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登録販売者 REGISTERED SALES CLERK

安全対策・救済制度・啓発

講義 4 本・確認問題 40 問 | 本試験では「第5章 適正使用と安全対策」(20問)の一部 | 最終更新 2026-09-24

この章で学ぶこと
目次
  1. 安全性情報の提供
  2. 副作用情報の収集と評価
  3. 医薬品副作用被害救済制度
  4. 主な安全対策の事例と啓発活動
  5. 確認問題(40問)
  6. 演習ツール

1. 安全性情報の提供

緊急安全性情報(イエローレター)と安全性速報(ブルーレター)の違い、医薬品・医療機器等安全性情報、総合機構ホームページとPMDAメディナビの役割を区別できるようになります。

法第68条の2の6第1項の規定により、医薬品の製造販売業者等は、医薬品の有効性及び安全性に関する事項その他医薬品の適正な使用のために必要な情報を収集し、検討するとともに、薬局開設者、店舗販売業者、配置販売業者及びそこに従事する薬剤師や登録販売者に対して、提供するよう努めなければならないこととされている。また、製造販売業者等による情報提供がなされる場合にあっても、広範囲の医薬関係者へ速やかに伝達される必要があるときには、関係機関・関係団体の協力及び行政庁の関与の下、周知が図られている。

緊急安全性情報は、医薬品、医療機器又は再生医療等製品について緊急かつ重大な注意喚起や使用制限に係る対策が必要な状況にある場合に、厚生労働省からの命令、指示、製造販売業者の自主決定等に基づいて作成される。製造販売業者及び行政当局による報道発表、(独)医薬品医療機器総合機構(総合機構、PMDA)による医薬品医療機器情報配信サービスによる配信(PMDAメディナビ)、製造販売業者から医療機関や薬局等への直接配布、ダイレクトメール、ファックス、電子メール等による情報提供(1ヶ月以内)等により情報伝達されるものである。A4サイズの黄色地の印刷物で、イエローレターとも呼ばれる。医療用医薬品や医家向け医療機器についての情報伝達である場合が多いが、小柴胡湯による間質性肺炎に関する緊急安全性情報(平成8年3月)のように、一般用医薬品にも関係する緊急安全性情報が発出されたこともある。

安全性速報は、医薬品、医療機器又は再生医療等製品について一般的な使用上の注意の改訂情報よりも迅速な注意喚起や適正使用のための対応の注意喚起が必要な状況にある場合に、厚生労働省からの命令、指示、製造販売業者の自主決定等に基づいて作成される。総合機構によるPMDAメディナビによる配信、製造販売業者から医療機関や薬局等への直接の配布、ダイレクトメール、ファクシミリ、電子メール等による情報提供(1ヶ月以内)等により情報伝達される。A4サイズの青色地の印刷物で、ブルーレターとも呼ばれる。「緊急かつ重大」なら黄色(イエローレター)、「使用上の注意の改訂情報よりも迅速」なら青色(ブルーレター)という対応を取り違えないことが最大のポイントである。

医薬品・医療機器等安全性情報は、厚生労働省が、医薬品(一般用医薬品を含む)、医療機器等による重要な副作用、不具合等に関する情報をとりまとめ、広く医薬関係者向けに情報提供を行っているものである。その内容としては、医薬品の安全性に関する解説記事や、使用上の注意の改訂内容、主な対象品目、参考文献(重要な副作用等に関する改訂については、その根拠となった症例の概要も紹介)等が掲載されている。各都道府県、保健所設置市及び特別区、関係学会等へ送付されているほか、厚生労働省ホームページ及び総合機構ホームページへ掲載されるとともに、医学・薬学関係の専門誌等にも転載される。

総合機構のホームページでは、添付文書情報、厚生労働省より発行される「医薬品・医療機器等安全性情報」のほか、要指導医薬品及び一般用医薬品に関連した情報として、①厚生労働省が製造販売業者等に指示した緊急安全性情報、「使用上の注意」の改訂情報、②製造販売業者等や医療機関等から報告された、医薬品による副作用が疑われる症例情報、③医薬品の承認情報、④医薬品等の製品回収に関する情報、⑤一般用医薬品・要指導医薬品の添付文書情報、⑥その他、厚生労働省が医薬品等の安全性について発表した資料が掲載されている。また総合機構では、医薬品・医療機器等の安全性に関する特に重要な情報が発出されたときに、ホームページに掲載するとともに、その情報を電子メールによりタイムリーに配信する医薬品医療機器情報配信サービス(PMDAメディナビ)を行っている。このサービスは誰でも利用可能であり、最新の情報を入手することができる。

緊急安全性情報と安全性速報の対比
区分緊急安全性情報安全性速報
別名イエローレターブルーレター
外観A4サイズの黄色地の印刷物A4サイズの青色地の印刷物
どんなとき緊急かつ重大な注意喚起や使用制限に係る対策が必要な場合一般的な使用上の注意の改訂情報よりも迅速な注意喚起等が必要な場合
作成の根拠厚生労働省からの命令、指示、製造販売業者の自主決定等厚生労働省からの命令、指示、製造販売業者の自主決定等
伝達方法報道発表、PMDAメディナビ、直接配布、ダイレクトメール、ファックス、電子メール等(1ヶ月以内)PMDAメディナビ、直接の配布、ダイレクトメール、ファクシミリ、電子メール等(1ヶ月以内)
一般用医薬品の例小柴胡湯による間質性肺炎(平成8年3月)―

用語

緊急安全性情報
緊急かつ重大な注意喚起や使用制限に係る対策が必要な場合に作成される情報。A4サイズの黄色地の印刷物で、イエローレターとも呼ばれる。1ヶ月以内に情報伝達される。
安全性速報
一般的な使用上の注意の改訂情報よりも迅速な注意喚起等が必要な場合に作成される情報。A4サイズの青色地の印刷物で、ブルーレターとも呼ばれる。1ヶ月以内に情報伝達される。
PMDAメディナビ
総合機構が行う医薬品医療機器情報配信サービス。特に重要な安全性情報が発出されたとき、電子メールによりタイムリーに配信する。誰でも利用可能で、最新の情報を入手できる。

例題

例題:A4サイズの青色地の印刷物で、一般的な使用上の注意の改訂情報よりも迅速な注意喚起が必要な場合に作成されるのは何か。
答えと考え方 安全性速報(ブルーレター)。緊急かつ重大な注意喚起や使用制限に係る対策が必要な場合に作成される黄色地の緊急安全性情報(イエローレター)と対で覚える。どちらも厚生労働省からの命令、指示、製造販売業者の自主決定等に基づいて作成され、1ヶ月以内に情報伝達される。

出典・根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅰ 医薬品の適正使用情報 3)安全性情報など、その他の情報

2. 副作用情報の収集と評価

医薬関係者による医薬品・医療機器等安全性情報報告制度と、企業からの副作用等報告制度(15日・30日・定期報告の期限)、再審査制度までの流れを押さえます。

1961年に起こったサリドマイド薬害事件を契機として、医薬品の安全性に関する問題を世界共通のものとして取り上げる気運が高まり、1968年、世界保健機関(WHO)加盟各国を中心に、各国自らが医薬品の副作用情報を収集、評価する体制(WHO国際医薬品モニタリング制度)を確立することにつながった。

医薬品・医療機器等安全性情報報告制度は、法第68条の10第2項の規定により、薬局開設者、病院、診療所若しくは飼育動物診療施設の開設者又は医師、歯科医師、薬剤師、登録販売者、獣医師その他の医薬関係者は、医薬品の副作用等によるものと疑われる健康被害の発生を知った場合において、保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するため必要があると認めるときは、その旨を厚生労働大臣に報告しなければならないとするものである。実務上は、法第68条の13第3項の規定により、報告書を総合機構に提出することとされている。本制度は1967年3月、約3000の医療機関をモニター施設に指定して厚生省(当時)が直接副作用報告を受ける「医薬品副作用モニター制度」としてスタートし、1978年8月より約3000のモニター薬局で把握した副作用事例等の定期的な報告が始まった。1997年7月に「医薬品等安全性情報報告制度」として拡充され、2002年7月の薬事法改正で医師や薬剤師等の医薬関係者による副作用等の報告が義務化された。2006年6月の薬事法改正による登録販売者制度の導入に伴い、登録販売者も本制度に基づく報告を行う医薬関係者として位置づけられている。

報告の仕方について手引きでは、医薬品等によるものと疑われる、身体の変調・不調、日常生活に支障を来す程度の健康被害(死亡を含む)について報告が求められ、医薬品との因果関係が必ずしも明確でない場合であっても報告の対象となり得るとされている。安全対策上必要があると認めるときは、過量使用や誤用等によるものと思われる健康被害についても報告がなされる必要がある。報告様式(別表5-5)は総合機構ホームページから入手でき、記入欄すべてに記入がなされる必要はなく、購入者等(健康被害を生じた本人に限らない)から把握可能な範囲で報告がなされればよい。複数の専門家が販売等に携わっている場合であっても、健康被害の情報に直接接した専門家1名から報告書が提出されれば十分である。報告期限は特に定められていないが、報告の必要性を認めた場合は適宜速やかに、郵送、ファクシミリ又は電子メールにより報告書を総合機構に送付する。報告者には安全性情報受領確認書が交付される。令和3年4月からは、ウェブサイトに直接入力することによる電子的な報告が可能となった。

企業からの副作用等の報告制度では、製造販売業者等には、法第68条の10第1項の規定に基づき、その製造販売をし、又は承認を受けた医薬品について、副作用等によるものと疑われる健康被害の発生、使用によるものと疑われる感染症の発生等を知ったときは、その旨を定められた期限までに厚生労働大臣に報告することが義務づけられている(実務上は報告書を総合機構に提出)。報告期限は、使用上の注意から予測できない重篤(死亡含む)な副作用症例は15日以内、使用上の注意から予測できる重篤症例(死亡は15日以内)のうち新有効成分含有医薬品として承認後2年以内のものや市販直後調査などによって得られたものは15日以内、それ以外の重篤(死亡を除く)症例は30日以内、非重篤の予測できない国内症例は定期報告とされている(別表5-4)。また、薬局開設者、医薬品の販売業者又は医薬関係者(登録販売者を含む)は、法第68条の2の6第2項により、製造販売業者等が行う情報収集に協力するよう努めなければならないこととされている。本制度は1979年の薬事法改正により制度化され、1996年の薬事法改正により製造販売業者等が副作用等の情報収集の義務を負うことが明記された。2003年7月からは、血液製剤等の生物由来製品を製造販売する企業に対し、当該製品の安全性について評価し、その成果を定期的に国へ報告する制度が導入されている。

一般用医薬品に関しても承認後の調査が製造販売業者等に求められており、既存の医薬品と明らかに異なる有効成分が配合されたものについては、10年を超えない範囲で厚生労働大臣が承認時に定める一定期間(概ね8年)、承認後の使用成績等を製造販売業者等が集積し、厚生労働省へ提出する制度(再審査制度)が適用される。また、医療用医薬品で使用されていた有効成分をOTC医薬品で初めて配合したものについては要指導医薬品に指定され、承認条件として承認後の一定期間(概ね3年)、安全性に関する調査及び調査結果の報告が求められている。収集された副作用等の情報は、その医薬品の製造販売業者等において評価・検討され、必要な安全対策が図られる。各制度により集められた副作用情報については、総合機構において専門委員の意見を聴きながら調査検討が行われ、その結果に基づき、厚生労働大臣は、薬事審議会の意見を聴いて、使用上の注意の改訂の指示等を通じた注意喚起のための情報提供や、効能・効果や用法・用量の一部変更、調査・実験の実施の指示、製造・販売の中止、製品の回収等の安全対策上必要な行政措置を講じている。

企業からの副作用等の報告期限(別表5-4の要点)
報告の区分重篤性報告期限
使用上の注意から予測できない副作用死亡・重篤(死亡を除く)15日以内
使用上の注意から予測できない副作用非重篤(国内事例)定期報告
使用上の注意から予測できる副作用死亡15日以内
使用上の注意から予測できる副作用重篤:新有効成分含有医薬品として承認後2年以内/市販直後調査などによって得られたもの15日以内
使用上の注意から予測できる副作用重篤:上記以外30日以内
発生傾向が使用上の注意等から予測できないもの重篤(死亡含む)15日以内
発生傾向の変化が保健衛生上の危害の発生又は拡大のおそれを示すもの重篤(死亡含む)15日以内
外国での措置報告(製造、輸入又は販売の中止、回収、廃棄等)―15日以内
研究報告(重大な疾病等のおそれ・発生傾向の著しい変化・効能を有しないことを示すもの)―30日以内

用語

医薬品・医療機器等安全性情報報告制度
医薬関係者(登録販売者を含む)が、副作用等が疑われる健康被害の発生を知り、必要と認めるときに厚生労働大臣に報告する制度(実務上は総合機構に提出)。報告期限は特に定められていない。
企業からの副作用等報告
製造販売業者等が、副作用等が疑われる健康被害等を知ったとき、定められた期限(重篤性等に応じて15日以内・30日以内・定期報告)までに報告する義務。法第68条の10第1項に基づく。
再審査制度
既存の医薬品と明らかに異なる有効成分が配合されたものについて、10年を超えない範囲で厚生労働大臣が承認時に定める一定期間(概ね8年)、承認後の使用成績等を集積し厚生労働省へ提出する制度。

例題

例題:登録販売者が医薬品の副作用と疑われる健康被害の発生を知った場合、報告期限は何日以内か。
答えと考え方 医薬関係者による医薬品・医療機器等安全性情報報告制度では、報告期限は特に定められていない。ただし保健衛生上の危害の発生又は拡大防止の観点から、必要性を認めた場合は適宜速やかに報告書を総合機構に送付する。期限(15日・30日)が定められているのは企業(製造販売業者等)からの報告のほうである。

出典・根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅱ 医薬品の安全対策・別表5-4

3. 医薬品副作用被害救済制度

救済制度の仕組み(請求先・費用負担)、7種類の給付と請求期限、対象とならない場合、医薬品PLセンターまでを整理します。

サリドマイド事件、スモン事件等を踏まえ、1979年に薬事法が改正され、再審査・再評価制度の創設、副作用等報告制度の整備、緊急命令・廃棄・回収命令に関する法整備等と併せて、医薬品副作用被害救済基金法(現「独立行政法人医薬品医療機器総合機構法」)による救済制度が創設された。医薬品は、最新の医学・薬学の水準においても予見しえない副作用が発生することがあり、また、副作用による健康被害については、民法ではその賠償責任を追及することが難しい。このため、医薬品(要指導医薬品及び一般用医薬品を含む)を適正に使用したにもかかわらず副作用による一定の健康被害が生じた場合に、医療費等の給付を行い、被害者の迅速な救済を図ろうというのが医薬品副作用被害救済制度であり、製薬企業の社会的責任に基づく公的制度として1980年5月より運営が開始された。

健康被害を受けた本人(又は家族)の給付請求を受けて、その健康被害が医薬品の副作用によるものかどうか、医薬品が適正に使用されたかどうかなど、医学的薬学的判断を要する事項について薬事審議会の諮問・答申を経て、厚生労働大臣が判定した結果に基づいて、医療費、障害年金、遺族年金等の各種給付が行われる。救済給付業務に必要な費用のうち、給付費については、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法第19条の規定に基づいて、製造販売業者から年度ごとに納付される拠出金が充てられるほか、事務費については、その2分の1相当額は国庫補助により賄われている。医薬品の販売等に従事する専門家は、救済給付の対象となると思われる健康被害を受けた購入者等に対し、救済制度があることや、救済事業を運営する総合機構の相談窓口等を紹介し、相談を促すなどの対応が期待される。

給付の種類は、医療費、医療手当、障害年金、障害児養育年金、遺族年金、遺族一時金及び葬祭料の7種類である。給付の種類によっては請求期限が定められており、その期限を過ぎた分については請求できない。医療費(副作用による疾病の治療に要した費用の実費補償。ただし健康保険等による給付の額を差し引いた自己負担分)は支払いが行われたときから5年以内、医療手当(治療に伴う医療費以外の費用の負担に着目した定額給付)は請求に係る医療が行われた日の属する月の翌月の初日から5年以内に請求する。医療費・医療手当の給付対象となるのは、副作用による疾病が「入院治療を必要とする程度」の場合である。障害年金(副作用により一定程度の障害の状態にある18歳以上の人の生活補償等を目的とした定額給付)と障害児養育年金(一定程度の障害の状態にある18歳未満の人を養育する人に対する定額給付)には請求期限がない。遺族年金(生計維持者が死亡した場合。最高10年間を限度とする定額給付)は死亡のときから5年以内(死亡前に医療費等の支給決定があった場合や先順位者が死亡した場合は2年以内)、遺族一時金(生計維持者以外の人が死亡した場合の見舞等)と葬祭料の請求期限は遺族年金と同じである。

救済給付の対象となるには、添付文書や外箱等に記載されている用法・用量、使用上の注意に従って使用されていることが基本であり、医薬品の不適正な使用による健康被害は対象とならない。対象となる健康被害の程度は、副作用による疾病のため入院を必要とする程度の医療(必ずしも入院治療が行われた場合に限らず、入院治療が必要と認められる場合であって、やむをえず自宅療養を行った場合も含まれる)を受ける場合や、副作用による重い後遺障害(日常生活に著しい制限を受ける程度以上の障害)が残った場合であり、特に医療機関での治療を要さずに寛解したような軽度のものは給付対象に含まれない。また、救済制度の対象とならない医薬品が定められており、要指導医薬品又は一般用医薬品では、殺虫剤・殺鼠剤(人体に直接使用するものを除く)、殺菌消毒剤(人体に直接使用するものを除く)、一般用検査薬、一部の日局収載医薬品(精製水、ワセリン等)が該当する。このほか、製品不良など製薬企業に損害賠償責任がある場合や、無承認無許可医薬品(いわゆる健康食品として販売されたもののほか、個人輸入により入手された医薬品を含む)の使用による健康被害も対象から除外されている。

救済給付の請求に当たっては、医師の診断書、要した医療費を証明する書類(受診証明書)などのほか、その医薬品を販売等した薬局開設者、医薬品の販売業者が作成した販売証明書等が必要となる。医薬品の販売等に従事する専門家においては、販売証明書の発行につき円滑な対応を図る必要がある。なお、医薬品の副作用であるかどうか判断がつきかねる場合でも、給付請求を行うことは可能である。救済制度の対象とならないケースのうち、製品不良など製薬企業に損害賠償責任がある場合には、医薬品PLセンターへの相談が推奨される。医薬品PLセンターは、平成7年7月のPL法の施行と同時に日本製薬団体連合会において開設されたもので、消費者が、医薬品又は医薬部外品に関する苦情(健康被害以外の損害も含まれる)について製造販売元の企業と交渉するに当たって、公平・中立な立場で申立ての相談を受け付け、交渉の仲介や調整・あっせんを行い、裁判によらずに迅速な解決に導くことを目的としている。このほか、2002年の薬事法改正に際して、2004年4月1日以降に生物由来製品を適正に使用したにもかかわらず、それを介して生じた感染等による疾病、障害又は死亡について給付を行う「生物由来製品感染等被害救済制度」が創設されている。

救済給付の種類と請求期限
給付の種類内容請求の期限
医療費副作用による疾病の治療に要した費用を実費補償(健康保険等による給付の額を差し引いた自己負担分)支給の対象となる費用の支払いが行われたときから5年以内
医療手当治療に伴う医療費以外の費用の負担に着目して給付(定額)請求に係る医療が行われた日の属する月の翌月の初日から5年以内
障害年金一定程度の障害の状態にある18歳以上の人の生活補償等を目的として給付(定額)請求期限なし
障害児養育年金一定程度の障害の状態にある18歳未満の人を養育する人に対して給付(定額)請求期限なし
遺族年金生計維持者が死亡した場合に遺族の生活の立て直し等を目的として給付(定額)。最高10年間を限度死亡のときから5年以内(死亡前に医療費等の支給決定があった場合、先順位者が死亡した場合は2年以内)
遺族一時金生計維持者以外の人が死亡した場合に遺族への見舞等を目的として給付(定額)遺族年金と同じ
葬祭料死亡した人の葬祭を行うことに伴う出費に着目して給付(定額)遺族年金と同じ

用語

医薬品副作用被害救済制度
医薬品を適正に使用したにもかかわらず副作用による一定の健康被害が生じた場合に医療費等の給付を行う、製薬企業の社会的責任に基づく公的制度。1980年5月より運営開始。
拠出金
救済給付業務の給付費に充てられる、製造販売業者から年度ごとに納付される費用。総合機構法第19条に基づく。事務費はその2分の1相当額が国庫補助により賄われる。
医薬品PLセンター
平成7年7月のPL法施行と同時に日本製薬団体連合会が開設。医薬品又は医薬部外品に関する苦情について交渉の仲介や調整・あっせんを行い、裁判によらずに迅速な解決に導くことを目的とする。

例題

例題:7種類の給付のうち、請求期限が定められていないものはどれか。
答えと考え方 障害年金と障害児養育年金の2つには請求期限がない。医療費・医療手当は5年以内、遺族年金・遺族一時金・葬祭料は死亡のときから5年以内(一定の場合は2年以内)と定められており、期限を過ぎた分は請求できない。「年金」でも遺族年金には期限がある点に注意する。

出典・根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅲ 医薬品の副作用等による健康被害の救済

4. 主な安全対策の事例と啓発活動

アンプル入りかぜ薬・小柴胡湯・一般用かぜ薬・PPAの4事例で「何が起きて、どう対応したか」を対応づけ、薬と健康の週間とダメ。ゼッタイ。普及運動の期間を正確に覚えます。

アンプル入りかぜ薬では、解熱鎮痛成分としてアミノピリン、スルピリンが配合されたアンプル入りかぜ薬の使用による重篤な副作用(ショック)で、1959年から1965年までの間に計38名の死亡例が発生した。アンプル剤は他の剤形(錠剤、散剤等)に比べて吸収が速く、血中濃度が急速に高値に達するため、通常用量でも副作用を生じやすいことが確認されたことから、1965年、厚生省(当時)より関係製薬企業に対し、アンプル入りかぜ薬製品の回収が要請された。その後、アンプル剤以外の一般用かぜ薬についても、1970年に承認基準が制定され、成分・分量、効能・効果等が見直された。

小柴胡湯による間質性肺炎については、1991年4月以降、使用上の注意に記載されていたが、その後、小柴胡湯とインターフェロン製剤の併用例による間質性肺炎が報告されたことから、1994年1月、インターフェロン製剤との併用を禁忌とする旨の使用上の注意の改訂がなされた。しかし、それ以降も慢性肝炎患者が小柴胡湯を使用して間質性肺炎を発症し、死亡を含む重篤な転帰に至った例もあったことから、1996年3月、厚生省(当時)より関係製薬企業に対して緊急安全性情報の配布が指示された。

一般用かぜ薬による間質性肺炎については、2003年5月までに、一般用かぜ薬の使用によると疑われる間質性肺炎の発生事例が計26例報告された。厚生労働省では、一般用かぜ薬は一般の消費者が自らの選択により購入して使用するものであること、間質性肺炎は重篤な副作用でありその初期症状は一般用かぜ薬の効能であるかぜの諸症状と区別が難しく症状が悪化した場合には注意が必要なことを踏まえ、同年6月、一般用かぜ薬全般につき使用上の注意の改訂を指示した。それ以前も「5~6回服用しても症状が良くならない場合には服用を中止して、専門家に相談する」等の注意がなされていたが、それらに加えて、まれに間質性肺炎の重篤な症状が起きることがあり、その症状はかぜの諸症状と区別が難しいため、「症状が悪化した場合には服用を中止して医師の診療を受ける」旨の注意喚起がなされることとなった。

塩酸フェニルプロパノールアミン(PPA)は、鼻充血や結膜充血を除去し、鼻づまり等の症状の緩和を目的として、鼻炎用内服薬、鎮咳去痰薬、かぜ薬等に配合されていた。2000年5月、米国において女性が食欲抑制剤(日本での鼻炎用内服薬等における配合量よりも高用量)として使用した場合に、出血性脳卒中の発生リスクとの関連性が高いとの報告がなされ、米国食品医薬品庁(FDA)から米国内におけるPPA含有医薬品の自主的な販売中止が要請された。日本では食欲抑制剤として承認されていないことなどから、同年11月、直ちに販売を中止する必要はないものとして、心臓病の人や脳出血の既往がある人等は使用しないよう注意喚起を行っていた。しかし、2003年8月までに、PPAが配合された一般用医薬品による脳出血等の副作用症例が複数報告され、それらの多くが用法・用量の範囲を超えた使用又は禁忌とされている高血圧症患者の使用によるものであった。そのため、厚生労働省から関係製薬企業等に対して、使用上の注意の改訂、情報提供の徹底等を行うとともに、代替成分としてプソイドエフェドリン塩酸塩(PSE)等への速やかな切替えにつき指示がなされた。

啓発活動について手引きでは、登録販売者は、薬剤師とともに一般用医薬品の販売等に従事する医薬関係者(専門家)として、適切なセルフメディケーションの普及定着、医薬品の適正使用の推進のための活動に積極的に参加、協力することが期待されるとされている。医薬品の持つ特質及びその使用・取扱い等について正しい知識を広く生活者に浸透させることにより、保健衛生の維持向上に貢献することを目的とし、毎年10月17日~23日の1週間を「薬と健康の週間」として、国、自治体、関係団体等による広報活動やイベント等が実施されている。また、「6・26国際麻薬乱用撲滅デー」を広く普及し、薬物乱用防止を一層推進するため、毎年6月20日~7月19日までの1ヶ月間、国、自治体、関係団体等により「ダメ。ゼッタイ。」普及運動が実施されている。薬物乱用や薬物依存は、違法薬物(麻薬、覚醒剤等)によるものばかりでなく、一般用医薬品によっても生じ得る。特に青少年では、薬物乱用の危険性に関する認識や理解が必ずしも十分でなく、好奇心から身近に入手できる薬物(一般用医薬品を含む)を興味本位で乱用することがある。要指導医薬品又は一般用医薬品の乱用をきっかけとして違法な薬物の乱用につながることもあり、医薬品の適正使用の重要性等に関して、小中学生のうちからの啓発が重要である。

一般用医薬品に関する主な安全対策の4事例
事例何が起きたかどう対応したか
アンプル入りかぜ薬アミノピリン、スルピリン配合のアンプル入りかぜ薬による重篤な副作用(ショック)で1959~1965年に計38名の死亡例1965年、厚生省より関係製薬企業に製品の回収を要請。1970年に一般用かぜ薬の承認基準を制定
小柴胡湯による間質性肺炎インターフェロン製剤との併用例による間質性肺炎の報告。併用禁忌の改訂後も慢性肝炎患者で発症し死亡を含む重篤な転帰に至った例1994年1月、併用を禁忌とする使用上の注意の改訂。1996年3月、関係製薬企業に緊急安全性情報の配布を指示
一般用かぜ薬による間質性肺炎2003年5月までに間質性肺炎の発生事例が計26例報告2003年6月、一般用かぜ薬全般につき使用上の注意の改訂を指示(症状が悪化した場合には服用を中止して医師の診療を受ける旨)
PPA含有医薬品米国で食欲抑制剤としての使用で出血性脳卒中のリスク報告。日本でも2003年8月までに脳出血等の副作用症例が複数報告(多くが過量使用又は高血圧症患者の使用)使用上の注意の改訂、情報提供の徹底等とともに、プソイドエフェドリン塩酸塩(PSE)等への速やかな切替えを指示

用語

アンプル入りかぜ薬事件
アミノピリン、スルピリン配合のアンプル入りかぜ薬によるショックで1959~1965年に計38名の死亡例が発生。1965年、厚生省より関係製薬企業に製品の回収が要請された。
PPA(塩酸フェニルプロパノールアミン)
鼻づまり等の緩和を目的に鼻炎用内服薬等に配合されていた成分。脳出血等の副作用症例の報告を受け、プソイドエフェドリン塩酸塩(PSE)等への速やかな切替えが指示された。
薬と健康の週間
医薬品の正しい知識を広く生活者に浸透させ保健衛生の維持向上に貢献することを目的に、毎年10月17日~23日の1週間実施される広報活動・イベント等。
「ダメ。ゼッタイ。」普及運動
「6・26国際麻薬乱用撲滅デー」を広く普及し薬物乱用防止を一層推進するため、毎年6月20日~7月19日までの1ヶ月間実施される運動。

例題

例題:「製品の回収要請」「緊急安全性情報の配布指示」「代替成分への切替え指示」は、それぞれどの事例の対応か。
答えと考え方 製品の回収要請はアンプル入りかぜ薬(1965年)、緊急安全性情報の配布指示は小柴胡湯による間質性肺炎(1996年3月)、代替成分(PSE等)への切替え指示はPPA含有医薬品。一般用かぜ薬による間質性肺炎への対応は使用上の注意の改訂指示(2003年6月)であり、事例と対応の組合せの入れ替えが定番の出題である。

出典・根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅳ 一般用医薬品に関する主な安全対策・Ⅴ 医薬品の適正使用のための啓発活動

確認問題(40問)

四肢択一。「正解と解説」を開くと、正解の理由と他の選択肢が違う理由を確認できます。

問1|緊急安全性情報

緊急安全性情報に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. A4サイズの青色地の印刷物で、ブルーレターとも呼ばれ、緊急かつ重大な注意喚起の際に作成される。
  2. 医療用医薬品についての情報伝達である場合が多く、一般用医薬品や漢方処方製剤に関係する緊急安全性情報がこれまでに発出されたことは一度もなく、その対象とされることもないものである。
  3. 医薬品、医療機器又は再生医療等製品について緊急かつ重大な注意喚起や使用制限に係る対策が必要な状況にある場合に、厚生労働省からの命令、指示、製造販売業者の自主決定等に基づいて作成される。
  4. 情報伝達は製造販売業者から医療機関や薬局等への直接配布に限られており、報道発表、医薬品医療機器情報配信サービス(PMDAメディナビ)、ダイレクトメール、ファックス、電子メール等による情報提供は行われない。
正解と解説
正解:C. 医薬品、医療機器又は再生医療等製品について緊急かつ重大な注意喚起や使用制限に係る対策が必要な状況にある場合に、厚生労働省からの命令、指示、製造販売業者の自主決定等に基づいて作成される。

緊急安全性情報は、緊急かつ重大な注意喚起等が必要な場合に、厚生労働省からの命令、指示、製造販売業者の自主決定等に基づいて作成される。A4サイズの黄色地の印刷物でイエローレターと呼ばれる(青色地のブルーレターは安全性速報)。小柴胡湯による間質性肺炎に関する緊急安全性情報(平成8年3月)のように一般用医薬品にも関係するものが発出されたことがあり、伝達は報道発表、PMDAメディナビ、直接配布、ダイレクトメール、ファックス、電子メール等による。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅰ 医薬品の適正使用情報 3)安全性情報など、その他の情報

問2|安全性速報

安全性速報に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. A4サイズの黄色地の印刷物で、イエローレターとも呼ばれる。
  2. A4サイズの青色地の印刷物で、ブルーレターとも呼ばれる。
  3. 緊急かつ重大な注意喚起や使用制限に係る対策が必要な状況にある場合に作成される。
  4. 都道府県知事からの命令、指示に基づいて作成されるものである。
正解と解説
正解:B. A4サイズの青色地の印刷物で、ブルーレターとも呼ばれる。

安全性速報はA4サイズの青色地の印刷物で、ブルーレターとも呼ばれる。一般的な使用上の注意の改訂情報よりも迅速な注意喚起や適正使用のための対応の注意喚起が必要な状況にある場合に、厚生労働省からの命令、指示、製造販売業者の自主決定等に基づいて作成される。黄色地のイエローレターは緊急安全性情報であり、「緊急かつ重大な注意喚起や使用制限に係る対策が必要な場合」に作成されるのも緊急安全性情報である。都道府県知事は作成の根拠ではない。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅰ 医薬品の適正使用情報 3)安全性情報など、その他の情報

問3|レターの区別

緊急安全性情報及び安全性速報に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 緊急安全性情報は、イエローレターとも呼ばれるものである。
  2. 安全性速報は、医薬品、医療機器又は再生医療等製品について一般的な使用上の注意の改訂情報よりも迅速な注意喚起等が必要な状況にある場合に作成される。
  3. 緊急安全性情報は、製造販売業者から医療機関や薬局等への直接配布、ダイレクトメール、ファックス、電子メール等による情報提供(1ヶ月以内)等により情報伝達される。
  4. 安全性速報は、A4サイズの黄色地の印刷物である。
正解と解説
正解:D. 安全性速報は、A4サイズの黄色地の印刷物である。

安全性速報はA4サイズの青色地の印刷物(ブルーレター)であり、黄色地の印刷物(イエローレター)は緊急安全性情報である。この色の対応の入れ替えが定番の誤り選択肢である。他の3つは手引きのとおり正しい。緊急安全性情報・安全性速報とも、直接配布やダイレクトメール、電子メール等により1ヶ月以内に情報伝達される。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅰ 医薬品の適正使用情報 3)安全性情報など、その他の情報

問4|緊急情報の実例

緊急安全性情報の対象や情報提供に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 小柴胡湯による間質性肺炎に関する緊急安全性情報(平成8年3月)のように、一般用医薬品にも関係する緊急安全性情報が発出されたこともある。
  2. 緊急安全性情報は、医療用医薬品のみを対象として作成される。
  3. 情報提供の期限は1年以内とされている。
  4. 緊急安全性情報の作成は、厚生労働省からの命令又は指示による場合に限られ、製造販売業者の自主決定により作成されることはない。
正解と解説
正解:A. 小柴胡湯による間質性肺炎に関する緊急安全性情報(平成8年3月)のように、一般用医薬品にも関係する緊急安全性情報が発出されたこともある。

緊急安全性情報は医療用医薬品や医家向け医療機器についての情報伝達である場合が多いが、小柴胡湯による間質性肺炎に関する緊急安全性情報(平成8年3月)のように、一般用医薬品にも関係するものが発出されたこともある。医療用医薬品のみを対象とするわけではない。情報提供は1ヶ月以内であり、厚生労働省からの命令、指示のほか製造販売業者の自主決定等に基づいて作成される。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅰ 医薬品の適正使用情報 3)安全性情報など、その他の情報

問5|安全性情報

医薬品・医療機器等安全性情報に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 対象となる医薬品には医療用医薬品のみが含まれ、一般用医薬品は含まれない。
  2. 独立行政法人医薬品医療機器総合機構が情報をとりまとめ、医薬関係者や一般の生活者に対して広く情報提供を行っている。
  3. 内容として、医薬品の安全性に関する解説記事や、使用上の注意の改訂内容、主な対象品目、参考文献等が掲載されている。
  4. 医薬関係者向けではなく一般の生活者向けの広報紙として発行されているものであり、広く医薬関係者に情報提供されるものではない。
正解と解説
正解:C. 内容として、医薬品の安全性に関する解説記事や、使用上の注意の改訂内容、主な対象品目、参考文献等が掲載されている。

医薬品・医療機器等安全性情報には、医薬品の安全性に関する解説記事、使用上の注意の改訂内容、主な対象品目、参考文献(重要な副作用等に関する改訂については根拠となった症例の概要も紹介)等が掲載されている。とりまとめて情報提供を行うのは総合機構ではなく厚生労働省であり、医薬品(一般用医薬品を含む)、医療機器等が対象で、広く医薬関係者向けに情報提供されている。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅰ 医薬品の適正使用情報 3)安全性情報など、その他の情報

問6|総合機構HP

総合機構のホームページに掲載されている情報に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 厚生労働省が製造販売業者等に指示した緊急安全性情報や「使用上の注意」の改訂情報が掲載されている。
  2. 医薬品等の製品回収に関する情報が掲載されている。
  3. 製造販売業者等や医療機関等から報告された、医薬品による副作用が疑われる症例情報は掲載されていない。
  4. 医薬品の承認情報が掲載されている。
正解と解説
正解:C. 製造販売業者等や医療機関等から報告された、医薬品による副作用が疑われる症例情報は掲載されていない。

総合機構ホームページには、製造販売業者等や医療機関等から報告された、医薬品による副作用が疑われる症例情報も掲載されている。このほか、添付文書情報、医薬品・医療機器等安全性情報、緊急安全性情報・「使用上の注意」の改訂情報、医薬品の承認情報、製品回収に関する情報、一般用医薬品・要指導医薬品の添付文書情報、厚生労働省が医薬品等の安全性について発表した資料が掲載されており、他の3つの選択肢は正しい。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅰ 医薬品の適正使用情報 3)安全性情報など、その他の情報

問7|メディナビ

医薬品医療機器情報配信サービス(PMDAメディナビ)に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 利用できるのは、薬局開設者や店舗販売業者に雇用されている薬剤師や登録販売者等の医薬関係者に限られ、一般の生活者は利用することができない。
  2. 医薬品・医療機器等の安全性に関する特に重要な情報が発出されたときに、その情報を電子メールによりタイムリーに配信するサービスである。
  3. 安全性に関する特に重要な情報については、ホームページに掲載されるほか、電子メールではなく郵送によりタイムリーに配信されるサービスである。
  4. 厚生労働省が行っているサービスであり、総合機構は関与していない。
正解と解説
正解:B. 医薬品・医療機器等の安全性に関する特に重要な情報が発出されたときに、その情報を電子メールによりタイムリーに配信するサービスである。

PMDAメディナビは、総合機構が行っているサービスで、医薬品・医療機器等の安全性に関する特に重要な情報が発出されたときに、ホームページに掲載するとともに、その情報を電子メールによりタイムリーに配信するものである。誰でも利用可能であり、医薬関係者に限られない。郵送ではなく電子メールによる配信であり、実施主体は厚生労働省ではなく総合機構である。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅰ 医薬品の適正使用情報 3)安全性情報など、その他の情報

問8|情報提供の努力義務

医薬品の安全性情報に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 医薬品の製造販売業者等は、医薬品の有効性及び安全性に関する事項その他医薬品の適正な使用のために必要な情報を収集し、検討するとともに、薬局開設者、店舗販売業者、配置販売業者及びそこに従事する薬剤師や登録販売者に対して、提供するよう努めなければならない。
  2. 医薬品・医療機器等安全性情報は、厚生労働省ホームページ及び総合機構ホームページへ掲載される。
  3. 医薬品・医療機器等安全性情報は、各都道府県、保健所設置市及び特別区、関係学会、医療機関等へ送付されている。
  4. 医薬品・医療機器等安全性情報には、重要な副作用等に関する改訂の根拠となった症例の概要は紹介されない。
正解と解説
正解:D. 医薬品・医療機器等安全性情報には、重要な副作用等に関する改訂の根拠となった症例の概要は紹介されない。

医薬品・医療機器等安全性情報には参考文献等が掲載され、重要な副作用等に関する改訂については、その根拠となった症例の概要も紹介される。製造販売業者等の情報収集・提供の努力義務(法第68条の2の6第1項)、厚生労働省ホームページ及び総合機構ホームページへの掲載、各都道府県・保健所設置市・特別区・関係学会等への送付は、いずれも手引きのとおり正しい。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅰ 医薬品の適正使用情報 3)安全性情報など、その他の情報

問9|報告制度

医薬品・医療機器等安全性情報報告制度に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 登録販売者は、2006年6月の薬事法改正による登録販売者制度の導入後においても、本制度に基づく報告を行う医薬関係者には含まれておらず、報告を行うことができるのは薬剤師、医師、歯科医師に限られることとされている。
  2. 報告期限は、医薬品の副作用等によるものと疑われる健康被害の発生を知った日から15日以内と定められている。
  3. 医薬関係者は、医薬品の副作用等によるものと疑われる健康被害の発生を知った場合において、保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するため必要があると認めるときは、その旨を厚生労働大臣に報告しなければならない。
  4. 報告書は、実務上、独立行政法人医薬品医療機器総合機構ではなく、その所在地の都道府県知事に提出することとされている。
正解と解説
正解:C. 医薬関係者は、医薬品の副作用等によるものと疑われる健康被害の発生を知った場合において、保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するため必要があると認めるときは、その旨を厚生労働大臣に報告しなければならない。

法第68条の10第2項の規定により、医薬関係者は、副作用等によるものと疑われる健康被害の発生を知った場合において、保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するため必要があると認めるときは、厚生労働大臣に報告しなければならない。2006年6月の薬事法改正による登録販売者制度の導入に伴い、登録販売者も報告を行う医薬関係者として位置づけられている。報告期限は特に定められておらず、報告書は実務上、総合機構に提出する。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅱ 医薬品の安全対策

問10|報告の仕方

医薬品・医療機器等安全性情報報告制度に基づく報告に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 医薬品との因果関係が必ずしも明確でない場合であっても、報告の対象となり得る。
  2. 報告様式の記入欄すべてに記入がなされる必要はなく、購入者等から把握可能な範囲で報告がなされればよい。
  3. 複数の専門家が医薬品の販売等に携わっている場合であっても、健康被害の情報に直接接した専門家1名から報告書が提出されれば十分である。
  4. 報告期限は、健康被害の発生を知った日から30日以内と定められている。
正解と解説
正解:D. 報告期限は、健康被害の発生を知った日から30日以内と定められている。

本制度の報告期限は特に定められていない。保健衛生上の危害の発生又は拡大防止の観点から、報告の必要性を認めた場合においては、適宜速やかに、郵送、ファクシミリ又は電子メールにより報告書を総合機構に送付することとされている。30日以内等の期限が定められているのは企業(製造販売業者等)からの副作用等報告である。他の3つの選択肢は手引きのとおり正しい。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅱ 医薬品の安全対策

問11|制度の沿革

医薬品・医療機器等安全性情報報告制度の沿革に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 本制度は、1967年3月より、約3000の医療機関をモニター施設に指定して、厚生省(当時)が直接副作用報告を受ける「医薬品副作用モニター制度」としてスタートした。
  2. 医師や薬剤師等の医薬関係者による副作用等の報告が義務化されたのは、2006年6月の薬事法改正による。
  3. 1978年8月より、約3000のモニター病院で把握した一般用医薬品の副作用事例等について、定期的に報告が行われるようになった。
  4. 登録販売者は、本制度に基づく報告を行う医薬関係者として位置づけられていない。
正解と解説
正解:A. 本制度は、1967年3月より、約3000の医療機関をモニター施設に指定して、厚生省(当時)が直接副作用報告を受ける「医薬品副作用モニター制度」としてスタートした。

本制度は1967年3月、約3000の医療機関をモニター施設に指定した「医薬品副作用モニター制度」としてスタートした。医薬関係者による報告の義務化は2002年7月の薬事法改正によるものであり、2006年6月の薬事法改正は登録販売者制度の導入で、これに伴い登録販売者も報告を行う医薬関係者として位置づけられた。1978年8月から定期的な報告を行ったのはモニター病院ではなく約3000のモニター薬局である。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅱ 医薬品の安全対策

問12|報告の方法

医薬品の副作用等が疑われる場合の報告の仕方に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 報告は、健康被害を生じた本人から把握した情報でなければ行うことができない。
  2. 令和3年4月から、ウェブサイトに直接入力することによる電子的な報告が可能となった。
  3. 医薬品の過量使用や誤用等によるものと思われる健康被害は、いかなる場合も報告の対象とならない。
  4. 報告書を提出した報告者に対しては、特に何も交付されない。
正解と解説
正解:B. 令和3年4月から、ウェブサイトに直接入力することによる電子的な報告が可能となった。

本報告は、令和3年4月から、ウェブサイトに直接入力することによる電子的な報告が可能となった。報告は購入者等(健康被害を生じた本人に限らない)から把握可能な範囲でなされればよい。安全対策上必要があると認めるときは、過量使用や誤用等によるものと思われる健康被害についても報告がなされる必要がある。報告者に対しては、安全性情報受領確認書が交付される。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅱ 医薬品の安全対策

問13|報告期限15日

企業からの副作用等の報告制度において、医薬品によるものと疑われる副作用症例のうち、使用上の注意から予測できない死亡症例(国内事例)の報告期限として、正しいものはどれか。

  1. 定期報告
  2. 7日以内
  3. 15日以内
  4. 30日以内
正解と解説
正解:C. 15日以内

使用上の注意から予測できない副作用症例のうち、死亡及び重篤(死亡を除く)の症例は、国内事例・外国事例とも15日以内の報告とされている。定期報告とされているのは使用上の注意から予測できない非重篤の国内事例である。30日以内は、使用上の注意から予測できる重篤(死亡を除く)症例のうち承認後2年以内・市販直後調査などによって得られたもの以外の場合等であり、7日以内という区分はない。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅱ 医薬品の安全対策・別表5-4 企業からの副作用等の報告

問14|報告期限30日

企業からの副作用等の報告制度において、使用上の注意から予測できる重篤(死亡を除く)な副作用症例のうち、新有効成分含有医薬品として承認後2年以内のものや市販直後調査などによって得られたもの以外の症例の報告期限として、正しいものはどれか。

  1. 15日以内
  2. 定期報告
  3. 報告義務はない
  4. 30日以内
正解と解説
正解:D. 30日以内

使用上の注意から予測できる重篤(死亡を除く)症例のうち、新有効成分含有医薬品として承認後2年以内のものや市販直後調査などによって得られたものは15日以内だが、それ以外(上記以外)は30日以内の報告とされている。死亡症例であれば予測できるものでも15日以内である。定期報告は使用上の注意から予測できない非重篤の国内事例の区分であり、報告義務がないわけではない。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅱ 医薬品の安全対策・別表5-4 企業からの副作用等の報告

問15|報告期限の区分

企業からの副作用等の報告制度における報告期限に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 医薬品によるものと疑われる副作用症例のうち、使用上の注意から予測できない非重篤の国内事例は、定期報告とされている。
  2. 外国における製造、輸入又は販売の中止、回収、廃棄その他の保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するための措置の実施(外国での措置報告)は、15日以内の報告とされている。
  3. 副作用・感染症により、癌その他の重大な疾病、障害若しくは死亡が発生するおそれがあることを示す研究報告は、30日以内の報告とされている。
  4. 副作用の発生傾向が使用上の注意等から予測することができない重篤(死亡含む)な症例は、30日以内の報告とされている。
正解と解説
正解:D. 副作用の発生傾向が使用上の注意等から予測することができない重篤(死亡含む)な症例は、30日以内の報告とされている。

発生傾向が使用上の注意等から予測することができない重篤(死亡含む)な副作用症例の報告期限は、30日以内ではなく15日以内である。発生傾向の変化が保健衛生上の危害の発生又は拡大のおそれを示す重篤(死亡含む)な症例も15日以内とされている。予測できない非重篤の国内事例は定期報告、外国での措置報告は15日以内、研究報告は30日以内であり、他の3つの選択肢は別表5-4のとおり正しい。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅱ 医薬品の安全対策・別表5-4 企業からの副作用等の報告

問16|企業報告制度

企業からの副作用等の報告制度に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 製造販売業者等には、法第68条の10第1項の規定に基づき、その製造販売をし、又は承認を受けた医薬品について、副作用等によるものと疑われる健康被害の発生等を知ったときは、その旨を定められた期限までに厚生労働大臣に報告することが義務づけられている。
  2. 製造販売業者等による副作用等の報告は、法律上の義務ではなく、努力義務。
  3. 薬局開設者、医薬品の販売業者又は医薬関係者(登録販売者を含む)は、製造販売業者等が行う医薬品の適正な使用のために必要な情報の収集に協力するよう努めなければならないという規定は設けられておらず、これらの者が情報収集に協力する必要はないこととされている。
  4. 本制度は、2002年の薬事法改正により初めて制度化されたものである。
正解と解説
正解:A. 製造販売業者等には、法第68条の10第1項の規定に基づき、その製造販売をし、又は承認を受けた医薬品について、副作用等によるものと疑われる健康被害の発生等を知ったときは、その旨を定められた期限までに厚生労働大臣に報告することが義務づけられている。

製造販売業者等には、法第68条の10第1項に基づき、定められた期限までの報告が義務づけられている(実務上は報告書を総合機構に提出)。努力義務ではない。薬局開設者、医薬品の販売業者又は医薬関係者(登録販売者を含む)は、法第68条の2の6第2項により、製造販売業者等が行う情報収集に協力するよう努めなければならない。本制度は1979年の薬事法改正により制度化され、1996年の薬事法改正で情報収集の義務が明記された。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅱ 医薬品の安全対策

問17|再審査制度

一般用医薬品の承認後の調査に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 既存の医薬品と明らかに異なる有効成分が配合されたものに適用される再審査制度の調査期間は、承認時に厚生労働大臣が定める概ね3年。
  2. 医療用医薬品において使用されていた有効成分を一般用医薬品(OTC医薬品)で初めて配合したものについては、10年を超えない範囲で厚生労働大臣が承認時に定める概ね3年の安全性に関する調査が承認条件として求められ、第一類医薬品に指定される。
  3. 既存の医薬品と明らかに異なる有効成分が配合されたものについては、10年を超えない範囲で厚生労働大臣が承認時に定める一定期間(概ね8年)、承認後の使用成績等を製造販売業者等が集積し、厚生労働省へ提出する制度(再審査制度)が適用される。
  4. 一般用医薬品については、医療用医薬品と異なり、承認後の調査は製造販売業者等に求められていない。
正解と解説
正解:C. 既存の医薬品と明らかに異なる有効成分が配合されたものについては、10年を超えない範囲で厚生労働大臣が承認時に定める一定期間(概ね8年)、承認後の使用成績等を製造販売業者等が集積し、厚生労働省へ提出する制度(再審査制度)が適用される。

既存の医薬品と明らかに異なる有効成分が配合されたものには、10年を超えない範囲で厚生労働大臣が承認時に定める一定期間(概ね8年)の再審査制度が適用される。概ね3年は、医療用医薬品で使用されていた有効成分をOTC医薬品で初めて配合したもの(要指導医薬品に指定される)に承認条件として求められる安全性に関する調査の期間であり、第一類医薬品ではなく要指導医薬品に指定される。承認後の調査は一般用医薬品にも求められている。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅱ 医薬品の安全対策

問18|評価と措置

副作用情報等の評価及び措置に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 厚生労働大臣は、都道府県知事の意見を聴いて、安全対策上必要な行政措置を講じている。
  2. 各制度により集められた副作用情報については、総合機構において専門委員の意見を聴きながら調査検討が行われる。
  3. 安全対策上必要な行政措置に、製品の回収は含まれない。
  4. 安全対策上必要な行政措置として、効能・効果や用法・用量の一部変更が行われることはない。
正解と解説
正解:B. 各制度により集められた副作用情報については、総合機構において専門委員の意見を聴きながら調査検討が行われる。

各制度により集められた副作用情報は、総合機構において専門委員の意見を聴きながら調査検討が行われ、その結果に基づき、厚生労働大臣は、薬事審議会(都道府県知事ではない)の意見を聴いて、使用上の注意の改訂の指示等を通じた注意喚起のための情報提供、効能・効果や用法・用量の一部変更、調査・実験の実施の指示、製造・販売の中止、製品の回収等の安全対策上必要な行政措置を講じている。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅱ 医薬品の安全対策

問19|救済制度の仕組み

医薬品副作用被害救済制度に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 救済給付は、健康被害を受けた本人(又は家族)の給付請求を受けて、医学的薬学的判断を要する事項について薬事審議会の諮問・答申を経て、総合機構の理事長が判定した結果に基づいて行われる。
  2. 健康被害を受けた本人(又は家族)の給付請求を受けて、医学的薬学的判断を要する事項について薬事審議会の諮問・答申を経て、厚生労働大臣が判定した結果に基づいて、各種給付が行われる。
  3. 本制度は、製薬企業の社会的責任に基づく公的制度として、1990年5月より運営が開始された。
  4. 要指導医薬品及び一般用医薬品は、本制度の対象となる医薬品には含まれない。
正解と解説
正解:B. 健康被害を受けた本人(又は家族)の給付請求を受けて、医学的薬学的判断を要する事項について薬事審議会の諮問・答申を経て、厚生労働大臣が判定した結果に基づいて、各種給付が行われる。

救済給付は、健康被害を受けた本人(又は家族)の給付請求を受けて、その健康被害が医薬品の副作用によるものかどうか等の医学的薬学的判断を要する事項について薬事審議会の諮問・答申を経て、厚生労働大臣(総合機構の理事長ではない)が判定した結果に基づいて行われる。本制度は製薬企業の社会的責任に基づく公的制度として1980年5月より運営が開始された。対象となる医薬品には要指導医薬品及び一般用医薬品も含まれる。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅲ 医薬品の副作用等による健康被害の救済

問20|費用の負担

医薬品副作用被害救済制度の費用負担に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 給付費は、全額国庫負担により賄われている。
  2. 事務費は、全額製造販売業者の拠出金により賄われている。
  3. 給付費については、製造販売業者から年度ごとに納付される拠出金が充てられる。
  4. 事務費の2分の1相当額は、都道府県の負担により賄われている。
正解と解説
正解:C. 給付費については、製造販売業者から年度ごとに納付される拠出金が充てられる。

救済給付業務に必要な費用のうち、給付費については、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法第19条の規定に基づいて、製造販売業者から年度ごとに納付される拠出金が充てられる。事務費については、その2分の1相当額は国庫補助(都道府県の負担ではない)により賄われている。給付費が全額国庫負担、事務費が全額製造販売業者負担という記述はいずれも誤りである。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅲ 医薬品の副作用等による健康被害の救済

問21|給付の種類

医薬品副作用被害救済制度の給付の種類に含まれないものはどれか。

  1. 医療手当
  2. 障害児養育年金
  3. 遺族一時金
  4. 休業手当
正解と解説
正解:D. 休業手当

給付の種類は、医療費、医療手当、障害年金、障害児養育年金、遺族年金、遺族一時金及び葬祭料の7種類であり、休業手当という給付はない。医療手当は治療に伴う医療費以外の費用の負担に着目した定額給付、障害児養育年金は一定程度の障害の状態にある18歳未満の人を養育する人への給付、遺族一時金は生計維持者以外の人が死亡した場合の遺族への見舞等を目的とした給付である。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅲ 医薬品の副作用等による健康被害の救済

問22|請求期限

医薬品副作用被害救済制度の給付とその請求期限に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 障害年金には請求期限があるが、障害児養育年金や医療費については請求期限が定められていない。
  2. 医療費の請求期限は、医療費の支給の対象となる費用の支払いが行われたときから5年以内である。
  3. 遺族年金については、遺族一時金や葬祭料の場合と異なり、請求期限は定められていない。
  4. 葬祭料には、医療費と異なり、請求期限は定められていない。
正解と解説
正解:B. 医療費の請求期限は、医療費の支給の対象となる費用の支払いが行われたときから5年以内である。

医療費の請求期限は、支給の対象となる費用の支払いが行われたときから5年以内である。請求期限がないのは障害年金と障害児養育年金であり、医療費には期限がある(選択肢1は対応が逆)。遺族年金は死亡のときから5年以内(死亡前に医療費等の支給決定があった場合や先順位者が死亡した場合は2年以内)であり、遺族一時金・葬祭料の請求期限は遺族年金と同じで、いずれも期限が定められている。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅲ 医薬品の副作用等による健康被害の救済

問23|障害年金

医薬品副作用被害救済制度の障害年金に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 医薬品の副作用により一定程度の障害の状態にある18歳以上の人の生活補償等を目的として給付されるもの(定額)で、請求期限は定められていない。
  2. 医薬品の副作用により一定程度の障害の状態にある18歳未満の人の生活補償等を目的として給付されるもの(定額)で、請求期限は定められていないと考えられている。
  3. 請求期限は、障害の状態になったときから5年以内と定められている。
  4. 給付は、最高10年間を限度とする定額給付である。
正解と解説
正解:A. 医薬品の副作用により一定程度の障害の状態にある18歳以上の人の生活補償等を目的として給付されるもの(定額)で、請求期限は定められていない。

障害年金は、医薬品の副作用により一定程度の障害の状態にある18歳以上の人の生活補償等を目的として給付される定額給付で、請求期限はない。18歳未満の人に係る給付は、その人を養育する人に対して給付される障害児養育年金である(こちらも請求期限なし)。最高10年間を限度とするのは遺族年金であり、障害年金にはそのような限度の記載はない。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅲ 医薬品の副作用等による健康被害の救済

問24|医療費と手当

医薬品副作用被害救済制度の医療費及び医療手当に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 医療費は、定額給付である。
  2. 医療手当は、医薬品の副作用による疾病の治療に要した費用を実費補償するものである。
  3. 医療費、医療手当の給付の対象となるのは、副作用による疾病が通院治療で足りる程度の場合である。
  4. 医療手当の請求期限は、請求に係る医療が行われた日の属する月の翌月の初日から5年以内である。
正解と解説
正解:D. 医療手当の請求期限は、請求に係る医療が行われた日の属する月の翌月の初日から5年以内である。

医療手当の請求期限は、請求に係る医療が行われた日の属する月の翌月の初日から5年以内である。医療費は定額ではなく、治療に要した費用の実費補償(健康保険等による給付の額を差し引いた自己負担分)であり、医療手当のほうが医療費以外の費用の負担に着目した定額給付である(選択肢1・2は対応が逆)。医療費・医療手当の給付対象となるのは、副作用による疾病が「入院治療を必要とする程度」の場合である。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅲ 医薬品の副作用等による健康被害の救済

問25|対象外の医薬品

要指導医薬品又は一般用医薬品のうち、医薬品副作用被害救済制度の対象とならないものはどれか。

  1. 一般用検査薬
  2. かぜ薬
  3. 解熱鎮痛薬
  4. 人体に直接使用する殺菌消毒剤
正解と解説
正解:A. 一般用検査薬

救済制度の対象とならない医薬品として、要指導医薬品又は一般用医薬品では、殺虫剤・殺鼠剤(人体に直接使用するものを除く)、殺菌消毒剤(人体に直接使用するものを除く)、一般用検査薬、一部の日局収載医薬品(精製水、ワセリン等)が定められている。殺菌消毒剤は「人体に直接使用するものを除く」とされているため、人体に直接使用する殺菌消毒剤は対象となる。かぜ薬や解熱鎮痛薬は対象外とされていない。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅲ 医薬品の副作用等による健康被害の救済

問26|対象外の範囲

医薬品副作用被害救済制度の対象に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 殺虫剤・殺鼠剤(人体に直接使用するものを除く)は、救済制度の対象とならない。
  2. 一部の日局収載医薬品(精製水、ワセリン等)は、救済制度の対象とならない。
  3. 無承認無許可医薬品(個人輸入により入手された医薬品を含む)の使用による健康被害は、救済制度の対象とならない。
  4. 人体に直接使用する殺菌消毒剤は、救済制度の対象とならない。
正解と解説
正解:D. 人体に直接使用する殺菌消毒剤は、救済制度の対象とならない。

殺菌消毒剤が救済制度の対象とならないのは「人体に直接使用するものを除く」場合であり、人体に直接使用する殺菌消毒剤は救済制度の対象となる。殺虫剤・殺鼠剤(人体に直接使用するものを除く)、一般用検査薬、一部の日局収載医薬品(精製水、ワセリン等)は対象外であり、無承認無許可医薬品(いわゆる健康食品として販売されたもののほか、個人輸入により入手された医薬品を含む)の使用による健康被害も対象から除外されている。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅲ 医薬品の副作用等による健康被害の救済

問27|支給対象範囲

医薬品副作用被害救済制度の救済給付の支給対象範囲に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 医薬品の不適正な使用による健康被害も、救済給付の対象となる。
  2. 医薬品を適正に使用して生じた健康被害であれば、特に医療機関での治療を要さずに寛解した軽度のものも給付対象に含まれる。
  3. 救済給付の対象には、入院治療が必要と認められる場合であって、やむをえず自宅療養を行った場合も含まれる。
  4. 医薬品の副作用であるかどうか判断がつきかねる場合は、給付請求を行うことができない。
正解と解説
正解:C. 救済給付の対象には、入院治療が必要と認められる場合であって、やむをえず自宅療養を行った場合も含まれる。

救済給付の対象となる健康被害の程度は、副作用による疾病のため入院を必要とする程度の医療を受ける場合等であり、必ずしも入院治療が行われた場合に限らず、入院治療が必要と認められる場合であって、やむをえず自宅療養を行った場合も含まれる。医薬品の不適正な使用による健康被害は対象とならず、特に医療機関での治療を要さずに寛解した軽度のものも給付対象に含まれない。副作用かどうか判断がつきかねる場合でも給付請求を行うことは可能である。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅲ 医薬品の副作用等による健康被害の救済

問28|必要な書類

要指導医薬品又は一般用医薬品の使用による副作用被害への救済給付の請求に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 給付請求は、健康被害を受けた本人に限られ、その家族が行うことはできない。
  2. 請求に当たっては、医師の診断書、要した医療費を証明する書類(受診証明書)などのほか、その医薬品を販売等した薬局開設者、医薬品の販売業者が作成した販売証明書等が必要となる。
  3. 請求に当たっては医師の診断書や要した医療費を証明する書類(受診証明書)が必要となるが、医薬品を販売等した薬局開設者や医薬品の販売業者が作成する販売証明書等の書類は必要とされていない。
  4. 医薬品の販売等に従事する専門家は、購入者から求められても販売証明書の発行に応じる必要はない。
正解と解説
正解:B. 請求に当たっては、医師の診断書、要した医療費を証明する書類(受診証明書)などのほか、その医薬品を販売等した薬局開設者、医薬品の販売業者が作成した販売証明書等が必要となる。

救済給付の請求に当たっては、医師の診断書、受診証明書などのほか、その医薬品を販売等した薬局開設者、医薬品の販売業者が作成した販売証明書等が必要となる。給付請求は健康被害を受けた本人又は家族が行うことができる。医薬品の販売等に従事する専門家においては、販売証明書の発行につき円滑な対応を図る必要があるとされており、発行に応じる必要がないという記述は誤りである。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅲ 医薬品の副作用等による健康被害の救済

問29|PLセンター

医薬品PLセンターに関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 総合機構により開設された相談機関である。
  2. 消費者が、医薬品又は医薬部外品に関する苦情(健康被害以外の損害も含まれる)について製造販売元の企業と交渉するに当たって、公平・中立な立場で申立ての相談を受け付け、交渉の仲介や調整・あっせんを行う。
  3. 裁判による解決に導くことを目的としている。
  4. 製品不良など、製薬企業に損害賠償責任がある場合は、医薬品副作用被害救済制度の給付対象となるため、医薬品PLセンターへの相談は推奨されない。
正解と解説
正解:B. 消費者が、医薬品又は医薬部外品に関する苦情(健康被害以外の損害も含まれる)について製造販売元の企業と交渉するに当たって、公平・中立な立場で申立ての相談を受け付け、交渉の仲介や調整・あっせんを行う。

医薬品PLセンターは、日本製薬団体連合会において平成7年7月のPL法の施行と同時に開設されたもので(総合機構ではない)、医薬品又は医薬部外品に関する苦情(健康被害以外の損害も含まれる)について、公平・中立な立場で相談を受け付け、交渉の仲介や調整・あっせんを行い、裁判によらずに迅速な解決に導くことを目的としている。製品不良など製薬企業に損害賠償責任がある場合は救済制度の対象とならず、医薬品PLセンターへの相談が推奨される。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅲ 医薬品の副作用等による健康被害の救済

問30|生物由来製品

健康被害の救済に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 生物由来製品感染等被害救済制度は、2004年4月1日以降に生物由来製品を適正に使用したにもかかわらず、それを介して生じた感染等による疾病、障害又は死亡について給付を行うものである。
  2. 医薬品副作用被害救済制度は、サリドマイド事件、スモン事件等を踏まえ、医薬品の副作用による健康被害の迅速な救済を図るため、製薬企業の社会的責任に基づく公的制度として1959年の薬事法改正により創設された。
  3. 総合機構は、関係製薬企業又は国からの委託を受けているものの、裁判上の和解が成立したスモン患者に対する健康管理手当や介護費用の支払業務については行っていないものである。
  4. 生物由来製品を介した感染等による健康被害は、医薬品副作用被害救済制度により救済されることとされている。
正解と解説
正解:A. 生物由来製品感染等被害救済制度は、2004年4月1日以降に生物由来製品を適正に使用したにもかかわらず、それを介して生じた感染等による疾病、障害又は死亡について給付を行うものである。

生物由来製品感染等被害救済制度は、2002年の薬事法改正に際して創設され、2004年4月1日以降に生物由来製品を適正に使用したにもかかわらず生じた感染等による疾病、障害又は死亡について給付を行う。医薬品副作用被害救済制度の創設は1979年の薬事法改正時である。総合機構は、関係製薬企業又は国からの委託を受けて、スモン患者への健康管理手当や介護費用の支払業務を行っている。生物由来製品を介した感染等は、医薬品副作用被害救済制度とは別の制度で救済される。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅲ 医薬品の副作用等による健康被害の救済

問31|アンプル剤

アンプル入りかぜ薬に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 解熱鎮痛成分としてアミノピリン、スルピリンが配合されたアンプル入りかぜ薬の使用による重篤な副作用(ショック)で、1959年から1965年までの間に計38名の死亡例が発生した。
  2. アンプル剤は、他の剤形(錠剤、散剤等)に比べて有効成分の吸収が遅く、血中濃度が急速に高値に達することはないため、通常用量で使用する限り副作用を生じるおそれはないことが確認された。
  3. 発生した重篤な副作用は間質性肺炎であり、1959年から1965年までの間に死亡例が発生した。
  4. 通常用量を守って使用すれば、副作用を生じるおそれはないことが確認された。
正解と解説
正解:A. 解熱鎮痛成分としてアミノピリン、スルピリンが配合されたアンプル入りかぜ薬の使用による重篤な副作用(ショック)で、1959年から1965年までの間に計38名の死亡例が発生した。

アミノピリン、スルピリンが配合されたアンプル入りかぜ薬の使用による重篤な副作用(ショック)で、1959年から1965年までの間に計38名の死亡例が発生した。アンプル剤は他の剤形に比べて吸収が速く、血中濃度が急速に高値に達するため、通常用量でも副作用を生じやすいことが確認された。副作用はショックであり、間質性肺炎は小柴胡湯や一般用かぜ薬の事例である。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅳ 一般用医薬品に関する主な安全対策

問32|アンプル対応

アンプル入りかぜ薬による副作用事例への対応に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 1965年、厚生省(当時)より関係製薬企業に対し、アンプル入りかぜ薬製品の回収が要請された。
  2. 1965年、厚生省(当時)より関係製薬企業に対し、緊急安全性情報の配布が指示された。
  3. 厚生省(当時)より関係製薬企業に対し、代替成分への速やかな切替えが指示された。
  4. 直ちに販売を中止する必要はないものとして、注意喚起を行うにとどめられた。
正解と解説
正解:A. 1965年、厚生省(当時)より関係製薬企業に対し、アンプル入りかぜ薬製品の回収が要請された。

アンプル入りかぜ薬については、通常用量でも副作用を生じやすいことが確認されたことから、1965年、厚生省(当時)より関係製薬企業に対し製品の回収が要請された。その後1970年に一般用かぜ薬の承認基準が制定された。緊急安全性情報の配布指示は小柴胡湯による間質性肺炎(1996年3月)、代替成分(PSE等)への切替え指示はPPA含有医薬品、「直ちに販売を中止する必要はない」とした注意喚起はPPAに係る2000年11月の対応であり、いずれも別の事例への対応である。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅳ 一般用医薬品に関する主な安全対策

問33|小柴胡湯

小柴胡湯による間質性肺炎に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 小柴胡湯を使用して間質性肺炎を発症し、死亡を含む重篤な転帰に至ったのは、慢性腎不全患者であった。
  2. 小柴胡湯を使用した患者に死亡を含む重篤な転帰に至った例があったことから、1996年3月、厚生省(当時)より関係製薬企業に対して小柴胡湯製品の回収が要請されることとなった。
  3. 小柴胡湯とインターフェロン製剤の併用例による間質性肺炎が報告されたことから、1994年1月、インターフェロン製剤との併用を禁忌とする旨の使用上の注意の改訂がなされた。
  4. 小柴胡湯とインターフェロン製剤の併用により生じた重篤な副作用は、ショックであった。
正解と解説
正解:C. 小柴胡湯とインターフェロン製剤の併用例による間質性肺炎が報告されたことから、1994年1月、インターフェロン製剤との併用を禁忌とする旨の使用上の注意の改訂がなされた。

小柴胡湯とインターフェロン製剤の併用例による間質性肺炎が報告されたことから、1994年1月、併用を禁忌とする旨の使用上の注意の改訂がなされた。その後も慢性肝炎患者(慢性腎不全患者ではない)が小柴胡湯を使用して間質性肺炎を発症し、死亡を含む重篤な転帰に至った例もあったことから、1996年3月に指示されたのは製品の回収ではなく緊急安全性情報の配布である。ショックはアンプル入りかぜ薬の事例である。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅳ 一般用医薬品に関する主な安全対策

問34|小柴胡湯続報

小柴胡湯による間質性肺炎に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 小柴胡湯による間質性肺炎については、1991年4月以降、使用上の注意に記載されていた。
  2. インターフェロン製剤との併用を禁忌とする使用上の注意の改訂がなされた以降は、間質性肺炎の発症例は報告されなかった。
  3. 1996年3月、厚生省(当時)より関係製薬企業に対して緊急安全性情報の配布が指示された。
  4. 慢性肝炎患者が小柴胡湯を使用して間質性肺炎を発症し、死亡を含む重篤な転帰に至った例もあった。
正解と解説
正解:B. インターフェロン製剤との併用を禁忌とする使用上の注意の改訂がなされた以降は、間質性肺炎の発症例は報告されなかった。

1994年1月のインターフェロン製剤との併用を禁忌とする使用上の注意の改訂以降も、慢性肝炎患者が小柴胡湯を使用して間質性肺炎を発症し、死亡を含む重篤な転帰に至った例もあった。このことから1996年3月、厚生省(当時)より関係製薬企業に対して緊急安全性情報の配布が指示された。間質性肺炎については1991年4月以降、使用上の注意に記載されていたのであり、他の3つの選択肢は手引きのとおり正しい。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅳ 一般用医薬品に関する主な安全対策

問35|かぜ薬肺炎

一般用かぜ薬による間質性肺炎に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 2003年5月までに、一般用かぜ薬の使用によると疑われる間質性肺炎の発生事例が計26例報告されたことを踏まえ、同年6月、一般用かぜ薬全般につき使用上の注意の改訂が指示された。
  2. 2003年5月までに間質性肺炎の発生事例が報告された製品についてのみ、同年6月、厚生労働省より関係製薬企業に対して当該製品の回収が要請され、使用上の注意の改訂は行われなかった。
  3. 間質性肺炎の初期症状は、一般用かぜ薬の効能であるかぜの諸症状と容易に区別することができる。
  4. 厚生労働省より関係製薬企業に対して、緊急安全性情報の配布が指示されることとなった。
正解と解説
正解:A. 2003年5月までに、一般用かぜ薬の使用によると疑われる間質性肺炎の発生事例が計26例報告されたことを踏まえ、同年6月、一般用かぜ薬全般につき使用上の注意の改訂が指示された。

2003年5月までに一般用かぜ薬の使用によると疑われる間質性肺炎の発生事例が計26例報告され、厚生労働省は同年6月、一般用かぜ薬全般につき使用上の注意の改訂を指示した。対応は使用上の注意の改訂の指示であり、製品の回収要請(アンプル入りかぜ薬)や緊急安全性情報の配布指示(小柴胡湯)ではない。間質性肺炎は重篤な副作用であり、その初期症状はかぜの諸症状と区別が難しいとされている。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅳ 一般用医薬品に関する主な安全対策

問36|かぜ薬注意喚起

一般用かぜ薬による間質性肺炎を踏まえた使用上の注意の改訂に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 改訂以前は、一般用かぜ薬について「5〜6回服用しても症状が良くならない場合には服用を中止して、専門家に相談する」等の注意は一切なされておらず、服用に関する注意喚起は行われていなかったと考えられている。
  2. 改訂により、間質性肺炎の発生が報告された一般用かぜ薬の販売が中止されることとなった。
  3. 間質性肺炎の発生を踏まえて、1970年に一般用かぜ薬の承認基準が制定されることとなった。
  4. まれに間質性肺炎の重篤な症状が起きることがあり、その症状はかぜの諸症状と区別が難しいため、「症状が悪化した場合には服用を中止して医師の診療を受ける」旨の注意喚起がなされることとなった。
正解と解説
正解:D. まれに間質性肺炎の重篤な症状が起きることがあり、その症状はかぜの諸症状と区別が難しいため、「症状が悪化した場合には服用を中止して医師の診療を受ける」旨の注意喚起がなされることとなった。

2003年6月の改訂では、まれに間質性肺炎の重篤な症状が起きることがあり、その症状はかぜの諸症状と区別が難しいため、「症状が悪化した場合には服用を中止して医師の診療を受ける」旨の注意喚起がなされることとなった。それ以前も「5~6回服用しても症状が良くならない場合には服用を中止して、専門家に相談する」等の注意がなされていた。販売中止の措置ではなく、一般用かぜ薬の承認基準の制定はアンプル入りかぜ薬の事例を受けた1970年の対応である。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅳ 一般用医薬品に関する主な安全対策

問37|PPA

塩酸フェニルプロパノールアミン(PPA)に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 日本では、鼻炎用内服薬としてではなく、食欲抑制剤として承認されていた。
  2. 米国では、女性が日本での配合量よりも高用量で糖尿病治療薬として使用した場合の、出血性脳卒中の発生リスクとの関連性が報告された。
  3. 鼻充血や結膜充血を除去し、鼻づまり等の症状の緩和を目的として、鼻炎用内服薬、鎮咳去痰薬、かぜ薬等に配合されていた。
  4. 代替成分として、プソイドエフェドリン塩酸塩(PSE)ではなく、アミノピリンへの速やかな切替えが指示されることとなった。
正解と解説
正解:C. 鼻充血や結膜充血を除去し、鼻づまり等の症状の緩和を目的として、鼻炎用内服薬、鎮咳去痰薬、かぜ薬等に配合されていた。

PPAは、鼻充血や結膜充血を除去し、鼻づまり等の症状の緩和を目的として、鼻炎用内服薬、鎮咳去痰薬、かぜ薬等に配合されていた。米国で報告されたのは、女性が食欲抑制剤(日本での配合量よりも高用量)として使用した場合の出血性脳卒中の発生リスクとの関連性であり、日本では食欲抑制剤として承認されていない。代替成分として指示されたのはプソイドエフェドリン塩酸塩(PSE)等への切替えであり、アミノピリンはアンプル入りかぜ薬の事例に登場する成分である。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅳ 一般用医薬品に関する主な安全対策

問38|PPA対応

塩酸フェニルプロパノールアミン(PPA)含有医薬品への対応に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 2000年5月、米国において、女性が食欲抑制剤として使用した場合に、出血性脳卒中の発生リスクとの関連性が高いとの報告がなされた。
  2. 日本では、米国での報告を受けて、2000年11月、直ちにすべてのPPA含有医薬品の販売が中止された。
  3. 2003年8月までに報告された脳出血等の副作用症例の多くは、用法・用量の範囲を超えた使用又は禁忌とされている高血圧症患者の使用によるものであった。
  4. 厚生労働省から関係製薬企業等に対して、使用上の注意の改訂、情報提供の徹底等とともに、代替成分としてプソイドエフェドリン塩酸塩(PSE)等への速やかな切替えが指示された。
正解と解説
正解:B. 日本では、米国での報告を受けて、2000年11月、直ちにすべてのPPA含有医薬品の販売が中止された。

日本では食欲抑制剤として承認されていないことなどから、2000年11月には直ちに販売を中止する必要はないものとして、心臓病の人や脳出血の既往がある人等は使用しないよう注意喚起が行われた。販売が直ちに中止されたのではない。その後2003年8月までに脳出血等の副作用症例(多くが過量使用又は禁忌の高血圧症患者の使用による)が複数報告され、使用上の注意の改訂、情報提供の徹底等とともにPSE等への速やかな切替えが指示された。他の3つの選択肢は正しい。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅳ 一般用医薬品に関する主な安全対策

問39|薬と健康の週間

「薬と健康の週間」に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 毎年6月20日~7月19日までの1ヶ月間実施され、薬物乱用防止を推進することを目的としている。
  2. 医薬品の持つ特質及びその使用・取扱い等について正しい知識を広く生活者に浸透させることではなく、専ら薬物乱用防止を推進することのみを目的として、国、自治体、関係団体等により実施されている。
  3. 実施主体は製薬企業に限られ、国、自治体、関係団体等が関与することはない。
  4. 医薬品の持つ特質及びその使用・取扱い等について正しい知識を広く生活者に浸透させることにより、保健衛生の維持向上に貢献することを目的とし、毎年10月17日~23日の1週間実施される。
正解と解説
正解:D. 医薬品の持つ特質及びその使用・取扱い等について正しい知識を広く生活者に浸透させることにより、保健衛生の維持向上に貢献することを目的とし、毎年10月17日~23日の1週間実施される。

「薬と健康の週間」は、医薬品の持つ特質及びその使用・取扱い等について正しい知識を広く生活者に浸透させることにより、保健衛生の維持向上に貢献することを目的とし、毎年10月17日~23日の1週間、国、自治体、関係団体等による広報活動やイベント等が実施されるものである。6月20日~7月19日までの1ヶ月間実施され薬物乱用防止を推進するのは「ダメ。ゼッタイ。」普及運動であり、実施主体は製薬企業に限られない。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅴ 医薬品の適正使用のための啓発活動

問40|ダメゼッタイ

「ダメ。ゼッタイ。」普及運動及び薬物乱用防止に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 「6・26国際麻薬乱用撲滅デー」を広く普及し、薬物乱用防止を一層推進するため、毎年6月20日~7月19日までの1ヶ月間実施されている。
  2. 毎年10月17日~23日の1週間実施されている。
  3. 薬物乱用や薬物依存は違法薬物(麻薬、覚醒剤等)によるものに限られ、一般用医薬品によって生じることはない。
  4. 医薬品の適正使用の重要性等に関する啓発は、小中学生に対して行うべきではないとされている。
正解と解説
正解:A. 「6・26国際麻薬乱用撲滅デー」を広く普及し、薬物乱用防止を一層推進するため、毎年6月20日~7月19日までの1ヶ月間実施されている。

「ダメ。ゼッタイ。」普及運動は、「6・26国際麻薬乱用撲滅デー」を広く普及し、薬物乱用防止を一層推進するため、毎年6月20日~7月19日までの1ヶ月間、国、自治体、関係団体等により実施されている。10月17日~23日の1週間は「薬と健康の週間」である。薬物乱用や薬物依存は違法薬物によるものばかりでなく、一般用医薬品によっても生じ得るとされ、医薬品の適正使用の重要性等に関して小中学生のうちからの啓発が重要であるとされている。

根拠:厚生労働省公表「試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成、令和8年4月一部改訂)第5章 Ⅴ 医薬品の適正使用のための啓発活動

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※ 解説は学習用の情報提供です。最新の出題範囲・制度は必ず公式発表をご確認ください。
※ 出題は厚生労働省「登録販売者試験問題の作成に関する手引き」(令和4年3月作成・令和8年4月一部改訂)に沿った仮の宿 学習室のオリジナル問題です。医療上の助言ではありません。試験は都道府県ごとに実施され、日程・合格基準の細部は都道府県により異なります。最新の情報は各都道府県の公表をご確認ください。