同じ長さの2本の線分が、両端に付けた矢羽の向きによって異なる長さに見える錯視を何と呼ぶか。
- ミュラー・リヤー錯視
- ポンゾ錯視
- エビングハウス錯視
- ストループ効果
矢羽が外向きに開いた線分は長く、内向きの線分は短く見える。ポンゾ錯視は収束する2本の線の間での長さの錯視、エビングハウス錯視は周囲の円の大きさによる錯視で混同しやすい。ストループ効果は錯視ではなく色と文字の干渉現象である。
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認知・学習・発達・社会・臨床・研究法
記憶のしくみ、条件づけ、ピアジェの発達段階、アッシュの同調実験から研究法まで、大学教養レベルの心理学を4択40問で確かめます。初めて学ぶ人向けのやさしい解説つき。無料・登録不要。
同じ長さの2本の線分が、両端に付けた矢羽の向きによって異なる長さに見える錯視を何と呼ぶか。
矢羽が外向きに開いた線分は長く、内向きの線分は短く見える。ポンゾ錯視は収束する2本の線の間での長さの錯視、エビングハウス錯視は周囲の円の大きさによる錯視で混同しやすい。ストループ効果は錯視ではなく色と文字の干渉現象である。
アトキンソンとシフリンの多重貯蔵モデルで、情報が保持時間の短い貯蔵庫から順に流れる正しい経路はどれか。
感覚記憶は1秒前後、短期記憶は数十秒程度、長期記憶はほぼ永続的とされる。リハーサル(復唱)によって短期記憶から長期記憶へ情報が転送されると考えられており、順序を入れ替えた選択肢と混同しないよう注意したい。
ミラー(1956)が短期記憶の容量として提唱した「マジカルナンバー」はどれか。
ミラーが提唱したのは7±2チャンク。ただし近年はカウアン(2001)が約4±1チャンクとする説を示し、測定方法によって推定値が変わることが知られている。現在の教科書では両説が併記されることが多く、4±1はカウアンの説として問われれば正解になる。
単語リストを記憶させると、リストの最初と最後の項目の再生率が高くなる。この現象を何と呼ぶか。
最初の項目の成績がよいのが初頭効果、最後がよいのが新近効果で、両者を合わせて系列位置効果と呼ぶ。「初頭効果」だけでは最後の項目の成績上昇を説明できないため不十分。ハロー効果は対人評価のバイアスで記憶現象ではない。
騒がしいパーティー会場でも、自分に関係のある会話や自分の名前は自然と耳に入ってくる。この選択的注意の現象は。
チェリーの両耳分離聴の実験などで研究された選択的注意の代表例。注意を向けていない側の音声でも、自分の名前のような重要な情報は検出されやすい。ツァイガルニク効果は「未完了の課題ほど記憶に残りやすい」現象で、注意の現象ではない。
無意味つづりを用いた実験で、記憶した内容が時間の経過とともにどれだけ失われるかを示す「忘却曲線」を初めて描いたのは誰か。
エビングハウスは自分自身を実験参加者として無意味つづりを記憶し、忘却は学習直後に急速に進み、その後は緩やかになることを示した。ヴントは実験心理学の創始者、フェヒナーは精神物理学の創始者で、いずれも忘却曲線の考案者ではない。
バドリーのワーキングメモリ・モデルにおいて、音韻ループや視空間スケッチパッドなどのサブシステムを制御する中枢は。
中央実行系は注意の配分と各サブシステムの制御を担う。エピソード・バッファは2000年にモデルへ追加された情報統合用のサブシステムであり、制御中枢ではない点で混同しやすい。ワーキングメモリは暗算や読解など認知活動の作業場にあたる。
ロフタスらの実験では、出来事の後に与えられた誘導的な情報によって目撃記憶が書き換えられることが示された。この現象を何と呼ぶか。
自動車事故の映像を見せた後、「衝突した」か「激突した」かなど質問の言葉づかいを変えるだけで、速度の推定や割れたガラスの誤報告が変化した。記憶は録画の再生ではなく再構成的であることを示し、目撃証言の信頼性をめぐる議論に大きな影響を与えた。
パブロフの実験で、犬がベルの音だけで唾液を分泌するようになったとき、このベルの音は何と呼ばれるか。
訓練前は中性刺激だったベルの音が、餌(無条件刺激)と繰り返し対提示されることで条件刺激となり、唾液分泌という条件反応を引き起こす。学習なしで反応を引き起こす餌の方を条件刺激と混同しやすいので、刺激と反応の対応を整理して覚えたい。
レバーを押すと餌が出る実験箱を用いて、自発的な行動がその結果によって増減する「オペラント条件づけ」を体系化したのは誰か。
スキナーはスキナー箱を用いて強化のしくみを詳細に研究した。ソーンダイクの問題箱による試行錯誤学習(効果の法則)はその先駆にあたるため混同しやすい。パブロフは古典的条件づけ、ワトソンは行動主義の提唱者である。
古典的条件づけとオペラント条件づけの違いの説明として最も適切なのはどれか。
古典的条件づけは唾液分泌のような誘発反応(レスポンデント行動)が対象で、オペラント条件づけは自発的行動が強化や弱化という結果によって変化する学習である。どちらもヒトと動物の両方に成立し、逆にした説明が典型的なひっかけになる。
オペラント条件づけにおける「負の強化」の意味として正しいのはどれか。
「負」は刺激の除去を、「強化」は行動の増加を指す。頭痛薬を飲むと痛みが消えるため服薬行動が増える、が典型例。行動を減らす「罰(弱化)」と混同されやすいが、強化は必ず行動を増やす手続きである点で区別できる。
ボボ人形を用いた実験で、子どもが大人の攻撃行動を観察するだけでそれを模倣することを示し、観察学習(モデリング)を提唱したのは誰か。
バンデューラの社会的学習理論では、本人への直接の強化がなくても、モデルの行動とその結果を観察するだけで学習が成立する。ローレンツはハイイロガンの刷り込み(インプリンティング)の研究者で、観察学習とは別の現象である。
回避不可能な電気ショックを経験した犬が、後に回避できる状況に置かれても逃げようとしなくなる現象を、セリグマンは何と呼んだか。
自分の行動では結果を制御できないという経験を重ねると、統制可能な場面でも行動を起こさなくなる。うつ病の心理学的モデルの一つとして応用された。消去は強化を止めることで反応が減る現象、般化は似た刺激にも反応が広がる現象で、いずれも別概念。
ピアジェの認知発達段階を、年齢の低い方から正しい順に並べたものはどれか。
おおよそ感覚運動期(0〜2歳)、前操作期(2〜7歳)、具体的操作期(7〜11歳)、形式的操作期(11歳以降)とされる。年齢はあくまで目安であり、発達の速さには個人差や文化差があることも近年の教科書では強調されている。
ハーロウのアカゲザル実験で、子ザルが1日の大半をしがみついて過ごしたのはどちらの代理母か。
子ザルは授乳してくれる針金母よりも、接触の心地よさ(コンタクト・コンフォート)を与える布母と長い時間を過ごした。愛着の形成が授乳という生理的欲求の充足だけでは説明できないことを示し、ボウルビィの愛着理論を支える知見となった。
母子の分離と再会の場面を観察して乳児の愛着(アタッチメント)の質を分類する「ストレンジ・シチュエーション法」を開発したのは誰か。
エインズワースは安定型・回避型・アンビバレント型の愛着タイプを見いだした(後に無秩序型が追加)。愛着理論そのものの提唱者であるボウルビィと混同しやすいが、測定法を開発したのはエインズワースである。ゲゼルは成熟優位説で知られる。
エリクソンの心理社会的発達理論において、青年期の発達課題とされるのはどれか。
エリクソンは生涯を8つの段階に分け、青年期の課題を「同一性の確立 対 同一性の拡散」とした。基本的信頼は乳児期、自律性は幼児前期、親密性は成人初期の課題であり、段階の順序ごと混同しやすいので整理しておきたい。
「ひとりでできること」と「大人や仲間の援助があればできること」の間の領域を発達において重視した、ヴィゴツキーの概念はどれか。
ヴィゴツキーは社会的相互作用や言語が発達を導くと考え、援助(足場かけ)によって到達できる領域を発達の最近接領域と呼んだ。シェマはピアジェの用語で認知の枠組みを指し、別の理論体系の概念であるため混同に注意したい。
サリーとアン課題のような誤信念課題によって調べられる、他者の心の状態を推測する能力を何と呼ぶか。
誤信念課題は「他者が現実とは異なる誤った信念を持ちうる」ことの理解を調べるもので、定型発達ではおおむね4〜5歳ごろに通過するとされる。メタ認知は自分自身の認知についての認知を指す言葉であり、他者の心の推測とは区別される。
明らかに長さの異なる線分の判断課題で、サクラたちの一致した誤答につられて参加者まで誤答してしまうことを示した実験は。
課題自体は簡単なのに、多数派が一致して誤答すると参加者の約3分の1の試行で同調が生じ、7割以上の人が少なくとも1回は同調した。曖昧な光点を用いたシェリフの実験と異なり、明確に誤りと分かる場面でも同調が起きることを示した点が重要。
特別なやりとりがなくても、繰り返し接するだけで対象への好意度が高まる現象を、ザイアンスは何と名づけたか。
単純接触効果は広告やCMの反復にも応用される。ただし、最初から強い嫌悪を抱いている対象では、接触の繰り返しがかえって嫌悪を強めうることも指摘されている。返報性の原理は「好意を向けられると好意を返したくなる」傾向で別の現象である。
緊急事態のとき、その場に居合わせる人が多いほどかえって援助行動が起きにくくなる現象を何と呼ぶか。
ラタネとダーリーは、責任の分散・評価懸念・多元的無知によって人数が多いほど援助が抑制されることを実験で示した。キティ・ジェノヴィーズ事件が研究の契機とされるが、当時の「38人が見ていた」という報道には誇張があったことも指摘されている。
フェスティンガーの理論で、自分の行動と信念のあいだの矛盾から生じる不快感、およびそれを解消しようとする心の働きに関わる概念は。
退屈な作業に1ドルしか報酬をもらえなかった群の方が、20ドルもらった群より作業を「面白かった」と評価した実験が有名。報酬が少ないと行動を正当化する理由が足りず、態度の方を変えて不協和を低減すると説明される。防衛機制は精神分析の概念。
他者の行動の原因を、状況の力を軽視して本人の性格や能力に求めすぎる傾向を何と呼ぶか。
遅刻した人を「だらしない性格だ」と判断しがちだが、実際には交通機関の乱れなど状況要因かもしれない。自己奉仕バイアスは自分の成功を能力に、失敗を状況に帰属する傾向であり、対象が自分か他者かで区別すると覚えやすい。
ミルグラムの服従実験の標準条件で、実験者の指示に従い最大電圧(450ボルト)のスイッチまで押した参加者の割合はおよそどれくらいか。
事前の専門家の予想を大きく上回り、約65%が最後まで服従した。ただし、偽の電気ショックとはいえ参加者に強い心理的苦痛を与えたことから研究倫理上の強い批判を受け、現在の倫理基準では同じ形での実施は難しい。条件次第で服従率が大きく変わることも示された。
ジンバルドーが実施し、看守役と囚人役に割り当てられた学生の行動が数日で大きく変化したと報告された実験はどれか。
状況や役割の力を示す例として有名だが、近年は看守役への振る舞いの誘導があった記録などが公開され、結論の解釈をめぐって論争がある。教科書でも倫理面・方法面の批判とあわせて紹介されることが増えた。ロバーズ・ケーブはシェリフによる集団間葛藤の実験。
精神分析を創始し、心の働きの大部分を占めるとされる「無意識」の役割を重視したのは誰か。
フロイトは自由連想法や夢分析を用い、心をエス(イド)・自我・超自我からなる構造としてとらえた。ユングはフロイトと決別して分析心理学を創始し、集合的無意識を提唱した人物であるため、「無意識」つながりで混同しやすい。
パーソナリティのビッグファイブ(5因子モデル)に含まれない特性はどれか。
ビッグファイブは開放性・誠実性(勤勉性)・外向性・協調性・神経症傾向の5つで、攻撃性は独立した因子として含まれない。語彙研究と因子分析から導かれた特性論の代表的モデルとして、現在の性格研究で広く用いられている。
出来事そのものではなく、出来事のとらえ方(認知)が感情や行動に影響すると考え、非機能的な認知の修正を目指す心理療法は。
ベックの認知療法やエリスの論理療法を源流とし、行動療法と統合されて発展した。うつ病や不安症への有効性を支持する研究が多い。来談者中心療法は共感的な傾聴を重視するロジャーズの療法で、認知の修正を直接の目標とはしない点で異なる。
マズローの欲求階層説において、最も高次に位置づけられる欲求はどれか。
生理的欲求から安全、所属と愛、承認、自己実現へと階層をなすとされる。よく見るピラミッドの図はマズロー自身が描いたものではないこと、下位欲求が満たされないと上位が現れないという厳密な順序には実証的裏付けが乏しいことも指摘されている。
スピアマンが提唱した、さまざまな知的課題の成績に共通して働くとされる一般知能因子を何と呼ぶか。
スピアマンは共通のg因子と課題固有のs因子を仮定した(2因子説)。一方、ガードナーの多重知能理論のように知能を複数の独立した能力の集まりとみなす立場もあり、知能の構造をどうとらえるかは現在も議論が続いている。s因子は課題固有の因子なので逆。
ロジャーズの来談者中心療法でカウンセラーに求められる中核的な態度として、適切でないものはどれか。
ロジャーズは無条件の肯定的配慮・共感的理解・自己一致の3条件を重視し、クライエント自身が持つ成長への力を信頼する非指示的な姿勢をとった。カウンセラーが答えを与えて指示することは、この立場の基本姿勢に反する。
「あなたには外向的な面も内向的な面もある」のような誰にでも当てはまる記述を、自分によく当てはまると感じてしまう現象は。
フォアラーの実験では、全員にまったく同じ性格記述を渡したのに、多くの学生が「自分によく当たっている」と高く評価した。占いや血液型性格判断が当たると感じられる一因とされる。ピグマリオン効果は教師の期待が生徒の成績を変える現象で別物。
実験において、研究者が仮説を検証するために意図的に操作する変数を何と呼ぶか。
研究者が操作するのが独立変数、その影響を受けるものとして測定されるのが従属変数である。剰余変数(交絡変数)は結果に影響しうる第三の変数で、統制の対象となる。独立変数と従属変数を逆に覚えてしまう誤りが非常に多いので注意。
「アイスクリームの売上と水難事故の件数には正の相関がある」から因果関係を結論できない理由として、最も適切なのはどれか。
相関関係だけでは因果の方向を特定できず、第三変数(交絡)による見かけの相関の可能性も排除できない。この例では暑さがアイスの売上と水遊びの機会の両方を増やしていると考えられる。因果の主張には実験的統制や無作為割り当てが必要になる。
実験で処置を行わない統制群を設け、参加者を無作為に各群へ割り当てる主な目的はどれか。
無作為割り当てにより、年齢や性格などの個人差が両群へ平均的に均等に散らばることが期待でき、群間の差を処置の効果として解釈しやすくなる。従属変数は操作するものではなく測定するものである点も、あわせて確認しておきたい。
薬や介入の効果を検証する際、参加者と実験者(評価者)の双方に、どの参加者がどちらの群かを知らせずに行う手続きを何と呼ぶか。
参加者の期待によるプラセボ効果と、実験者の期待が測定や接し方に影響する実験者効果の両方を防ぐための手続きである。参加者だけに知らせない方法は単盲検法と呼ばれ、区別して覚えたい。カウンターバランスは条件の順序効果への対処法。
有意水準5%の検定で「p < .05」という結果が得られたとき、その正しい解釈に最も近いのはどれか。
p値は「仮説が正しい確率」でも「再現される確率」でもなく、帰無仮説のもとでのデータの珍しさを表す。誤用の広がりを受けて米国統計学会は2016年に声明を出し、効果量や信頼区間とあわせて解釈することを推奨している。
2015年、心理学の主要誌に載った約100の研究を国際チームが追試した「再現性プロジェクト」の結果として報告されたのはどれか。
オープンサイエンス・コラボレーションの報告では、有意な結果の再現は4割弱(約36%)にとどまった。原因を出版バイアスや研究慣行に求める見方と、追試方法の違いを重視する見方があり解釈は分かれる。この論争を機に事前登録などの改善策が広がった。
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