議会などの立法機関が文章の形で制定した法を何と呼ぶか。
- 慣習法
- 成文法(制定法)
- 判例法
- 自然法
成文法は条文の形で定められた法で、日本の法体系の中心的な法源です。裁判の先例の積み重ねが法となるのが判例法、社会の慣習が法的な力を持つのが慣習法で、これらの位置づけは法体系によって異なります。
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議会などの立法機関が文章の形で制定した法を何と呼ぶか。
成文法は条文の形で定められた法で、日本の法体系の中心的な法源です。裁判の先例の積み重ねが法となるのが判例法、社会の慣習が法的な力を持つのが慣習法で、これらの位置づけは法体系によって異なります。
国家と個人の関係を規律する「公法」に対し、私人同士の関係を規律するのが「私法」である。私法に分類されるのはどれか。
民法は売買・貸借・家族関係など私人間のルールを定める私法の代表です。憲法・刑法・訴訟法は国家権力とのかかわりを扱う公法に分類されます。なお労働法や経済法のように両者の中間的な性格を持つ「社会法」と呼ばれる領域もあります。
過去の判例が先例として後の裁判を拘束する原則(先例拘束性)を重視する法体系はどれか。
イギリスやアメリカなどの英米法系では、先例拘束性の原理により判例が第一次的な法源とされます。大陸法系は制定法中心ですが、日本でも最高裁判例は事実上強い影響力を持っており、実際の違いは程度問題だという指摘もあります。
明治期の日本が近代的な法典を編纂する際、主に手本としたのはどの法系か。
明治政府はフランス法やドイツ法を参考に民法・刑法などの法典を整備したため、日本は大陸法系に属するとされます。もっとも戦後は、日本国憲法や刑事手続などにアメリカ法の影響も加わっており、両方の要素をあわせ持つ法体系といえます。
法が道徳などほかの社会規範と区別される最大の特徴とされるのはどれか。
法は、裁判や刑罰・強制執行といった国家の強制力によって実現が担保される点に特徴があります。法と道徳の関係をどう考えるかは法哲学の古典的テーマで、両者を厳しく区別する立場と、内容的な重なりを重視する立場の双方があります。
条文の文言・語句の通常の意味に忠実に従って解釈する手法を何と呼ぶか。
文理解釈は法解釈の出発点とされる基本手法です。文言を重視する立場は法的安定性や結果の予測可能性を長所として挙げ、目的を重視する立場は個別事案での妥当な解決を長所として挙げます。どちらを優先すべきかは法解釈方法論上の古典的な対立です。
法律の趣旨・目的に照らして条文の意味を確定する解釈手法を何と呼ぶか。
目的論的解釈は、立法趣旨や法の目的から条文の意味を導く手法です。文理重視の立場からは解釈者の恣意に流れる危険が、目的重視の立場からは文言への固執が不当な結論を招く危険が、それぞれ指摘されており、実務では両者を組み合わせて解釈するのが通常です。
ある事項についての規定を、規定のないよく似た別の事項に及ぼして適用する解釈手法は何と呼ばれ、刑法上どう扱われるか。
類推解釈は民事の分野では広く使われますが、刑法では罪刑法定主義の要請から、被告人に不利益な類推は許されないというのが通説・判例です。「あらかじめ法律で定めた行為だけを処罰する」という保障が、類推によって骨抜きになるのを防ぐためです。
日本国憲法の三大基本原理の組み合わせとして正しいのはどれか。
前文と本文に表れた国民主権・基本的人権の尊重・平和主義の3つが、日本国憲法の三大基本原理とされます。三権分立や法の支配ももちろん重要な原理ですが、「三大原理」と問われたらこの3つを指すのが標準的な整理です。
憲法に違反する法律や命令について、日本国憲法98条はどう定めているか。
憲法は国の最高法規であり、その条規に反する法律・命令・詔勅などは効力を持ちません(98条1項)。この最高法規性を実際に担保する仕組みが、裁判所による違憲審査制(81条)であるという流れで理解すると整理しやすいです。
日本国憲法のように、通常の法律より厳格な手続によらなければ改正できない憲法を何と呼ぶか。
改正のハードルが通常の立法より高い憲法を硬性憲法、法律と同じ手続で改正できるものを軟性憲法と呼びます。世界の成文憲法の多くは硬性憲法で、時の多数派が簡単に基本ルールを変えられないようにして憲法の安定性を保つ仕組みと説明されます。
日本国憲法96条が定める憲法改正の発議に必要な要件はどれか。
憲法改正は、各議院の総議員の3分の2以上の賛成で国会が発議し、国民投票で過半数の賛成を得て成立します(96条)。基準が「出席議員」ではなく「総議員」である点が定番のひっかけで、通常の法律の議決要件との違いを押さえておきましょう。
日本の違憲審査制の特徴として、通説・判例の理解に最も近いものはどれか。
日本はアメリカ型の付随的違憲審査制を採るというのが、警察予備隊訴訟以来の最高裁判例と通説の理解で、憲法裁判所が法令だけを審査するドイツ型(抽象的審査制)と対比されます。学説上は抽象的審査の可能性を論じる見解もありますが、実務は付随的審査で運用されています。
プライバシー権など憲法に明文のない「新しい人権」の根拠として、一般に挙げられる条文はどれか。
明文にない権利は、13条の幸福追求権を根拠に導くのが通説的な考え方で、プライバシー権はその代表例です。ただし、どの範囲の利益まで憲法上の権利と認めるかは学説上議論があり、環境権のように最高裁が正面から認めていないものもあります。
「国家からの自由」と呼ばれ、国家の介入や干渉を排除する性格を持つ人権の分類はどれか。
自由権は、表現の自由や信教の自由のように国家の不干渉を求める権利で、「国家からの自由」と呼ばれます。これに対し生存権などの社会権は「国家による自由」と呼ばれ、国家の積極的な施策を求める点で性格が異なります。この対比は人権分類の基本です。
「契約を結ぶかどうか、誰と、どのような内容で結ぶかは当事者の自由である」という民法の基本原則を何と呼ぶか。
契約自由の原則は、所有権絶対・過失責任と並ぶ近代私法の基本原則の一つです。ただし現代では、借地借家法・消費者契約法・労働法などにより、交渉力の弱い当事者を保護するための修正が広く加えられており、無制限の自由ではない点が重要です。
売買などの契約は、原則としてどの時点で成立するか。
契約は当事者の意思表示の合致(合意)のみで成立するのが原則で、口約束でも成立します(諾成契約の原則)。「契約書がなければ契約は成立しない」は典型的な誤解です。ただし保証契約のように、法律上書面が必要とされる例外もあります。
民法上、人が権利や義務の主体となる資格(権利能力)を取得するのはいつか。
「私権の享有は、出生に始まる」(民法3条1項)ため、権利能力は生まれた時から誰でも平等に持ちます。18歳で取得するのは単独で有効に契約できる行為能力であり、権利能力との区別が頻出ポイントです。なお胎児には相続などで例外的な扱いがあります。
2022年4月施行の民法改正により、成年年齢は何歳になったか。
成年年齢は20歳から18歳に引き下げられ、18歳から親の同意なしに単独で契約できるようになりました。一方で飲酒・喫煙・公営競技は20歳のまま維持されており、「すべて18歳に変わった」と考えるのは誤りです。若年者の消費者被害への注意も指摘されています。
「物権」と「債権」の違いの説明として最も適切なのはどれか。
所有権のような物権はすべての人に主張できる絶対性を持ち、貸金返還請求権のような債権は特定の債務者に対してのみ主張できる相対的な権利です。また物権は法律に定められた種類に限られる(物権法定主義)点も、契約で内容を自由に決められる債権との違いです。
故意や過失によって他人の権利を侵害し損害を与えた場合に、加害者が負う民法上の責任はどれか。
民法709条は、故意・過失による権利侵害で生じた損害の賠償責任を定めており、賠償は金銭で行うのが原則です。刑罰は刑法上の問題であり、同じ交通事故でも民事の賠償責任と刑事の処罰は別の手続で判断される、という区別がよくある混同ポイントです。
製造物責任法(PL法)が民法の過失責任の原則を修正した点として正しいのはどれか。
過失責任の原則では被害者が加害者の過失を証明する必要がありますが、PL法は製品の「欠陥」と損害・因果関係の証明で足りるとし、被害者救済を容易にしました。公害や自動車事故などの分野でも、無過失責任に近づける修正が広がっていることとあわせて理解しましょう。
「どんな行為が犯罪となり、どんな刑罰が科されるかは、あらかじめ法律で定められていなければならない」という原則を何と呼ぶか。
「法律なければ犯罪なし、法律なければ刑罰なし」と表現される近代刑法の大原則で、国家による恣意的な処罰から国民の自由を守るためのものです。憲法31条の法定手続の保障や39条などが、その憲法上の根拠として挙げられます。
行為の時点では適法だった行為を、後から作った法律で処罰することを禁じる原則はどれか。
憲法39条は、実行の時に適法だった行為について刑事責任を問うことを禁じています。罪刑法定主義から派生する内容の一つで、類推解釈の禁止・慣習刑法の排除・明確性の原則などと並べて整理されるのが教科書の定番です。
犯罪が成立するための3つの要件について、標準的な教科書の整理はどれか。
行為が法律の定める犯罪の型に当てはまり(構成要件該当性)、正当防衛などの例外がなく違法であり、行為者を非難できる(有責性)ときに犯罪が成立する、という三段階の検討が標準的な体系です。この順序で検討すること自体に意味があるとされます。
急迫不正の侵害に対してやむを得ずした反撃行為が処罰されない理由について、刑法36条をめぐる標準的な説明はどれか。
正当防衛は違法性阻却事由の代表例で、成立すれば「罰しない」とされます。防衛の程度を超えた過剰防衛は刑の減軽・免除にとどまること、侵害の「急迫性」が要件であり過去の侵害への仕返しには成立しないことが、よく問われる注意点です。
刑法41条により、その行為を罰しないとされるのは何歳未満の者か。
刑法41条は「14歳に満たない者の行為は、罰しない」と定めています(刑事未成年)。14歳以上の少年には少年法の手続が適用されますが、これは保護を優先する仕組みであって「何をしても処罰されない」という意味ではない点に注意しましょう。
刑法における処罰の原則として正しいのはどれか。
刑法38条1項は、罪を犯す意思(故意)のない行為は罰しないことを原則とし、過失犯の処罰は法律に特別の規定がある場合に限られます。過失運転致死傷罪や業務上過失致死傷罪などが、その明文の規定の代表例です。
刑法学で「違法性の本質は、法益の侵害やその危険という結果にある」と考える立場は何と呼ばれるか。
結果無価値論は法益侵害を違法性判断の中心に据える立場です。これに対し、行為の規範違反性や態様を重視するのが行為無価値論で、現在は結果もあわせて考慮する二元的な見解が有力とされます。どちらも有力な学説であり、正当防衛や未遂犯の説明などで結論の違いが表れます。
日本の裁判で、同一事件について原則3回まで審理を受けられる仕組みを何と呼ぶか。
第一審判決に不服なら控訴、第二審判決に不服なら上告ができ、慎重な審理によって誤判を防ぐのが三審制です。必ず3回裁判をするのではなく、不服申立てをしなければ判決はその時点で確定する、という点がよくある誤解です。
刑事裁判で被疑者を起訴する権限を原則として独占しているのは誰か。
起訴は検察官が行うのが原則です(起訴独占主義)。警察は捜査を担当し、裁判官は審理と判決を担当するという役割分担を押さえましょう。なお、検察審査会の議決による強制起訴という例外的な仕組みもあります。
2009年に始まった裁判員制度の対象となる裁判はどれか。
裁判員制度の対象は、地方裁判所で行われる殺人・強盗致死傷など重大な刑事事件の第一審で、原則として裁判員6人と裁判官3人の合議で審理します。民事裁判や控訴審・上告審は対象外である点が、最も間違えやすいところです。
「疑わしきは被告人の利益に」とも表現される刑事裁判の原則はどれか。
被告人は有罪判決が確定するまで無罪と推定され、有罪を証明する責任は検察官が負います。合理的な疑いが残れば無罪としなければなりません。報道の段階で被疑者を犯人と決めつける風潮が問題視されるのも、この原則が背景にあります。
国民が最高裁判所の裁判官を罷免すべきか審査できる機会はいつか。
最高裁裁判官は、任命後初の衆議院議員総選挙の際に国民審査を受け、その後は10年を経過するごとの総選挙の際に再び審査されます(憲法79条)。投票者の多数が罷免を可とすれば罷免される、司法に対する民主的コントロールの仕組みです。
裁判官が職権を行使する際に従うべきものとして、憲法76条3項が挙げているのはどれか。
すべて裁判官は「その良心に従ひ独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される」と定められています。ほかの国家機関はもちろん、上級裁判所からも個別事件の判断について指図を受けないことが、司法権の独立の核心です。
訪問販売などで契約した場合に、一定期間内であれば理由を問わず契約を解除できる制度を何と呼ぶか。
特定商取引法により、訪問販売では法定の書面等を受け取った日から8日以内など、一定期間は無条件で解除できます。ただし、自分から店舗に出向いた通常の買い物やネット通販には原則適用されない点が、最も誤解されやすいポイントです。
事業者の不当な勧誘(不実告知など)によって誤認して結んだ契約について、消費者契約法が消費者に認めているのはどれか。
消費者契約法は、事業者と消費者の間の情報力・交渉力の格差を踏まえ、不当な勧誘による契約の取消しや、消費者に一方的に不利な条項の無効を定めています。契約自由の原則を消費者保護のために修正した法律ですが、あらゆる契約を自由に取り消せるわけではありません。
労働基準法の性格として最も適切なのはどれか。
労働基準法は労働条件の最低基準を定める強行法規で、基準に達しない労働契約の部分は無効となり、法の定める基準に置き換わります(13条)。使用者と労働者の力の差を踏まえ、契約自由の原則を修正した「社会法」の代表例として位置づけられます。
個人情報保護法にいう「個人情報」の説明として最も適切なのはどれか。
個人情報とは、氏名・生年月日などにより特定の個人を識別できる、生存する個人に関する情報です。他の情報と容易に照合して識別できるものや、マイナンバーのような個人識別符号を含む情報も該当します。「秘密の情報だけが個人情報」という理解は誤りです。
訴訟によらず、仲裁・調停・あっせんなどの方法で紛争を解決する手続を総称して何と呼ぶか。
ADRは裁判外紛争解決手続の略で、訴訟に比べて柔軟・迅速・非公開といった長所があるとされます。一方で、手続の公正さや裁判を受ける権利とのバランスをどう保つかも論じられており、裁判と並ぶ紛争解決の選択肢として重要性を増しています。
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