の範囲はどれか。
範囲=最大値−最小値=10−2=8。最大値 10 をそのまま答えたり、四分位範囲と混同したりしないこと。範囲は外れ値が1つあるだけで大きく変わる。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第1 数学Ⅰ 2 内容(4)データの分析
データ 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7 の四分位範囲はどれか。
中央値は 4。下半分 1, 2, 3 の中央値 Q1=2、上半分 5, 6, 7 の中央値 Q3=6。四分位範囲=Q3−Q1=6−2=4。範囲(7−1=6)と混同しないこと。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第1 数学Ⅰ 2 内容(4)データの分析
データ 1, 3, 4, 5, 6, 8, 9, 10(小さい順・8個)の第3四分位数 Q3 はどれか。
8個なので下半分は 1, 3, 4, 5、上半分は 6, 8, 9, 10。Q3 は上半分の中央値で (8+9)/2=8.5。5.5 は全体の中央値 Q2。上半分の中央 2 個の平均を取ることを忘れない。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第1 数学Ⅰ 2 内容(4)データの分析
箱ひげ図の「箱の長さ」が表すものはどれか。
箱の左端が Q1、右端が Q3 なので、箱の長さは Q3−Q1=四分位範囲を表す。範囲はひげの端からひげの端まで(最大値−最小値)。箱ひげ図から標準偏差は読み取れない。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第1 数学Ⅰ 2 内容(4)データの分析
あるデータの第1四分位数が 10、第3四分位数が 16 である。「Q3+1.5×IQR を超える値を外れ値とする」基準で、外れ値にあたるものはどれか。
IQR=16−10=6。境界は 16+1.5×6=16+9=25。これを超える 26 が外れ値である。24 や 20 は境界 25 以下なので外れ値ではない。1.5×IQR を Q3 に足すのを忘れないこと。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第1 数学Ⅰ 2 内容(4)データの分析
データ 98, 102, 101, 99, 100 の平均値はどれか。
合計は 98+102+101+99+100=500 で、500/5=100。仮平均 100 との差 −2, +2, +1, −1, 0 の平均が 0 であることからも、平均 100 と分かる。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第1 数学Ⅰ 2 内容(4)データの分析
5個のデータの平均値は 10 であったが、そのうちの 1 個の値 8 は誤りで、正しくは 13 だった。正しい平均値はどれか。
もとの合計は 10×5=50。誤りを直すと合計は 50−8+13=55 になり、平均は 55/5=11。増えた分 5 を個数 5 で割って「平均は 1 増える」と考えてもよい。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第1 数学Ⅰ 2 内容(4)データの分析
データ 1, 2, 3, 4, 5 の分散はどれか。
平均は 3。偏差は −2, −1, 0, 1, 2 で、分散=(4+1+0+1+4)/5=10/5=2。偏差の2乗の合計 10 を個数で割り忘れないこと。√2 は標準偏差である。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第1 数学Ⅰ 2 内容(4)データの分析
データ 2, 4, 6, 8 の標準偏差はどれか。
平均は 5。分散=(9+1+1+9)/4=20/4=5。標準偏差はその正の平方根で √5。分散 5 をそのまま標準偏差と答えないこと。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第1 数学Ⅰ 2 内容(4)データの分析
データ 1, 3, 5, 7 について、「分散=(2乗の平均)−(平均の2乗)」を使って分散を求めるとどれか。
平均は 4、2乗の平均は (1+9+25+49)/4=84/4=21。分散=21−4²=21−16=5。21 は 2乗の平均のまま、16 は平均の2乗のままで、引き算を忘れた誤り。定義式でも 5 になる。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第1 数学Ⅰ 2 内容(4)データの分析
あるデータの分散が 9 のとき、標準偏差はどれか。
標準偏差=√(分散)=√9=3。81 は分散をさらに2乗した誤り、√3 は 3 の平方根を取りすぎた誤り。「分散の正の平方根が標準偏差」という関係を正確に。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第1 数学Ⅰ 2 内容(4)データの分析
変量 x の標準偏差が 4 のとき、y=2x+3 で定まる変量 y の標準偏差はどれか。
y=bx+a のとき標準偏差は |b| 倍になるので 2×4=8。+3 は全体を平行移動するだけで散らばりを変えない。11 は 2×4+3 と定数まで足した誤り、16 は分散の倍率 b²=4 と混同した誤り。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第1 数学Ⅰ 2 内容(4)データの分析
変量 x の分散が 2 のとき、y=3x−2 で定まる変量 y の分散はどれか。
y=bx+a のとき分散は b² 倍になるので 3²×2=18。6 は 3 倍しかしていない誤り(それは標準偏差の倍率)。−2 は分散に影響しない。標準偏差は |b| 倍、分散は b² 倍と区別する。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第1 数学Ⅰ 2 内容(4)データの分析
A 班 4 人の平均点は 5 点、B 班 6 人の平均点は 10 点である。10 人全体の平均点はどれか。
全体の合計は 4×5+6×10=20+60=80 点。平均は 80/10=8 点。人数を無視して (5+10)/2=7.5 とするのが典型的な誤り。人数の重みをつけて合計から求める。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第1 数学Ⅰ 2 内容(4)データの分析
変量 x の標準偏差が 2 のとき、y=−2x+1 で定まる変量 y の標準偏差はどれか。
標準偏差は |b| 倍なので |−2|×2=4。標準偏差は散らばりの大きさだから負にはならず、−4 は誤り。符号を変えても散らばりの幅は同じである。8 は b²=4 倍(分散の倍率)との混同。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第1 数学Ⅰ 2 内容(4)データの分析
テストの得点全員に一律 5 点を加えたとき、平均値と分散はそれぞれどうなるか。
全員に同じ値を足すと、平均はその分だけ増えるが、各値と平均の差(偏差)は変わらないので分散・標準偏差はそのまま。散らばりの形が平行移動するだけ、とイメージするとよい。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第1 数学Ⅰ 2 内容(4)データの分析
5個のデータの平均値が 4、分散が 6 のとき、データの2乗の合計 x₁²+x₂²+…+x₅² はどれか。
分散=(2乗の平均)−(平均の2乗) より、2乗の平均=6+4²=22。よって2乗の合計は 22×5=110。50 は (6+4)×5 という誤り。公式を「2乗の平均=分散+平均の2乗」と逆向きに使う。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第1 数学Ⅰ 2 内容(4)データの分析
散布図で、点の並びが全体として右上がりになっているとき、2つの変量の間にあるといえるものはどれか。
右上がり(x が増えると y も増える傾向)は正の相関、右下がりは負の相関である。散布図の形だけでは因果関係までは分からないことに注意。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第1 数学Ⅰ 2 内容(4)データの分析
相関係数 r が必ずとる値の範囲はどれか。
相関係数は共分散を標準偏差の積で割った値で、必ず −1≦r≦1 に収まる。端の値 ±1 も、すべての点が一直線上に並ぶときに実際にとりうるので、等号を含む。負の値もとる。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第1 数学Ⅰ 2 内容(4)データの分析
2つの変量の相関係数が −0.9 であった。散布図のようすとして最も適切なものはどれか。
r が −1 に近いので強い負の相関、つまり点は右下がりの直線の近くに集まる。右上がりなら r は正。r は直線的な関係の指標なので、放物線状の並びでは −0.9 のような値にはならない。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第1 数学Ⅰ 2 内容(4)データの分析
散布図のすべての点が、右下がりの1本の直線上に並んでいる。このときの相関係数はどれか。
すべての点が一直線上に並ぶとき相関係数は ±1 で、右下がりなら r=−1。r=−1 は「これ以上ない強さの負の相関」であり、0 は相関がない場合、1 は右上がりの直線上の場合である。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第1 数学Ⅰ 2 内容(4)データの分析
5 組のデータ x: 1, 2, 3, 4, 5 と y: 3, 5, 4, 7, 6 について、x の分散は 2、y の分散は 2、共分散は 1.6 である。相関係数はどれか。
r=sxy/(sx·sy)=1.6/(√2×√2)=1.6/2=0.8。標準偏差(√2)ではなく分散(2)どうしの積で割ると 0.4 という誤りになる。共分散 1.6 をそのまま答えないこと。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第1 数学Ⅰ 2 内容(4)データの分析
「アイスクリームの売上」と「熱中症の搬送者数」に強い正の相関が見られた。この解釈として最も適切なものはどれか。
相関関係は因果関係の証拠にならない。この例では「気温」という第3の変量が両方を増やしていると考えるのが自然である。相関の強さ(r の大きさ)は因果の有無とは別の話である。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第1 数学Ⅰ 2 内容(4)データの分析
2つの変量の間に負の相関があると考えられる組合せとして、最も適切なものはどれか。
気温が上がるほどホットコーヒーの売上は減る傾向が想定され、右下がり=負の相関にあたる。身長と体重、学習時間と得点、人口と店舗数はいずれも一方が増えると他方も増える正の相関が想定される。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第1 数学Ⅰ 2 内容(4)データの分析
コインを 8 回投げたところ 8 回とも表が出た。「コインは公正(表の確率 1/2)」という仮説を立てると、8 回連続で表が出る確率は (1/2)⁸=1/256(約 0.4%)である。基準を 5% とするとき、仮説検定の考え方による判断はどれか。
公正という仮定の下で、観察された結果の確率 1/256≒0.4% は基準 5% より小さい。めったに起こらないことが起きたと考えるより、仮定を疑う方が自然なので、仮説を棄却して表が出やすいと判断する。比べる相手は 50% ではなく基準の 5% である。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第1 数学Ⅰ 2 内容(4)データの分析
仮説検定で、仮説のもとで観察結果が起こる確率が 6% と計算された。基準を 5% とするときの判断として最も適切なものはどれか。
確率 6% は基準 5% 以上なので「めったに起こらない」とまではいえず、仮説は棄却できない。ただし棄却できないことは仮説が正しい証明にはならない。結果を見てから基準を動かすのは誤った態度である。
根拠:文部科学省「高等学校学習指導要領」(平成30年文部科学省告示第68号)第2章第4節 数学 第2款 第1 数学Ⅰ 2 内容(4)データの分析
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※ 解説は学習用の情報提供です。教科書・学校の指示する解法を優先してください。
※ 出題は高等学校学習指導要領(平成30年告示・数学)の範囲に沿った仮の宿 学習室のオリジナル問題です。計算問題はすべて機械検算ずみ。学校の定期テストの出題範囲・形式は各学校の指示をご確認ください。