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保育士試験 CHILDCARE WORKER EXAM

保育実習理論②(音楽・造形・言語)

講義 5 本・確認問題 25 問 | 保育実習理論(20問) | 最終更新 2026-10-16

この章で学ぶこと
目次
  1. 楽譜を読む:五線・音名・音符と拍子・記号
  2. 音階・調と調号・音程・移調
  3. 和音とコードネーム・伴奏づけ
  4. 造形:色彩の基礎・描画の発達・技法と版画
  5. 言語:言葉の発達と保育所保育指針、児童文化財
  6. 確認問題(25問)
  7. 演習ツール

1. 楽譜を読む:五線・音名・音符と拍子・記号

保育実習理論の音楽の問題は、楽譜が読めることが前提です。五線と音部記号、音の名前、音符の長さ、拍子、よく出る記号を順に整理します。

保育実習理論(ほいくじっしゅうりろん)の筆記試験では、音楽・造形・言語の「表現の技術」も出題されます。2026年前期の問題冊子では、音楽用語の意味、和音、移調、調号などが問われました。この講義では、そのすべての土台になる「楽譜の読み方」を学びます。

五線と音部記号

楽譜は5本の横線(五線)の上に音符をかきます。線は下から第1線〜第5線、線と線の間は下から第1間〜第4間とよびます。五線からはみ出す高い音・低い音は、短い線(加線)を足してかきます。

五線のはじめにかく記号を音部記号といいます。ト音記号は、うずの中心がある第2線を「ト(ソ)」の音と決める記号です。ヘ音記号は、2つの点にはさまれた第4線を「ヘ(ファ)」の音と決める記号です。ト音記号の五線(ト音譜表)は主にメロディや右手、ヘ音記号の五線(ヘ音譜表)は主に低い音や左手に使います。2つをかっこでつないだものを大譜表といい、ピアノの楽譜で使います。ピアノの真ん中あたりのド(中央のド)は、ト音譜表では下第1線、ヘ音譜表では上第1線にかきます。

ト音ドCハレDニミEホファFヘソGトラAイシBロドCハ
ト音譜表のハ長調の音階。いちばん低いド(中央のド)は、五線の下に1本足した線(加線)の上にかく。下の3段は、上からドレミ・英語音名・日本音名

音の名前:音名と階名

音名は、ピアノの鍵盤のように、決まった高さにつける名前です。日本音名・英語音名・ドイツ音名がよく出ます。一方、ドレミは、イタリア語の音名として使うほか、調の中での役割(主音を「ド」とする)を表す階名としても使います。

音名の対応
イタリア語(ドレミ)日本音名英語音名ドイツ音名
ドハCC(ツェー)
レニDD(デー)
ミホEE(エー)
ファヘFF(エフ)
ソトGG(ゲー)
ライAA(アー)
シロBH(ハー)

半音上げる♯(シャープ)は日本音名で「嬰(えい)」、半音下げる♭(フラット)は「変(へん)」をつけます。ファ♯は嬰ヘ、シ♭は変ロです。ドイツ音名では♯は「is」、♭は「es」をつけます(Fis、Esなど)。ただし注意が2つあります。ドイツ音名のHはシ(ロ)で、Bはシ♭(変ロ)を表します。またミ♭はEs、ラ♭はAsと書きます。♮(ナチュラル)は、♯や♭を取り消してもとの高さにもどす記号です。

音符・休符と拍子

4分音符を1拍とすると、全音符は4拍、2分音符は2拍、8分音符は半拍、16分音符は4分の1拍です。音符の右に点がついた付点音符は、もとの長さの1.5倍になります。付点2分音符は3拍、付点4分音符は1拍半です。休符も同じ長さの関係です。

拍子記号は分数の形で書き、下の数が「1拍にする音符の種類」、上の数が「1小節に入る拍の数」を表します。4分の3拍子は、4分音符を1拍として1小節に3拍入ります。8分の6拍子は、8分音符6つ分が1小節に入りますが、ふつうは8分音符3つずつのまとまりを1つに感じ、大きく2つに数える拍子(2拍子系)として扱います。曲が小節の1拍目以外から始まることを弱起(じゃっき)といいます。

よく出る記号と用語

強弱・速度・奏法・反復の記号
種類記号・用語意味
強弱pp/p/mpとても弱く/弱く/少し弱く
強弱mf/f/ff少し強く/強く/とても強く
強弱cresc./decresc.・dim.だんだん強く/だんだん弱く
速度Andante/Moderato/Allegro歩くような速さで/中くらいの速さで/速く
速度rit./accel./a tempoだんだん遅く/だんだん速く/もとの速さで
奏法スタッカート(音符の上下の点)その音を短く切って
奏法テヌート(音符の上下の横線)その音の長さを十分に保って
奏法フェルマータその音符や休符をほどよく延ばして
奏法スラー/タイ高さのちがう音をなめらかに/同じ高さの音をつないで1つの音に
反復D.C.(ダ・カーポ)曲の初めにもどる
反復D.S.(ダル・セーニョ)セーニョ記号(𝄋)の所にもどる
反復Fine(フィーネ)反復したあと、ここで終わる
発想dolce/cantabile/espressivo甘くやわらかに/歌うように/表情豊かに

記号は「強弱」「速度」「奏法」「反復」「発想(曲の感じ)」に分けて覚えると、選択肢の中でまちがいを見つけやすくなります。とくにrit.(遅く)とaccel.(速く)、D.C.(初めへ)とD.S.(𝄋へ)、スラーとタイは、取りちがえやすい組み合わせです。

例題

例題:4分の4拍子の1小節に「付点4分音符・8分音符・2分音符」が並んでいる。拍は足りているか。
答えと考え方 付点4分音符は1.5拍、8分音符は0.5拍、2分音符は2拍です。1.5+0.5+2=4拍なので、ちょうど1小節分です。付点は「もとの長さの半分を足す」と覚えます。

用語

音部記号
五線のどこが何の音かを決める記号。ト音記号は第2線がト、ヘ音記号は第4線がヘ
加線
五線の上や下にはみ出す音のために足す短い線
音名と階名
音名は決まった高さの名前(ハ・C など)。階名は調の中での役割の名前(主音がド)
付点音符
右に点がつき、もとの長さの1.5倍になる音符
弱起
小節の1拍目以外から曲が始まること。アウフタクトともいう

根拠:全国保育士養成協議会「令和8年[前期]保育士試験 問題冊子 保育実習理論」(出題の形と範囲の確認)、文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 音楽編」。音名・音符・拍子・調・音程・和音は、楽典(音楽の基礎理論)の内容

2. 音階・調と調号・音程・移調

長調と短調、調号の読み方、音と音の間の距離(音程)を学び、曲を別の高さに移す「移調」のしかたを身につけます。

子どもの声の高さに合わせて歌いやすくするために、保育者は曲の高さを変えることがあります。これが移調(いちょう)です。移調を正しくするには、全音と半音、音階、調号、音程の4つを理解する必要があります。

全音と半音

鍵盤で、となりの鍵(黒鍵もふくむ)へ1つ動く距離を半音、2つ動く距離を全音といいます。白鍵だけを見ると、ミとファ、シとドの間には黒鍵がないので、ここは半音です。それ以外の白鍵どうし(ドとレなど)は全音です。

ドCレDミEファFソGラAシBドCレDミE半音半音全音
鍵盤で見る全音と半音。となりの鍵盤(黒鍵もふくむ)へ1つ動くと半音、2つ動くと全音。ミとファ、シとドの間には黒鍵がないので、白鍵どうしで半音になる

長音階と短音階

長音階は「全・全・半・全・全・全・半」の並びです。ドから白鍵だけでドまで弾くとこの形になり、ハ長調の音階です。半音は第3音と第4音の間、第7音と第8音の間にあります。自然短音階は「全・半・全・全・半・全・全」で、ラから白鍵だけでラまで弾くとイ短調の音階です。短音階の第7音を半音上げたものを和声短音階といい、主音に向かう力が強くなります。

調号の読み方

曲のはじめに並ぶ♯や♭を調号といいます。♯は「ファ・ド・ソ・レ・ラ・ミ・シ」、♭は「シ・ミ・ラ・レ・ソ・ド・ファ」の順につきます。長調の名前は次のように見分けます。

♯の調号:いちばん右(最後)の♯の半音上が長調の主音。
♭の調号:右から2番目の♭の音が長調の主音(♭1つはヘ長調と覚える)。

主な調と調号
調号長調平行調(短調)
なしハ長調(C)イ短調(Am)
♯1つ(ファ)ト長調(G)ホ短調(Em)
♯2つ(ファ・ド)ニ長調(D)ロ短調(Bm)
♯3つ(ファ・ド・ソ)イ長調(A)嬰ヘ短調(F♯m)
♭1つ(シ)ヘ長調(F)ニ短調(Dm)
♭2つ(シ・ミ)変ロ長調(B♭)ト短調(Gm)
♭3つ(シ・ミ・ラ)変ホ長調(E♭)ハ短調(Cm)

同じ調号をもつ長調と短調を平行調といいます。短調の主音は、長調の主音の短3度下(長音階の第6音)です。主音が同じ長調と短調(ハ長調とハ短調など)は同主調といいます。2つを取りちがえないようにしましょう。

音程(度数)

2つの音の距離を音程といい、「度」で表します。同じ音が1度、ドとレが2度、ドとミが3度…と、両はしの音をふくめて数えます。同じ度数でも半音の数で種類が変わります。

主な音程と半音の数
音程半音の数例
短2度1ミ-ファ
長2度2ド-レ
短3度3ミ-ソ、ラ-ド
長3度4ド-ミ
完全4度5ド-ファ
完全5度7ド-ソ
長6度9ド-ラ
完全8度(オクターブ)12ド-上のド

移調のしかた

移調は、すべての音を同じ音程だけ上げるか下げることです。手順は、①もとの調を調号から確かめる、②何度上げる(下げる)かを決めて新しい調を決める、③新しい調の調号を書く、④すべての音符を同じ度数だけ動かす、⑤臨時記号(とちゅうの♯・♭・♮)も同じように動かす、です。たとえばハ長調の「ド・ミ・ソ」を長2度上げると、ニ長調の「レ・ファ♯・ラ」になります。ファに♯がつくのは、ニ長調の調号に♯がふくまれるからです。

階名で考えると、移調しても階名は変わりません。ハ長調の「ドミソ」は、ニ長調でも主音をドとよぶ階名では「ドミソ」のままで、音名だけがD・F♯・Aに変わります。この考え方(移動ド)を使うと、移調した楽譜も歌いやすくなります。

例題

例題:♭が3つの長調の曲を、長2度上に移調した。新しい調と調号は何か。
答えと考え方 ♭3つは右から2番目の♭(ミ♭)が主音なので変ホ長調です。ミ♭から長2度(半音2つ)上はファなので、ヘ長調になり、調号は♭1つです。

用語

半音・全音
となりの鍵への距離が半音、その2つ分が全音
調号
曲の初めにつける♯・♭。♯はファから、♭はシから順につく
平行調
同じ調号の長調と短調。短調の主音は長調の主音の短3度下
同主調
主音が同じ長調と短調(ハ長調とハ短調など)
音程
2音の距離。度数と、長・短・完全などの種類で表す
移調
曲のすべての音を同じ音程だけ上下に移すこと

根拠:全国保育士養成協議会「令和8年[前期]保育士試験 問題冊子 保育実習理論」(出題の形と範囲の確認)、文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 音楽編」。音名・音符・拍子・調・音程・和音は、楽典(音楽の基礎理論)の内容

3. 和音とコードネーム・伴奏づけ

3つの音を重ねた和音のしくみと、ギターやピアノの伴奏で使うコードネームを学びます。主要三和音を使った伴奏と、移調したときのコードの変え方も扱います。

子どもの歌の伴奏は、メロディに和音(わおん)をつけて弾くのが基本です。試験では、コードネームの構成音、主要三和音、メロディに合う和音、移調後のコードなどが問われます。

三和音のしくみ

ある音(根音)の上に3度ずつ2つの音を重ねたものを三和音といいます。下から根音・第3音・第5音です。重ね方で種類が決まります。

三和音の種類(根音をドにした例)
種類重ね方(半音の数)例とコードネーム
長三和音(メジャー)長3度(4)+短3度(3)ド・ミ・ソ=C
短三和音(マイナー)短3度(3)+長3度(4)ド・ミ♭・ソ=Cm
減三和音短3度(3)+短3度(3)ド・ミ♭・ソ♭=Cdim
増三和音長3度(4)+長3度(4)ド・ミ・ソ♯=Caug

見分けるときは、根音から第3音までの半音の数を数えます。4なら明るい長三和音、3なら暗い短三和音です。白鍵だけでできる三和音のうち、ド・ファ・ソを根音とするもの(C・F・G)は長三和音、レ・ミ・ラを根音とするもの(Dm・Em・Am)は短三和音、シを根音とするもの(シ・レ・ファ)は減三和音です。

コードネームの読み方

コードネームは、根音を英語音名の大文字で書き、右に種類を書き足します。

よく使うコードネーム(根音ド)
表記構成音説明
Cド・ミ・ソ長三和音
Cmド・ミ♭・ソ短三和音(m=マイナー)
C7ド・ミ・ソ・シ♭長三和音+根音から短7度の音
CM7(Cmaj7)ド・ミ・ソ・シ長三和音+根音から長7度の音
Cm7ド・ミ♭・ソ・シ♭短三和音+短7度
Csus4ド・ファ・ソ第3音のかわりに4度の音

「C7」と「CM7」は、7番目の音がシ♭かシかのちがいです。小文字のmはマイナー、大文字のMやmajはメジャー7thを表します。「C/E」のように斜線のあとに音名があるときは、その音(ここではミ)をいちばん低い音(ベース)にして弾く、という意味です。

主要三和音と伴奏

音階の1番目・4番目・5番目の音を根音とする三和音を主要三和音といい、ローマ数字でⅠ・Ⅳ・Ⅴと書きます。Ⅰは主和音(トニック)で落ち着き、Ⅴは属和音(ドミナント)でⅠにもどりたがる、Ⅳは下属和音(サブドミナント)です。Ⅴに根音から7度の音を足したⅤ7(属七の和音)は、Ⅰへ進む力がさらに強くなります。

ト音C(Ⅰ)F(Ⅳ)G7(Ⅴ7)C(Ⅰ)
ハ長調の主要三和音とⅤ7。Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ7→Ⅰと進むと、曲が「終わった」感じがはっきりする
主な調の主要三和音
調ⅠⅣⅤ(Ⅴ7)
ハ長調CFG(G7)
ト長調GCD(D7)
ヘ長調FB♭C(C7)
ニ長調DGA(A7)
イ短調(和声短音階)AmDmE(E7)

メロディに和音をつけるときは、小節の強拍(1拍目など)のメロディの音をふくむ和音を選ぶのが基本です。ハ長調で強拍の音がドやミならC、ファやラならF、シやレならGやG7が候補です。曲の終わりはⅤ(Ⅴ7)→Ⅰと進むと、終わった感じがはっきり出ます。

移調とコード、カポタスト

曲を移調したら、コードも同じ音程だけ動かします。ハ長調のC・F・G7を長2度上げると、ニ長調のD・G・A7です。コードの種類(mや7)は変わりません。ギターではカポタスト(カポ)を使う方法もあります。カポを1フレットにつけると、すべての音が半音上がります。2フレットにつけてCの押さえ方で弾くと、実際の響きは長2度上のDになります。

例題

例題:ハ長調の伴奏「C-F-G7-C」を、ヘ長調に移調するとどうなるか。
答えと考え方 ハ長調からヘ長調は完全4度上(または完全5度下)です。CはF、FはB♭、G7はC7になり、「F-B♭-C7-F」です。ヘ長調の主要三和音の表(Ⅰ=F、Ⅳ=B♭、Ⅴ7=C7)と一致します。

用語

根音
和音のいちばん下の基準の音。コードネームの最初の文字
長三和音・短三和音
根音から第3音までが半音4つなら長、3つなら短
主要三和音
音階の1・4・5番目の音を根音とする和音(Ⅰ・Ⅳ・Ⅴ)
属七の和音(Ⅴ7)
Ⅴに根音から短7度の音を足した4音の和音。Ⅰへ進もうとする力が強い
カポタスト
ギターの弦をおさえて全体の音を上げる器具。1フレットで半音上がる

根拠:全国保育士養成協議会「令和8年[前期]保育士試験 問題冊子 保育実習理論」(出題の形と範囲の確認)、文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 音楽編」。音名・音符・拍子・調・音程・和音は、楽典(音楽の基礎理論)の内容。カポタストの使用は全国保育士養成協議会「実技試験概要(令和8年前期)」にも記載

4. 造形:色彩の基礎・描画の発達・技法と版画

造形の問題は、色の性質、子どもの絵の発達、絵の具や版画の技法から多く出ます。子どもの表現を受け止める保育者の視点とあわせて学びます。

保育所保育指針の領域「表現」は、ねらいに「感じたことや考えたことを自分なりに表現して楽しむ」ことを挙げ、内容の取扱いで「子どもの自己表現は素朴な形で行われることが多いので、保育士等はそのような表現を受容し」と述べています。造形の知識は、子どもの表現を理解し、素材や技法を用意するための土台です。

色の三属性

色は3つの性質で表します。色相(しきそう)は赤・黄・青などの色味のちがい、明度(めいど)は明るさの度合い、彩度(さいど)は鮮やかさの度合いです。白・灰色・黒のように色味をもたない色を無彩色といい、明度だけをもちます。色味のある色は有彩色で、その中でいちばん鮮やかな色を純色といいます。

色相を円の形に並べたものを色相環(しきそうかん)といいます。色相環で向かい合う位置にある色どうしを補色といいます。補色を並べると互いを引き立て合って目立ちます。絵の具で補色どうしを混ぜると、無彩色(灰色)に近づきます。色相環でとなり合う色どうしは類似色で、まとまった感じになります。

赤・橙・黄などは温かく感じる暖色、青緑・青などは冷たく感じる寒色、緑や紫はどちらでもない中性色です。暖色や明るい色は前に出て見え(進出色)、明度の高い色は大きく見える(膨張色)傾向があります。

色の混ぜ方(混色)

光の三原色は赤(R)・緑(G)・青(B)で、重ねるほど明るくなり、3つを重ねると白に近づきます(加法混色)。絵の具や印刷インクの三原色はシアン(青緑)・マゼンタ(赤紫)・イエロー(黄)で、混ぜるほど暗くなり、3つを混ぜると黒に近づきます(減法混色)。

子どもの描画の発達

子どもの絵は、おおまかに次の順で変化すると説明されます(ローウェンフェルドなどの研究者による段階の説明。年齢の目安は研究者によって幅があり、個人差も大きい)。

描画の発達の段階(順序)
段階主な特徴
なぐりがき期(錯画期・スクリブル期)腕を動かした跡を楽しむ。点や線、うずまきなど
象徴期(命名期・意味づけ期)かいた形に、あとから「ママ」などの意味や名前をつける
前図式期(カタログ期)思いついたものを画面に並べる。頭から手足が出た「頭足人(とうそくじん)」がよく見られる
図式期基底線(地面を表す線)、見えない中まで描くレントゲン描法、まわりから見たように倒して描く展開図法、時間のちがう場面を1枚に描く異時同存表現など
写実の黎明期(れいめいき)見たとおりに描こうとし、重なりや遠近を意識し始める

どの段階でも、大人の目で「正しく描けているか」を評価するのではなく、子どもがなにを表そうとしたのかを受け止めることが大切です。

絵の具などの技法

主な技法
技法やり方
デカルコマニー(合わせ絵)紙に絵の具をおき、2つ折りにして開き、左右対称の形を写す
マーブリング(墨流し)水面に浮かべた絵の具の模様を紙に写し取る
スパッタリング(霧吹き)金網を絵の具をつけたブラシでこすり、細かいしぶきを散らす
フロッタージュ(こすり出し)でこぼこしたものの上に紙をおき、鉛筆やクレヨンでこすって模様を写す
バチック(はじき絵)クレヨンやろうそくでかいた上から水彩絵の具をぬり、絵の具をはじかせる
スクラッチ(ひっかき絵)クレヨンを重ねぬりし、上の色をひっかいて下の色を出す
ドリッピング(吹き流し)紙に落とした絵の具を、ストローで吹いたり紙を傾けたりして流す
コラージュ(貼り絵)紙や布、写真などを貼り合わせて画面をつくる
スタンピング(型押し)野菜の切り口や身近なものに絵の具をつけて押す

版画の種類

版画は版の形式で4つに分けます。凸版(出っ張った部分にインクをつける:木版画、紙版画、スチレン版画、いも版)、凹版(へこみにつめたインクを刷る:ドライポイント、エッチング)、平版(平らな版の水と油の反発を使う:リトグラフ)、孔版(穴を通してインクを落とす:シルクスクリーン、ステンシル)です。凸版・凹版・平版では、刷った絵は版と左右が反対になります。孔版は穴の上からインクを通すので、左右は反対になりません。文字を入れるときは注意が必要です。

例題

例題:子どもが紙版画で自分の名前を入れたら、刷り上がりで字が裏返しになった。なぜか。
答えと考え方 紙版画は凸版で、版を紙に押し当てて写すため、刷った絵は版と左右が反対になります。字を正しく出すには、版のほうに左右を反対にした字をつくる必要があります。

用語

色の三属性
色相(色味)・明度(明るさ)・彩度(鮮やかさ)
無彩色
白・灰・黒など色味のない色。明度だけをもつ
補色
色相環で向かい合う色。並べると引き立て合い、絵の具で混ぜると灰色に近づく
頭足人
頭から直接手足が出た人の絵。前図式期によく見られる
基底線
図式期の絵に見られる、地面を表す横の線
孔版
穴からインクを落とす版画。シルクスクリーンなど。刷っても左右が反対にならない

根拠:全国保育士養成協議会「令和8年[前期]保育士試験 問題冊子 保育実習理論」(出題の形と範囲の確認)、こども家庭庁「保育所保育指針」(平成29年告示) 第2章3(2)オ「表現」、文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 図画工作編」。色の三属性・混色・技法・描画の発達段階は造形教育の基礎的な内容

5. 言語:言葉の発達と保育所保育指針、児童文化財

保育所保育指針が示す言葉の育ちの道すじと、絵本・紙芝居・パネルシアターなどの児童文化財の特徴、扱い方を学びます。

保育実習理論の言語の問題は、保育所保育指針(ほいくしょほいくししん、以下「指針」)の言葉に関する記述と、子どもに言葉を届ける教材(児童文化財)から多く出ます。実技試験の言語分野は、3歳児クラスの子どもに向けた「3分間のお話」で、絵本・台本・人形などの道具は一切使えません(2026年前期の実技試験概要)。

言葉の育ちの順序

言葉は、泣き声から始まり、機嫌のよいときの「アー」「クー」という声(クーイング)、「バババ」「マンマン」のような意味をもたない音の連なり(喃語(なんご))を経て、意味のある最初の言葉(初語)が出ます。その後、1つの言葉で気持ちを伝える一語文(「ワンワン」で「犬がいる」を表すなど)、2つの言葉をつなぐ二語文(「ママ、きた」など)、さらに多語文へと進みます。言葉が出る前から、子どもと大人が同じものを見て気持ちを共有する関係(子ども・大人・ものの三項関係)や指さしが、言葉の土台になります。時期には大きな個人差があります。

指針に書かれた言葉の育ち

保育所保育指針 第2章の主な記述(言葉)
年齢の区分指針の記述(抜粋)
乳児(視点「身近な人と気持ちが通じ合う」)内容②「体の動きや表情、発声、喃語等を優しく受け止めてもらい、保育士等とのやり取りを楽しむ。」/内容④「保育士等による語りかけや歌いかけ、発声や喃語等への応答を通じて、言葉の理解や発語の意欲が育つ。」
1歳以上3歳未満児(領域「言葉」)ねらい③「絵本や物語等に親しむとともに、言葉のやり取りを通じて身近な人と気持ちを通わせる。」/内容④「絵本や紙芝居を楽しみ、簡単な言葉を繰り返したり、模倣をしたりして遊ぶ。」
3歳以上児(領域「言葉」)ねらい①「自分の気持ちを言葉で表現する楽しさを味わう。」/内容⑨「絵本や物語などに親しみ、興味をもって聞き、想像をする楽しさを味わう。」/内容⑩「日常生活の中で、文字などで伝える楽しさを味わう。」

乳児の時期は「領域」ではなく3つの「視点」で示され、言葉の芽生えは「身近な人と気持ちが通じ合う」に入っています。1歳以上3歳未満児の基本的事項では、発声が明瞭になり、語彙(ごい)が増え、自分の意思や欲求を言葉で表せるようになる時期だとしています。3歳以上児の基本的事項では、理解する語彙数が急に増え、知的な興味や関心も高まるとしています。

3歳以上児の「言葉」の内容の取扱いでは、言葉は身近な人に気持ちを伝え、相手が応答し、その言葉を聞くことを通して次第に獲得されていくものだとしています。また、絵本や物語の内容と自分の経験を結び付けたり想像を巡らせたりする楽しみを十分に味わうこと、言葉遊びなどで言葉を豊かにすること、文字などを使って伝える喜びや楽しさを味わい、文字に対する興味や関心をもつようにすることが書かれています。文字の読み書きを教えこむことは求められていません。

児童文化財の種類

主な児童文化財
名前特徴
絵本絵と言葉で物語や知識を伝える。1冊を一人でも、集団での読み聞かせでも楽しめる
紙芝居画面を順に抜いて場面を進める。演じ手は舞台(枠)の横に立ち、観客に向けて演じる。抜く速さで場面の変化を表現する
パネルシアター毛羽立った布(パネル布)をはったボードに、不織布でつくった絵人形を貼ったりはがしたりして演じる
エプロンシアター胸当てのあるエプロンを舞台にし、ポケットから人形を出して貼りつけながら演じる
ペープサート表と裏に絵をかいた紙に棒をつけた紙人形を動かして演じる人形劇。裏返すと表情や向きが変わる
素話(すばなし)絵や道具を使わず、語り手の声と表情だけでお話を伝える

読み聞かせのポイント

絵本は、全員から絵が見える位置と高さで持ち、ページをめくる手で絵をかくさないようにします。表紙から見せて題名と作者を読み、子どもの反応を受け止めながら、絵本の文をそのまま読みます。読み終えたあとに感想を無理に言わせる必要はありません。紙芝居は絵本とちがい、演じ手が画面の横に立って観客と向き合い、抜き方(さっと抜く、ゆっくり抜く、途中で止める)で場面を表します。

例題

例題:乳児が「アーアー」と声を出して保育士を見た。指針の考え方に合う関わりはどれか。
答えと考え方 声や喃語を優しく受け止め、「アーアーって、お話ししてくれたの」などと応答することです。指針の乳児の内容②④は、喃語等への応答を通じて、やり取りを楽しみ、言葉の理解や発語の意欲が育つとしています。正しい発音に言い直させることは求めていません。

用語

喃語
「バババ」など、意味をもたない音の連なり。言葉の前の段階の発声
一語文・二語文
1語で文の内容を表す言い方と、2語をつないだ言い方
三項関係
子ども・大人・ものの3つの関係。同じものを見て気持ちを共有する
児童文化財
絵本、紙芝居、パネルシアターなど、子どもの文化を豊かにするための教材や作品
素話
道具を使わずに語るお話。実技試験の言語分野はこの形

根拠:こども家庭庁「保育所保育指針」(平成29年告示) 第2章1(2)イ・2(1)ア・2(2)エ・3(1)ア・3(2)エ、全国保育士養成協議会「実技試験概要(令和8年前期)」、全国保育士養成協議会「令和8年[前期]保育士試験 問題冊子 保育実習理論」(出題の形と範囲の確認)

確認問題(25問)

五肢択一(「2つ選べ」などの問題は正解が複数)。「正解と解説」を開くと、正解の理由と他の選択肢が違う理由を確認できます。

問1|ドイツ音名

ドイツ音名で「H」と書く音はどれか。

  1. 変ロ(シ♭)
  2. ロ(シ)
  3. ハ(ド)
  4. ト(ソ)
  5. 嬰ヘ(ファ♯)
正解と解説
正解:B. ロ(シ)

ドイツ音名のHはシ(日本音名のロ、英語のB)です。変ロ(シ♭)はドイツ音名では「B」と書くので、英語音名のBと取りちがえやすい点に注意します。ハはC、トはG、嬰ヘはFisで、いずれもHではありません。

根拠:全国保育士養成協議会「令和8年[前期]保育士試験 問題冊子 保育実習理論」(出題の形と範囲の確認)、文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 音楽編」。音名・音符・拍子・調・音程・和音は、楽典(音楽の基礎理論)の内容

問2|付点音符の長さ

4分の3拍子の曲で、付点2分音符1つが占める長さとして適切なものはどれか。

  1. 2小節分
  2. 2拍分
  3. 4拍分
  4. ちょうど1小節分
  5. 1拍半分
正解と解説
正解:D. ちょうど1小節分

付点2分音符は2分音符(2拍)の1.5倍で3拍です。4分の3拍子は1小節が3拍なので、ちょうど1小節分です。2拍は点のない2分音符、1拍半は付点4分音符の長さです。4拍は全音符の長さで、この拍子の1小節に入りきりません。2小節分は6拍で、付点2分音符2つ分です。

根拠:全国保育士養成協議会「令和8年[前期]保育士試験 問題冊子 保育実習理論」(出題の形と範囲の確認)、文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 音楽編」。音名・音符・拍子・調・音程・和音は、楽典(音楽の基礎理論)の内容

問3|速度の用語

「だんだん遅く」を意味する用語はどれか。

  1. rit.(リタルダンド)
  2. accel.(アッチェレランド)
  3. a tempo(ア・テンポ)
  4. cresc.(クレシェンド)
  5. dolce(ドルチェ)
正解と解説
正解:A. rit.(リタルダンド)

rit.はだんだん遅く、の意味です。accel.は反対にだんだん速く、a tempoはもとの速さで、です。cresc.は速さではなく強弱の用語で、だんだん強く。dolceは発想の用語で、甘くやわらかに、です。

根拠:全国保育士養成協議会「令和8年[前期]保育士試験 問題冊子 保育実習理論」(出題の形と範囲の確認)、文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 音楽編」。音名・音符・拍子・調・音程・和音は、楽典(音楽の基礎理論)の内容

問4|反復記号

楽譜の「D.S.」の意味として適切なものはどれか。

  1. 曲の初めにもどって演奏する
  2. その小節で曲を終える
  3. セーニョ記号(𝄋)の所にもどって演奏する
  4. コーダ記号の所へ飛んで演奏する
  5. 2番かっこへ進んで演奏する
正解と解説
正解:C. セーニョ記号(𝄋)の所にもどって演奏する

D.S.(ダル・セーニョ)は、セーニョ記号(𝄋)の所にもどる指示です。曲の初めにもどるのはD.C.(ダ・カーポ)です。曲を終える位置を示すのはFine(フィーネ)やフェルマータつきの終止線です。コーダへ飛ぶ指示は「to Coda」などで、D.S.そのものの意味ではありません。2番かっこは、くり返したあとに1番かっこを飛ばして進む部分です。

根拠:全国保育士養成協議会「令和8年[前期]保育士試験 問題冊子 保育実習理論」(出題の形と範囲の確認)、文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 音楽編」。音名・音符・拍子・調・音程・和音は、楽典(音楽の基礎理論)の内容

問5|8分の6拍子

8分の6拍子について適切なものを2つ選びなさい。

  1. 8分音符6つ分が1小節に入る
  2. 4分音符を1拍として1小節に6拍入る
  3. 3拍子のなかまとして、大きく3つに数える
  4. 8分音符3つのまとまりを1つに感じ、大きく2つに数える
  5. 付点4分音符1つで1小節がうまる
正解と解説
正解:A・D(8分音符6つ分が1小節に入る / 8分音符3つのまとまりを1つに感じ、大きく2つに数える)

8分の6拍子は、下の数8が8分音符、上の数6がその数を表すので、8分音符6つ分で1小節です。ふつうは8分音符3つ(付点4分音符1つ分)をひとまとまりとし、大きく2つに数える2拍子系です。4分音符が1拍なのは下の数が4の拍子です。大きく3つに数えるのは4分の3拍子などです。付点4分音符1つは8分音符3つ分で、1小節の半分です。

根拠:全国保育士養成協議会「令和8年[前期]保育士試験 問題冊子 保育実習理論」(出題の形と範囲の確認)、文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 音楽編」。音名・音符・拍子・調・音程・和音は、楽典(音楽の基礎理論)の内容

問6|譜読み(ト音譜表)
ト音
ト音譜表の4つの音

図のト音譜表の4つの音を、左から日本音名で読んだものとして適切なものはどれか。

  1. ロ・ト・ホ・ハ
  2. イ・ヘ・ニ・ロ
  3. ヘ・ニ・ロ・ト
  4. ト・ホ・ロ・イ
  5. ト・ホ・ハ・イ
正解と解説
正解:E. ト・ホ・ハ・イ

ト音譜表では第2線がト(ソ)です。1つ目は第2線でト、2つ目は第1線でホ(ミ)、3つ目は第3間でハ(高いド)、4つ目は第2間でイ(ラ)です。「ロ・ト・ホ・ハ」は同じ位置をヘ音譜表として読んだ答えです。「イ・ヘ・ニ・ロ」と「ヘ・ニ・ロ・ト」は、すべてを1つずつ上または下にずらして読んだまちがいです。「ト・ホ・ロ・イ」は第3間を第3線(ロ)と取りちがえています。

根拠:全国保育士養成協議会「令和8年[前期]保育士試験 問題冊子 保育実習理論」(出題の形と範囲の確認)、文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 音楽編」。音名・音符・拍子・調・音程・和音は、楽典(音楽の基礎理論)の内容

問7|調号から調を読む
ト音♯♯
ある長調の調号

図の調号をもつ長調はどれか。

  1. ト長調
  2. ニ長調
  3. イ長調
  4. ヘ長調
  5. 変ロ長調
正解と解説
正解:B. ニ長調

♯が2つ(ファとド)です。♯の長調は、最後の♯(ド♯)の半音上が主音なので、レ=ニ長調です。ト長調は♯1つ、イ長調は♯3つです。ヘ長調と変ロ長調は♭の調で、それぞれ♭1つ、♭2つです。

根拠:全国保育士養成協議会「令和8年[前期]保育士試験 問題冊子 保育実習理論」(出題の形と範囲の確認)、文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 音楽編」。音名・音符・拍子・調・音程・和音は、楽典(音楽の基礎理論)の内容

問8|平行調

変ロ長調の平行調はどれか。

  1. 変ロ短調
  2. ニ短調
  3. ハ短調
  4. ヘ短調
  5. ト短調
正解と解説
正解:E. ト短調

平行調は同じ調号の短調で、主音は長調の主音の短3度下です。変ロ(シ♭)の短3度下はト(ソ)なので、ト短調です(調号は♭2つ)。変ロ短調は主音が同じ同主調です。ニ短調は♭1つでヘ長調の平行調、ハ短調は♭3つで変ホ長調の平行調です。ヘ短調は♭4つです。

根拠:全国保育士養成協議会「令和8年[前期]保育士試験 問題冊子 保育実習理論」(出題の形と範囲の確認)、文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 音楽編」。音名・音符・拍子・調・音程・和音は、楽典(音楽の基礎理論)の内容

問9|音程

ミ(E)から上のソ(G)までの音程はどれか。

  1. 短3度
  2. 長3度
  3. 完全4度
  4. 長2度
  5. 増2度
正解と解説
正解:A. 短3度

ミ・ファ・ソと両はしをふくめて数えると3度です。ミとファの間は半音なので、半音の数は1+2=3つで、短3度です。長3度は半音4つ(ドからミなど)です。完全4度はミからラ、長2度はミからファ♯までの音程です。増2度も半音3つですが、度数は2度で、ミからファ♯♯のように2つ目の音名の音までを表すので当てはまりません。

根拠:全国保育士養成協議会「令和8年[前期]保育士試験 問題冊子 保育実習理論」(出題の形と範囲の確認)、文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 音楽編」。音名・音符・拍子・調・音程・和音は、楽典(音楽の基礎理論)の内容

問10|長音階の半音

長音階で、となり合う音が半音になる位置を2つ選びなさい。

  1. 第2音と第3音の間
  2. 第3音と第4音の間
  3. 第5音と第6音の間
  4. 第6音と第7音の間
  5. 第7音と第8音の間
正解と解説
正解:B・E(第3音と第4音の間 / 第7音と第8音の間)

長音階は「全・全・半・全・全・全・半」で、半音は第3音と第4音の間、第7音と第8音(主音)の間です。ハ長調ならミ-ファとシ-ドです。第2音と第3音の間が半音になるのは自然短音階です。第5音と第6音の間は自然短音階で半音になります。第6音と第7音の間は長音階では全音です。

根拠:全国保育士養成協議会「令和8年[前期]保育士試験 問題冊子 保育実習理論」(出題の形と範囲の確認)、文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 音楽編」。音名・音符・拍子・調・音程・和音は、楽典(音楽の基礎理論)の内容

問11|移調(メロディ)

ハ長調のメロディ「ド・レ・ミ・ソ」をヘ長調に移調した。英語音名で正しいものはどれか。

  1. G・A・B・D
  2. F・G・A♭・C
  3. D・E・F♯・A
  4. F・G・A・C
  5. B♭・C・D・F
正解と解説
正解:D. F・G・A・C

ハ長調からヘ長調は完全4度上(または完全5度下)なので、ドはファ(F)、レはソ(G)、ミはラ(A)、ソはド(C)になります。階名はドレミソのままです。「G・A・B・D」はト長調に移したもの、「D・E・F♯・A」はニ長調に移したもの、「B♭・C・D・F」は変ロ長調に移したものです。「F・G・A♭・C」はミの位置を短3度にしていて、長調の形がくずれています。

根拠:全国保育士養成協議会「令和8年[前期]保育士試験 問題冊子 保育実習理論」(出題の形と範囲の確認)、文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 音楽編」。音名・音符・拍子・調・音程・和音は、楽典(音楽の基礎理論)の内容

問12|移調と調号

ト長調の曲を長2度上に移調した。新しい調と調号の組み合わせとして適切なものはどれか。

  1. イ長調・♯2つ
  2. ニ長調・♯2つ
  3. イ長調・♯3つ
  4. ヘ長調・♭1つ
  5. イ短調・調号なし
正解と解説
正解:C. イ長調・♯3つ

ト(G)から長2度(半音2つ)上はイ(A)なので、イ長調です。イ長調の調号は♯3つ(ファ・ド・ソ)です。「イ長調・♯2つ」は調号の数がまちがいです。ニ長調は完全5度上(または完全4度下)に移したときの調です。ヘ長調は長2度下に移したときの調です。長調を移調しても短調にはならないので、イ短調は当てはまりません。

根拠:全国保育士養成協議会「令和8年[前期]保育士試験 問題冊子 保育実習理論」(出題の形と範囲の確認)、文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 音楽編」。音名・音符・拍子・調・音程・和音は、楽典(音楽の基礎理論)の内容

問13|コードネームの判別
ト音♯
ある和音

図の和音をコードネームで表したものはどれか。

  1. D
  2. Dm
  3. D7
  4. F♯m
  5. Ddim
正解と解説
正解:A. D

下からレ・ファ♯・ラです。根音レからファ♯までは半音4つ(長3度)、ファ♯からラまでは半音3つ(短3度)なので、長三和音のDです。Dmはレ・ファ・ラ(ファに♯がつかない)です。D7はさらにド(短7度)を加えた4音です。F♯mはファ♯・ラ・ド♯で、根音がちがいます。Ddimはレ・ファ・ラ♭です。

根拠:全国保育士養成協議会「令和8年[前期]保育士試験 問題冊子 保育実習理論」(出題の形と範囲の確認)、文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 音楽編」。音名・音符・拍子・調・音程・和音は、楽典(音楽の基礎理論)の内容

問14|属七の和音

ハ長調のⅤ7(属七の和音)の構成音として適切なものはどれか。

  1. ソ・シ・レ・ファ♯
  2. ソ・シ♭・レ・ファ
  3. ファ・ラ・ド・ミ♭
  4. ド・ミ・ソ・シ♭
  5. ソ・シ・レ・ファ
正解と解説
正解:E. ソ・シ・レ・ファ

ハ長調の第5音はソなので、Ⅴはソ・シ・レ、Ⅴ7はそこに根音から短7度のファを加えたソ・シ・レ・ファ(G7)です。「ソ・シ・レ・ファ♯」はGM7で、7度が長7度になっています。「ソ・シ♭・レ・ファ」はGm7です。「ファ・ラ・ド・ミ♭」はF7(変ロ長調のⅤ7)、「ド・ミ・ソ・シ♭」はC7(ヘ長調のⅤ7)で、どちらもハ長調のⅤ7ではありません。

根拠:全国保育士養成協議会「令和8年[前期]保育士試験 問題冊子 保育実習理論」(出題の形と範囲の確認)、文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 音楽編」。音名・音符・拍子・調・音程・和音は、楽典(音楽の基礎理論)の内容

問15|主要三和音(ヘ長調)

ヘ長調の主要三和音(Ⅰ・Ⅳ・Ⅴ)のどれかに当たるコードを2つ選びなさい。

  1. F
  2. B♭
  3. Bm
  4. G
  5. Dm
正解と解説
正解:A・C(F / Bm)

ヘ長調の音階はファ・ソ・ラ・シ♭・ド・レ・ミです。Ⅰは第1音ファのF、Ⅳは第4音シ♭のB♭、Ⅴは第5音ドのCです。Bmはシ(♭のないシ)を根音とする和音で、ヘ長調の音階にない音をふくみます。Gは第2音ソを根音としますが、シ(♭なし)をふくむので音階の外の和音です。Dmは第6音を根音とする和音で、主要三和音ではありません。

根拠:全国保育士養成協議会「令和8年[前期]保育士試験 問題冊子 保育実習理論」(出題の形と範囲の確認)、文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 音楽編」。音名・音符・拍子・調・音程・和音は、楽典(音楽の基礎理論)の内容

問16|短三和音

次のうち、短三和音(マイナーコード)はどれか。

  1. ド・ミ・ソ
  2. レ・ファ・ラ
  3. ファ・ラ・ド
  4. ソ・シ・レ
  5. シ・レ・ファ
正解と解説
正解:B. レ・ファ・ラ

根音から第3音までの半音の数で見分けます。レからファは半音3つ(短3度)、ファからラは半音4つで、短三和音(Dm)です。ド・ミ・ソ(C)、ファ・ラ・ド(F)、ソ・シ・レ(G)は根音から第3音が半音4つの長三和音です。シ・レ・ファは短3度を2つ重ねた減三和音(Bdim)です。

根拠:全国保育士養成協議会「令和8年[前期]保育士試験 問題冊子 保育実習理論」(出題の形と範囲の確認)、文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 音楽編」。音名・音符・拍子・調・音程・和音は、楽典(音楽の基礎理論)の内容

問17|カポタスト

ギターでカポタストを3フレットにつけ、Cの押さえ方(フォーム)で弾いた。実際に響く和音はどれか。

  1. C
  2. D
  3. E♭
  4. E
  5. A
正解と解説
正解:C. E♭

カポタストは1フレットごとに半音上げます。3フレットなら半音3つ上がるので、Cの押さえ方の響きはC→C♯→D→E♭で、E♭になります。Cのままなのはカポなしの場合です。Dは2フレット、Eは4フレットにつけたときの響きです。Aは、半音3つ上がるところを「3つ下がる」と逆に考えたときの答えです。

根拠:全国保育士養成協議会「令和8年[前期]保育士試験 問題冊子 保育実習理論」(出題の形と範囲の確認)、全国保育士養成協議会「実技試験概要(令和8年前期)」(ギター伴奏ではカポタストの使用可)。音名・音符・拍子・調・音程・和音は、楽典(音楽の基礎理論)の内容

問18|明度

色の「明度」の説明として適切なものはどれか。

  1. 色の鮮やかさの度合いのこと
  2. 赤・黄・青などの色味のちがいのこと
  3. 白・灰・黒がもたない性質のこと
  4. 色の明るさの度合いのこと
  5. 補色を混ぜると高くなる性質のこと
正解と解説
正解:D. 色の明るさの度合いのこと

明度は色の明るさの度合いです。鮮やかさの度合いは彩度、色味のちがいは色相です。白・灰・黒(無彩色)は色相と彩度をもちませんが、明度はもっています。補色どうしの絵の具を混ぜると灰色に近づき、鮮やかさが失われるので、「明度が高くなる」とはいえません。

根拠:全国保育士養成協議会「令和8年[前期]保育士試験 問題冊子 保育実習理論」(出題の形と範囲の確認)、文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 図画工作編」。造形教育の基礎的な内容

問19|補色と混色

色について適切なものを2つ選びなさい。

  1. 絵の具の三原色を混ぜるほど明るくなる
  2. 光の三原色(赤・緑・青)を重ねると白に近づく
  3. 白・灰・黒は彩度がいちばん高い色である
  4. 補色どうしを並べると、互いを引き立て合って目立つ
  5. 色相環でとなり合う色どうしを補色という
正解と解説
正解:B・D(光の三原色(赤・緑・青)を重ねると白に近づく / 補色どうしを並べると、互いを引き立て合って目立つ)

光の三原色は重ねるほど明るくなり、3つで白に近づきます(加法混色)。補色は色相環で向かい合う色で、並べると互いを引き立てます。絵の具の三原色(シアン・マゼンタ・イエロー)は混ぜるほど暗くなります(減法混色)。白・灰・黒は無彩色で、彩度をもちません。色相環でとなり合う色は類似色で、補色は向かい合う色です。

根拠:全国保育士養成協議会「令和8年[前期]保育士試験 問題冊子 保育実習理論」(出題の形と範囲の確認)、文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 図画工作編」。造形教育の基礎的な内容

問20|技法

紙に絵の具をおき、紙を2つ折りにして開いて、左右対称の模様をつくる技法はどれか。

  1. フロッタージュ
  2. スパッタリング
  3. バチック
  4. マーブリング
  5. デカルコマニー
正解と解説
正解:E. デカルコマニー

2つ折りにして写し取り、左右対称の形をつくるのはデカルコマニー(合わせ絵)です。フロッタージュは、でこぼこしたものの上に紙をおいてこすり出す技法です。スパッタリングは金網とブラシで絵の具のしぶきを散らします。バチックはクレヨンなどの上に水彩をぬってはじかせます。マーブリングは水面に浮かべた絵の具の模様を写し取ります。

根拠:全国保育士養成協議会「令和8年[前期]保育士試験 問題冊子 保育実習理論」(出題の形と範囲の確認)、文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 図画工作編」。造形教育の基礎的な内容

問21|描画の発達

子どもの描画で、地面を表す「基底線」や、外から見えない中まで描く「レントゲン描法」が多く見られる段階はどれか。

  1. なぐりがき期
  2. 象徴期(命名期)
  3. 図式期
  4. 前図式期
  5. 写実の黎明期
正解と解説
正解:C. 図式期

基底線、レントゲン描法、展開図法、異時同存表現などは図式期の特徴です。なぐりがき期は腕を動かした跡を楽しむ時期です。象徴期は、かいた形にあとから意味や名前をつける時期です。前図式期は思いついたものを並べる時期で、頭足人がよく見られます。写実の黎明期は見たとおりに描こうとし、レントゲン描法のような表し方は減っていきます。

根拠:全国保育士養成協議会「令和8年[前期]保育士試験 問題冊子 保育実習理論」(出題の形と範囲の確認)、文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 図画工作編」。造形教育の基礎的な内容(描画の発達段階はローウェンフェルドらの説明による)

問22|乳児と喃語

保育所保育指針の乳児保育の視点「身近な人と気持ちが通じ合う」に照らして、乳児の喃語への関わりとして最も適切なものはどれか。

  1. 喃語を優しく受け止めて応答し、やり取りを楽しむ
  2. 意味のない声なので、反応せずに見守る
  3. 正しい言葉に言い直させてから応答する
  4. 喃語が出たら、すぐ文字カードを見せて教える
  5. ほかの子と比べ、喃語の量で発達を判断する
正解と解説
正解:A. 喃語を優しく受け止めて応答し、やり取りを楽しむ

指針は、乳児の内容として、発声や喃語等を優しく受け止めてもらい保育士等とのやり取りを楽しむこと、語りかけや喃語等への応答を通じて言葉の理解や発語の意欲が育つことを挙げています。反応せずにいると、やり取りの機会が失われます。言い直させる、文字を教えるといった関わりは、指針の示す応答的な関わりとちがいます。発達には個人差があり、喃語の量だけで比べて判断するのは適切ではありません。

根拠:こども家庭庁「保育所保育指針」(平成29年告示) 第2章1(2)イ「身近な人と気持ちが通じ合う」の内容②④

問23|3歳以上児の言葉

保育所保育指針の3歳以上児の領域「言葉」の記述として適切なものを2つ選びなさい。

  1. 就学に備え、ひらがなの読み書きを正確に身につける
  2. 人の話は、保育士等の話だけを静かに聞けるようにする
  3. 絵本や物語などに親しみ、興味をもって聞き、想像をする楽しさを味わう
  4. 言葉は、保育士等が一方的に教えることで身につくようにする
  5. 日常生活の中で、文字などで伝える楽しさを味わう
正解と解説
正解:C・E(絵本や物語などに親しみ、興味をもって聞き、想像をする楽しさを味わう / 日常生活の中で、文字などで伝える楽しさを味わう)

「絵本や物語などに親しみ、興味をもって聞き、想像をする楽しさを味わう」は内容⑨、「日常生活の中で、文字などで伝える楽しさを味わう」は内容⑩です。指針は文字について、伝える喜びや楽しさを味わい、文字に対する興味や関心をもつようにすることを求めており、読み書きの正確な習得は求めていません。内容④は「人の話を注意して聞き、相手に分かるように話す」で、友達の話もふくめて伝え合うことを大切にしています。内容の取扱いは、言葉は相手が応答し、その言葉を聞くことを通して次第に獲得されるとしています。

根拠:こども家庭庁「保育所保育指針」(平成29年告示) 第2章3(2)エ「言葉」の内容④⑨⑩と内容の取扱い①⑤

問24|児童文化財

表と裏に絵をかいた紙に棒をつけ、裏返したり動かしたりして演じる人形劇はどれか。

  1. パネルシアター
  2. エプロンシアター
  3. 紙芝居
  4. ペープサート
  5. 素話
正解と解説
正解:D. ペープサート

紙に棒をつけた紙人形で、表と裏で表情や向きを変えて演じるのはペープサートです。パネルシアターは、パネル布をはったボードに不織布の絵人形を貼ったりはがしたりします。エプロンシアターは、エプロンを舞台にしてポケットから人形を出します。紙芝居は画面を順に抜いて場面を進めます。素話は道具を使わず声と表情で語ります。

根拠:全国保育士養成協議会「令和8年[前期]保育士試験 問題冊子 保育実習理論」(出題の形と範囲の確認)(言語の分野)。児童文化財の種類と特徴は保育内容(言葉)の基礎的な内容

問25|言葉の発達の順序

子どもの言葉が現れる順序として適切なものはどれか。

  1. 一語文 → 喃語 → 二語文 → 多語文
  2. 喃語 → 一語文 → 二語文 → 多語文
  3. 喃語 → 二語文 → 一語文 → 多語文
  4. 一語文 → 二語文 → 喃語 → 多語文
  5. 二語文 → 喃語 → 一語文 → 多語文
正解と解説
正解:B. 喃語 → 一語文 → 二語文 → 多語文

言葉は、意味をもたない音の連なりである喃語を経て、最初の言葉(初語)が出て、1語で気持ちを伝える一語文、2語をつなぐ二語文、さらに多語文へと進みます。喃語は言葉の前の段階なので、一語文や二語文のあとに来ることはありません。一語文より先に二語文が出るという順序もまちがいです。時期には個人差がありますが、順序は共通しています。

根拠:こども家庭庁「保育所保育指針」(平成29年告示) 第2章1(2)イ(喃語)、2(1)ア(1歳以上3歳未満児の言葉の育ち)。言葉の発達の順序は発達心理学の基礎的な内容

演習:この章の問題を解く

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※ 解説は学習用の情報提供です。試験の日程・出題範囲・合格基準は、必ず全国保育士養成協議会の公式発表をご確認ください。
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